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灼熱の夏の夜だった。突然バタバタと黒い侵入者があった。それは10cmを越える大きさでコウモリのようにぶら下がっていた。それはまるでサソリのようなコウモリのような今まで見たことのない怪しい雰囲気があった。
珈琲をゆるりと飲んでいた当局はあわてて捕獲に専念した。さすが逮捕にかけては慣れている権力者だけに抵抗なく捕獲に成功。よく見ると、その怪しい侵入者は脚と背中に毛束が確認できた。また、白い斑紋が翅に2か所あるのが特徴でもある。名前を聴いても黙秘を貫くので拘留が数日になってしまった。
さすがに侵入者は拘留にくたびれてきたみたいで動きが緩慢となったので当局は責任を問われるのを忌避して釈放する。その際、大量の卵を産んでいるのがわかった。その後当局の調査から侵入者の名前が「キマダラコウモリガ」(コウモリガ科)であることが判明する。メスは地上1m上から大量の卵を産卵・散布するという。幼虫は、ヨモギやセイダカアワダチソウを食べながらブドウやキウイの若い樹の髄に侵入して2年ほどしてから成虫になる。つまり、食害して樹を枯らしてしまう。そう言えばわが畑にキウイフルーツがあるから注意が必要だ。ひょっとするとそこから飛んできたのかもしれない。なにしろ、4本足でぶら下がる姿と大量の卵は異様な波動をまき起こす蛾だった。