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★兵庫県立美術館 『シャガール展 色彩の詩人』

2008年09月28日 | ★美術館のボランティア


今日も見ていただいてありがとうございます♪

 

兵庫県立美術館では 9月6日から 「シャガール展 色彩の詩人」が始まっています。

      

シャガールの初期の集大成といわれる壁画の大作 「ユダヤ劇場」全7点をはじめ 初期から晩年にわたる絵画や版画 タペストリーなど約150点を展示しています。

休日は来館者が多くて シャガールの人気が伺えます。

          

シャガール展の会場は 3階ですが 右にあるエレベーターを使わずに私はいつも階段で3階へ。

安藤忠雄建築の 天井のグリッドや手すりの鉄 ガラス 打ちっぱなしのコンクリート・・・・・無機質で冷たい印象のこの空間ですが 私はとても気に入っています。

下から見上げる会場への小さな入り口が これから始まる「何か」を予感させて いつもここで自分ひとりワクワクしています。

 

シャガールは ロシアのヴィテブスクという街のユダヤ人の家庭に生まれ 9人兄弟の長兄で 幼い頃はユダヤ教社会の中で育ちます。

そのシャガールが ユダヤ教では禁止されている「絵を描くこと」を職業とした その長い生涯を作品でたどっていきます。

シャガールは98歳で亡くなるまで いろんな手法で1万点以上の作品を残したそうです。

パリの時代の作品は少ないのですが 版画も多く 最後のタペストリーも見ごたえがあります。

        
                    「二つの顔を持つ花嫁」

これは シャガールが40歳の時に描かれた作品で 白いベールの花嫁は 二つの横顔をみせています。

左手には花束を持ち 婚礼を祝うために町の音楽家たちが集まって ユダヤの音楽を奏でています。

右手には扇子が握られ 花嫁は もう一つの違う世界・・・・・・西ヨーロッパ社会・・・を見ています。

ロシアを飛び出し パリへと渡ったシャガールが生涯持ち続けた故郷への思い 苦悩や悲哀を表現しているようです。

 

シャガールの絵を観ていくうえで切り離せないのが ユダヤ教社会 ユダヤ文化です。

勉強しない私にはとても難しくて・・・・・ そこで・・・・

美術館で9月28日に記念講演 「シャガールはなぜ7本指なのか?-ユダヤ文化論から見たマルク・シャガールの世界ー」
大阪大学・関西大学講師、ロシア文学・東方ユダヤ文化論専攻の角 伸明先生の講演があったので参加しました。

         

ミュージアムホルで 定員250名ですが立ち見が出るほど盛況でした。

シャガールの1枚の絵を見る時 ユダヤ教の厳しい教え、そしてユダヤ社会の習慣や言語・・・・ などから一つ一つ謎を紐解いて 「ふ~ん・・・・・」とその深い意味を知っていく・・・・「ふ~ん・・・・・」と。

絵は自分の感じるままに観ていけばいい・・という思いと、

これほどの深い知識で探っていく面白さと・・・本当にいろんな見方があるんだな~と思います。

パリに飛び出し 西欧社会の服を着て西欧社会の生活をしても シャガールの心は故郷ヴィテブスクへの思いで溢れていて・・・・・・

キリスト教文明は受け入れたけれども ユダヤへの愛着は持ち続け それをずっと表現し続けたシャガールのルーツのようなものを感じました。

ユダヤ人という重い宿命を背負いながら こころの葛藤と戦いながら あの美しい色彩の ファンタジーな世界を作り上げたんですね。

今日 時間をオーバーして2時間近くあった講演を聞きながら 「絵を観る」ことの深さを感じました・・・・・・難し~~いけれど楽しいですね。

もっと勉強しなければ・・・・・とこの瞬間は思うんですが・・・・・

とても面白い楽しい講演でした。

兵庫県立美術館では シャガール展期間中 今日のようにいろんなイベントがあります。

シャガール展は 10月15日(水)まで開催しています。

休館日 月曜日
10:00~18:00(入場は17:30まで)
※特別展会期中の金曜日と土曜日は夜間開館
10:00~20:00(入場は19:30まで)

〒651-0073
神戸市中央区脇浜海岸通1丁目1番1号[HAT神戸内]
TEL:078(262)0901
e-mail:museum_@artm.pref.hyogo.jp

 

いつも見ていただいてありがとうございます。
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