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MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『てぃだかんかん~海とサンゴと小さな奇跡~』 50点

2010-04-24 23:56:26 | goo映画レビュー

てぃだかんかん~海とサンゴと小さな奇跡~

2010年/日本

ネタバレ

ディテールの不在

総合★★☆☆☆ 50

ストーリー ☆☆☆☆☆0点

キャスト ☆☆☆☆☆0点

演出 ☆☆☆☆☆0点

ビジュアル ☆☆☆☆☆0点

音楽 ☆☆☆☆☆0点

 わざわざ公開初日にこの作品を観に行った理由は(誰でもそうだと思うが)個人的にサンゴにとても興味があったからなのだが、主演2人を観に行った人はともかく‘サンゴファン’の立場で評価するならば残念といわざるを得ない。
 この作品は決定的にサンゴに対する拘りに欠けていると思う。世界で初めてサンゴの移植産卵に成功するという快挙を成し遂げた主人公の話であるのだから、映画で描かれている以上に複雑な過程があり主人公の金城健司はサンゴに対して細かい配慮を施しているはずなのだが、サンゴの産卵日を迎えるまでの、最も大事な時期である一年がバッサリとカットされていたことに驚愕してしまった(そこが見たかったのに...)。ドキュメンタリー映画監督の小川伸介ほどに拘る必要はないにせよ、サンゴに対する真摯な愛情を表現しなければ、‘人魚’を見せてあげたいという金城健司の、妻に対する想いも心に響いてこない。あくまでもサンゴが物語の中心に来なければただの普通の男の愛と友情の物語にしかならないのである。
 県民性に根ざしたものなのか演出上の問題なのか分からないが金城健司が殴られ過ぎているのも気になった。


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貧相な言い訳

2010-04-24 00:04:06 | Weblog

「岡本さんの曲とは全然違う」盗作疑惑の作者が反論(朝日新聞) - goo ニュース

上海万博PRソングの作曲者、繆森がいままで沈黙していた理由は勿論どのように

言い訳すればいいのか熟考していたからであるが、その結果が「日本側も中国側の

立場を十分に理解し、盗作の争いを排除することで合意した」というコメントである。

何故日本側が中国側の立場を理解する必要があるのか分からないし、盗作の争い

の排除というものは盗作したことを認めた上でのものでしかない。繆森は万博PR曲

は「ゆったりと楽しい旋律」だから「そのままの君でいて」とは大きく異なると主張して

いるらしいが、実は「そのままの君でいて」も「ゆったりと楽しい旋律」なのであり、

残念ながら盗作を否定する理由にはならないのである。かなり時間を割いて考えた

言い訳の割には余りにも貧相である。だから言い訳も盗作してくればよかったのに。


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売られている“放射能”

2010-04-23 00:17:40 | Weblog

「ラドン温泉になる」鉱石、効果なし 生活センター測定(朝日新聞) - goo ニュース

 この記事を読んで私は初めてラドンやラジウムの鉱石が売られている事を知った。

しかしラドンやラジウムというのは放射能物質なのだから、そのまま鉱石が売られて

いるということは常識に考えてありえないと思う人は意外と少ないのだろうか?

