(※ TOP画像は、コンサート終了後、全てが撤去されたステージ)
会名:第3回城東区「第九」演奏会
開催:2010年2月14日(日) 開場:13時 開演:14時
会場:大阪信愛女学院講堂
指揮:木村俊明
ソプラノ:井岡潤子
アルト:田中友輝子
テノール:小餅谷哲男
バリトン:田中勉
管弦楽:ハーモニアス管弦楽団
合唱:城東区第九演奏会特別合唱団
主催:城東区ゆめ~まち~未来会議 TEAM Jo-9♪
共催:城東区コミュニティ協会 合唱団Jo-9♪ 大阪信愛女学院 他
協賛:社団法人城東区医師会 社団法人大阪市シルバー人材センター 他
後援:城東区役所 社会福祉法人城東区社会福祉協議会 他
スローガン:城東区1000人の歓喜が響き合う。
■2月14日(日) 午後2時45分
今回の第九では。
一つ、大きな課題が見つかった。
それは、高音が伸びない!というものである。
もっとも、まともな練習を行うこともなく。
殆ど、前日のリハーサルと当日のゲネプロだけでもって、本番に参加
している身で、おこがましい嘆きではあるのだけれど。
バリトンの田中勉氏の、朗々とした響きに先導されて。
合唱は、幕を開ける。
(ちなみに、アルトの田中友輝子氏とはご夫婦である)
出だしのDのパートは、いい感じだった。
Mのパートでは。
入りとともに、木村先生が振り向いて。
大きくゆっくりとしたタクトを振るい出す。
それに、呼応して。
客電(観客席の照明)が付き始める。
それは、無論手元の楽譜を見ていただくためなのだけれど。
水銀灯による、ゆっくりと照度が上がってくる感じが。
まるで雲間から徐々に光が薄日から輝きを増して差し込んでくるかのような
印象をもたらし、僕としてはすこぶる感動した。
もっとも。
本来、この講堂は。
両サイドの窓にステンドグラスをはめ込んでおり、その窓にかかっている
カーテンは電動で操作できる仕様となっているらしい。
それが使えていれば、Mとともにカーテンを開けてステンドグラス越しの
日差しが講堂内に差し込むことになるらしいのだが。
今は、設備が壊れていてカーテンを開けることが出来ず、やむなく客電と
なったのだとか。
ゲネプロの時に、先生は。
「ステンドグラスが見えれば、綺麗なんですが。」
と惜しがっておられたが。
僕としては、今回の感じもとても良かった!のである。
#ただ、ステンドグラスも見てみたいものではあるが。
問題は、その後。
Nのパートである。
Brüder ! の後。
überm Sternenzelt muß が!
出ないのである。
ガナリ上げても汚い音にしかならないので。
ここは、涙を呑んで、口パクモードに。
気分はもう、ラオウ。
「伸びぬ、伸びぬのだ~!」
で、ある(涙)。
ここは。
スタッカートと合わせて、とても大切に歌わねばならない箇所なのに!
やはり、きちんと練習もしないままに、応援などとおこがましいと痛感
させられた次第である。
今年の10000人の第九には、しっかり応募して参加しようと。
改めて、心に誓う。
二重(ドッペル)フーガは、楽しかった!
住之江程は、明確に追いかけあいっこの醍醐味を味わえなかった
(それはすなわち、僕がしっかりと聞き取りが出来なかった、という
ことであるが)
感はあるものの。
木村先生のタクトに乗せられて、リズミカルなフーガを歌えたと思う。
ここからは。
あるときは、ソリスト達の饗宴を楽しみ。
あるときは、ハイテンポな合唱を楽しんで。
人の声と器奏が一つになることで、初めて生まれる合唱という音楽。
第1楽章から第3楽章までは、ずっと器奏のみで構成されてきた、
この壮大な交響曲が。
バリトンの、
O Freunde, nicht diese Töne ! (おお。友よ。この調べではない!)
