さて、私の商社勤務時代、80年代末から90年代初頭に言われていたのが、
「中国は日本の農薬のいいお得意さん」
化学会社の人とか、よく言ってました。
「中国の農民は、使い方わからないから、めちゃくちゃ撒いちゃう」
「中国語の説明書があっても、読めないからやっぱりめちゃくちゃ撒く」
うーむ、で、その農薬使った食品も輸入しているわけか…。
(まあ、日本製は高いから多くは中国製だと思うけど、高い果物とか使ってそう)
そう思って調べていたら、おもしろい言葉にぶつかった。
農薬ブーメラン(下のほうにあります)いまさら聞けない勉強室 農薬2003
2007年度MDB市場情報レポート(農薬原体)
これによると2005年、日本の農薬原体の4割が輸出用。
ふむふむ……。まあ、別に農薬そのものが全部悪いとは思わないけれど。
世界中&日本全国、葱一本まで、健康のため、すべて無農薬野菜、というのも不可能だろうし。
どこの国の農薬を使おうが、輸出契約通りの食品を輸出するのはシッパー(中国)の責任。
ヘタな中国製より正しく使えば日本の低農薬のほうがまだ安全かもしれない……。(中国は偽薬とか、本当に多いんです)。
ただちょっと待て。
河北新報 豊かさの死角
ん? 輸入農薬? 無登録農薬?
この無登録農薬って、2002年ぐらいに問題になったらしいけど、大半が輸入品(ここの『判明した無登録農薬(10種類)の概要』PDFファイルより)。当時、もう日本を離れていて、報道は見てないんですが、なんか奥が深そう…。
無登録農薬って、なんか「援助交際」みたいな言い回しだけど、ようは一種の密輸品で、国会答弁にも出てるのね。輸入元はネット上ではアメリカだ、というのがいくつかあるのだけど、はっきりしない。しかし農業って、大変だ。
元に戻って、このちょっと古い河北新報の記事をよく見ると、中国は日本からの農薬輸出相手国として、7位だけど、輸入国(中国→日本)としても9位(2001年)。
んじゃ、今は? ということでちょこっと調べて見ました。
ジェトロ、貿易統計データーベース
私の見た限りでは「農薬」という分類はないので、「肥料」(コードED0000)「殺虫剤」(380810)「除草剤、発芽抑制剤、植物成長調整剤」(380830)、2006年の統計に絞って見てみた。品目別国別表です。
あと殺菌剤、消毒剤等もある。分類は工業製品→化学製品→①肥料、②その他化学製品→殺虫剤、除草剤……ETC。
肥料(動植物も化学肥料も含む中分類で。これ以上は専門的で私には分別不能)
日本→中国へ輸出 1,7億円 (中国は輸出相手国の9位)
中国→日本へ輸入 153億 (中国は輸入相手国の2位)
*中国産肥料で基準量以上のカドミウムが検出されている…。
殺虫剤
日本→中国へ輸出 6,7億円 (中国は輸出相手国の7位)
中国→日本へ輸入 38億円 (中国は輸入相手国の1位)
除草剤、発芽抑制剤、植物成長調整剤
日本→中国へ輸出 2,4億円 (中国は輸出相手国の10位)
中国→日本へ輸入 22億円 (中国は輸入相手国の2位)
ひゃー、日本は中国からの農薬&肥料輸入大国?
野菜の残留農薬、というよりは、農薬そのものを持ってきてたのか。
いまや
「日本は中国の農薬のいいお得意さん」
これが本当の『農薬ブーメラン』。
特に殺虫剤は輸出も輸入も前年比50%の急増中。
まあ農薬といってもいろいろあると思う。ホームセンターで売っているような、
園芸用の化学肥料も多いかもしれない。日系の進出もあるでしょう。
近所のスーパーに入ったら、園芸用の日本向けの輸出流れの品が売られてました。
でも、それだけとも思えないし。
まあこのあたりは素人なんで、何かカン違いがあるかも。
もっと正確なところを知りたいが、ネット上にシンクタンクの資料はいくつかあるが、日中ともに有料で15万円とか。中国からだと「農薬要覧」(農水省生産局生産資材課・植物防疫課監修)も見れないし。
もし、この「日中農薬輸出入問題」について詳しいかたがいらしたら、ぜひご教示ください。
中国のネットでは、すでに農薬輸出先のお得意様として日本の名前もかなり出ています。
個別数字のないのが中国だけど。
昨年の中国の農薬製品輸出額は、世界の15分の一に!
