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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
●「syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題 (27-③用) その6」の配信です。奮ってご参加ください(^^)
・「夏の特訓」模試20作に比べて、本番のレベルより少しだけ難度高くする程度にしているつもりですが、いかがでしょうか。ご愛読いただいている方々(といってもコメントいただけているのはまだ数人(^^;))からのコメントを拝見するかぎり、大凡、所期の意図どおりとなっていると思うのですが・・・。今、振り返ってみると、夏の特訓は、相当の難度だったと思う・・・。
・私も模試の作成やコメントへの対応などを通じて、一緒に学習しています・・・これが、意外に力がつくんですよねえ・・・。
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<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(27-③用) その6> 制限時間 60分以内を厳守のこと
(一) 次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.飛繳で鳥獣を捕える
2.衣服の解れを紉緝する
3.軍旁に、蒹葭翳薈あり
4.孛然と怒りをあらわにした
5.「狎鬣鱗次」は、「参差交錯」と同様の意味を表す
6.野にあった者が初めて仕官することを釈褐と云った
7.一泓の海水 杯中に瀉ぐ
8.布衣屮蹻して、羊を牧す
9.精神、馳鶩し、心気、飛揚す
10.雁は廱廱として南に遊ぶ
11.読経のときに磬が打ち鳴らされた
12.擣衣の砧上 払うも還た来る
13.夫れ、動静軽脱、視聴陝輸なり
14.鮠は中国・長江に産する淡水魚のことらしい。
15.陂淀を探して渡河する
16.山果 瑣細多く 羅生して橡栗を雑じう
17.澗戸 寂として人無し
18.顧瞻して城闕を恋う
19.白苙は生薬の原料になるようだ
20.逋欠の罪に問われる
21.尉鶲は羽に白斑がある
22.莎は海辺に自生している、別名“くぐ”とも呼ばれる多年草である
23.博文約礼を以てすれば、亦、以って畔かざるべし
24.鈞を回して陶器をつくる
25.閔いに覯うこと既に多し
26.酒を啐めるように飲む
27.車は轂を交え短兵接す
28.鉄の草鞋で探す
29.棘髪を振り乱して舞う
30.鳥の樔に大蛇が入り込む
(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。(30)2×15
1.落葉をタく
2.香をタく
3.彼にはトウテンの勢いがある
4.窮状、御ビンサツください
5.キョウオウはウコンの近縁種で黄色染料に用いられる
6.彼女はカンカイに務めている公務員だ
7.ホウサンは、うがい薬としても用いられる
8.餅がカびる
9.顔にアザがある
10.オウトを催す出来事が生じた
11.ヘンピな土地に引っ越した
12.玲ロウとは玉の鳴る音の形容だが、この“ロウ”には真珠に似た美しい石という意味もある
13.玲ロウたる美声が響く
14.気骨リョウリョウとした骨柄である
15.金管楽器の音がリョウリョウと響き渡る
*2015.12.23訂正:“拙”問の12.13.を変更しております。すでにトライされた方にはご迷惑をおかけしました<(_ _)>
(三)次の傍線部分のカタカナを国字で記せ。(10)2×5
1.あわてもののことをトチ麺棒という
2.スサを入れて壁土を練る
3.チドリは千鳥とも書く
4.ブリキのおもちゃが今や懐かしい
5.谷の行き詰まりを“せこ”ともサコともいう
(四)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.黒みがかった赤茶色
2.世をのがれてかくれること
3.国庫の財貨。
4.仲買人
5.しりぞけること。のけものにすること。
<語群>
