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漢検1級198点!! 満点取るまで生涯学習!! ➪ “俳句”

我孫子・手賀沼と愛猫レオンの徒然日記。漢検1級チャレンジャーの方の参考となるブログ。2018年7月から“俳句”も開始。

<お知らせ>漢検1級<28ー①向け>模擬試験問題(第5回)

2016年05月27日 | 模擬試験問題
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
漢検1級<28ー①向け>模擬試験問題(第5回)は明日(5/28)6:00配信予定です
・本番の28-①まで1か月を切っています・・・今回の模擬試験問題群を、今後の学習深化のために有効にご活用いただければ幸いです・・・

👍👍👍 🐒 👍👍👍 なお、<28ー①向け模擬試験問題>は、今回で終了予定です。👍👍👍

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syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(28-①用) その4

2016年05月21日 | 模擬試験問題
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ:①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
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●「syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題 (28-①用) その4」の配信です。 
●今回の難易度:やや易(一)読み(音・訓)(九)故事成語  やや難:(四)語選択 (五)四字熟語 (八)類義語
制限時間 60分以内を厳守のこと *時間内でやることに意味・意義があります。また、問題を多く解くことが勘や閃きを養成することにつながります。
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<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(28-①用) その4>

(一) 次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.注文と涓埃も違わぬ出来である
2.秕稗な輩は相手にせず 
3.すでに擣碪の音も絶えた 
4.蓖麻を栽培して油をとる
5.砦柵で敵を邀撃する
6.石碑の搨本をつくる
7.獺祭忌は正岡子規の忌日だ
8.美女のことを繭眉という 
9.朝猿甍棟に響き、夜水帷薄に声す
10.譬類を多用して講演を行う 
11.鞴靫に矢を入れておく 
12.徐に摺扇を開き、うちあおいだ
13.辺塞で于役を務める
14.親の喪で躄踊する
15.戦場で、兵士たちの鴇羽の嗟を聞く 
16.饐瓜を食して嘔吐した 
17.風を含みて翠篠は娟娟として浄し 
18.花下、一禾を生ず 
19.囚人の足の鎖として、鐐靠が使われた
20.裁縫や刺繡などの針仕事を鍼黹という
21.その快挙に、みな、
22.事、ここにび、如何ともし難し 
23.鹿ので鞄を誂える
24.君はの如く、臣は鼓の如し 
25.村里ので旧友に遭う
26.く正士を求めよ 
27.人々の願望が神話をんだ
28.袖をえて引きとめる  
29.軈て、学頭にせられた 
30.は野蒜の古名とも櫟の別称とも云われる
 
(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。(30)2×15
1.身を清めてミソギ祓えをする
2.トリモチで鳥を獲る
3.スコブる元気な若者だ
4.味噌汁にゼンマイを入れる
5.刑場でタクケイに処された
6.舞台のドンチョウが巻き上がった
7.七輪に火をオコす  
8.ワザワザ集会に出向く
9.この疑問を解消するにコウコの人物だ
10.コウコの大惨事が出来した 
11.コウコの喝采を博す 
12.実にコウケイに中った見解である
13.興味シンシンな事件だ
14.身分の高いシンシンの士だ
15.シンシンたる上達ぶりだ

(三)次の傍線部分のカタカナを国字で記せ。(10)2×5
1.年齢をサバ読みする
2.乳をシボ
3.土のヘイを築く
4.マロは男女問わず使われた自称のことばだ
5.目方をモンメ単位で量る

(四)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.よどみなく論説するさまの喩え
2.日と月。日月
3.平等に恩恵・利益を受けること 
4.ふさぐこと、また、ふさがること
5.法律・制度などがすたれゆるむこと、行われなくなること
<語群>
(しかん、ようそく、きんてん、きょせつ、きょうじゅ、へいけい、しはい、せんじょ)

(五)次の四字熟語について、問1と問2に答えよ。 (30)   
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
1.ア 夢幻(  ) 2.イ 迦陵(  ) 3.ウ 小廉(  ) 4.エ 蠹居(  ) 5.オ 翹足(  ) 
6.カ (  )剔抉 7.キ (  )筆墨 8.ク (  )玉釵 9.ケ (  )之明 10.コ (  )一擲 
<語群>
(ねんさい、とどく、いんりょう、きょくきん、ほうよう、こちゅう、ほうでん、はら、きしょ、びんが)

問2 次の11~15の解説・意味にあてはまるものを、問1のア~コの四字熟語から一つ選び、記号(ア~コ)で記せ。(10)2×5
11.つまらぬことを一所懸命行うこと
12.のるかそるかの大勝負をすること
13.ものの本質を見抜く知恵
14.読んだ人に害を及ぼす 書物のこと。
15.声が美しいもののたとえ 

(六)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.茅蜩 2.酸漿 3.朱鷺 4.石斑魚 5.八仙花 6.燕子花 7.野木瓜 8.仙人掌 9.蘭草 10.沙蚕 

(七)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1.餉給(  ) ― 2.餉(  )る
イ.3.嶄嵌(  ) ― 4.嵌(  )しい
ウ.5.駘籍(  ) ― 6.駘(  )む 
エ.7.搶奪(  ) ― 8.搶(  )める
オ.9.銷夏(  ) ― 10.銷(  )す  

(八)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
<対義語>
1.恭謙 2.払暁 3.仕官 4.扶掖 5.耄耋
<類義語>
6.鮸膠 7.弔辞 8.優劣 9.辺鄙 10.邪悪
<語群>
(るいし、すうえん、ちょうしん、そんしょく、きょうごう、あいそう、かんとく、こんせき、けんち、せいちゅう)

(九)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10

1.も舌に及ばず
2.志士はコウガクに在るを忘れず
3.衆愚の諤諤たるは一賢のイイに如かず
4.オコの高名はせぬに如かず
5.良心を放つ所以のものは、猶、フキンの木に於けるがごとし
6.凱風南よりして彼のキョクシンを吹く
7.キョウランを既倒にかえす
8.センイツの価に当たる
9.丈夫は玉砕するもセンゼンを恥ず 
10.ハクケイの欠けたるは、尚、磨くべし

(十)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10
(A) 「・・・嗚呼、此故(このよし)は、我身だに知らざりしを、(ア)怎でか人に知らるべき。わが心はかの合歓といふ木の葉に似て、物触れば縮みて避けんとす。我心は処女に似たり。余が幼き頃より長者の教を守りて、学びの道をたどりしも、仕への道をあゆみしも、皆な勇気ありて能くしたるにあらず、耐忍勉強の力と見えしも、皆な自ら欺き、人をさへ欺きつるにて、人のたどらせたる道を、唯ただ一条にたどりしのみ。余所に心の乱れざりしは、外物を棄てゝ顧みぬ程の勇気ありしにあらず、唯だ外物に恐れて自らわが手足を縛せしのみ。故郷を立ちいづる前にも、我が有為の人物なることを疑はず、又我心の能く耐へんことをも深く信じたりき。嗚呼、彼も一時。舟の横浜を離るるまでは、天晴(あっぱれ)豪傑と思ひし身も、せきあへぬ涙に(1)シュキンを濡らしつるを我れ(イ)乍ら怪しと思ひしが、これぞなかなかに我本性なりける。此心は生れながらにやありけん、又早く父を失ひて母の手に育てられしによりてや生じけん。
 彼の人々の嘲るはさることなり。されど嫉むはおろかならずや。この弱くふびんなる心を。
 赤く白く面を塗りて、赫然たる色の衣を纏ひ、珈琲店(カツフエエ)に坐して客を延く女を見ては、往きてこれに就かん勇気なく、高き帽を戴き、眼鏡に鼻を挾ませて、普魯西(プロシヤ)にては貴族めきたる鼻音にて物言ふ「レエベマン」を見ては、往きてこれと遊ばん勇気なし。此等の勇気なければ、彼活溌なる同郷の人々と交らんやうもなし。この交際の疎きがために、彼人々は唯余を嘲り、余を嫉むのみならで、又余を(2)サイギすることゝなりぬ。これぞ余が(3)エンザイを身に負ひて、暫時の間に無量の(4)カンナンを閲し尽す(ウ)媒なりける。
 或る日の夕暮なりしが、余は獣苑を漫歩して、ウンテル、デン、リンデンを過ぎ、我がモンビシユウ街の僑居に帰らんと、クロステル巷の古寺の前に来ぬ。余は彼の燈火(ともしび)の海を渡り来て、この狭く薄暗き巷に入り、楼上の木欄(おばしま)に干したる敷布、襦袢(はだぎ)などまだ取入れぬ人家、頬髭長き猶太(ユダヤ)教徒の翁が戸前に佇みたる居酒屋、一つの梯は直ちに楼に達し、他の梯は(エ)窖住まひの鍛冶が家に通じたる貸家などに向ひて、凹字の形に引籠みて立てられたる、此三百年前の遺跡を望む毎に、心の(5)コウコツとなりて暫し佇みしこと幾度なるを知らず。・・・」「舞姫」(森鴎外)