の一声で自己否定され、解体され。
そして。
新しい音楽として、生まれ変わる。
その刹那を、自らの声で創り上げることの出来る喜びこそが。
ベートーベンが目指したものだったのだと、僕は信じている。
やがて。
怒涛のようなフィナーレで持って、今年の城東の第九はその幕を閉じた。
声が十分に出なかった後悔と。
それでも、最後まで歌いきった満足と。
そして。
今回もまた、様々な仲間に出会えた喜びと。
幾多の想いを混ぜ込んで、城東の第九は終わった。
今回、僕が得たもの。
それは。
練習はしっかりやろうという誓いと。
ゲネプロ(リハーサルだったかな?)のときに、木村先生が紹介してくれた
エピソード。
それは、ベートーベンが、楽譜の最後に直筆で書き加えていたという言葉。
「シラーの詩とこの音楽とを通じて。
私は。
人と人の繋がりこそが、もっとも大切だということを訴求したいのだ」
うろ覚えだし、間違って覚えてしまっている気もするが。
僕にとっては、これが第九の精神を具現化したものなのだ。
コンサートが終わって。
お客様が去っていった講堂では。
様々な備品類の撤去が始まる。
ひな壇も順序良く重ねられ、次の出番まで密かに待機を命じられた。
この後は。
マリアンホールでの、関係者による打ち上げである。
こうした営みは、楽しい。
やはり、歌い終わった直後に、メンバー皆で喜びを分かち合える場がある
ということは、いいことなのだ。
※ 写真は、城東第九事務局の方?による乾杯。
斜め右にいらっしゃるのが、アルトソリストの田中氏である。
この宴では。
城東区ゆめ~まち~未来会議のお姉さん達とも、楽しく語らいをする
ことが出来た。
最初は遠慮がちながら、徐々にお寿司やビールをご自分達の周囲に
積んでいく技は、括目させられてしまった(笑)。
いえ。冗談です。
お二人とも、とても素敵な笑顔のお姉さんでした。
また機会があれば、是非楽しいお酒を飲みませう。
(ここで誘ってどうする? > 自分(笑))
楽しい宴も、やがてお開き。
皆で片づけを行った後は、今度こそ信愛女子学院大学ともお別れ
である。
夕暮れの中、壁に佇む時計が。
なかなかに、いい雰囲気を醸し出している。
みるみる暗くなっていく中を。
僕達は、去っていく。
また、次。
いつここに、訪れることがあるかは判らない。
それでも。
今回、縁を得て。
この地で、新たな人々と声を合わせ、音を作り、杯を交わすことが出来た。
そのことを、しっかりと心に刻んで。
僕は、門を出た。
(この稿、了)
(付記)
この後。
ヴァニラブックス氏、速星氏、住之江の第九合唱団団長のN氏と四人で。
近所のお好み焼き屋さんで、打ち上げの第二部を実施。
これが、実に楽しかった。
が。
例によって、僕は結構眠ってしまったので、詳細はヴァニラブックス氏の
ブログに期待したい(笑)
(付記2)
空き時間に、構内を散策して発見したもの。
図書館の前にあった、新着入荷書籍の案内が、結構通な品揃えが多く。
僕的にはヒットだった。
う~ん。入学したい(笑)。
その一部を、以下に紹介しよう。
会名:第3回城東区「第九」演奏会
開催:2010年2月14日(日) 開場:13時 開演:14時
会場:大阪信愛女学院講堂
指揮:木村俊明
ソプラノ:井岡潤子
アルト:田中友輝子
テノール:小餅谷哲男
バリトン:田中勉
管弦楽:ハーモニアス管弦楽団
合唱:城東区第九演奏会特別合唱団
主催:城東区ゆめ~まち~未来会議 TEAM Jo-9♪
共催:城東区コミュニティ協会 合唱団Jo-9♪ 大阪信愛女学院 他
協賛:社団法人城東区医師会 社団法人大阪市シルバー人材センター 他
後援:城東区役所 社会福祉法人城東区社会福祉協議会 他
スローガン:城東区1000人の歓喜が響き合う。
■2月14日(日) 午後2時45分
今回の第九では。
一つ、大きな課題が見つかった。
それは、高音が伸びない!というものである。
もっとも、まともな練習を行うこともなく。
殆ど、前日のリハーサルと当日のゲネプロだけでもって、本番に参加
している身で、おこがましい嘆きではあるのだけれど。
バリトンの田中勉氏の、朗々とした響きに先導されて。
合唱は、幕を開ける。
(ちなみに、アルトの田中友輝子氏とはご夫婦である)
出だしのDのパートは、いい感じだった。
Mのパートでは。
入りとともに、木村先生が振り向いて。
大きくゆっくりとしたタクトを振るい出す。
それに、呼応して。
客電(観客席の照明)が付き始める。
それは、無論手元の楽譜を見ていただくためなのだけれど。
水銀灯による、ゆっくりと照度が上がってくる感じが。
まるで雲間から徐々に光が薄日から輝きを増して差し込んでくるかのような
印象をもたらし、僕としてはすこぶる感動した。
もっとも。
本来、この講堂は。
両サイドの窓にステンドグラスをはめ込んでおり、その窓にかかっている
カーテンは電動で操作できる仕様となっているらしい。
それが使えていれば、Mとともにカーテンを開けてステンドグラス越しの
日差しが講堂内に差し込むことになるらしいのだが。
今は、設備が壊れていてカーテンを開けることが出来ず、やむなく客電と
なったのだとか。
ゲネプロの時に、先生は。
「ステンドグラスが見えれば、綺麗なんですが。」
と惜しがっておられたが。
僕としては、今回の感じもとても良かった!のである。
#ただ、ステンドグラスも見てみたいものではあるが。
問題は、その後。
Nのパートである。
Brüder ! の後。
überm Sternenzelt muß が!