以前磁気ネックレスなども効果がないという結果が出ていたはずなのだが、日本人

はどうもこのような健康関連商品をイメージだけで安易に信用しすぎる嫌いがある

ような感じがする。体に効くという時には必ず作用と副作用があることをまず最初に

考慮するべきだと思う。それにしても今頃になって注意を呼びかけるのはいくら

なんでも遅すぎる。


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『ソラニン』 90点

2010-04-22 18:07:31 | goo映画レビュー

ソラニン

2010年/日本

ネタバレ

等身大の青春映画

総合★★★★☆ 90

ストーリー ☆☆☆☆☆0点

キャスト ☆☆☆☆☆0点

演出 ☆☆☆☆☆0点

ビジュアル ☆☆☆☆☆0点

音楽 ☆☆☆☆☆0点

 このような青春恋愛映画にロックバンドが絡まってくるとどうしても私たちは‘サクセスストーリー’を期待してしまう悪い癖があり、因って『ソラニン』のような‘アンサクセスストーリー’を目の当たりにしてしまうと、「つまらなかった」というような感想はまだ良い方で、「演出が悪い」と言い出す人まで現れてしまう。しかし何度も言うが『ソラニン』はバンドの‘サクセスストーリー’ではなく、夢が夢で終わる多くの若者像が描かれているだけなのだから、主人公の種田成男に「現実を直視しろ」と説教しても、井上芽衣子に「なんであんな男と付き合っているの?」と愚痴をこぼしても仕方がないし、そんな道徳的価値判断でこの作品の評価を下げてしまうことは、ルパン三世に「いいかげん泥棒を止めろ!」と叱咤することと同じことなのである。
 しかし観客がこの作品を観ていらいらする理由は理解できる。せっかくメジャーデビューのきっかけになるかもしれなかった‘ロッチ’に依頼されたアイドルのバックバンドの話を芽衣子が勝手に断ってしまったり、種田の遺品を整理しに来た彼の父親(=財津和夫)が種田のギターを手に取ろうとした瞬間に、芽衣子がさえぎってしまって父親(=財津和夫!)に弾かせなかったり、クライマックスのロッチのライブシーンの「ソラニン」の演奏途中で回想シーンを挿入したり、以前種田にアイドルのバックバンドを依頼したレコード会社の冴木隆太郎がそのライブを見に来ていたにもかかわらず、結局ロッチをメジャーデビューさせるというような話にはならないなど枚挙にいとまが無いが、あくまでも『ソラニン』は感動や感傷を拒絶する。
 それならばこの作品のどこが面白いのかと疑問を持つ人もいるだろうが、それは私たちが普段接しているような大小様々なギャグだと思う。例えばアイスクリームの味の選択肢としてイチゴか唐辛子かというような。


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確信犯としての著作権侵害

2010-04-22 00:04:03 | Weblog

岡本真夜の楽曲、上海万博盗作認めた(日刊スポーツ) - goo ニュース

 今回の盗作は、例えば F.R. David の「Words」が J.S. Bach の「G線上のアリア」に

似ているとか、最近の例で言えば Perfume の「不自然なガール」が Kylie Minogue

の「Love At First Sight」に似ているというレベルを超えてしまっている。この盗作は

確信犯のような気がする。公募で選ばれた曲らしいが盗作かどうかは選ぶ前に十分

に調査するはずである。正式に契約するとかなりの著作権料を支払わなければ

ならなくなるため、あらかじめ万博開催直前という既成事実を作ってしまうことで、

バレた場合には適当に謝罪しながらおおまかな使用料を払い、作曲者を“死刑”に

する事でごまかす意図があるように思う。だから岡本真夜側は上海万博開催前に

きちんとした契約を交わし、あやふやな契約内容であるならばカバーを許諾しないと

いう強い意思表示をしなければ日本の他のアーティストにも影響を及ぼすことに

なってしまうだろう。


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会談場所の問題?

2010-04-21 19:34:59 | Weblog

官房長官、移設説得へ徳之島乗り込みにも意欲(読売新聞) - goo ニュース

 私の認識が間違えでなければ鹿児島県・徳之島の徳之島、伊仙、天城の3町長は

会談を要請する方の立場の人間が鹿児島市内まで出て来いと言われたことで立腹

しているわけではなく、沖縄県の米軍普天間飛行場のヘリ部隊の移設先にされる事

自体に反対している以上、いくら平野官房長官が3町長を説得するために徳之島に

行ったとしても、3町長の機嫌が直るわけでもなければ、島民の意見が変わることも

ありえない。「反対集会の前なら話す余地はあったかもしれない」という天城町の

大久幸助町長の意見が正鵠を射ていると思う。平野を信用できない人間が私以外

にいることが分かってよかった。


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『のだめカンタービレ 最終楽章 後編』 100点

2010-04-20 17:57:31 | goo映画レビュー

のだめカンタービレ 最終楽章 後編

2010年/日本

ネタバレ

クラシックな音楽と映画のハーモニー

総合★★★★★ 100

ストーリー ☆☆☆☆☆0点

キャスト ☆☆☆☆☆0点

演出 ☆☆☆☆☆0点

ビジュアル ☆☆☆☆☆0点

音楽 ☆☆☆☆☆0点

 クラシック音楽が日本人になかなか馴染まない要因は全く異なる西洋の言語感覚と長い歴史の中で洗練された音の機微を聞き分けられるだけの耳を日本人が持てないでいることだと思う。このような全く外国語を無視した演出を観ると『ダーリンは外国人』における葛藤は何だったのか疑問に思わなくはないのだが、ハイブラウと化してしまったクラシックから、クラシック音楽が生まれた当初の楽しい気分、まさにのだめが子供たちの前で鍵盤を弾いていた頃の楽しさを取り戻すためには、(これもハイブラウと化してしまっている)映画のフォーマットを壊すこともやむを得ないことだろう。
 しかし楽しさに流されなかったところがこの作品の素晴しさである。クライマックスにおけるのだめと千秋のピアノによる‘競演’の中に楽しさから再び切磋琢磨する2人を見出すように、この作品の、クラシック映画ではよく行なわれていた主人公2人のキスシーンのエンディングを新作で久しぶりに見たときに私たちが感動を抑えることは無理だと思う。