(B)「・・・苦しんだり、怒ったり、騒いだり、泣いたりは人の世につきものだ。余も三十年の間それを仕通して、飽々した。飽飽した上に芝居や小説で同じ刺激を繰り返しては大変だ。余が欲する詩はそんな世間的の人情を鼓舞するようなものではない。俗念を放棄して、しばらくでも(6)ジンカイを離れた心持ちになれる詩である。いくら傑作でも人情を離れた芝居はない、理非を絶した小説は少かろう。どこまでも世間を出る事が出来ぬのが彼らの特色である。ことに西洋の詩になると、人事が根本になるからいわゆる詩歌の純粋なるものもこの境を解脱する事を知らぬ。・・・
・・・うれしい事に東洋の詩歌はそこを解脱したのがある。・・・垣の向うに隣りの娘が覗いてる訳でもなければ、南山に親友が奉職している次第でもない。超然と出世間的に利害損得の汗を流し去った心持ちになれる。「独り幽篁のうちに坐し、琴を弾じて、復、(7)チョウショウす、深林人知らず、明月来りて相照らす。」ただ二十字のうちに優に別乾坤を建立している。この乾坤の功徳は「不如帰」や「金色夜叉」の功徳ではない。汽船、汽車、権利、義務、道徳、礼義で疲れ果てた後のちに、すべてを忘却してぐっすり寝込むような功徳である。
・・・二十世紀に睡眠が必要ならば、二十世紀にこの出世間的の詩味は大切である。惜しい事に今の詩を作る人も、詩を読む人もみんな、西洋人にかぶれているから、わざわざ呑気な扁舟を泛べてこの(8)トウゲンに溯るものはないようだ。余は固より詩人を職業にしておらんから、王維や淵明の境界を今の世に布教して広げようと云う心掛けも何もない。ただ自分にはこう云う(9)カンキョウが演芸会よりも舞踏会よりも薬になるように思われる。ファウストよりも、ハムレットよりもありがたく考えられる。こうやって、ただ一人絵の具箱と三脚几を担いで春の山路をのそのそあるくのも全くこれがためである。淵明、王維の詩境を直接に自然から吸収して、すこしの間までも非人情の天地に(10)ショウヨウしたいからの願い。一つの酔興だ。・・・」「草枕」(夏目漱石)

(C)「・・・小勢な人数には広過ぎる古い家がひっそりしている中に、私は(オ)行李を解いて書物を(カ)繙き始めた。なぜか私は気が落ち付かなかった。あの目眩(めまぐる)しい東京の下宿の二階で、遠く走る電車の音を耳にしながら、(キ)頁を一枚一枚にまくって行く方が、気に張りがあって心持よく勉強ができた。
・・・
 私は筆を執って友達のだれかれに短い端書または長い手紙を書いた。その友達のあるものは東京に残っていた。あるものは遠い故郷に帰っていた。返事の来るのも、音信の届かないのもあった。私は(ク)固より先生を忘れなかった。原稿紙へ細字で三枚ばかり国へ帰ってから以後の自分というようなものを題目にして書き綴つづったのを送る事にした。私はそれを封じる時、先生ははたしてまだ東京にいるだろうかと疑った。先生が奥さんといっしょに(ケ)宅を空ける場合には、五十恰好の切下げの女の人がどこからか来て、留守番をするのが例になっていた。私がかつて先生にあの人は何ですかと尋ねたら、先生は何と見えますかと聞き返した。私はその人を先生の親類と思い違えていた。先生は「私には親類はありませんよ」と答えた。先生の郷里にいる続きあいの人々と、先生は一向音信の取り遣りをしていなかった。私の疑問にしたその留守番の女の人は、先生とは縁のない奥さんの方の親戚であった。私は先生に郵便を出す時、ふと幅の細い帯を楽に後ろで結んでいるその人の姿を思い出した。もし先生夫婦がどこかへ避暑にでも行ったあとへこの郵便が届いたら、あの切下げのお婆さんは、それをすぐ転地先へ送ってくれるだけの気転と親切があるだろうかなどと考えた。そのくせその手紙のうちにはこれというほどの必要の事も書いてないのを、私は能く承知していた。ただ私は淋しかった。そうして先生から返事の来るのを予期してかかった。しかしその返事はついに来なかった。
 父はこの前の冬に帰って来た時ほど将棋を差したがらなくなった。将棋盤はほこりの溜ったまま、床の間の隅に片寄せられてあった。ことに陛下のご病気以後父は凝(じ)っと考え込んでいるように見えた。毎日新聞の来るのを待ち受けて、自分が一番先へ読んだ。それからその読みがらをわざわざ私のいる所へ持って来てくれた。
「おいご覧、今日も天子さまの事が詳しく出ている」
 父は陛下のことを、つねに天子さまといっていた。
「勿体ない話だが、天子さまのご病気も、お父さんのとまあ似たものだろうな」
 こういう父の顔には深い掛念の曇りがかかっていた。こういわれる私の胸にはまた父がいつ(コ)斃れるか分らないという心配がひらめいた。
「しかし大丈夫だろう。おれのような下らないものでも、まだこうしていられるくらいだから」
 父は自分の達者な保証を自分で与えながら、今にも己おのれに落ちかかって来そうな危険を予感しているらしかった。
「お父さんは本当に病気を怖がってるんですよ。お母さんのおっしゃるように、十年も二十年も生きる気じゃなさそうですぜ」
 母は私の言葉を聞いて当惑そうな顔をした。
「ちょっとまた将棋でも差すように勧めてご覧な」
 私は床の間から将棋盤を取りおろして、ほこりを拭いた。・・・・」「こころ」(夏目漱石)
👍👍👍 🐒 👍👍👍

<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(28-①用) その4 標準解答>
(一)
1.けんあい 2.ひはい*しいなとひえ(転じて、つまらぬもの) 3.とうちん 4.ひま 5.ようげき 6.とうほん 7.だっさい 8.けんび 9.ぼうとう 10.ひるい 11.ほさい 12.しょうせん 13.うえき 14.へきよう 15.ほうう 16.いか 17.すいしょう 18.いっか 19.りょうこう 20.しんち
21.よろこ 22.およ 23.なめしがわ 24.ばち 25.ちまた 26.ことごと 27.はぐく 28.ひか(える)*ひかえる=ひきとめる・おさえる意あり 29.のぼ 30.あららぎ
(二)
1.禊 2.鳥黐・黐 3.頗 4.薇・紫萁 5.磔刑 6.緞帳 7.熾(*過去問では「煽」でも可らしい) 8.態態 9.好個 10.曠古 11.江湖 12.肯綮 13.津津 14.縉紳 15.駸駸
(三)
1.魚惠 2.搾 3.塀 4.麿 5.匁
(四)
1.鋸屑 2.萍桂 3.均沾・均霑 4.壅塞 5.弛廃
(五)
問1
1.泡影 2.頻伽 3.曲謹 4.棊処 5.引領 6.爬羅 7.屠毒 *“人をほふり毒する”という意味だから、「蠹毒」や「荼毒」という熟語では適切でないのか・・・。 8.宝鈿 9.燃犀 10.孤注(*ばくちで有り金を全部かけること)
問2
11.ウ 12.コ 13.ケ 14.キ 15.イ
(六)
1.ひぐらし 2.ほおずき 3.とき 4.うぐい 5.あじさい 6.かきつばた 7.むべ 8.さぼてん 9.ふじばかま 10.ごかい
(七)
1.しょうきゅう 2.おく(る) 3.ざんかん 4.けわ(しい) 5.たいせき 6.ふ(む) 7.しょうだつ 8.かす(める)*訓読み掲載はナシ  9.しょうか 10.け(す)
(八)
1.驕傲 2.昏夕 3.遜職 4.掣肘 5.髫齔 6.愛想 7.誄詞 8.軒輊 9.陬遠 10.奸慝 
(九)
1.駟 2.溝壑 3.唯唯 4.烏滸・痴・尾籠 5.斧斤 6.棘心 7.狂瀾 8.千鎰 9.甎全 10.白圭
(十)
(1)手巾 (2)猜疑 (3)冤罪 (4)艱難 (5)恍惚 (6)塵界 (7) 長嘯 (8)桃源 (9)感興 (10)逍遥
(ア)いか (イ)なが (ウ)なかだち (エ)あなぐら (オ)こうり (カ)ひもと (キ)ぺーじ (ク)もと (ケ)いえ (コ)たお

