海苔屋七日目。

まずい、退路が霞掛かってまたなくなりそうです。

もう無理やわ、そう言い出した同僚さん。

昼一緒に食べて少し世間話をしつつ引き止めました、その人に辞められると僕が辞めづらくなるのと、普段の仕事量が増えてしまう。

なので、僕が辞めるまで辞めてもらうと困る。

この仕事に入ってから毎日辞めたいと思っていて今日も辞めたいと思いました。

というのも、さらに仕事が増えました。

乾燥を終えた海苔を木箱からダンボールに詰めるのですがそれは本来海苔の選別作業をしている人達の仕事だ、それを今日は教えられて、教えられたという事はしない訳にはいけなくなった、
これで海苔三十枚一束をひたすら作るという仕事以外全てやっていることになる、本当に1000円でどれだけの仕事量をさせるのか。

勤務時間一杯働き毎日10分とはいえサービス残業を強要され、休みは好きに取れず、こっちは正社員ではないぞ、正社員は有給、ボーナスがあるからまだマシに思える。

乾燥を終えた海苔を乾燥機から出して新しい海苔を入れる作業でも腰にものすごい負担なのに、さらに木箱からダンボールに移す作業で腰がダメになるかと思うぐらいの鈍痛を伴う。

僕は腰が弱いのかもしれない。

兎に角同僚さんに辞めてもらうと困るので、なんとかして引き止めないといけない。