(いんりん、、あんかっしょく、がしょう、ひんせき、いんざん、ほうど、あんしゃしょく、ぞうへい)
(五)次の四字熟語について、問1と問2に答えよ。 (30)
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
1.ア.兎起( )
2.イ.霧鬢( )
3.ウ.放蕩( )
4.エ.肥馬( )
5.オ.背山( )
6.カ.( )雀躍
7.キ.( )半渇
8.ク.( )赤火
9.ケ.( )棘矢
10.コ.( )麗服
<語群>
(けいきゅう、とうこ、はんき、きろう、ふき、こつらく、ふうかん、せいそう、はくと、ふすう)
問2 次の11~15の解説・意味にあてはまるものを、問1のア~コの四字熟語から一つ選び、記号(ア~コ)で記せ。(10)2×5
11.食料や水が十分でない
12.災いを取り除くこと。
13.美しく着飾ること
14.一面に軍を展開すること。
15.殺風景なことのたとえ。また、風流心のないことのたとえ。
(六)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.羅漢柏 2.吃逆 3.脚結 4.交喙 5.陰行草 6.蝸螺 7.枸榾 8.山石榴 9.瓢虫 10.虎茄
(七)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1.踵門 ― 2.踵る
イ.3.吹嘘 ― 4.嘘く
ウ.5.哀駘 ― 6.駘い
エ.7.絮語 ― 8.絮い
オ.9.縲絏 ― 10.絏る
(八)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
<対義語>
1.吻合 2.払暁 3.萱堂 4.謙抑 5.嬰孩
<類義語>
6.閻浮檀金 7.朏明 8.儕輩 9.昵懇 10.香奠
<語群>
(しんこう、まいたん、ききゅう、ちんてい、ていご、こんせき、きょごう、ぞうふ、ちゅうりょ、しまごん)
(九)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
<故事成語類>
1.ホウ麻中に生ずれば扶けずして自ら直し
2.マンソウなお除くべからず
3.タイハク再び円かならず
4.一物あればイチルイを添う
5.千鈞の弩をもってヨウを潰す
6.(天下を棄つること、猶、)ヘイシを棄てるが如し
(注)2015.12.23訂正。「ヘイショウ」→「ヘイシ」へ変更。ただし、本問は1級対象外漢字が含まれております。「ヘイリ」でも同様の意味ですので、「ヘイリを棄てるが如し」で解答してください。
7.高議して及ぶべからざるは、ヒロンの功あるに若かず
8.海内を制しゲンゲンを子とす
9.盲人カツバに騎る
10.ボウを止むるは自修に若くはなし
(十)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10
「・・・応和以来世人好んで豊屋(1)シュンウを起し、殆ど山節(2)ソウセツに至る、其の費且つ巨千万、其の住纔かに二三年、古人の造る者居らずと云える、誠なるかな斯の言、と嘲り、自分の(3)ボシに及んで小宅を起せるを、(4)ロウサンの繭を成すが如しと笑い、其の住むこと幾時ぞや、と自ら笑って居る。ロウサンの繭を成せる如し、とは流石に好かった。此の記を為せるは、天元五年の冬、保胤四十八九歳ともおもわれる。
保胤が日本往生極楽記を著わしたのは、此の六条の池亭に在った時であろうと思われる。今存している同書は朝散大夫著作郎慶保胤撰と署名してある、それに拠れば保胤が未だ官を辞せぬ時の撰にかかると考えられるからである。其の書に叙して、保胤みずから、予少きより日に弥陀仏を念じ、行年四十以後、其の志弥々劇しく、口に名号を唱え、心に相好を観じ、行住坐臥、暫くも忘れず、造次顛沛も必ず是に於てす、夫の堂舎塔廟、弥陀の像有り浄土の図ある者は、礼敬せざるなく、道俗男女、極楽に志す有り、往生を願う有る者は、結縁せざる莫し、と云って居るから、四十以後、道心日に募りて已み難く、しかも未だ官を辞さぬ頃、自他の信念勧進のために、往生事実の良験を録して、本朝四十余人の伝をものしたのである。(5)セイカンの池亭の中、仏前唱名の間々に、筆を執って仏菩薩の(ア)引接を承けた善男善女の往迹を物しずかに記した保胤の旦暮(あけくれ)は、如何に塵界を超脱した清浄三昧のものであったろうか。此の往生極楽記は其の序に見える通り、唐の弘法寺の僧の釈迦才の浄土論中に、安楽往生者二十人を記したのに(イ)傚ったものであるが、保胤往生の後、大江匡房は又保胤の往生伝の (6)センショウを追うて、続本朝往生伝を撰している。・・・