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<お知らせ>漢検1級<28ー①向け>模擬試験問題(第4回)

2016年05月20日 | 模擬試験問題
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
漢検1級<28ー①向け>模擬試験問題(第4回)は明日(5/21)6:00配信予定です
・奮ってご参加ください・・・
問題を数多く解くことが、勘や閃きも含めた実力を養成する捷径です・・・
・本番の28-①まで1か月を切りました・・・前倒しに公開している今回の模擬試験問題群を、今後の学習深化のために有効にご活用いただければ幸いです・・・
・感想、コメントなどもよろしくお願いします。

👍👍👍 🐒 👍👍👍 なお、今回の<28ー①向け模擬試験問題>は、第5回までで終了の予定です。👍👍👍

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syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題 (28-①用) その3

2016年05月18日 | 模擬試験問題
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ:①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
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●「syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題 (28-①用) その3」の配信です。 
●今回の難易度:やや易(一)読み(音・訓)*半分程度、過去問から収録しているため。 やや難:(四)語選択 (八)類義語
制限時間 60分以内を厳守のこと *時間内でやることに意味・意義があります。また、問題を多く解くことが勘や閃きを養成することにつながります。
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<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(28-①用) その3>

(一) 次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.髀胝が痛い  
2.施髢を施して出かける
3.互いに啐啄の機を探る
4.轎罩で雨を避ける
5.山間の埜趣を楽しむ
6.醯醢を食す
7.疋絹を棚から下ろす
8.山頂で綺麗な赬霞を見る
9.躓顚により捻挫した 
<10.瞳瞳と朝日が昇る> *「瞳瞳」:漢検2掲載熟語なるも、誤植の由。(*「日」へんの「曈曈」の誤植。ただし、「曈」は対象外漢字)・・・本設問はナシとしてください・・・2016.8.29 補筆)
11.ひろく譌言を伝布する 
12.分野別の彙報を揃える
13.槽櫪の間に駢死する  
14.鵞鴨起ち赤幟奔る 
15.蛙黽の声、啾啾たり 
16.非拠を叨窃する 
17.水際に欸乃の声を聴く 
18.譎詐の罪に問われる 
19.彼女は姚冶な雰囲気を醸し出している 
20.己巳の日は、弁才天の縁日であるといわれる 
21.、なんと嘆かわしいことだ
22.麹黴は味噌の製造に利用される
23.気持ちがやわらぎやかな気分になった
24.やや赤みを帯びた鴾毛の馬だ 
25.小包を紐でげる  
26.人を軽々しくしてはいけない
27.銭を投げる
28.後々のことをえる
29. 花咲く垣根かな
30.しさの念を払拭できない

(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。(30)2×15
1.ソコツな言動を詫びる
2.餅きをする 
3.ある作家のショウヘンをまとめた本だ
4.和睦の提案をニベなく断られた
5.その蓋をじ開けてみる   
6.マカり間違うと大変な事態が生じる 
7.コンロン、棗を呑む
8.ケンエンたる美女の舞を観る
9.キクジン色は山鳩色ともいい、天皇の袍の色で禁色とされた
10.辛くもキンショウの差で勝った
11.キンショウ自在に人を使っている
12.人には思いもよらないキケイの言を吐くひとだ
13.キケイをもって人を騙す
14.ヒンピンとした人柄を偲ばせる
15.ヒンピンと物が失せる

(三)次の傍線部分のカタカナを国字で記せ。(10)2×5
1.鐔元が動かないようにハバキで締める
2.ムロの木を庭木にする
3.イスカの嘴は上下食い違っている
4.ヤツは関東地方に多い低湿地のことだ
5.サカキの木を神事に用いる 

(四)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.雑木・雑草が生い茂ること、また、身分の低いこと
2.賄賂をとる役人。不正の財をむさぼる役人
3.書画・文章の筆勢が枯れていて、しかも力強いこと
4.他人の手紙をうやまっていう言葉
5.足を縮めて小股にあるくこと。また、恐れるさま
<語群>
(かんがん、そうけい、がんしょ、しんぶ、ぞうり、しゅくせき、きょくせき、ようかん)

(五)次の四字熟語について、問1と問2に答えよ。 (30)   
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
1.ア 干戚(  ) 2.イ 牝鶏(  ) 3.ウ 羊頭(  ) 4.エ 零絹(  ) 5.オ 懸崖(  )
6.カ(  )赤火  7.キ(  )供養  8.ク(  )浄土  9.ケ(  )蕭然 10.コ(  )棄薪  
<語群>
(ばほ、ぜいし、ろくば、ぞうひつ、せきちょ、ぼうと、うぼう、はくと、しんめい、ごんぐ)
問2 次の11~15の解説・意味にあてはまるものを、問1のア~コの四字熟語から一つ選び、記号(ア~コ)で記せ。(10)2×5
11.間一髪で危険を回避すること
12.寺を造り終えて仏事を営むこと
13.武の舞と文の舞のこと
14.みせかけだけは立派で、実質がそれに伴わないことのたとえ
15.一面に軍を展開すること

(六)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.善知鳥 2.馬兜鈴 3.地楡 4.天蚕 5.巧婦鳥 6.花楸樹 7.枸榾 8.鴨跖草 9.甘蕉 10.哨吶

(七)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1.誚譲(  ) ― 2.譲(  )める
イ.3.庇蔭(  ) ― 4.蔭(  )う  
ウ.5.徼循(  ) ― 6.徼(  )る 
エ.7.廖廓(  ) ― 8.廖(  )しい
オ.9.陵轢(  ) ― 10.轢(  )る

(八)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
<対義語>
1.称揚 2.潔浄 3.簒奪 4.暁来 5.狷介
<類義語>
6.注釈 7.肌着 8.香典 9.牛黄(結石) 10.傲慢
<語群>
(じゅぜん、せんちゅう、さとう、きょうきょう、へんぼう、しょうまい、ふぎ、おわい、しんさん、おんしゃ)

(九)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
<故事成語類>
1.雀角ソガの争
2.足るを知る者は藜羹もコウリョウより旨しとする
3.スイは羽をもって自らそこなう
4.ウチョクの計
5.尺蠖の屈は以て信を求め、竜蛇のチツは以て身を存するなり
6.を以て瓜を包む。 
7.烏は鳥中のソウシン
8.鬼神は盈つるを害してケンに福いす 
9.奥に媚びんよりは寧ろソウに媚びよ
10.大船を動かすロベソは一尺に足らず

(十)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10
(A)「・・・中陰の四十九日が五月五日に済んだ。これまでは宗玄をはじめとして、既西堂、金両堂、天授庵、聴松院、不二庵等の僧侶が勤行をしていたのである。さて五月六日になったが、まだ(1)ジュンシする人がぽつぽつある。ジュンシする本人や親兄弟妻子は言うまでもなく、なんの由縁もないものでも、京都から来るお針医と江戸から下る御上使との接待の用意なんぞはうわの空でしていて、ただジュンシのことばかり思っている。例年(ア)簷(2)フく端午の菖蒲を摘まず、ましてや初幟の祝いをする子のある家も、その子の生まれたことを忘れたようにして、静まり返っている。
 ジュンシにはいつどうしてきまったともなく、自然に(3)オキテが出来ている。どれほど殿様を大切に思えばといって、誰でも勝手にジュンシが出来るものではない。泰平の世の江戸参勤のお供、いざ戦争というときの陣中へのお供と同じことで、死天(しで)の山 三途の川のお供をするにもぜひ殿様のお許しを得なくてはならない。・・・
・・・阿部一族の喜びは非常であった。世間は花咲き鳥歌う春であるのに、不幸にして神仏にも人間にも見放されて、かく籠居している我々である。それを見舞うてやれという夫も夫、その言いつけを守って来てくれる妻も妻、実にありがたい心がけだと、心から感じた。女たちは涙を流して、こうなり果てて死ぬるからは、世の中に誰一人(4)ボダイを弔うてくれるものもあるまい、どうぞ思い出したら、一遍の回向をしてもらいたいと頼んだ。子供たちは門外へ一足も出されぬので、ふだん優しくしてくれた柄本の女房を見て、右左から取りすがって、たやすく放して帰さなかった。
 阿部の屋敷へ討手の向う前晩になった。柄本又七郎はつくづく考えた。阿部一族は自分と親しい間柄である。それで後日の咎めもあろうかとは思いながら、女房を見舞いにまでやった。しかしいよいよ明朝は上の討手が阿部家へ来る。これは逆賊を征伐せられるお上の軍も同じことである。御沙汰には火の用心をせい、手出しをするなと言ってあるが、武士たるものがこの場合に懐手をして見ていられたものではない。情けは情け、義は義である。おれにはせんようがあると考えた。そこで更(5)タけて抜き足をして、後ろ口から薄暗い庭へ出て、阿部家との境の竹垣の結び縄をことごとく切っておいた。それから帰って身支度をして、(イ)長押にかけた手槍をおろし、鷹の羽の紋の付いた(ウ)を払って、夜の明けるのを待っていた。・・・」「阿部一族」(森鴎外) 

(B)「・・・彼は己の死ぬべきを忘れて又起てり。駈け寄る岸の柳を潜りて、水は深きか、宮は何処に、と葎の露に踏み滑る身を危くも淵に臨めば、 (エ)鞺鞳と瀉ぐ早瀬の水は、駭く浪の体を尽し、乱るる流の文を捲いて、眼下に幾個の怪しき大石、かの鰲背(ごうはい)を聚めて丘の如く、その勢ひを拒がんと為れど、触るれば払ひ、当れば飜り、長波の邁くところ滔々として破らざる為き奮迅の力は、両岸も為に震ひ、坤軸も為に(6)トドロき、蹈み居る土も今にや崩れなんと疑ふところ、(7)イベイの雨濃やかに灑ぎ、鬢髪の風(オ)転た急なり。
 あな凄まじ、と貫一は身の毛も弥竪ちて、縋れる枝を放ちかねつつ、看れば、叢の底に秋蛇の行くに似たる径有りて、ほとほと逆落しに懸崖を下るべし。危き哉と差し覗けば、茅葛の頻りに動きて、小笹棘(おざさうばら)に見えつ隠れつ段々と(カ)辷り行くは、求むる宮なり。
その死を止めんの一念より他あらぬ貫一なれば、かくと見るより心も空に、足は地を踏む(キ)遑もあらず、唯遅れじと思ふばかりよ、壑間の嵐の誘ふに委せて、驀直(ましぐら)に身を堕せり。
 或ひは摧けて死ぬべかりしを、恙無きこそ天の佑けと、彼は数歩の内に宮を追ひしが、流に浸れる巌を渉りて、既に渦巻く滝津瀬に生憎! 花は散りかかるを、 「宮!」 と後に呼ぶ声残りて、前には人の影も在らず。
 咄嗟の遅れを天に叫び、地に号(わめ)き、流に悶え、巌に狂へる貫一は、血走る眼に水を射て、此処や彼処と恋しき(ク)水屑を覓むれば、正しく浮木芥の類とも見えざる物の、十間ばかり彼方を揉みに揉んで、波間隠れに推し流さるるは、人ならず哉、宮なるかと瞳を定むる折しもあれ、水勢其処に一段急なり、在りける影は弦を放れし(ケ)箭飛びを作して、行方も知らずと胸潰るれば、忽ち遠く浮き出でたり。
 嬉しやと貫一は、道無き道の木を(8)ヨぢ、崖を伝ひ、或ひは下りて水を踰え、石を躡み、巌を廻り、心地死ぬべく(9)ロウソウとして近づき見れば、緑樹蔭愁ひ、(コ)潺湲 声(10)ムセびて、浅瀬に繋れる宮が骸よ!
 貫一は唯その上に泣き伏したり。  ・・・」「続金色夜叉」(尾崎紅葉)
👍👍👍 🐒 👍👍👍

<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(28-①用) その3 標準解答>
(一)
1.ひち(*しりだこのこと) 2.してい 3.そったく 4.きょうとう 5.やしゅ 6.けいかい 7.ひけん 8.ていか 9.ちてん (10.とうとう *設問のほうに補筆したとおり。「瞳瞳」は熟語として誤りの由) 11.かげん 12.いほう 13.へんし(過去問では“へんし”のみ。“べんし”でも可と思うが・・・) 14.がおう 15.あぼう 16.とうせつ 17.あいだい・あいない 18.けっさ 19.ようや 20.きし
21.ああ 22.こうじかび 23.おだ(やか) 24.つきげ 25.から(げる) 26.けな 27.びた 28.うれ 29.なずな 30.やま

(二)
1.粗忽 2.搗・擣・舂 3.掌編(篇) 4.鮸膠・鰾膠 5.抉 6.罷 7.渾崙 8.妍艶 9.麴(麹)塵  10.僅少 11.擒縱 12.奇警 13.詭計 14.彬彬・斌斌 15.頻頻
(三)
1.鎺 2.榁 3.鶍 4.萢 5.榊
(四)
1.榛蕪 2.贓吏 3.蒼勁 4.瑶緘(瑶函、瑶簡)*漢検2記載熟語 5.蹙蹐
(五)
問1
1.羽旄 2.晨鳴 3.馬脯 4.尺楮 5.勒馬 6.白荼 7.造畢 8.欣求 9.茅堵 10.噬指
問2
11.オ 12.キ 13.ア 14.ウ 15.カ
(六)
1.うとう 2.うまのすずくさ 3.われもこう 4.やままゆ 5.みそさざい 6.ななかまど 7.ひいらぎ 8.つゆくさ 9.バナナ 10.チャルメラ
(七)
1.しょうじょう 2.せ(める) 3.ひいん 4.おお(う) *「かば(う)」訓はナシ。 5.きょうじゅん 6.めぐ(る) 7.りょうかく 8.むな(しい) 9.りょうれき 10.ふみにじ(る) 
(八)
1.貶謗 2.汚穢 3.受禅 4.宵昧 5.温藉 6.箋註(箋注) 7.襯衫 8.賻儀 9.鮓荅・鮓答 10.驕矜
(九)
1.鼠牙 2.膏粱 3.翠 4.迂直 5.蟄 6.杞(*君主が高位にあって、下にある有能の士を求めること) 7.曾参(*人間たるもの、孝心がなければならないという教え) 8.謙 9.竈 10.艪臍
(十)
(1)殉死 (2)葺 (3)掟・諚 (4)菩提 (5)闌・長 (6)轟 (7)衣袂 (8)攀 (9)踉蹌 (10)咽・哽・噎・饐
(ア)のき・ひさし (イ)なげし (ウ)さや (エ)とうとう (オ)うた (カ)すべ (キ)いとま (ク)みくず (ケ)や (コ)せんかん・せんえん
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<お知らせ>漢検1級<28ー①向け>模擬試験問題(第3回)

