てぃだかんかん~海とサンゴと小さな奇跡~
2010年/日本
ディテールの不在
総合
50点
ストーリー
0点
キャスト
0点
演出
0点
ビジュアル
0点
音楽
0点
わざわざ公開初日にこの作品を観に行った理由は(誰でもそうだと思うが)個人的にサンゴにとても興味があったからなのだが、主演2人を観に行った人はともかく‘サンゴファン’の立場で評価するならば残念といわざるを得ない。
この作品は決定的にサンゴに対する拘りに欠けていると思う。世界で初めてサンゴの移植産卵に成功するという快挙を成し遂げた主人公の話であるのだから、映画で描かれている以上に複雑な過程があり主人公の金城健司はサンゴに対して細かい配慮を施しているはずなのだが、サンゴの産卵日を迎えるまでの、最も大事な時期である一年がバッサリとカットされていたことに驚愕してしまった(そこが見たかったのに...)。ドキュメンタリー映画監督の小川伸介ほどに拘る必要はないにせよ、サンゴに対する真摯な愛情を表現しなければ、‘人魚’を見せてあげたいという金城健司の、妻に対する想いも心に響いてこない。あくまでもサンゴが物語の中心に来なければただの普通の男の愛と友情の物語にしかならないのである。
県民性に根ざしたものなのか演出上の問題なのか分からないが金城健司が殴られ過ぎているのも気になった。
「岡本さんの曲とは全然違う」盗作疑惑の作者が反論(朝日新聞) - goo ニュース
上海万博PRソングの作曲者、繆森がいままで沈黙していた理由は勿論どのように
言い訳すればいいのか熟考していたからであるが、その結果が「日本側も中国側の
立場を十分に理解し、盗作の争いを排除することで合意した」というコメントである。
何故日本側が中国側の立場を理解する必要があるのか分からないし、盗作の争い
の排除というものは盗作したことを認めた上でのものでしかない。繆森は万博PR曲
は「ゆったりと楽しい旋律」だから「そのままの君でいて」とは大きく異なると主張して
いるらしいが、実は「そのままの君でいて」も「ゆったりと楽しい旋律」なのであり、
残念ながら盗作を否定する理由にはならないのである。かなり時間を割いて考えた
言い訳の割には余りにも貧相である。だから言い訳も盗作してくればよかったのに。