MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『左様なら今晩は』

2022-11-24 00:59:17 | goo映画レビュー

原題:『左様なら今晩は』
監督:⾼橋名⽉
脚本:⾼橋名⽉/穐⼭茉由
撮影:板倉陽子
出演:久保史緒⾥/萩原利久/⼩野莉奈/永瀬莉⼦/中島ひろ⼦/宇野祥平 
2022年/日本

尾道で「少女」を撮る意義について

 舞台背景は2017年11月(?)で主人公の半澤陽平がそれまで付き合っていた彼女の玲奈にフラれて、部屋に貼っていた御札を取った矢先に現れる、「愛助」と陽平に名づけられた幽霊との物語である。ストーリーの流れとしては幽霊に憑りつかれた陽平が同僚の須田果南か彼女の叔母の霊媒師のみさきに、幽霊に殺される直前に助けられるという展開か、あるいは全てが陽平の夢だったというものであろう(もちろんそれ以外の観客が驚くような展開であっても全く問題はないのだが)。ところが本作は陽平と愛助がねんごろな間柄になり、愛助がベランダにあった結界から抜け出して二人でデートをするために、陽介が殺される展開はないのだが、二人のデートを不動産店主の奥田も立ち寄ったお好み焼き屋の店員も目撃しており、「夢オチ」もありえなくなり、だからといって奥田が教えた愛助に関する情報は本名が荒井ということのみで、彼女の素性や亡くなった原因などは(少なくとも観客には)明らかにならないために中途半端で、久保史緒里のファンだけが楽しめる程度のものになってしまっていると思う。
 少女の幽霊がメインで舞台が尾道ならば、どうしても大林宣彦監督の「尾道三部作」を想起させ、それに匹敵するようなものを撮るのだと思ってしまうではないか!? 覚悟が足りないと思う。
gooニュース
https://news.goo.ne.jp/article/dwango/entertainment/dwango-76576


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