・・・寂心が出家した後を続往生伝には、諸国を経歴して、広く仏事を作した、とのみ記してあるばかりで、何様いうことがあったということは載せていないが、既に柔軟の仏子となった以上は別に何の事も有ろう訳も無い。しかし諸国を経歴したとある其の諸国とは何処何処であったろうかというに、西は播磨、東は三河にまで行ったことは、証があって分明するから、猶遠く西へも東へも行ったかと想われる。其の播磨へ行った時の事である。これは堂塔伽藍を建つることは、(ウ)法の為、仏の為の最善根であるから、寂心も例を追うて、其のため播磨の国に行いて材木勧進をした折と見える。何処の町とも分らぬが、或る処で寂心が偶然ふと見やると、一人の僧形の者が紙の冠を被て陰陽師の風体を学び、物々しげに(エ)祓えするのが眼に入った。もとより陰陽道を以て立っている賀茂の家に生れた寂心であるから、自分は其の道に依らないで儒道文辞の人となり、又其の儒を棄て仏に入って今の身になってはいるものの、陰陽道の如何なるものかの(オ)大凡は知っているのである。陰陽道は歴緯に(カ)法り神鬼を駆ると称して、世俗の為に吉を致し凶を(キ)禳うものである。儒より云えば(7)フゲキの道、仏より云えば(ク)旃陀羅の術である。それが今、かりにも法体して菩提の大道に入り、人天の導師ともならんと心掛けたと見ゆる者が、紙の冠などして、えせわざするを見ては、堪え得らるればこそ、其の時は寂心馬に打乗り威儀かいつくろいて路を打たせていたが、忽ち滾(こぼれ)るように馬から下り、あわてて走り寄って、なにわざし給う(8)ゴボウぞ、と詰り咎めた。ゴボウとは僧に対する称呼である。・・・寂心今は堪えかねて、声をあげて大に泣きて、陰陽師につかみかかれば、陰陽師は心得かねて只呆れに呆れ、祓えをしさして、これは如何に、と云えば、頼みて祓えをさせたる主人も驚き呆れた。寂心は猶も独り感じ泣きて、彼の紙の冠を(ケ)攫み取りて、引き破りて地に(コ)抛ち、(9)レンレンたる涙を止めもあえず、何たるゴボウぞや、尊くも仏弟子となりたまいながら、祓戸の神の忌みたまうとて如来の忌みたまうことを忘れて、世俗に反り、冠などして、無間地獄に陥る業を造りたまうぞ、誠に悲しき(10)イランのことなり、強いて然ることせんとならば、ただここにある寂心を殺したまえ、と云いて泣くことおびただしいので、陰陽師は何としようも無く当惑したが、飽くまで俗物だから、俗にくだけて打明け話に出た。・・・」「連環記」(幸田露伴)
👍👍👍 🐑 👍👍👍
<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題 (27-③用) その6 標準解答>
(一)
1.ひしゃく 2.じんしゅう 3.えいわい 4.ぼつぜん 5こうりょう 6.せっかつ 7.いちおう 8.そうきゃく 9.ちぶ 10.ようよう 11.きん 12.とうい 13.せんしゅ(せんゆ) 14.がい 15.ひてん(あさい淵) 16.しょうりつ(トチやクリの実) 17.かんこ(渓流沿いの建物) 18.こせん 19.はくりゅう 20.ほけん
21.じょうびたき 22.はますげ 23.そむ 24.ろくろ 25.うれ 26.な 27.こしき 28.かね 29.おどろがみ 30.す
(二)
1.焚 2.炷(薫) 3.滔天 4.憫察 5.薑黄 6.官廨 7.硼酸 8.黴 9.痣・黶 10.嘔吐 11.辺鄙 12.琅 13.瓏 14.稜稜(崚崚) 15.喨喨
(三)
1.栃 2.苆 3.鵆 4.錻 5.逧
(四)
1.暗赭色 2.隠淪 3.邦帑 4.牙商 5.擯斥
(五)
問1
1.鶻落 2.風鬟 3.不羈 4.軽裘 5.起楼 6.鳧趨 7.半饑 8.白荼 9.桃弧 10.盛粧
問2
