・小特集〈「3・11」以後の社会と文学―文明史的転換に立って〉 (13年2月刊 )
[特集 転向点・1933―文学・歴史・社会の観点から]
〈反戦〉と〈抗日〉の運動の昂揚―作家同盟と丁玲の試み―
尾西 康充
宗主国文芸の転回―朴魯植と日韓俳句人脈―
中根 隆行
メキシコシティから望むフラチャニの丘
―アリス・リューレ=ゲアステル『本組み/急変、あるいはハンナと自由あるプラハ小説』について―
田丸 理砂
一九三三年の児童文学・覚書―「集団主義童話」をめぐって―
宮川 健郎
スローガンとプロレタリア川柳―鶴彬と川柳の一九三〇年代―
楜沢 健
一九三三年の位相―百合子作品にみるプロレタリア文学運動と〈大衆〉―
神村 和美
一九三〇~三三年の住谷悦治日記―ある知識人の精神の断面―
本庄 豊
日本浪漫派の倫理―亀井勝一郎とシェストフ的不安―
梶尾 文武
[エッセイ]
プロレタリア文学運動の崩壊―貴司山治日記とその周辺から―
伊藤 純
一九三三年前夜―映画『百合子、ダスヴィダーニヤ』の現場から―
山 邦紀
一九三三年の宮澤賢治
城戸 朱理
[小特集 「3・11」以後の社会と文学――文明史的転換点に立って]
あやまちは何度もくりかえすからあやまちなのだ
川村 湊
被害と加害を架橋する―小田実『HIROSHIMA』の想像力―
川口 隆行
〈反詩〉の果て?―原発震災下で黒田喜夫を読み直す―
鵜飼 哲
事態に向き合うために
中谷いずみ
[自由論文]
湯浅克衛「先駆移民」論―満州開拓イデオロギーの挫折―
安 志那
森崎和江作品にみる聞き書きと詩―「まっくら」と「狐」の関連から―
茶園 梨加
大西巨人『神聖喜劇』における「無責任の体系」批判の射程
―丸山眞男との比較から―
橋本あゆみ
大江健三郎『水死』論―漱石『こころ』の受容をめぐって―
鈴木 恵美
[書評]
高橋修著『主題としての〈終り〉―文学の構想力』
山口 直孝
岡村知子著『太宰治の表現と思想』
西山 一樹
山本昭宏著『核エネルギー言説の戦後史1945―1960
―「被曝の記憶」と「原子力の夢」』
村上 陽子
小森陽一編著『3・11を生きのびる―憲法が息づく日本へ』
『泥沼はどこだ―言葉を疑い、言葉でたたかう』
『沖縄とヤマト―「縁の糸」をつなぎ直すために』
小山 国治