The wild flowers of Portugal. ポルトガルの野の花 

学名など判ったものだけ明記しています。和名などをご存知の方はどうか教えてください。

カルーナ・ヴルガリス Calluna vulgaris

2015-10-16 08:49:18 | ポルトガル花のある風景

夏に皮を剥ぎとられたばかりのコルク樫の下で花をつけるヒース。この森には様々なキノコが顔を出す。雨上がりの後、もうそろそろかなと出掛けてみたが、夏日がぶり返し、蚊に攻撃された。そしてキノコは3種類ほどが少しだけ。でもヒースが新鮮な花をつけていた。そして森と隣接する葡萄畑だけが秋を告げていた。

 

カルーナ・ヴルガリス Calluna vulgaris

ツツジ科、ヒース属、常緑低木、ヨーロッパ、北米大陸に分布、

学名:Calluna vulgaris、

和名:ギョリュウモドキ、

英名:Heather、Heather Flower、葡名:Torga-ordinaria、

2015年10月14日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で撮影、


 

葡萄畑の紅葉

©2015  MUZVIT

 

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モラエア・シシリンキウム Moraea sisyrinchium

2015-10-15 09:26:59 | ポルトガル花のある風景

アレンテージョ地方にはムーア式の城が多く残されている。その殆どが廃墟か建物は全くなくなってしまっているかだが、堅牢な城壁だけは今も健在だ。日本の城壁の造りは信長の時代、ポルトガルからその設計図などを取り寄せたそうだ。アレンテージョの城壁の中は草地になっていて、春には様々な野草が咲き乱れる。草丈15センチほどの小さなモラエア・シシリンキウム  Moraea sisyrinchium も可愛らしい花を付けていた。

 

モラエア・シシリンキウム Moraea sisyrinchium

アヤメ科、モラエア属、イベリア半島原産の多年草、球根植物、

学名:Moraea sisyrinchium、

和名・セイヨウヒメアヤメ、英名:Barbary Nut Iris、葡名:Pé-de-burro

2008年4月、2014年3月24日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で撮影、

 

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ヤシオネ・モンタナ Jasione montana

2015-10-14 09:39:39 | ポルトガル花のある風景

廃屋の壁にしっかりと根を下ろして花を付ける色鮮やかなヤシオネ・モンタナ Jasione montana。廃屋の屋根の下には公共のランタンが取り付けられている。田舎の村にも夜になれば明かりが灯る。

 

ヤシオネ・モンタナ Jasione montana

キキョウ科、ヤシオネ属、多年草、

学名:Jasione montana、異名:Jasione jancae、

和名:シープスビット、

英名:Sheep’s-bit 、Sheep’s bit Scabious、葡名:Baton-azul 、Botão-azul、

2015年5月23日、ポルトガル、アレンテージョ地方で撮影、

 

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ユーフォルビア・パラリアス Euphorbia paralias 他3種

2015-10-13 10:34:32 | ポルトガル花のある風景

セトゥーバルの対岸、トロイア半島のビーチに4種類の植物が綺麗に並んで自生している。手前から花は終ってしまっているが、ハマユウの洋種、パンクラチウム・マリティムン Pancratium maritimum。 銀白色の葉に黄色い花のアキレア・マリティマ Achillea maritima緑が鮮やかなユーフォルビア・パラリアス Euphorbia paralias一番後ろに紫の棘が厳しいエリンギウム・マリティマム Eryngium maritimum背中には海水浴場と大西洋。白砂に色とりどりのビーチパラソルが花を咲かせているのだが。

 

パンクラチウム・マリティムン Pancratium maritimum

ヒガンバナ科、パンクラチウム属、地中海沿岸地域原産の多年草、

学名:Pancratium maritimum、

英名:Sea Daffodil、

2014年7月3日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で撮影、


 

アキレア・マリティマ Achillea maritima

キク科、アキレア(ノコギリソウ)属、地中海沿岸地域原産の多年草、

学名:Achillea maritima、

英名:Cottonweed、葡名:Cordeiros-da-praia、

2014年7月3日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で撮影、


 

ユーフォルビア・パラリアス Euphorbia paralias

トウダイグサ科、トウダイグサ属 、地中海沿岸地域原産の多年草、

ヨーロッパ、北アフリカ、西アジアに分布、

学名:Euphorbia paralias、

和名:ユーフォルビア・パラリアス、英名:Sea Spurge、

2014年7月3日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で撮影、


 

エリンギウム・マリティマム Eryngium maritimum

セリ科、エリンギウム(ヒゴタイサイコ)属、地中海沿岸地域原産の耐寒性多年草、薬用植物、

学名:Eryngium maritimum、

和名:シーホリー、英名:Mediterranean sea holly、

2014年7月3日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で撮影、


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ソリダゴ・ヴィルガウレア Solidago virgaurea

2015-10-12 10:52:39 | ポルトガル花のある風景

セトゥーバル郊外、塩田跡の畦道のところどころにヨウシュアキノキリンソウが花を付けている。このあたりに10月中旬になるとアフリカからフラミンゴの群れが戻ってくる。そして越冬し春にはまたアフリカに向う。フラミンゴは臆病らしく遠くにしか見えないが長い足に大きな嘴。塩田で餌をついばむ姿は何となくユーモラスだ。

