原題:『Furiosa: A Mad Max Saga』
監督:ジョージ・ミラー
脚本:ジョージ・ミラー/ニック・ラザウリス
撮影:サイモン・ダガン
出演:アニヤ・テイラー=ジョイ/クリス・ヘムズワース/トム・バーグ/アリーラ・ブラウン/チャーリー・フレイザー/ラッキー・ヒューム
2024年/オーストラリア・アメリカ
「オーストラリア産」の利点について
主人公のフュリオサを取り囲む、ディメンタス将軍とイモータン・ジョーというキャラの濃い二人の暴君、ウェイストランド(荒れ果てた地)に位置する弾薬畑、砦とガスタウンという舞台設定、フェミニズムを纏った女性が主人公の時に必ず現れる、女性を助けてくれる男性の警護隊長ジャックの存在など、ストーリー展開には絶妙のラインアップだと思う。
作品の前半はバイクや様々な乗り物に伴う「人海戦術」を駆使しながら段々と数を減らして至るクライマックスも素晴らしい。まさか『マッド・マックス』がこれまでの「戦争」を「総決算」することになるとは思わなかったし、血にまみれた手を持った主人公が「幸せ」になってはいけないというフュリオサのセリフはマーベルやDCコミックスのヒーローやヒロインたちがすっかり忘れてしまった真実ではなかったのか? やはり『マッド・マックス』は「オーストラリア産」という点で、アメリカに対して斜に構えられるという利点があったのだと1979年の第一作『マッド・マックス』を観た時には全く想像もしていなかった。
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