しかし中国の、こういう日本たたき記事もありました。2003年。
第十四回、中国新聞賞写真作品 一夜破産 二等賞
使用した日本の農薬が「不適切」で、10年苦労して育てた日本の甘柿が全滅しました。
(泣く農民夫婦の姿です)。
この農薬、「本物」だったのかなぁ。
「中国は日本の農薬のいいお得意さん」
化学会社の人とか、よく言ってました。
「中国の農民は、使い方わからないから、めちゃくちゃ撒いちゃう」
「中国語の説明書があっても、読めないからやっぱりめちゃくちゃ撒く」
うーむ、で、その農薬使った食品も輸入しているわけか…。
(まあ、日本製は高いから多くは中国製だと思うけど、高い果物とか使ってそう)
そう思って調べていたら、おもしろい言葉にぶつかった。
農薬ブーメラン(下のほうにあります)いまさら聞けない勉強室 農薬2003
2007年度MDB市場情報レポート(農薬原体)
これによると2005年、日本の農薬原体の4割が輸出用。
ふむふむ……。まあ、別に農薬そのものが全部悪いとは思わないけれど。
世界中&日本全国、葱一本まで、健康のため、すべて無農薬野菜、というのも不可能だろうし。
どこの国の農薬を使おうが、輸出契約通りの食品を輸出するのはシッパー(中国)の責任。
ヘタな中国製より正しく使えば日本の低農薬のほうがまだ安全かもしれない……。(中国は偽薬とか、本当に多いんです)。
ただちょっと待て。
河北新報 豊かさの死角
ん? 輸入農薬? 無登録農薬?
この無登録農薬って、2002年ぐらいに問題になったらしいけど、大半が輸入品(ここの『判明した無登録農薬(10種類)の概要』PDFファイルより)。当時、もう日本を離れていて、報道は見てないんですが、なんか奥が深そう…。
無登録農薬って、なんか「援助交際」みたいな言い回しだけど、ようは一種の密輸品で、国会答弁にも出てるのね。輸入元はネット上ではアメリカだ、というのがいくつかあるのだけど、はっきりしない。しかし農業って、大変だ。
元に戻って、このちょっと古い河北新報の記事をよく見ると、中国は日本からの農薬輸出相手国として、7位だけど、輸入国(中国→日本)としても9位(2001年)。
んじゃ、今は? ということでちょこっと調べて見ました。
ジェトロ、貿易統計データーベース
私の見た限りでは「農薬」という分類はないので、「肥料」(コードED0000)「殺虫剤」(380810)「除草剤、発芽抑制剤、植物成長調整剤」(380830)、2006年の統計に絞って見てみた。品目別国別表です。
あと殺菌剤、消毒剤等もある。分類は工業製品→化学製品→①肥料、②その他化学製品→殺虫剤、除草剤……ETC。
肥料(動植物も化学肥料も含む中分類で。これ以上は専門的で私には分別不能)
日本→中国へ輸出 1,7億円 (中国は輸出相手国の9位)
中国→日本へ輸入 153億 (中国は輸入相手国の2位)
*中国産肥料で基準量以上のカドミウムが検出されている…。
殺虫剤
日本→中国へ輸出 6,7億円 (中国は輸出相手国の7位)
中国→日本へ輸入 38億円 (中国は輸入相手国の1位)
除草剤、発芽抑制剤、植物成長調整剤
日本→中国へ輸出 2,4億円 (中国は輸出相手国の10位)
中国→日本へ輸入 22億円 (中国は輸入相手国の2位)
ひゃー、日本は中国からの農薬&肥料輸入大国?
野菜の残留農薬、というよりは、農薬そのものを持ってきてたのか。
いまや
「日本は中国の農薬のいいお得意さん」
これが本当の『農薬ブーメラン』。
特に殺虫剤は輸出も輸入も前年比50%の急増中。
まあ農薬といってもいろいろあると思う。ホームセンターで売っているような、
園芸用の化学肥料も多いかもしれない。日系の進出もあるでしょう。
近所のスーパーに入ったら、園芸用の日本向けの輸出流れの品が売られてました。
でも、それだけとも思えないし。
まあこのあたりは素人なんで、何かカン違いがあるかも。
もっと正確なところを知りたいが、ネット上にシンクタンクの資料はいくつかあるが、日中ともに有料で15万円とか。中国からだと「農薬要覧」(農水省生産局生産資材課・植物防疫課監修)も見れないし。
もし、この「日中農薬輸出入問題」について詳しいかたがいらしたら、ぜひご教示ください。
中国のネットでは、すでに農薬輸出先のお得意様として日本の名前もかなり出ています。
個別数字のないのが中国だけど。
昨年の中国の農薬製品輸出額は、世界の15分の一に!
しかし中国の、こういう日本たたき記事もありました。2003年。
第十四回、中国新聞賞写真作品 一夜破産 二等賞
使用した日本の農薬が「不適切」で、10年苦労して育てた日本の甘柿が全滅しました。
(泣く農民夫婦の姿です)。
この農薬、「本物」だったのかなぁ。