11.キ 12.ケ 13.コ 14.ク 15.オ
(六)
1.あすなろ 2.しゃっくり 3.あゆい 4.いすか 5.ひきよもぎ 6.にな 7.ひいらぎ 8.のぼたん 9.てんとうむし 10.はしりどころ
(七)
1.しょうもん 2.いた 3.すいきょ 4.は(ふ) 5.あいたい 6.みにく 7.じょご 8.くど 9.るいせつ 10.しば
(八)
1.牴牾 2.昏夕 3.椿庭 4.倨傲 5.耆旧 6.紫磨金 7.昧旦 8.儔侶 9.親狎 10.贈賻
(九)
1.蓬 2.蔓草 3.頽魄 4.一累 5.癰 6.敝履(原典の「ヘイシ」なら「弊蹝」) 7.卑論 8.元元 9.瞎馬 10.謗
(十)
(1)峻宇 (2)藻梲(*故事「梲に藻す」が浮かばないと超難問かも。) (3)暮歯 (4)老蚕 (5)清閑 (6)先蹤 (7)巫覡(8)御房(「御坊」でも可。) (9)漣々 (10)違乱
(ア)いんじょう (イ)なら (ウ)のり (エ)はら (オ)おおよそ (カ)のっと (キ)はら (ク)せんだら (ケ)つか (コ)なげう
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
●「syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題 (27-③用) その6」の配信です。奮ってご参加ください(^^)
・「夏の特訓」模試20作に比べて、本番のレベルより少しだけ難度高くする程度にしているつもりですが、いかがでしょうか。ご愛読いただいている方々(といってもコメントいただけているのはまだ数人(^^;))からのコメントを拝見するかぎり、大凡、所期の意図どおりとなっていると思うのですが・・・。今、振り返ってみると、夏の特訓は、相当の難度だったと思う・・・。
・私も模試の作成やコメントへの対応などを通じて、一緒に学習しています・・・これが、意外に力がつくんですよねえ・・・。
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<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(27-③用) その6> 制限時間 60分以内を厳守のこと
(一) 次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.飛繳で鳥獣を捕える
2.衣服の解れを紉緝する
3.軍旁に、蒹葭翳薈あり
4.孛然と怒りをあらわにした
5.「狎鬣鱗次」は、「参差交錯」と同様の意味を表す
6.野にあった者が初めて仕官することを釈褐と云った
7.一泓の海水 杯中に瀉ぐ
8.布衣屮蹻して、羊を牧す
9.精神、馳鶩し、心気、飛揚す
10.雁は廱廱として南に遊ぶ
11.読経のときに磬が打ち鳴らされた
12.擣衣の砧上 払うも還た来る
13.夫れ、動静軽脱、視聴陝輸なり
14.鮠は中国・長江に産する淡水魚のことらしい。
15.陂淀を探して渡河する
16.山果 瑣細多く 羅生して橡栗を雑じう
17.澗戸 寂として人無し
18.顧瞻して城闕を恋う
19.白苙は生薬の原料になるようだ
20.逋欠の罪に問われる
21.尉鶲は羽に白斑がある
22.莎は海辺に自生している、別名“くぐ”とも呼ばれる多年草である
23.博文約礼を以てすれば、亦、以って畔かざるべし
24.鈞を回して陶器をつくる
25.閔いに覯うこと既に多し
26.酒を啐めるように飲む
27.車は轂を交え短兵接す
28.鉄の草鞋で探す
29.棘髪を振り乱して舞う
30.鳥の樔に大蛇が入り込む
(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。(30)2×15
1.落葉をタく
2.香をタく
3.彼にはトウテンの勢いがある
4.窮状、御ビンサツください
5.キョウオウはウコンの近縁種で黄色染料に用いられる
6.彼女はカンカイに務めている公務員だ
7.ホウサンは、うがい薬としても用いられる
8.餅がカびる
9.顔にアザがある
10.オウトを催す出来事が生じた
11.ヘンピな土地に引っ越した