2016年05月17日 | 模擬試験問題
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
漢検1級<28ー①向け>模擬試験問題(第3回)を明日6:00に配信する予定です
・過去問などもそこそこ取り入れていますので、第2回までと比べて若干易化していると思います。
・奮ってご参加ください・・・問題を多く解くことが、勘や閃きも含めた実力を養成する捷径だと思います。
・感想、コメントなどもよろしくお願いします。

👍👍👍 🐒 👍👍👍 なお、今回の<28ー①向け模擬試験問題>は、第5回ぐらいまでで一応終了する予定です。👍👍👍
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syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題 (28-①用) その2

2016年05月14日 | 模擬試験問題
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ:①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
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●「syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題 (28-①用) その2」の配信です。 
●今回の難易度・・・ やや難:(七)四字熟語、(八)類義語
制限時間 60分以内を厳守のこと *時間内でやることに意味・意義があります。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(28-①用) その2>

(一) 次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.豊かな詩の韵律に酔いしれる  
2.骰戯で秉燭夜遊する 
3.焙炉で茶を焙じる 
4.遊歩道の野鳥が噁噁と鳴いている
5.圜闕とは、まるい屋根の宮殿のことだ 
6.藐焉たる大空の彼方を見やる 
7.皁白の区別がつかない筈はない
8.金魚鉢に薀草を入れる
9.悁悁として表情を曇らす
10.酳醋の儀式を挙行する
11.迺公、出でずんば蒼生をいかんせん
12.遊歩道で鶯囀を聞く 
13.5月の霽氛がさわやかだ 
14.として稲妻がひらめく 
15.鼠を以てとなす  
16.放飯流歠する勿れ  
17.あの圻岸に近づいては危険だ 
18.蛾賊が至るところで蜂起した
19.鏈絛で繋がれた囚人たち 
20.身を俯し、頤霤垂拱す 
21.百川沸滕し、水、がる  
22.下民のい、天より降るにあらず 
23.で壁のモルタル塗りを仕上げる 
24.法隆寺は激しいで全焼したことがある 
25.や命をからむ蔦葛(芭蕉)
26.で撚りをかけながら糸を巻き取る
27.花も枝もれている 
28.醬油の発酵にをつかう 
29.言葉をって話す
30.神、酔いて、、謖つなり

(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。(30)2×15
1.カラオケは気晴らしに恰好のショウケンの具だ 
2.ツゲ材で櫛をつくる
3.オガラを焚いて祖先を迎える
4.クコの実は薬膳料理に用いられる 
5.蒸し菓子のユベシを食べる
6.エンソに困らない生活を送る
7.クゴは百済琴ともいわれ、正倉院に残っている
8.家に帰ったら必ずウガイをする
9.失敗して悩む部下をヒインする
10.待ちに待った人をキッキュウジョとして出迎える
11.屋根にシビを設えた 
12.手紙にカンジョウと添えて敬意をあらわす
13.ズシに経巻を安置する
14.カンガイ用水が不足している
15.カンガイ相応ず

(三)次の傍線部分のカタカナを国字で記せ。(10)2×5
1.谷の行き詰まりをサコという 
2.シボリ染めは染色法の一つだ 
3.アワビのしゃぶしゃぶはとても美味だ
4.秋のモミジはとても美しい
5.加藤清正は“賤ヶ岳七本ヤリ”の一人だ

(四)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.都のちまた、大通り
2.時期をたがえること、約束の期限をやぶること
3.ねばり気があった密度の濃いこと
4.役に立たない、つまらないもの。くず。
5.学問・文物がさかんな機運
<語群>
(けんき、えんき、けいぶん、ざんし、こうく、ひこう、ねんちゅう、りゅうせい)

(五)次の四字熟語について、問1と問2に答えよ。 (30)   
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
1.ア 因循(  ) 2.イ 冥頑(  ) 3.ウ 粗衣(  ) 4.エ 塞井(  ) 5.オ 浮雲(  )
6.カ (  )括羽 7.キ (  )斂衣  8.ク(  )自失  9.ケ (  )負鼎 10.コ (  )吠雪
<語群>
(えつけん、えいじつ、ふれい、れいしょく、いいん、いそう、ぞくれい、そうしゅ、こうしょ、そうぜん、)

問2 次の11~15の解説・意味にあてはまるものを、問1のア~コの四字熟語から一つ選び、記号(ア~コ)で記せ。(10)2×5
11.大望のために身を落とすたとえ
12.見識の狭い者があらぬ 疑いを抱いて非難すること
13.貧しい生活のたとえ
14.質素で粗末な衣服や食物
15.失意でぼんやりするさま

(六)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.鉄掃箒 2.青竜蝦 3.大口魚 4.鶏魚 5.大角豆 6.大角草 7.馬陸 8.連枝草 9.水爬虫 10.胡蘿蔔 

(七)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1.駐紮(  ) ― 2.紮(  )まる  
イ.3.驟馳(  ) ― 4.驟(  )る   
ウ.5.巾幗(  ) ― 6.幗(  )り  
エ.7.草莽(  ) ― 8.莽(  )い
オ.9.驀越(  ) ― 10.驀(  )える  

(八)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
<対義語>
1.落暉 2.狭隘 3.懈怠 4.猊下 5.微醺 
<類義語>
6.洗滌 7.齔童 8.野菜 9.撥釣瓶 10.滑稽
<語群>
(かんすい、かんたく、やのう、ようちゅう、じょしゅく、かっきん、きっこう、かいかつ、かいかい、ちょうとん)

(九)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
<故事成語類>
1.矜寡を侮らず、キョウギョを畏れず
2.牛溲馬勃ハイコの皮
3.ヘッツイより女房
4.蓑をきて火を救い、トクを毀りて水を止むるが若し
5.百里 樵を販がず 千里 テキを販がず
6.名下にキョシなし 
7.サイヨウは善政に勝たず 
8.厳威ゲンカクは親に事うる所以に非ず
9.強弩の極矢、ロコウをも穿つ能わず
10.ヨウトウの利を得る

