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○美術館のボランティア・・・・・『巨匠と出会う名画展』

2007年09月05日 | ★美術館のボランティア

                                                                          
巨匠と出会う名画展 神戸

 

 

    兵庫県立美術館では 今、

『川村記念美術館所蔵巨匠と出会う名画展』が開催されています。

 印象派からアメリカの現代美術まで 有名な芸術家の作品 およそ65点が展示されています。

 

                                   

                   

川村記念美術館は 大日本インキ化学工業株式会社とその関連企業が集めた美術品を中心に1990年に開館した私立の美術館です。 
千葉県佐倉市にあって、自然の残る緑豊かな、9万坪という広大な敷地の中にあって、そのコレクションは質の高いものですが  建物、庭、作品が一体となってとても素晴らしい美術館だそうです。           


     川村記念美術館

多くの人が一度は訪れたい美術館の1つですから 関西でそのコレクションが見れるのはめったとないチャンスです。

 

[第1章 レンブラントの部屋]

 レンブラントの『広つば帽を被った男』   レンブラント・ファン・レイン 広つば帽を被った男 1635年

17世紀海洋貿易で発展したオランダで 肖像画の名手として有名になったレンブラントですが 光と影の劇的な効果で新しい時代の息吹きが感じられます。
「光の画家」と呼ばれましたレンブラントの人物画は髪の毛1本1本まで繊細に描かれていて それでいて華やかで とてもドラマチックです。
レンブラントの作品は日本には3点しかないそうですので必見ですね。

[第2章 モダンアートの幕開け]
印象派から始まる ヨーロッパの近代美術の新しい時代の歴史をたどります。

クロード・モネ 睡蓮 1907年  モネが晩年に描いた 『睡蓮』

モネが描いた睡蓮は200点あまりといわれています。
水面に映った光や雲、水草、花や木の陰・・・・・・年を追うごとに変化して 晩年の睡蓮は オランジェリー美術館で見た睡蓮とはまた違う色合いです。

     ルノワールの『水浴する女』  

「私は皮膚が好きだ。若い健康な女性の皮膚が好きだ」とルノワールは言って 明るく輝く女性を描きました。柔らかな雰囲気の女性、明るい色彩、・・・・画面全体が生き生きとしていて 見ていて幸せな気持ちになります。


 

  マティスの『肘掛け椅子の裸婦』

絨毯やテーブルクロス、カーテン、花・・・・・と、喧嘩しそうな色の組み合わせに見えますが、それはマティスが試行錯誤しながらいきついた色彩。自然の模倣ではない独特の鮮やかな色彩を求めたそうです。


 

       ピカソの『シルヴェット』    

ピカソはシルヴェットをモデルに 40点余りの作品を描いたそうですが 裸体はこれ1点です。シルヴェットには恋人がいて 彼の立会いの下でないと絵がかけなかったそうですから 顔から下はピカソの想像のようです。
それにしても綺麗な横顔ですね。

 

ルノアール、ボナール、マティス、ピカソ、ブラック・・・と5人の画家が描いた裸婦が並べて展示されているので興味深く見比べれます。

 

  シャガールの『ダビデ王の夢』

大きな作品です。寄り添う恋人たち、パリの町並み、・・・・・シャガール独特の青と赤の世界です。中央の黄色がとても綺麗です。この絵を描いた時 シャガールは78歳。すごいパワーと感性に驚きます。

藤田嗣治の『アンナ・ド・ノアイユの肖像』   
    
藤田独特の肌、服のレースや花柄の繊細さなど とても美しいですね。依頼主からの注文が多くて 未完の作品だそうですが 描かれているノアイユ伯爵夫人は いろんな画家に肖像画を依頼したそうで、・・・でもどれも気に入らずキャンセルしたそうです。

[第3章 前衛の時代]

第1次世界大戦のころ ヨーロッパでダダやシュルレアリスムなど 前衛芸術の運動が起こりますが、その前衛的な作品が展示されています。

ルネ・マグリットの『冒険の衣服』や ジャン・アルプの『臍の上の二つの思想』など18点が展示されています。

個人的には ジャン・デュビュッフェの『チョコレート氏』(Mr,Chocolate) が 絵の具の質感をチョコレートにした感じで それを引っ掻いてかかれたような絵が楽しく見れました。ミルクチョコとビターチョコの中に人間が見え隠れしています。

[第4章 抽象美術の黄金期]

アメリカがヨーロッパに変わって 経済や政治だけでなく 美術においても世界の中心的な役割を果たすようになってきた時代の 戦後アメリカ美術を中心とした作品を展示されています。

  モーリス・ルイスの『ギメル』

大きな作品です。サイズ的にも大きいのですが 大画面で包み込まれるような大きさを感じます。奥行き感や物語性はなく、ただただ ゆったりとしてしまいます。

 

[第5章 ポップアートとフランク・ステラ]

1960年代以降のアメリカ美術を展示しています。

   
    フランクステラの『タンパ』              『恐れ知らずの愚か者』

1960年代以降アメリカ美術を代表する巨匠となったステラの作品です。
個人的には ミニマルアートのさきがけとなった ブラックペインティングの『トムリンソン・コート・パーク』という ただただ真っ黒なエナメル塗料でストライプを描いた作品が面白いな~と思います。ステラがアルバイトで使っていた2.5インチ(6cmちょっと)の刷毛でその絵を描いたそうで、その刷毛の幅のストライプを描いて わずかに塗り残された画面の白がストライプを分けています。

 

[第6章 日本海画の流れ]

期間によって 展示される作品が変わりますが 9月13日までは長沢盧雪(ろせつ)の『牧童図』と 橋本関雪の『木蘭』という屏風の作品が展示されています。

橋本関雪の『木蘭』は 木蘭という女性が年老いた父に変わって 男装して戦争に行き手柄を立てる・・・という中国の古い物語を題材に描かれたものです。

林の中で佇む木蘭や馬に乗っている従者が描かれていますが なんともいえない静かな雰囲気で 青の色がとても綺麗に出ています。

 

・・・・・・・・この展覧会は ガイドブックに出てくる有名な芸術家の作品ばかりで 美術の教科書のような展覧会です。
この展覧会にお越しいただいた団体の方に 解説ボランティアが15分ほどスライドを使って見どころ案内をしています。(要予約)

私は福山市から来られた NHK福山放送局 福山文化センターの およそ60名の方にご案内をしました。 展覧会を楽しく見ていただくためのきっかけとなれば嬉しい限りです。

また、会期中 毎週日曜日11時より15分間 レクチャールームにて  ミュージアムボランティアによる見どころ案内がありますので ご来館の時は是非ご参加下さい。

そして、また、コレクション展(常設展)のミュージアムボランティアによるガイドツアーも 会期中の 毎週 金・土・日 の13時より45分間 1F,2F 屋外のいずれかで実施いていますので ぜひご参加下さい。

 

 

いつも見ていただいてありがとうございます。
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