MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『In the Life of Music 音楽とともに生きて』

2020-07-27 00:25:50 | goo映画レビュー

原題:『In the Life of Music』
監督:ケイリー・ソー/ヴィサル・ソック
脚本:ケイリー・ソー/デイン・スタイラー
撮影:デイビット・D・リベラ・ロジャース
出演:ヴァンダリス・ペム/スレイナン・チア/ソウナ・カニカ/ローザ・ラス/エレン・ウォン
2018年/アメリカ・カンボジア

もう一つの「キリング・フィールド」について

 『キリング・フィールド』(ローランド・ジョフィ監督 1984年)はアメリカ人ジャーナリストの目を通して描かれたカンボジアだったが、本作はその34年後にようやく「地元」の人たちの手によって「クメール・ルージュ時代」が描かれた歴史的作品で、1968年、1976年、2007年と描かれるカンボジアはカンボジアの大物歌手であるシン・シーサモットの代表曲「Flowers of Battambang(バッタンバンに咲くプルメリア)」を軸に展開されており、その「語り口」はあくまでも優しい。
 1968年、ある村に4人編成のバンドがやって来て、自転車屋のチーが妹のマリスにせがまれて会場に向かうのだが、同じ頃にファリーとボーファの2人の少女も向かっていた。そこで出会ったチーとボーファが結婚した頃が1976年で、チーは労働奴隷として捕らえられたが、ボーファはアメリカに亡命し、そこで生まれたのがホープで、ホープは母親の弟のバニーを頼りに帰省し、ボーファに現在のカンボジアを見せるためにヴィデオカメラで撮っており、ラストでホープがギターを弾きながら両親の思い出の曲を歌うシーンが涙を誘う。


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