出ないのである。
ガナリ上げても汚い音にしかならないので。
ここは、涙を呑んで、口パクモードに。
気分はもう、ラオウ。
「伸びぬ、伸びぬのだ~!」
で、ある(涙)。
ここは。
スタッカートと合わせて、とても大切に歌わねばならない箇所なのに!
やはり、きちんと練習もしないままに、応援などとおこがましいと痛感
させられた次第である。
今年の10000人の第九には、しっかり応募して参加しようと。
改めて、心に誓う。
二重(ドッペル)フーガは、楽しかった!
住之江程は、明確に追いかけあいっこの醍醐味を味わえなかった
(それはすなわち、僕がしっかりと聞き取りが出来なかった、という
ことであるが)
感はあるものの。
木村先生のタクトに乗せられて、リズミカルなフーガを歌えたと思う。
ここからは。
あるときは、ソリスト達の饗宴を楽しみ。
あるときは、ハイテンポな合唱を楽しんで。
人の声と器奏が一つになることで、初めて生まれる合唱という音楽。
第1楽章から第3楽章までは、ずっと器奏のみで構成されてきた、
この壮大な交響曲が。
バリトンの、
O Freunde, nicht diese Töne ! (おお。友よ。この調べではない!)
の一声で自己否定され、解体され。
そして。
新しい音楽として、生まれ変わる。
その刹那を、自らの声で創り上げることの出来る喜びこそが。
ベートーベンが目指したものだったのだと、僕は信じている。
やがて。
怒涛のようなフィナーレで持って、今年の城東の第九はその幕を閉じた。
声が十分に出なかった後悔と。
それでも、最後まで歌いきった満足と。
そして。
今回もまた、様々な仲間に出会えた喜びと。
幾多の想いを混ぜ込んで、城東の第九は終わった。
今回、僕が得たもの。
それは。
練習はしっかりやろうという誓いと。
ゲネプロ(リハーサルだったかな?)のときに、木村先生が紹介してくれた
エピソード。
それは、ベートーベンが、楽譜の最後に直筆で書き加えていたという言葉。
「シラーの詩とこの音楽とを通じて。
私は。
人と人の繋がりこそが、もっとも大切だということを訴求したいのだ」
うろ覚えだし、間違って覚えてしまっている気もするが。
僕にとっては、これが第九の精神を具現化したものなのだ。
コンサートが終わって。
お客様が去っていった講堂では。
様々な備品類の撤去が始まる。
ひな壇も順序良く重ねられ、次の出番まで密かに待機を命じられた。
この後は。
マリアンホールでの、関係者による打ち上げである。
こうした営みは、楽しい。
やはり、歌い終わった直後に、メンバー皆で喜びを分かち合える場がある
ということは、いいことなのだ。
※ 写真は、城東第九事務局の方?による乾杯。
斜め右にいらっしゃるのが、アルトソリストの田中氏である。
この宴では。
城東区ゆめ~まち~未来会議のお姉さん達とも、楽しく語らいをする
ことが出来た。
最初は遠慮がちながら、徐々にお寿司やビールをご自分達の周囲に
積んでいく技は、括目させられてしまった(笑)。
いえ。冗談です。
お二人とも、とても素敵な笑顔のお姉さんでした。
また機会があれば、是非楽しいお酒を飲みませう。
(ここで誘ってどうする? > 自分(笑))
楽しい宴も、やがてお開き。
皆で片づけを行った後は、今度こそ信愛女子学院大学ともお別れ
である。
夕暮れの中、壁に佇む時計が。
なかなかに、いい雰囲気を醸し出している。
みるみる暗くなっていく中を。
僕達は、去っていく。
また、次。
いつここに、訪れることがあるかは判らない。
それでも。
今回、縁を得て。
