猫 周公のコラム

スケッチとエッセイ

本質を見る眼

2006年05月21日 | Weblog
どうも物事の本質を見る眼がある人たちは、政治家であろうが経営者であろうが芸術家であろうが後世に残るようないい仕事をしてきているように感じます。
画家や彫刻家であれば、モチーフとなる人間や風景をみて、そこにある不同なる本質をえぐり出すことが出来るのだと思います。
芸術で表現するのは、確かに技量が伴わなければなりませんが、同時に対象物に潜んでいるエネルギーとか魂のようなものが見えないと、当たり前の表現になってしまい、観る人が感動しないような作品になってしまうのかも知れません。

この絵は明治村にある「北里研究所・本館医学部」ですが、北里柴三郎の偉業がこの建物に込められているような感じがします。
一人の人間がどんな想いで、こつこつと偉業に繋がるような仕事を成し遂げてきたか、と言うことをおもうと、建物自体に愛着を感じざるを得ません。
描きながら、医学において本質を見る眼とはなんだろうか、などとつい考えてしまいました。