12.玲ロウとは玉の鳴る音の形容だが、この“ロウ”には真珠に似た美しい石という意味もある
13.玲ロウたる美声が響く
14.気骨リョウリョウとした骨柄である
15.金管楽器の音がリョウリョウと響き渡る
*2015.12.23訂正:“拙”問の12.13.を変更しております。すでにトライされた方にはご迷惑をおかけしました<(_ _)>
(三)次の傍線部分のカタカナを国字で記せ。(10)2×5
1.あわてもののことをトチ麺棒という
2.スサを入れて壁土を練る
3.チドリは千鳥とも書く
4.ブリキのおもちゃが今や懐かしい
5.谷の行き詰まりを“せこ”ともサコともいう
(四)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.黒みがかった赤茶色
2.世をのがれてかくれること
3.国庫の財貨。
4.仲買人
5.しりぞけること。のけものにすること。
<語群>
(いんりん、、あんかっしょく、がしょう、ひんせき、いんざん、ほうど、あんしゃしょく、ぞうへい)
(五)次の四字熟語について、問1と問2に答えよ。 (30)
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
1.ア.兎起( )
2.イ.霧鬢( )
3.ウ.放蕩( )
4.エ.肥馬( )
5.オ.背山( )
6.カ.( )雀躍
7.キ.( )半渇
8.ク.( )赤火
9.ケ.( )棘矢
10.コ.( )麗服
<語群>
(けいきゅう、とうこ、はんき、きろう、ふき、こつらく、ふうかん、せいそう、はくと、ふすう)
問2 次の11~15の解説・意味にあてはまるものを、問1のア~コの四字熟語から一つ選び、記号(ア~コ)で記せ。(10)2×5
11.食料や水が十分でない
12.災いを取り除くこと。
13.美しく着飾ること
14.一面に軍を展開すること。
15.殺風景なことのたとえ。また、風流心のないことのたとえ。
(六)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.羅漢柏 2.吃逆 3.脚結 4.交喙 5.陰行草 6.蝸螺 7.枸榾 8.山石榴 9.瓢虫 10.虎茄
(七)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1.踵門 ― 2.踵る
イ.3.吹嘘 ― 4.嘘く
ウ.5.哀駘 ― 6.駘い
エ.7.絮語 ― 8.絮い
オ.9.縲絏 ― 10.絏る
(八)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
<対義語>
1.吻合 2.払暁 3.萱堂 4.謙抑 5.嬰孩
<類義語>
6.閻浮檀金 7.朏明 8.儕輩 9.昵懇 10.香奠
<語群>
(しんこう、まいたん、ききゅう、ちんてい、ていご、こんせき、きょごう、ぞうふ、ちゅうりょ、しまごん)
(九)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
<故事成語類>
1.ホウ麻中に生ずれば扶けずして自ら直し
2.マンソウなお除くべからず
3.タイハク再び円かならず
4.一物あればイチルイを添う
5.千鈞の弩をもってヨウを潰す
6.(天下を棄つること、猶、)ヘイシを棄てるが如し
(注)2015.12.23訂正。「ヘイショウ」→「ヘイシ」へ変更。ただし、本問は1級対象外漢字が含まれております。「ヘイリ」でも同様の意味ですので、「ヘイリを棄てるが如し」で解答してください。
7.高議して及ぶべからざるは、ヒロンの功あるに若かず
8.海内を制しゲンゲンを子とす
9.盲人カツバに騎る
10.ボウを止むるは自修に若くはなし
(十)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10
「・・・応和以来世人好んで豊屋(1)シュンウを起し、殆ど山節(2)ソウセツに至る、其の費且つ巨千万、其の住纔かに二三年、古人の造る者居らずと云える、誠なるかな斯の言、と嘲り、自分の(3)ボシに及んで小宅を起せるを、(4)ロウサンの繭を成すが如しと笑い、其の住むこと幾時ぞや、と自ら笑って居る。ロウサンの繭を成せる如し、とは流石に好かった。此の記を為せるは、天元五年の冬、保胤四十八九歳ともおもわれる。
