ケンのブログ

日々の雑感や日記

ごみ捨て、褒めて押し付け

2020年10月28日 | 日記
僕が定期購読している全国紙の人生相談のコラムに次のような相談が出ていた。

“”
50代のパート女性。

職場での一幕です。ゴミ箱が満杯になっても、いつも放置されています。見かねて私がまとめ、階下の収集場所へ持っていくと、終わってから飛んできて「ありがとう」「見習います」と騒ぎ立てる同僚たち。

給与体系は違えど経営者側でもなく、雇用されている立場なのに、まるで会社代表みたいに礼を言ってくる。

とはいえ先んじてゴミ集めをすることはなく、逆に「この人がゴミ集めをする人」とわたしのことを周知させ、それを押し付けてくる。

そして「ありがとう」を言う自分たちは他人を褒めて認めるすてきな人。私とってはありがとうの呪い。

これは一例でしたが「ありがとう」が不快で苦痛です。“”

内容を読んで、ああ、これは事務職の職場だなとピンときた。本当に事務職の職場でよくある話。僕も会社で原稿を書いたり、校正したり、その意味ではいわゆる事務職と同様の仕事だったから相談内容を読むと様子が手に取るようにわかる。

誰もゴミ集めをしたがらないのは、それをやっても勤務評価が上がるわけではないから。
ゴミ集めが勤務評価の査定項目に入っていれば話は別だけれど、オフィスのゴミ集めは普通は勤務査定の項目には入らないだろう。

それに、女性は特に既婚者なら家に帰ったらやはり家事などもしなければならない。余計なことはしないでなるべくさっさと帰りたいのが本当の気持ちと思う。

そして、ゴミ集めは意外と時間がかかる。

ゴミを集める。ゴミ袋を縛って口をふさぐ。階下の収集所の鍵を所定の位置に取りに行く。
エレベーターで階下まで降りる。ゴミ収集所の鍵を開けて所定の場所にゴミをほかす。
またゴミ収集所の施錠をして自分のオフィスの階まで戻ってくる。そして鍵を所定の位置に戻す。そしてゴミ箱に新しいゴミ袋をセッティング。

これだけのことをするのに10分くらいは時間がかかる。場合によってはもっとかかるかも知れない。

会社のビルでゴミの分別が決められている場合には分別作業までしなければならないはめになることもある。そうなると本当に20分はかかる仕事になってしまう。

さらに、お局のような人がいて、ゴミの分別が規則通りにできていないと、それでねちねち言ってくる場合もある。

そうなると、お局にたいする気遣いまで増えてしまう。

その間に例えばパソコンの入力作業の仕事だったら何件の入力ができるか。

こういうゴミを集める時間や気遣いって、本当に馬鹿にならない。

ゴミを集めていたばかりに、勤務査定のときにパソコンの入力の件数が少ない、などど言われようものならばパート職員ならばパート契約の更新が危うくなることさえある。

本当に、勤務査定がいわゆる成果主義になってからこういうことがよりいっそう多くなったように思う。

僕もいっときゴミを集めるかかりをやっていたことがあるから気持ちはとてもよく想像できる。

会社の帰りにポストによってみんなの郵便物をポストに投函するかかりになんとなく成り行きでなってしまったこともある。

ポストに投函するだけやん、とやったことのない人は思うかも知れない。

しかし、会社と駅との間にポストがない場合にはポストまで回り道をしなければならない。すると、帰りの電車を一本のがすことになる。

それで電車の乗り継ぎがちょっと狂ったりすると(例えば一本のる電車が遅れたばかりに急行の代わりに準急が来る乗り継ぎになるということが都会の電車ではよくある)家に帰宅する時間が15分20分と遅れてしまう。

その残業代が出るわけではない。

しかし、一回、僕がポストに投函する役だと言うふうになってしまうと、僕が会社を出て帰ろうとすると「ヘイ、ポストマン。ちょっとこれから封筒に切手を貼るから5分だけ待って」と言ってくる人もいた。

本当にいい加減にしろとおもいつつも5分待っていた。

マクドのようにゴミ箱を定期的にきれいにしないとお客に直接影響の出る職場なら、ゴミ集めもちゃんとした業務とみなされるだろうけれど、事務の仕事ではこういう相談者の女性のような事例ががおこりやすい。

まあ、今の僕だったら、この女性に、ゴミ集めなんか率先してやらないで、床がゴミだらけになるまでほっといたらいいよ。

それで、ゴミだらけになったら結局はそこの部署の責任者の責任。そのくらいに思ってないとやっていけないよ。とアドバイスするかもしれない。

とにかく今の時代はゴミ一つでもヘタに自分の判断ではやらないでとにかく責任者に報告、相談、それが原則だと思う。

自分の判断で率先してやっても勤務評価にはつながらないのだから、、、。

職場でいきていくためには綺麗事ではやってられない時代になってしまっている、、、。


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