映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

バブルへGO!!タイムマシンはドラム式

2008年03月13日 | 映画(は行)

(DVD)
タイムトリップものの好きな私には、まさにおいしい作品でした。
行く先がバブル最盛期1990年というのはまた、タイムトリップとしては妙に中途半端な時差なんですけどね。
あと2年ほどで、日本経済は破滅する、という予想の元、
何とかバブル崩壊を食い止めるため、偶然発明したタイムマシンで真理子は1990年へ。
しかしそのまま行方不明。
次にはその娘真弓が母を捜しにまた、1990年へ。
そのタイムマシンが、なんと古いドラム式の洗濯機、というわけ。
そのマシンではなぜか時間の操作などできず、行ける先は17年前と決まっている。つまり、17年前にそこで製作されたのでありましょう。
ドラムが回転さえすればいいのではないかと思うのですが、
なぜかご丁寧に水と洗剤まで入れるものだから、タイムトラベラーは泡まみれで17年前に到着してしまう、というのも、ご愛嬌。
だからこそ、「バブル」期というしゃれのつもりなのでしょう。

さて、バブル期なんですが、
ワンレン・ボディコン・お立ち台・ティラミス・ポケベル
・・・当時のキーワードとなるものがいろいろ登場。
17年前、といっても、そんなに古い話しじゃない、つい昨日のことのように思えてしまうのは、私がトシだからでしょうか・・・。
しかし、確かに5歳の子が、22歳になってしまうだけの年月ということですね。

実のところ、私自身はバブル期にいい思いをした記憶なんて何もありません。
世間様が浮かれている時も、公務員には関係の無いこと。
実につつましく、生活していただけなのであります。
・・・まあ、だから崩壊の時の痛手はそんなになかったわけですが、
給料の低下だけは世間様並かそれ以上って、どーよ、これ・・・。
だからこの映画を見て、え~、ほんとにこんなだったの?と、違和感を持つだけなんですけどね。

タイムトリップにつき物の、主人公の行動によって、歴史が変わる、その面白みが十分に出ていました。
財務省官僚の下川路や、借金取りくんが
出会う時期により職や性格が大きく違うなんてのは実に面白い。
そしてまた、この手の話しで難しいのは、「現在」に戻った時の着地の仕方なんですが・・・
ここではちょっと、でき過ぎですかね・・・。

2006年/日本/116分
監督:馬場康夫
出演:阿部寛、広末涼子、薬師丸ひろ子、劇団ひとり