保胤が日本往生極楽記を著わしたのは、此の六条の池亭に在った時であろうと思われる。今存している同書は朝散大夫著作郎慶保胤撰と署名してある、それに拠れば保胤が未だ官を辞せぬ時の撰にかかると考えられるからである。其の書に叙して、保胤みずから、予少きより日に弥陀仏を念じ、行年四十以後、其の志弥々劇しく、口に名号を唱え、心に相好を観じ、行住坐臥、暫くも忘れず、造次顛沛も必ず是に於てす、夫の堂舎塔廟、弥陀の像有り浄土の図ある者は、礼敬せざるなく、道俗男女、極楽に志す有り、往生を願う有る者は、結縁せざる莫し、と云って居るから、四十以後、道心日に募りて已み難く、しかも未だ官を辞さぬ頃、自他の信念勧進のために、往生事実の良験を録して、本朝四十余人の伝をものしたのである。(5)セイカンの池亭の中、仏前唱名の間々に、筆を執って仏菩薩の(ア)引接を承けた善男善女の往迹を物しずかに記した保胤の旦暮(あけくれ)は、如何に塵界を超脱した清浄三昧のものであったろうか。此の往生極楽記は其の序に見える通り、唐の弘法寺の僧の釈迦才の浄土論中に、安楽往生者二十人を記したのに(イ)傚ったものであるが、保胤往生の後、大江匡房は又保胤の往生伝の (6)センショウを追うて、続本朝往生伝を撰している。・・・
・・・寂心が出家した後を続往生伝には、諸国を経歴して、広く仏事を作した、とのみ記してあるばかりで、何様いうことがあったということは載せていないが、既に柔軟の仏子となった以上は別に何の事も有ろう訳も無い。しかし諸国を経歴したとある其の諸国とは何処何処であったろうかというに、西は播磨、東は三河にまで行ったことは、証があって分明するから、猶遠く西へも東へも行ったかと想われる。其の播磨へ行った時の事である。これは堂塔伽藍を建つることは、(ウ)法の為、仏の為の最善根であるから、寂心も例を追うて、其のため播磨の国に行いて材木勧進をした折と見える。何処の町とも分らぬが、或る処で寂心が偶然ふと見やると、一人の僧形の者が紙の冠を被て陰陽師の風体を学び、物々しげに(エ)祓えするのが眼に入った。もとより陰陽道を以て立っている賀茂の家に生れた寂心であるから、自分は其の道に依らないで儒道文辞の人となり、又其の儒を棄て仏に入って今の身になってはいるものの、陰陽道の如何なるものかの(オ)大凡は知っているのである。陰陽道は歴緯に(カ)法り神鬼を駆ると称して、世俗の為に吉を致し凶を(キ)禳うものである。儒より云えば(7)フゲキの道、仏より云えば(ク)旃陀羅の術である。それが今、かりにも法体して菩提の大道に入り、人天の導師ともならんと心掛けたと見ゆる者が、紙の冠などして、えせわざするを見ては、堪え得らるればこそ、其の時は寂心馬に打乗り威儀かいつくろいて路を打たせていたが、忽ち滾(こぼれ)るように馬から下り、あわてて走り寄って、なにわざし給う(8)ゴボウぞ、と詰り咎めた。ゴボウとは僧に対する称呼である。・・・寂心今は堪えかねて、声をあげて大に泣きて、陰陽師につかみかかれば、陰陽師は心得かねて只呆れに呆れ、祓えをしさして、これは如何に、と云えば、頼みて祓えをさせたる主人も驚き呆れた。寂心は猶も独り感じ泣きて、彼の紙の冠を(ケ)攫み取りて、引き破りて地に(コ)抛ち、(9)レンレンたる涙を止めもあえず、何たるゴボウぞや、尊くも仏弟子となりたまいながら、祓戸の神の忌みたまうとて如来の忌みたまうことを忘れて、世俗に反り、冠などして、無間地獄に陥る業を造りたまうぞ、誠に悲しき(10)イランのことなり、強いて然ることせんとならば、ただここにある寂心を殺したまえ、と云いて泣くことおびただしいので、陰陽師は何としようも無く当惑したが、飽くまで俗物だから、俗にくだけて打明け話に出た。・・・」「連環記」(幸田露伴)
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<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題 (27-③用) その6 標準解答>
(一)
