goo blog サービス終了のお知らせ 

山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

ルーキーは夜盗虫だった!!

2023-05-08 22:16:06 | 生き物

 桜の木にいたやや太っちょのアオムシくんはスズメガではなかった。一見した感じからスズメガと思いきやしっぽの突起が違うようだった。スズメガの幼虫だと「尾角」が針のような角だが、これはトンガリコーン型だった。改めて調べなおしたら、1996年に新種としてオオシマカラスヨトウから独立したばかりの「ナンカイカラスヨトウ」(ヤガ科)であると判明。

     

 体の脇の白線にある呼吸器官・「気門」の中心が白で回りが黒であるのが決め手だ。南方系の蛾なので、「南海・烏夜盗蛾」というわけだ。雑食の大食漢なので、あっという間に食害されるので注意が必要だ。桜のバラ科をはじめグミや果樹も好きなようだ。

 

 今年もやってきた「シロシタホタルガ」の幼虫。相変わらずポップなスタイリストだ。外敵に毒を持っていることを知らせている警告色をしているため隠れることはしない。それに、食樹の「クロミノニシゴリ」だけに来るというのが面白い。葉が柔らかいからか。近くのヒサカキも食べるらしいが見たことはない。クロミノニシゴリの成長が遅れたりするとシロシタホタルガは生存できなくなる事例もあったようだ。お互いに寄生的な関係があるのだろうか。わが畑の隣にクロミノニシゴリがたまたまあったというのが貴重だ。里山の多様性の存在を持続しなくてはならないとあらためて思う。

         

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ライムグリーンから純白へ

2023-05-05 23:38:11 | バタフライガーデン

 4月上旬に花が緑に色づきはじめた「オオデマリ」。定植してから初めて開花を観たことになる。このライトグリーンが白になるのがいつになるかが楽しみだった。同時に、同じ仲間の「ビバーナム・スノーボール」も緑の花をつけ始めた。

      

 防護柵ぎりぎりに植えたのが失敗だった。低木とはいえ、4mくらいは大きくなることを想定していなかった。樹木を植えるには大きく成長することを踏まえた定植が必要だがついつい目先の大きさに走ってしまう。枝が防獣柵に絡まってしまっていた。

     

 4月中旬には、少しづつ白色が表れ始めた。これは期待できそうだ。花の形もアジサイのように整っている。また、放任していても枝ぶりは安定していて、アジサイより安心できるのがいい。

      

 同時期、ビバーナムも緑から白い花色に変わる気配を見せ始めた。オオデマリとビバーナム・スノーボールの違いは、花を見てもあまりわからない。はっきりしているのは、葉が全く違う。前者は楕円型で葉脈が深く厚いが、後者は切れ込みがあり葉の厚さが薄い。

  

 5月早々にはついに純白の花をつけてくれた。オオデマリは日本原産の「ヤブデマリ」の園芸種で、英名は「ジャパニーズ・スノーボール」という。自生のヤブデマリを国道沿いで見ることがあるが、かなり白っぽく派手でもある。

 

 ビバーナム・スノーボールは東アジア・ヨーロッパ原産だが、切り花やブーケ・フラワーアレンジメントで人気があり、流通量はこちらの方が多い。オオデマリの手毬状の花にはやや追いつかないが、花色の変化はまずは楽しめることができた。

 いずれにせよ、秋になると両者は紅葉を楽しめるので、これも楽しみの一つとなった。場所が日陰で霜も心配となるので、防寒対策が冬の大きなカギとなりそうだ。また、これを目当てとする食害昆虫がいるようなので、油断はできない。楽しみとは努力のたまものの上に成り立つもの。オイラには至難の言葉だが。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

不気味な「地獄虫」と言われ…

2023-05-03 23:23:15 | 生き物

 世はゴールデンウイークだが、わが家は相変わらず畑仕事に追われている。と言っても、昼寝が長くて労働時間が短くなっているだけでもあるが。そんなとき、コウカアブに似た昆虫がコンクリートに止まっていた。羽が2枚なのでアブかハエか蚊か。複眼が小さく、よく見るとカマキリの顔を思い出す。

     

 全身が黒ずくめというのも怪しい。調べてみたら「ハグロケバエ」(ケバエ科)だった。幼虫が大量発生するときがあるというが、生ごみにときどき大量発生する幼虫は、ひょっとするとコイツかもしれない。ザザムシの塊のような不快感をもたらす輩だ。

   

 そのうちに、物干し竿に似たような黒い忍者がいた。こちらは複眼が蠅のようにでかい。違うものと思ってもう一度調べてみたら、同じ仲間であることがわかった。つまり、最初に見た、頭の小さいのはメスで、次に見た頭のでかいのはオスだったということだ。名前は「ハエ」がついているが、原始的な「蚊」に近い種類らしい。

      

 幼虫は落葉を食べて、有機物を分解して林や森を豊かにしてくれる。成虫は花の蜜を食べる平和主義者だ。飛ぶのが緩慢なのでほかの昆虫の餌になってしまうし、寿命は10日前後だからはかない命なのだ。「地獄虫」なんて呼ぶのはやめにして、地球や森を豊かにする益虫として暖かく見ることにしよう。アブかハエか、それとも「蚊」か。あいまいな日本に住むあいまいな昆虫にブラボーを。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

七色の声を出す正体が!??

2023-05-01 22:36:05 | 生き物

  一昨年あたりから、近くで美しい声で啼く野鳥がいた。イカルやクロツグミの声に似ているがどうも違う。しかも、いろいろな啼き方をするので人間が攪乱させられてしまう。なにしろ、いつも藪の中で啼いているから姿もわからない。

 それがそれがなんと、藪からではなく畑から聞こえてくるではないか。どうも、仲間との交信に夢中のようだ。愛のささやきだったか。だから、そおっと近づいていっても気が付かなかったようだ。画像を大きくしたら見覚えのある野鳥だった。白い眉が特徴的な中国原産のガビチョウ(チメドリ科)だった。

            

 ガビチョウは江戸時代からペットとして輸入飼育されていた。その後、1970年代の飼鳥ブームで人気となったが、1980年代以降は人気がなくなり、大量の在庫を抱えたペット業者が放鳥したため野生化していったらしい。さらには、啼き方が大きいので騒音を出す害鳥とも言われてしまった。ほかの野鳥の物まねも上手なくらい器用なタレントでもあり、オイラには騒音とは思えないが。

 しかも、日本の侵略的外来種ワースト100種にも指定されているが、当面は大きな害は報告されていない。野鳥図鑑にも掲載されていないことが多い「日陰者」だ。とは言っても、元気で美声の声の主が解明されたことがまずはうれしい。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする