ジャーナリストの烏賀陽弘道氏がオリコンに訴えられた裁判についてコメントしておこうと思います。
烏賀陽さんのホームページはこちらです。
劇団半端者さんもコメントをしておられます。
烏賀陽さんのホームページを見れば分かりますが、これは言論封殺にほかなりません。
ぼくも曲がりなりにも作文をして世間に発表したりしているわけで、そのなかで批判的なこともいうこともあるだろうと思います。そうなると、いつどこから矢が飛んでくるか分からない。
烏賀陽さんの言うとおり、たとえ裁判に勝ったとしても、重大な社会的損失を被ります。だいたい個人のジャーナリストが、5000万円なんて金額払えるわけない。オリコン側は組織的に法務管理ができるかもしれないけれども、個人はその間仕事も出来ないし、訴えられただけでも信用が低下します。
弱いものイジメにしか見えませんよね。
以前、武富士が週刊金曜日を訴えた裁判がありました。週刊金曜日なんて弱小出版社と個人ジャーナリストを巨大資本を持った会社が狙い撃ちをしました。こうやって弱いものイジメをして、言論封殺に走る大資本。週刊金曜日側が勝訴しましたが、個人ジャーナリストがこんなことをされたらひとたまりもありません。
こういう風にして、ジャーナリストやライターを恫喝して、萎縮することで自分たちの闇を守り、権益を保持しようとするのは、いくらなんでも許せないです。
ブロガーのみなさんも、モノを書いているわけですが、自分のことを書いている分には大丈夫ですけれども、企業の批判をしたりすると矢が飛んでくる可能性があるわけです。自由にモノが言える社会を守らないければなりません。
このたびは、私の記事にコメントをいただきありがとうございます。
僕の中では硬派ブロガーとして位置づけている玉野さんからコメントをもらえてうれしいです。さて返事です。
組織で個人をつるし上げる流れのきっかけは「イラク人質事件」のあたりからでしょうか。
事の流れいかんによっては言論の自由のあり方に響きかねないこの事件が
まともに取り扱われていないのは、県域局が広告代理店やジャニーズなど、
力のある組織に媚びてしまっていることと同時に、一般市民がもはや、
大手メディアの馬鹿さ加減に愛想をつかせて問題を指摘するのを止めてしまい、
間違いを指摘した個人に味方しなくなってしまった事も考えられると思います。
物言えば 唇寒き・・・は、もはやこの国の現実なのでしょうね。
>愛想をつかせて問題を指摘するのを止めてしまい、
>間違いを指摘した個人に味方しなくなってしまっ
>た事も考えられると思います。
もしそうだとすると大変なことですね。
「なにが正しいのか?」とか「なにが善きことなのか?」とかは考えないで、ともかくどんな社会になっても適応するだけになっているんですよね。
いろいろな重罰化、厳罰化も重なってていやになりそうですね。
ことに、「ブロガーもジャーナリスト」という事実、これが忘れられている(もしくは分かっていても認めようとしない)現状です。
私が危惧しているのは、各ブロガーが自らジャーナリズムにフタをしようとしているような傾向です。
以前、「他人を傷つけるかもしれない批判記事は書くべきでない」とブロガー軍団から大バッシングを受けたことがあり、頭をかかえました・・・。
なにをいっても、他人は傷つくかもしれませんよね。人はどんなところにコンプレックスを持って生きているか分からない。コンプレックスを刺激するようなことであれば、「批判的」であろうがなかろうが傷つきます。
このごろ過剰にそういうのを気にする風潮があるような気がします。それを「空気が読める」というふうにいう。まあ、ぜんぜん「空気を読もうともしない」のは問題だと思いますが、とはいえ過剰に「傷つけない」ことだけを重視して、「冷静な議論」が妨げられるならば、そちらのほうが問題だと思います。
文章を書いて公表する以上、その程度の覚悟は必要ですよね。