 

ソリダゴ・ヴィルガウレア Solidago virgaurea

キク科、アキノキリンソウ属、ヨーロッパ原産の多年草、

ヨーロッパから北アフリカ、北アメリカに分布、

学名:Solidago virgaurea、

和名:ヨウシュアキノキリンソウ(洋種秋の麒麟草)、

英名:European Goldenrod 、 Woundwort、西名:Vara de ouro、

2014年9月7日、10月10日、10月17日、2015年10月2日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で撮影、


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ラヴァンデュラ・ストエカス Lavandula stoechas

2015-10-11 09:48:16 | ポルトガル花のある風景

アラビダ山の山麓。山の間からセトゥーバルの町とサド川が見える。写真では無理だが、肉眼でよく目を凝らすと我家も見ることができる場所。春には様々な花が咲き乱れる羊の放牧場。広い中に3軒の廃屋があるが、持ち主が居るのであろうか、手付かずのまま放置されている。そして古代ローマ街道も残されている。

 

ラヴァンデュラ・ストエカス Lavandula stoechas

シソ科、ラヴァンデュラ属、ヨーロッパ南西部地中海沿岸地域原産の半耐寒性常緑小低木、

学名:Lavandula stoechas、

和名:ストエカスラベンダー、フレンチラベンダー、スペインラベンダー、

英名:Lavender Stoechas、French Lavender、Spanish Lavender、Topped Lavender、

葡名:Rosmaninho、

2015年4月29日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で撮影、


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ラバテラ・クレティカ Lavatera cretica 

2015-10-09 08:42:02 | ポルトガル花のある風景

セトゥーバルからエヴォラに向う途中、モンテモール・オ・ノヴォという町を通る。ノヴォ(新しい)と言う名前にも拘らず古いムーア式の城郭の残る古い町である。旧市街にはかつては豪邸であったと思わせる立派な建築物が多く残されていて、城へ上る石畳を歩きながらその中世の栄華な時代の佇まいを感じる。城郭の中は広場になっていて様々の野草が咲き乱れる。ラバテラ・クレティカ Lavatera cretica が春菊に寄り添うように花を付けている。

 

ラバテラ・クレティカ Lavatera cretica

アオイ科、ハナアオイ(ラバテラ)属、地中海沿岸地域原産の多年草、

学名:Lavatera cretica、Malva linnaei、

和名: マルヴァ・リンナエイ、

英名:Cornish Mallow、Cretan Hollyhock、葡名:Maiva-bastarda

2015年5月7日、ポルトガル、アレンテージョ地方で撮影、

 

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ラファヌス・ラファニストゥルム Raphanus raphanistrum

2015-10-08 09:14:40 | ポルトガル花のある風景

セトゥーバル郊外、塩田に向う田舎道。両側はコルク樫の森に覆われている。以前は何処にでも入ることが出来、キノコの観察には絶好の場所であった。ところが数年前にポルトガル全土で大規模な山火事が発生。放火やタバコの不始末が言われるようになった。森の持ち主はそれを恐れてどこもかしこも柵で囲ってしまった。そんな柵の外側にもキノコや野草が顔を見せる。

 

ラファヌス・ラファニストゥルム Raphanus raphanistrum

アブラナ科、ダイコン属、ユーラシア原産の1年草又は2年草、

学名:Raphanus raphanistrum、

和名:セイヨウノダイコン(西洋野大根)、

英名:Wild Radish、葡名:Saramago、Cabrestos、

2014年11月16日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で撮影、


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リヌム・ビエンネ Linum bienne

2015-10-07 11:08:21 | ポルトガル花のある風景

コルク樫の森の中にひっそりと咲くリヌム・ビエンネ Linum bienne。どちらもポルトガルの隆盛期、大航海時代には欠かすことが出来ない植物であった。ワイン樽の技術が頑丈な船を作る技術に応用され、それまでは綿の帆でしかなく、あまり長持ちはしなかったのが、亜麻の発見で飛躍的に長い航海が可能になったのだそうだ。その亜麻の原種の自生するコルク樫の森である。

 

リヌム・ビエンネ Linum bienne

アマ科、アマ属、地中海沿岸地域原産の宿根亜麻1年草、

西ヨーロッパ、北イングランド、アイルランドに分布、

学名:Linum bienne、

和名:ヒメアマ(姫亜麻) 、ペール・フラックス、英名:Pale Flax、葡名:Linho-comum、

2015年5月5日、コスタ・アズール地方で撮影、

 

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リモニウム・ブリタニクム Limonium britannicum

2015-10-06 11:46:31 | ポルトガル花のある風景

セトゥーバル郊外の干潟に潮の干満を利用して水車を回す古い施設が残されていて今は博物館となって、子供達の勉強の場となっている。数十年前までは実際に使われていて、今も授業としてトウモロコシなどの粉を引いて実演することが出来る。現在では化石燃料や原子力燃料の弊害などが問題となり、エコなエネルギーが求められ太陽光発電や風力発電などと共に波力の発電も見直されている。ここでは古代からエコのエネルギーが使われていた。そんな干潟にスターチスの原種、リモニウム・ブリタニクム Limonium britannicum が花をつけている。