(十)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10
「・・・
この問答は私にとってすこぶる不得要領のものであったが、私はその時底まで押さずに帰ってしまった。しかもそれから四日と経たないうちにまた先生を訪問した。先生は座敷へ出るや否や笑い出した。「また来ましたね」といった。 「ええ来ました」といって自分も笑った。 私は外の人からこういわれたらきっと(1)シャクに触ったろうと思う。しかし先生にこういわれた時は、まるで反対であった。シャクに触らないばかりでなくかえって愉快だった。
・・・
 私は想像で知っていた。しかし事実としては知らなかった。いずれにしても先生のいう罪悪という意味は(2)モウロウとしてよく解らなかった。その上私は少し不愉快になった。
「先生、罪悪という意味をもっと判然(はっきり)いって聞かして下さい。それでなければこの問題をここで切り上げて下さい。私自身に罪悪という意味が判然解るまで」
「悪い事をした。私はあなたに真実を話している気でいた。ところが実際は、あなたを焦慮(じら)していたのだ。私は悪い事をした」
 先生と私とは博物館の裏から(ア)鶯渓の方角に静かな歩調で歩いて行った。垣の隙間から広い庭の一部に茂る熊笹が(3)ユウスイに見えた。
・・・
 私は先生のこの人生観の基点に、或る強烈な恋愛事件を仮定してみた。(無論先生と奥さんとの間に起った)。先生がかつて恋は罪悪だといった事から照らし合せて見ると、多少それが手掛りにもなった。しかし先生は現に奥さんを愛していると私に告げた。すると二人の恋からこんなエンセイに近い覚悟が出ようはずがなかった。「かつてはその人の前に(4)ヒザマズいたという記憶が、今度はその人の頭の上に足を載せさせようとする」といった先生の言葉は、現代一般の誰彼について用いられるべきで、先生と奥さんの間には当てはまらないもののようでもあった。
・・・
 そうこうしているうちに、私はまた奥さんと差し向いで話をしなければならない時機が来た。その頃は日の詰って行くせわしない秋に、誰も注意を惹かれる肌寒の季節であった。先生の附近で盗難に(イ)罹ったものが三、四日続いて出た。盗難はいずれも宵の口であった。大したものを持って行かれた家はほとんどなかったけれども、はいられた所では必ず何か取られた。奥さんは気味をわるくした。そこへ先生がある晩家を空けなければならない事情ができてきた。先生と同郷の友人で地方の病院に奉職しているものが上京したため、先生は外の二、三名と共に、ある所でその友人に飯を食わせなければならなくなった。先生は訳を話して、私に帰ってくる間までの留守番を頼んだ。私はすぐ引き受けた。
・・・
 私の行ったのはまだ灯の点くか点かない暮れ方であったが、几帳面な先生はもう宅にいなかった。「時間に後れると悪いって、つい今しがた出掛けました」といった奥さんは、私を先生の書斎へ案内した。
 書斎には洋机(テーブル)と椅子の外に、沢山の書物が美しい背皮を並べて、(ウ)硝子越しに電燈の光で照らされていた。奥さんは火鉢の前に敷いた座蒲団ざぶとんの上へ私を坐すわらせて、「ちっとそこいらにある本でも読んでいて下さい」と断って出て行った。私はちょうど主人の帰りを待ち受ける客のような気がして済まなかった。私は畏かしこまったまま烟草タバコを飲んでいた。奥さんが茶の間で何か下女げじょに話している声が聞こえた。書斎は茶の間の縁側を突き当って折れ曲った角かどにあるので、棟むねの位置からいうと、座敷よりもかえって掛け離れた静かさを(5)リョウしていた。ひとしきりで奥さんの話し声が(エ)已むと、後はしんとした。私は泥棒を待ち受けるような心持で、凝(じっ)としながら気をどこかに配った。
 三十分ほどすると、奥さんがまた書斎の入口へ顔を出した。「おや」といって、軽く驚いた時の眼を私に向けた。そうして客に来た人のように鹿爪らしく控えている私をおかしそうに見た。
・・・「あなたは学問をする方だけあって、なかなかお上手ね。空っぽな理屈を使いこなす事が。世の中が嫌いになったから、私までも嫌いになったんだともいわれるじゃありませんか。それと同じ理屈で」
「両方ともいわれる事はいわれますが、この場合は私の方が正しいのです」
「議論はいやよ。よく男の方は議論だけなさるのね、面白そうに。空からの盃でよくああ飽きずに(6)ケンシュウができると思いますわ」
 奥さんの言葉は少し手痛かった。しかしその言葉の耳障りからいうと、決して猛烈なものではなかった。自分に頭脳のある事を相手に認めさせて、そこに一種の誇りを見出すほどに奥さんは現代的でなかった。奥さんはそれよりもっと底の方に沈んだ心を大事にしているらしく見えた。
・・・
 私はまだその後にいうべき事をもっていた。けれども奥さんから徒らに議論を仕掛ける男のように取られては困ると思って遠慮した。奥さんは飲み干した紅茶(7)ヂャワンの底を覗いて黙っている私を外さないように、「もう一杯上げましょうか」と聞いた。私はすぐチャワンを奥さんの手に渡した。
「いくつ? 一つ? 二ッつ?」
 妙なもので角砂糖をつまみ上げた奥さんは、私の顔を見て、チャワンの中へ入れる砂糖の数を聞いた。奥さんの態度は私に媚びるというほどではなかったけれども、先刻の強い言葉を力めて打ち消そうとする(8)アイキョウに充ちていた。
 ・・・
「そりゃ私から見れば分っています。(先生はそう思っていないかも知れませんが)。先生は私を離れれば不幸になるだけです。あるいは生きていられないかも知れませんよ。そういうと、(オ)己惚れになるようですが、私は今先生を人間としてできるだけ幸福にしているんだと信じていますわ。どんな人があっても私ほど先生を幸福にできるものはないとまで思い込んでいますわ。それだからこうして落ち付いていられるんです」
「そりゃ先生もそう認めていられるんだから、大丈夫です。ご安心なさい、私が保証します」
 奥さんは火鉢の灰を(カ)掻き馴した。それから水注みずさしの水を(キ)鉄瓶に注した。鉄瓶は忽たちまち鳴りを沈めた。
「私はとうとう(9)シンボウし切れなくなって、先生に聞きました。私に悪い所があるなら遠慮なくいって下さい、改められる欠点なら改めるからって、すると先生は、お前に欠点なんかありゃしない、欠点はおれの方にあるだけだというんです。そういわれると、私悲しくなって仕様がないんです、涙が出てなおの事自分の悪い所が聞きたくなるんです」
・・・
始め私は理解のある女性として奥さんに対していた。私がその気で話しているうちに、奥さんの様子が次第に変って来た。奥さんは私の頭脳に訴える代りに、私の心臓(ハート)を動かし始めた。自分と夫の間には何の(ク)蟠りもない、またないはずであるのに、やはり何かある。それだのに眼を開あけて見極めようとすると、やはり何にもない。奥さんの苦にする要点はここにあった。
 奥さんは最初世の中を見る先生の眼が(10)エンセイ的だから、その結果として自分も嫌われているのだと断言した。そう断言しておきながら、ちっともそこに落ち付いていられなかった。底を割ると、かえってその逆を考えていた。先生は自分を嫌う結果、とうとう世の中までいやになったのだろうと推測していた。けれどもどう骨を折っても、その推測を突き留めて事実とする事ができなかった。先生の態度はどこまでも(ケ)良人らしかった。親切で優しかった。疑いの(コ)塊をその日その日の情合いで包んで、そっと胸の奥にしまっておいた奥さんは、その晩その包みの中を私の前で開けて見せた。・・・」(「こころ」(夏目漱石))
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<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(28-①用) その2 標準解答>
(一)
1.いんりつ 2.とうぎ 3.ほいろ 4.あくあく 5.えんけつ 6.ばくえん 7.そうはく 8.おんそう 9.えんえん 10.いんさく 11.だいこう 12.おうてん 13.せいふん 14.よう (曄(ヨウ:いなずま。稲妻がひらめくさま)) 15.はく 16.りゅうせつ 17.きがん 18.ぎぞく(*アリの意のときはガでなく、“ギ”) 19.れんとう 20.いりゅう
21.わきあ(がる) 22・わざわ(い) 23.こて 24.ひ 25.かけはし 26.つむ 27.しだ(れる) 28.こうじ 29.くぎ(る) 30.かたしろ
(二)
1.消遣・銷遣 2.柘植・黄楊 3.苧殻・麻殻 4.枸杞(枸・杞) 5.柚餅子 6.塩噌・塩酢 7.箜篌 8.漱・嗽 9.庇蔭 10.鞠躬如 11.鴟尾・蚩尾 12.函丈 13.厨子・龕 14.灌漑 15.函蓋 
(三)
1.逧 2.纐 3.蚫 4.椛 5.鑓
(四)
1.康衢 2.愆期 3.粘稠・黏稠 4.秕糠 5.奎文 
(五)
問1
1.苟且 2.不霊 3.糲食 4.夷竈 5.翳日 
6.鏃礪 7.簇酒 8.爽然(漢検2所載) 9.伊尹 10.粤犬 (*蜀犬吠日・呉牛喘月の類。)
問2
11.ケ 12.コ 13.キ 14.ウ 15.ク
(六)
1.めどはぎ 2.しゃこ 3.たら 4.いさき 5.ささげ・ささぎ 6.いささぐさ 7.やすで 8うまごやし 9.たがめ 10.にんじん
(七)
1.ちゅうさつ 2.とど(まる) 3.しゅうち 4.はし(る) *「馳」は「馳(は)せる」 5.きんかく 6.かみかざ(り) 7.そうもう・そうぼう 8.くさぶか(い) 9.ばくえつ 10.のりこ(える)
(八)
1.朝暾 2.開豁 3.恪勤 4.野衲 5.酣酔
6.浣濯 7.幼沖 8.茹菽 9.桔槹 10.詼諧
(九)
1.彊禦(強禦) 2.敗鼓 3.竈  4.瀆(「涜」でも可か) 5.糴 6.虚士 7.災妖 8.儼恪 9.魯縞 10.蠅頭
(十)
(1)癪 (2)朦朧 (3)幽邃 (4)跪 (5)領 (6)献酬 (7)茶碗 (8)愛嬌 (9)辛抱(原文は「辛防」だが・・・) (10)厭世
(ア)うぐいすだに (イ)かか (ウ)がらす (エ)や (オ)おのぼ(うぬぼ) (カ)か (キ)てつびん (ク)わだかま (ケ)おっと (コ)かたまり

