隣の耕作放棄地は一面ススキが群生してしまった。それでもその周りを歩いていたらその中になんと「じゅず玉」(イネ科)の群落があった。ふつうじゅず玉は河や湿地に群生していることが多いが、ここは荒れた耕作放棄地だ。実がすでにできていて、白・茶・薄緑と多彩な色が同居している。
このじゅず玉を何とか食べる方法はないものか、と思う。問題は固い殻を割る方法だ。ペンチで割ったらぐじゃぐじゃになりそうだ。ともかく、まずはこれを収穫していろいろ試してみたい。ハト麦の母種だから体には間違いなく薬効が良い。どうやら豆乳のような甘い香ばしさがあり、旨いということだ。
オイラが子供の頃は、じゅず玉は身近な植物だった。これをつないで腕輪にしたり、お手玉の中に入れたりと、遊びの世界に貢献していた。それがいつの間にか影を消していった。しかも、栄養も薬効も申し分ないじゅず玉という宝を邪魔ものにしてきて現在に至る。そういう効率・便利の生き方に一石を投じたいものだ。