 

リモニウム・ブリタニクム Limonium britannicum

イソマツ科、リモニウム属、地中海沿岸地域原産、低木の多年草、

学名:Limonium britannicum、

和名:宿根スターチス、別名:海のラヴェンダー

英名:Rock Sea-lavender、

2015年8月1日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で撮影、


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マンチサルカ・サルマンティカ Mantisalca salmantica

2015-10-05 09:44:06 | ポルトガル花のある風景

ポルトガルのアレンテージョ地方には巨石文化遺跡がたくさん残されている。国道などを走っていると「アンタ(ANTA)」という標識をよく目にする。アンタも巨石文化遺跡の一つでその時代の墓であったらしい。3畳分ほどもある板状の岩が5枚ほどで縦に丸く組まれその上に6畳ほどの岩が乗せられている。そして前方は開けられている。もう既に発掘は終えられていて、そんな場所から副葬品の金の指輪や壷などが発掘され博物館に展示されている。そんな場所にも野草は毎年様々な花を咲かせる。この花の後方の岩がアンタの天井部分だ。

 

マンチサルカ・サルマンティカ Mantisalca salmantica

キク科、キダチキツネアザミ(マンチサルカ)属、地中海沿岸地域原産、

学名:Mantisalca salmantica、

和名:キダチキツネアザミ(木立狐薊)、

英名:Dagger Flower、葡名:Mantissaica-de-salamanca、

2015年5月23日、ポルトガル、アレンテージョ地方で撮影、


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ルバス・イダエウス Rubus idaeus

2015-10-04 08:46:28 | ポルトガル花のある風景

山道を上へ上へと登る。キイチゴが咲いているので、ほっと一休みし、登ってきた道を振り返る。下界には小さな村落と段々畑が見える。ポルトガル人は日本人同様、小さな土地を勤勉に耕してきた民族なのだ。

 

ルバス・イダエウス Rubus idaeus

バラ科、キイチゴ属、ヨーロッパ原産の落葉潅木性多年草、

学名:Rubus idaeus、

和名:セイヨウヤブイチゴ(西洋藪苺)、ヨーロッパキイチゴ(ヨーロッパ木苺)、ヨーロピアンラズベリー、フランボワーズ、

英名:European Raspberry、仏名:Framboise、葡名:Moranga、

2015年6月13日、ポルトガル、ベイラ地方で撮影、

 

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レセダ・フィテウマ Reseda phyteuma

2015-10-03 13:33:52 | ポルトガル花のある風景

平地では小さな株しか見かけないのに山岳地帯では、大株でしかも群生をしている。山道からは下のほうに集落が見える。そして稜線には発電用の巨大な風車。ポルトガルには原子力発電はない。でもフランスから電力を買っているという。それを少しでも軽減する目的なのだろう、全国に現代的な風車が数多く設置されている。

 

モクセイソウ科、レセダ属、北アフリカ、地中海沿岸地域、西アジア地域などに分布、多年草、

学名:Reseda phyteuma、

和名:コーンミニョネット、英名:Corn Mignonette、

2015年6月13日、ポルトガル、ベイラ地方で撮影、


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ロスマリヌス・オフィキナリス Rosmarinus officinalis

2015-10-02 09:17:42 | ポルトガル花のある風景

セトゥーバル半島の最西端、エスピシェル岬。岬には古い修道院跡があり、その教会は今も使われていて、9月には大規模な祭りが行われる。ヨーロッパ最西端のロカ岬は誰もが訪れる観光地だが私はこの岬の方が好きだ。春には様々な野草が咲き乱れる絶好の野草観察地。写真では水平線に見えるがリスボンから延びるカスカイスの半島が肉眼では望むことができる。

 

ロスマリヌス・オフィキナリス Rosmarinus officinalis

シソ科、ロスマリヌス属、地中海沿岸地域原産の常緑低木、

学名:Rosmarinus officinalis、

和名:マンネンロウ(迷迭香)、ローズマリー

英名:Rosemary、葡名:Alecrim、

2014年10月5日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で撮影、


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ロニケラ・インプレシャ Lonicera implexa

2015-10-01 09:38:07 | ポルトガル花のある風景

ピスタティオの原種の潅木などに蔓を絡ませて上に伸びようとするロニケラ・インプレシャ  Lonicera implexa。花の時期は長く甘い香りをあたりに漂わせる。後ろには大西洋に明りを落す、エスピシェル灯台。

 

ロニケラ・インプレシャ Lonicera implexa

スイカズラ科、スイカズラ属、地中海沿岸地域原産・耐寒性落葉蔓性多年草

学名:Lonicera implexa、

和名:ミノルカ・ハニーサックル、

英名:Minorca Honeysuckle、Evergreen Honeysuckle、葡名:Madressilva、

2015年5月6日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で撮影、

 

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