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<お知らせ>漢検1級<28ー①向け>模擬試験問題(第2回)

2016年05月13日 | 模擬試験問題
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
漢検1級<28ー①向け>模擬試験問題(第2回)を明日6:00に配信する予定です
・奮ってご参加願います。
・感想、コメントなどもよろしくお願いします。

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syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題 (28-①用) その1

2016年05月08日 | 模擬試験問題
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ:①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
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●「syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題 (28-①用) その1」の配信です。 
●今回の難易度・・・ やや難:(七)四字熟語、(八)対義語・類義語
制限時間 60分以内を厳守のこと *時間内でやることに意味・意義があります・・・わかっている人はわかっているでしょうけど・・・頭のヒラメキなど、頭脳を活性化させる練習にもなりますからね。
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<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(28-①用) その1 >  

(一) 次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.天下、雍熙し、万民、輯睦す 
2.笙篪を鳴らす 
3.黎明即起、醒めて後、霑恋するなかれ  
4.洒如とした洗腆であった 
5.女聟とともに出かける 
6.誥命を謹んで承ける    
7.眩泯により受検勉強に支障を来す  
8.筴謀を用いて敵を殲滅する 
9.属鏤は呉王・夫差が伍子胥にあたえて自殺を命じた剣の名である 
10.結草“啣環”とは報恩を意味する熟語だ  
11.簍籔に物を載せる 
12.窕冶な女性と知り合った 
13.柞蚕の繭から絹糸をとる 
14.ふりかかる災難を躱避する 
15.陂淀に足を入れて深さを測る 
16.荆軻和して歌い、変徴の声を為す 
17.醢豚を食す
18.鱲子は、珍味で有名な“からすみ”のことだ 
19.矛に鉄鐓をはめる  
20.颯辣たる将軍だ 
21.子供にボールをる 
22.大相撲の大一番でが入る 
23.箭篠は笹の一種で矢の幹に用いられる
24.やかな雰囲気に満ちた会合だった 
25.帝曰く、と。
26.太陽が沈みかけて森がる 
27.まばゆいほどにキラキラと星がく 
28.が沼沢に自生している
29.部下をってばかりいてはいけない 
30.毛髪を

(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。(30)2×15
1.ハイゼンと驟雨が降った 
2.布地に色糸で名前をヌイトリする
3.そこはかとなくユウビな香りが漂う   
4.ジョウゾク直前の蚕のようなすべすべした顔をしている
5.チリメンジャコをごはんに添える
6.才華ランパツな詩人だ
7.ヨウハイ所から神仏をおがむ  
8.砂防用のエンテイを設ける
9.思わぬご厚意にカンパイの念を禁じ得ない  
10.それはササたる問題にすぎない
11.ササとして聳える岩山を仰ぎ見る
12.いよいよ議論がカンケンに入る
13.この季節、カンケンの差が甚だしい
14.居酒屋で友とイッサンを傾ける
15.拙い自作のブログをイッサンに供する

(三)次の傍線部分のカタカナを国字で記せ。(10)2×5
1.ソマ道を歩く
2.ハタものとは野菜類のことだ 
3.エビと蟹を食べる 
4.シキミの果実は猛毒だ
5.ヤガて年が明ける

(四)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.鮑貝や蝶貝などを嵌めこんで飾った乗物
2.数種の魚の刺身を混ぜて蓼酢であえたもの
3.ろくろ。転じて、造物主や天を表す。
4.つまらぬ小人物の喩え、むしけら。
5.進んでやまない立派な精神 
<語群>
(らら、たいきん、しついん、けんこん、けんとく、でんしゃ、かぞうなます、ろかい)

(五)次の四字熟語について、問1と問2に答えよ。 (30)   
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
1.ア(  )晏起  2.イ(  )獲珠  3.ウ (  )不羈 4.エ(  )附耳  5.オ(  )勢峻
6.カ 因果(  ) 7.キ 彫虫(  ) 8.ク 異類(  )9.ケ 断鶴(  ) 10.コ 股肱(  )
<語群>
(ぞくふ、むげ、そうしん、たくらく、てきめん、てんこく、しんりょ、たんり、てんい、じょうそく)

問2 次の11~15の解説・意味にあてはまるものを、問1のア~コの四字熟語から一つ選び、記号(ア~コ)で記せ。(10)2×5
11.詩作などで細かな技巧にはしること
12.危険を冒して大きな利益を得ること
13.輔佐役・重臣のこと
14.他より抜きんでて何ものにも拘束されないこと
15.悪いことをした報いがすぐにあらわれること

(六)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.槭樹 2.知更鳥 3.貲布 4.鴉葱 5.螺尻 6.紅雀 7.岩曲 8.鶏冠菜 9.杜鵑花 10.寿光木 

(七)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1.竄流 ― 2.竄す 
イ.3.悁急 ― 4.悁る  
ウ.5 喑黙 ― 6.喑る  
エ.7.櫟釜 ― 8.櫟る  
オ.9.咆哮 ― 10.哮る 

(八)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
<対義語>
1.黎明 2.韜晦 3.僥倖 4.執拗 5.朝粲
<類義語>
6.塩気 7.飢餓 8.錠前 9.顋門 10.駿馬
<語群>
(てんたん、ていさい、せんもん、だいきん、ゆうしょう、かんみ、けんやく、きか、かしょう、きりん)

(九)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
1.人生、根蔕なく、飄としてハクジョウの塵の如し 
2.ジュンロを思う 
3.ムクロジは三年磨いても黒い
4.キキョクは鸞鳳の棲む所に非ず
5.神はネギのはからい  
6.鶴、キュウコウに鳴き、声、天に聞こゆ
7.槿花一日の栄にはチョザイ千年の寿も如かじ
8.ハクシュウの操を誓う
9.良工はクサクの中に習う 
10.盈つるをにくみてケンを好む

(十)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10
「私はその人を常に先生と呼んでいた。だからここでもただ先生と書くだけで本名は打ち明けない。これは世間を(1)ハバカる遠慮というよりも、その方が私にとって自然だからである。私はその人の記憶を呼び起すごとに、すぐ「先生」といいたくなる。筆を執っても心持は同じ事である。よそよそしい頭文字などはとても使う気にならない。
 私が先生と知り合いになったのは鎌倉である。その時私はまだ若々しい書生であった。暑中休暇を利用して海水浴に行った友達からぜひ来いという(ア)端書を受け取ったので、私は多少の金を工面して、出掛ける事にした。私は金の工面に二、三日を費やした。