この地で、新たな人々と声を合わせ、音を作り、杯を交わすことが出来た。
そのことを、しっかりと心に刻んで。
僕は、門を出た。
(この稿、了)
(付記)
この後。
ヴァニラブックス氏、速星氏、住之江の第九合唱団団長のN氏と四人で。
近所のお好み焼き屋さんで、打ち上げの第二部を実施。
これが、実に楽しかった。
が。
例によって、僕は結構眠ってしまったので、詳細はヴァニラブックス氏の
ブログに期待したい(笑)
(付記2)
空き時間に、構内を散策して発見したもの。
図書館の前にあった、新着入荷書籍の案内が、結構通な品揃えが多く。
僕的にはヒットだった。
う~ん。入学したい(笑)。
その一部を、以下に紹介しよう。
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まあ「第九」にはゴールがないということなのでしょう。
城東第九は前回か前々回に観衆として聞かせていただきました。今回はトラの依頼があったのですが、旅行と重なって参加できませんでした。・・・お会いできるチャンスだったのに。
住之江、城東ときたら、今度は堺に出陣でしょうか?
春に一回歌っておくと、夏からのレッスンが楽になるような気がしますよ。
堺の日には、私は京都で歌わせていただく予定です。
・・・いつになったらお会いできるでしょうかねー
簡単にゴールなんて見えないからこそ面白いのだと思っときます(笑)。
えっと、一応この冬は打ち止めかなと思っています。
次はじっくり練習してからと思っていたので。
堺も有るのですね。
浜の真砂の如く第九は尽きないなぁ。
この冬こそは、お会いしましょう。
#と、去年も語りあった気がする(笑)。
これで打ち止め?このまま毎月第九をするのでは、と思っていたのですが・・・
場数も踏んで、どんどん第九に磨きがかかってきましたね。
もう、一万人の第九のようなお祭り&コーラスでは、物足りないのでは?
次はソロに挑戦か?
お疲れさまでした!初めてお手伝いに参加させて頂き、沢山の人から感謝され、多くの人の歌声に感動し、楽しい祝宴を堪能し…この日一日は本当に楽しい一日でした!!
また、ブログにも登場させて頂き(笑)ありがとうございました。
いつかまた機会がありましたら、祝宴の場でお会いするかも知れませんね…(笑)
お友達の方々共々、これからも頑張って下さいね。本当にお疲れ様でした。
冗談でブログ本文中にも、(ここで誘ってどうする?(笑))と書いていたのですが…(笑)。
でも、ほんと。
先日はありがとうございました。
皆さんのご尽力のおかげで、楽しい第九、そして楽しい飲み会を過ごすことが出来ました。
来年も、JO-9には参加させていただきたいと思っていますので、その節には是非あの妙技をまた拝見したく思います(笑)。
これからも、活動頑張って下さいね~。
いえいえ。
流石にソロは恐れ多いです。
やればやるほど、未熟さが身に滲みてわかってきますからね。
次の第九では、きっちりと練習をしてから参加しようと思っています。
本当は、春に一度歌っていると、万九も歌いやすいと言うアドバイスを第九仲間にいただいたのですが、それは達成できなさそうかな…。
でも、万九は続けますよ~。
城東の「第九」本番から既に1ヶ月半以上経ってしまっていますが、ご出演お疲れ様でした。
それにしても、本番当日の「練習番号M」の箇所に於ける聴衆側の光景───徐々に差し込むような感じの水銀灯の光の下で音楽が進むあたりもまた素敵に思えるところですね。。
記事本文で書かれている幾つかの”課題”、私もまた同じです・・・自主練でもしておかなければ(笑)