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地理的な問題

2010-04-20 00:12:20 | Weblog

学級崩壊リポート非難され「ショックで通院」(読売新聞) - goo ニュース

 酷い話があるものだ。そもそも何故当事者である学校の先生ではなくて保護者に

わざわざ授業中に立ち歩いたり掃除をサボったりしている児童10人の名前入りで

リポートにまとめさせたのみならず、リポートを書いた保護者の名を答えるように

求めた保護者たちに対して校長が女性の名を教えたりするのか。これは最初から

学校側が責任転嫁を画策していたとしか考えられない。教育に対するこのような

優柔不断の姿勢が児童たちに見透かされているから学級崩壊が起こるのであり、

彼らの保護者をモンスター化させてしまうのである。さらに恐ろしい事実はこの件が

大阪で起きているということである。大阪のおばちゃんたちに囲まれてどやされたら

誰でも心が病んでしまうと思う。


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「1Q84」と「ピストルズ」

2010-04-19 22:46:28 | Weblog

「1Q84」第3巻も人気沸騰 初日に10万増刷(共同通信) - goo ニュース

村上春樹に関する私の考えは大塚英志の著書「物語論で読む村上春樹と宮崎駿」

に書かれていることとほぼ同じである。ただしこれだけ村上春樹の小説の“構造”を

理解している、まんが原作者の肩書きを持つ大塚英志の著書が何故村上春樹の

ように売れないのかが私には理解できない。同じように書けば絶対に売れるはず

なのに。村上春樹を認めない“文学界”の一部で今必死になって売ろうとしている

小説がある。阿部和重が書いた「ピストルズ」である。装丁も凝っていて「1Q84」と

同じように600ページを超すヴォリュームもある力作なのだが、残念ながら売れて

いない。私は2作品ともに読んでいないし、読むつもりもない。一方がスカスカならば

他方は濃すぎる(と思う)。その2作品の良さを兼ね備えた小説を書けば誰もが

認める大ベストセラーになるはずだけれども、二兎を追う者は一兎をも得ず


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『ダーリンは外国人』 60点

2010-04-18 18:11:49 | goo映画レビュー

ダーリンは外国人

2010年/日本

ネタバレ

時計に関する一考察

総合★★★☆☆ 60

ストーリー ☆☆☆☆☆0点

キャスト ☆☆☆☆☆0点

演出 ☆☆☆☆☆0点

ビジュアル ☆☆☆☆☆0点

音楽 ☆☆☆☆☆0点

 ‘ボーイフレンド(boyfriend)’の対義語が‘Just a friend(ただの友達)’なのか‘just friend(高潔な友達)’なのか疑問を持ってしまった原因は主人公のさおりを演じていた井上真央がトニーのことを「ジャストフレンド?」と発音していたように聞こえたからだったが、それよりも看過できない誰もが気がついているはずであろう時計の話をしておきたい。
 さおりの父親が倒れて病院に運ばれたことを電話で知らされたさおりがいた部屋の時計は6時半を指していた。知らせを聞いたさおりとトニーが急いで病院まで駆けつけ、幸いその時には父親はまだ病室のベッドの上で元気だった。父親の看病を母親と姉に任せて、さおりとトニーが帰宅した時に、同じ部屋の同じ時計は7時15分を指していた。さおりの家から病院までの距離は分からないが、あれだけの出来事が45分で済むとは考えられない。もしもこれがギャグであるというのであるならば、むしろ同じ時刻を指していた方が効果的なはずである。つまりこの45分とは同じ室内のシーンを続けて撮ったということであろう。明らかに演出ミスである。この作品の宇恵和昭監督はこれがデビュー作ということらしいが、何故現場で誰も気がつかなかったのか不思議である。
 ただの娯楽作品の揚げ足を取るつもりは毛頭ないが、このようなほんの小さな綻びがせっかくの佳作を台無しにしてしまうことは多々起こりうる。
 しかし『誰かが私にキスをした』にも同じようなシーンがあったのだが、さおりを演じていた井上真央が外国人が集うパーティーに出席しているのになかなか誰にも声をかけられないシーンを見かけた。井上真央、掘北真希という日本の若手女優の2トップがパーティーで誰にも声をかけられないままグダグダに酔っ払ってしまうとは、いくらフィクションとはいえ荒唐無稽と言わざるをえない。


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