1.ひしゃく 2.じんしゅう 3.えいわい 4.ぼつぜん 5こうりょう 6.せっかつ 7.いちおう 8.そうきゃく 9.ちぶ 10.ようよう 11.きん 12.とうい 13.せんしゅ(せんゆ) 14.がい 15.ひてん(あさい淵) 16.しょうりつ(トチやクリの実) 17.かんこ(渓流沿いの建物) 18.こせん 19.はくりゅう 20.ほけん
21.じょうびたき 22.はますげ 23.そむ 24.ろくろ 25.うれ 26.な 27.こしき 28.かね 29.おどろがみ 30.す
(二)
1.焚 2.炷(薫) 3.滔天 4.憫察 5.薑黄 6.官廨 7.硼酸 8.黴 9.痣・黶 10.嘔吐 11.辺鄙 12.琅 13.瓏 14.稜稜(崚崚) 15.喨喨
(三)
1.栃 2.苆 3.鵆 4.錻 5.逧
(四)
1.暗赭色 2.隠淪 3.邦帑 4.牙商 5.擯斥
(五)
問1
1.鶻落 2.風鬟 3.不羈 4.軽裘 5.起楼 6.鳧趨 7.半饑 8.白荼 9.桃弧 10.盛粧
問2
11.キ 12.ケ 13.コ 14.ク 15.オ
(六)
1.あすなろ 2.しゃっくり 3.あゆい 4.いすか 5.ひきよもぎ 6.にな 7.ひいらぎ 8.のぼたん 9.てんとうむし 10.はしりどころ
(七)
1.しょうもん 2.いた 3.すいきょ 4.は(ふ) 5.あいたい 6.みにく 7.じょご 8.くど 9.るいせつ 10.しば
(八)
1.牴牾 2.昏夕 3.椿庭 4.倨傲 5.耆旧 6.紫磨金 7.昧旦 8.儔侶 9.親狎 10.贈賻
(九)
1.蓬 2.蔓草 3.頽魄 4.一累 5.癰 6.敝履(原典の「ヘイシ」なら「弊蹝」) 7.卑論 8.元元 9.瞎馬 10.謗
(十)
(1)峻宇 (2)藻梲(*故事「梲に藻す」が浮かばないと超難問かも。) (3)暮歯 (4)老蚕 (5)清閑 (6)先蹤 (7)巫覡(8)御房(「御坊」でも可。) (9)漣々 (10)違乱
(ア)いんじょう (イ)なら (ウ)のり (エ)はら (オ)おおよそ (カ)のっと (キ)はら (ク)せんだら (ケ)つか (コ)なげう
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(四)3.解答の「国帑」だと語群にありませんが、邦帑でよろしいでしょうか?
(九)と(十)の書きがぼろぼろでした(泣)
此方のブログの故事成語類を、目を皿にして再度復習です!
(一)は自分でもびっくりするぐらいできました。特訓の成果です。
中盤まではまあまあいい点かなと思っておりましたが、流石にそうそう甘くはありませんね(笑)
151点
かろうじて150点台キープ
模擬試験問題 (27-③用) その1
を再度チャレンジしました。198点!!嬉しいです
ありがとうございます。
(九)と(十)は想定していたとおり、ちょっと難度高めでしたので、そのとおりの苦戦だったかも。他は善戦しているところを見ると実力がついている証拠ですね
「シュウ」だけ覚えておけばよさそうですね。
いくつか気になる点があるのですが、長くなるので二点だけ…
(二)12の「玲琅」に「真珠に似た美しい石」という意味が見つかりませんでした。
そのような意味が本当にあるのでしょうか?
あるとしても、(二)で書かせるにしてはマニアックすぎるような気がしますが…。
(九)「敝蹤(へいしょう)を棄てるが如し」は、
「敝蹝(へいし)を棄てるが如し」ではないでしょうか?
創元社「ことわざ・名言事典」には「敝蹤(へいしょう)」で載っていますが、
「敝履」と同じ意味だとすると「蹤」は間違いじゃないかと…。
「玲琅」・・・今の今まで、「玲琅」で玉石のことと思いこんでいました。どこか問題かネットか見て記憶していたのがマチガイだったようですねえ・・・「玲瓏」との違いが理解できるように設問したつもりが、逆に「拙問」になってしまった。
・・・「琅」一字で設問のような意味もあるようですね。
「ヘイシ」・・・故事成語辞典もネットもいいかげん・・・人のせいには出来ないけど(苦笑) いずれにしても「ヘイショウ」ではないですね。
以上、2点、すでに若干の変更修正を加えて開示しています。よろしく。