MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『天国でまた会おう』

2019-03-24 00:47:24 | goo映画レビュー

原題:『Au revoir là-haut』 英題:『See You Up There』
監督:アルベール・デュポンテル
脚本:アルベール・デュポンテル/ピエール・ルメートル
撮影:ヴァンサン・マチアス
出演:ナウエル・ペレーズ・ビスカヤート/アルベール・デュポンテル/ロラン・ラフィット
2018年/フランス

主人公よりも目立つ悪役のリアリティーについて

 本作の本来の観点は主人公のエドゥアール・ペリクールと父親のマルセルの親子の葛藤から和解に至るまでの流れを友人のアルベール・マイヤールと少女のルイーズの協力の下に成就されるストーリーを堪能するべきなのであろうが、1918年の第一次世界大戦中、ドイツと休戦協定を目前にしながら戦後に葬儀屋を営んで儲ける計画を遂行するために敢えて攻撃命令を下すプラデル中尉の存在感に妙なリアリティーがあり、いくらエドゥアールが様々な奇抜な仮面を装着しても、プラデル中尉の存在感に拮抗できていないような気がする。
 確かにマルセルが息子の作品に付されたサインを見逃さず、ラストで再会できる場面は感動はするものの、酷い怪我の後遺症でモルヒネを手放すことが出来ず、父親に再会した時も既に青息吐息なのであるから、悲劇は避けられなかったのである。


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