原題:『The Killing Fields』
監督:ローランド・ジョフィ
脚本:ブルース・ロビンソン
撮影:クリス・メンゲス
出演:サム・ウォーターストン/ハイン・S・ニョール/ジョン・マルコヴィッチ/ジュリアン・サンズ
1984年/イギリス
2人の「ビートル」の評価について
ベトナム戦争に巻き込まれて始まったカンボジア内戦が主人公でアメリカ人ジャーナリストのシドニー・シャンバーグとシャンバーグの通訳を務めたカンボジア人のディス・プランの終わりなき「逃走劇」として非常に上手く描かれていると思うのだが、個人的には2人の「ビートル」の曲の使われ方が気になった。
ジョン・レノンの「イマジン」が久しぶりにシャンバーグとプランが再会するシーンに効果的に使われていることは分かるのだが、ポール・マッカートニー&ウイングスの「バンド・オン・ザ・ラン」はアメリカの爆撃に遭った現場にいたシャンバーグとプランのところにやって来たクメール・ルージュの女性メンバーが聞いているラジオから流れてくるのである。この楽曲の使い方がたまたまなのか、あるいは監督か音楽を担当したマイク・オールドフィールドの、2人に対する「評価」なのか気になるのである。