猫 周公のコラム

スケッチとエッセイ

いのちの庭「京都東山・法然院」

2010年02月01日 | Weblog
NHKハイビジョン「プレミアム8自然」で京都の法然院の庭のドキュメントをやっていた。

庭という小さな自然が生き物の生態系を作っているということを、法然院の庭の四季を通じてドキュメントした作品だ。
京都はお寺などの庭が多いため、生態系が維持されているとのことである。

蜘蛛やカメムシの生態やムササビの生態が面白かった。
中でも、蜘蛛の生態については特に興味深く見た。
蜘蛛は「蜘蛛の巣」を張って虫を捕獲するのだが、捕獲した虫はタンパク質の糸でくるんで貯蔵して置くとのことだ。そして捕獲が終わると糸は回収して次の貯蔵のために再使用するそうである。

貯蔵や回収そして再使用などは、人間が今盛んにやっているリサイクルである。
これを本能的に何万年前から繰り返していたのだから、人間こそ蜘蛛に学ばなければいけないということだ。

そして、人間や動植物の生態系を守るには「庭」の存在が大きいということである。
庭を潰してコンクリートにしてしまったのでは、生態系がどんどん壊されてしまい、人間や動植物が異常状態になってしまう。
現に人間の世界を見ても「キレる」とか「親殺し、子殺し」といった異常な状態になってしまった。
生態系が壊れたのだ。今からなら生態系を戻すことができるはずだ。