・・・宿は鎌倉でも(2)ヘンピな方角にあった。玉突きだのアイスクリームだのというハイカラなものには長い  (イ)畷を一つ越さなければ手が届かなかった。車で行っても二十銭は取られた。けれども個人の別荘はそこここにいくつでも建てられていた。それに海へはごく近いので海水浴をやるには至極便利な地位を占めていた。
 私は毎日海へはいりに出掛けた。古い(3)クスぶり返った(4)ワラブきの間を通り抜けて磯へ下りると、この辺にこれほどの都会人種が住んでいるかと思うほど、避暑に来た男や女で砂の上が動いていた。ある時は海の中が銭湯のように黒い頭でごちゃごちゃしている事もあった。その中に知った人を一人ももたない私も、こういう賑やかな景色の中に(ウ)裹まれて、砂の上に寝そべってみたり、膝頭を波に打たしてそこいらを跳ね廻るのは愉快であった。
 私は実に先生をこの雑沓の間に見付け出したのである。その時海岸には掛茶屋が二軒あった。私はふとした機会(はずみ)からその一軒の方に行き慣れていた。長谷辺に大きな別荘を構えている人と違って、各自めいめいに専有の着換場を(5)コシラエえていないここいらの避暑客には、ぜひともこうした共同着換所といった風なものが必要なのであった。彼らはここで茶を飲み、ここで休息する外に、ここで海水着を洗濯させたり、ここで(エ)鹹い身体を清めたり、ここへ帽子や傘を預けたりするのである。海水着を持たない私にも持物を盗まれる恐れはあったので、私は海へはいるたびにその茶屋へ一切を脱ぎ棄てる事にしていた。
・・・
その西洋人の優れて白い皮膚の色が、掛茶屋へ入るや否や、すぐ私の注意を惹いた。純粋の日本の浴衣を着ていた彼は、それを(オ)床几の上にすぽりと放り出したまま、腕組みをして海の方を向いて立っていた。彼は我々の(カ)穿く猿股一つの外、何物も肌に着けていなかった。私にはそれが第一不思議だった。私はその二日前に由井が浜まで行って、砂の上にしゃがみながら、長い間西洋人の海へ入る様子を眺めていた。私の尻をおろした所は少し小高い丘の上で、そのすぐ傍がホテルの裏口になっていたので、私の凝(じっ)としている間に、大分多くの男が塩を浴びに出て来たが、いずれも胴と腕と股は出していなかった。女は殊更肉を隠しがちであった。大抵は頭に(キ)護謨製の頭巾を被って、海老茶や紺や藍の色を波間に浮かしていた。そういう有様を目撃したばかりの私の眼には、猿股一つで済まして皆の前に立っているこの西洋人がいかにも珍しく見えた。
・・・
 その時の私は屈托がないというよりむしろ(6)ブリョウに苦しんでいた。それで翌日もまた先生に会った時刻を見計らって、わざわざ掛茶屋まで出かけてみた。すると西洋人は来ないで先生一人麦わら帽を被ってやって来た。先生は眼鏡をとって台の上に置いて、すぐ手拭いで頭を包んで、すたすた浜を下りて行った。先生が昨日のように騒がしい浴客の中を通り抜けて、一人で泳ぎ出した時、私は急にその後が追い掛けたくなった。私は浅い水を頭の上まで跳ねかして相当の深さの所まで来て、そこから先生を目標に抜手(ぬきで)を切った。すると先生は昨日と違って、一種の(7)コセンを描いて、妙な方向から岸の方へ帰り始めた。それで私の目的はついに達せられなかった。私が陸へ上がって雫の垂れる手を振りながら掛茶屋に入ると、先生はもうちゃんと着物を着て入れ違いに外へ出て行った。
・・・
  或る時先生が例の通りさっさと海から上がって来て、いつもの場所に脱ぎ棄てた浴衣を着ようとすると、どうした訳か、その浴衣に砂がいっぱい着いていた。先生はそれを落すために、後ろ向きになって、浴衣を二、三度振った。すると着物の下に置いてあった眼鏡が板の隙間から下へ落ちた。先生は白絣の上へ(ク)兵児帯を締めてから、眼鏡の失くなったのに気が付いたと見えて、急にそこいらを探し始めた。私はすぐ腰掛の下へ首と手を突ッ込んで眼鏡を拾い出した。先生は有難うといって、それを私の手から受け取った。
・・・
私はその晩先生の宿を尋ねた。宿といっても普通の旅館と違って、広い寺の境内にある別荘のような建物であった。そこに住んでいる人の先生の家族でない事も解った。私が先生先生と呼び掛けるので、先生は苦笑いをした。私はそれが年長者に対する私の口癖だといって弁解した。私はこの間の西洋人の事を聞いてみた。先生は彼の風変りのところや、もう鎌倉にいない事や、色々の話をした末、日本人にさえあまり交際をもたないのに、そういう外国人と近付きになったのは不思議だといったりした。私は最後に先生に向かって、どこかで先生を見たように思うけれども、どうしても思い出せないといった。若い私はその時暗に相手も私と同じような感じを持っていはしまいかと疑った。そうして腹の中で先生の返事を予期してかかった。ところが先生はしばらく(8)チンギンしたあとで、「どうも君の顔には見覚えがありませんね。人違いじゃないですか」といったので私は変に一種の失望を感じた。
・・・
私は月の末に東京へ帰った。先生の避暑地を引き上げたのはそれよりずっと前であった。私は先生と別れる時に、「これから折々お宅へ伺ってもよござんすか」と聞いた。先生は単簡にただ「ええいらっしゃい」といっただけであった。その時分の私は先生とよほど懇意になったつもりでいたので、先生からもう少し(ケ)濃やかな言葉を予期して掛かったのである。それでこの物足りない返事が少し私の自信を傷めた。
・・・
私は墓地の手前にある苗畠の左側からはいって、両方に(コ)楓を植え付けた広い道を奥の方へ進んで行った。するとその端(はず)れに見える茶店の中から先生らしい人がふいと出て来た。私はその人の眼鏡の縁が日に光るまで近く寄って行った。そうして出し抜けに「先生」と大きな声を掛けた。先生は突然立ち留まって私の顔を見た。
・・・先生と私は通りへ出ようとして墓の間を抜けた。依撒伯拉何々イサベラなになにの墓だの、神僕ロギンの墓だのという傍らに、一切衆生悉有仏生と書いた(9)トウバなどが建ててあった。全権公使何々というのもあった。私は安得烈と彫り付けた小さい墓の前で、「これは何と読むんでしょう」と先生に聞いた。「アンドレとでも読ませるつもりでしょうね」といって先生は苦笑した。
 先生はこれらの墓標が現わす人種々の様式に対して、私ほどに滑稽もアイロニーも認めてないらしかった。私が丸い墓石だの細長い御影の (10)ヒだのを指して、しきりにかれこれいいたがるのを、始めのうちは黙って聞いていたが、しまいに「あなたは死という事実をまだ真面目に考えた事がありませんね」といった。私は黙った。先生もそれぎり何ともいわなくなった。・・・」「こころ」(夏目漱石)
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<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(28-①用) その1 標準解答 >
(一)
1.ようき 2.しょうち 3.てんれん 4.せんじょ 5.じょせい 6.こうめい 7.げんべん 8.さくぼう 9.しょくる 10.がんかん 11.ろうそう (*わらで編んだざる) 12.ようや 13.さくさん 14.たひ 15.ひてん(*浅い淵) 16.へんち 17.かいとん 18.りょうし 19.てったい・てつたい 20.さつらつ(*勇ましく強い意) 21.ほう(る)*抛(な)げる 抛(なげう)つ 22.き (「ひょうしぎ」は×だろう) 23.やじの 24.なご(やか) 25.しか 26.かげ(る) 27.かがや(く) ×「煌(きら)めく」 28.まこも 29.しか(と) 30.そ(る)
(二)
1.沛然・霈然 (「市」は“イチ”の字ではないので注意。「市」は5画でなく4画。) 2.繍・綉・黹・黻・黼 3.幽微 *「優美」は「・・・な仕草」「・・・な立居振舞」 4.上蔟(*蔟はクサかんむり) 5.縮緬雑魚 6.爛発 7.遥拝 8.堰堤 9.感佩 10.些些 11.嵯嵯 12.関鍵 13.寒暄 14.一盞 15.一粲 
(三)
1.杣 2.畠 3.蛯 4.梻 5.軈
(四)
1.鈿車 2.和雑膾 3.大鈞 4.蛭螾 5.乾徳
(五)
問1
1.蚤寝 2.探驪 3.卓犖 4.躡足 5.顚委 6.覿面 7.篆刻 8.無礙(無碍) 9.続鳧 10.心膂
問2
11.キ 12.イ 13.コ 14.ウ 15.カ 
(六)
1.かえで 2.こまどり 3.さいみ 4.しらいとそう 5.ばいじり 6.べにがら 7.いわわだ 8.とさかのり 9.さつき 10.さわぐるみ
(七)
1.ざんる(ざんりゅう) 2.はな(す) ×「なが(す)」は訓ナシ。 3.けんきゅう 4.あせ(る) 5.いんもく 6.だま(る) 7.れきふ 8.こす(る) 9.ほうこう 10.たけ(る) * ×ほ(える)
(八)
1.下舂 2.騁才 3.奇禍 4.恬淡・恬澹 5.夕餉 6.鹹味 7.餒饉 8.鍵鑰 9.泉門 10.騏驎 (*麒麟は×だろう・・・馬の比較だから、“優れた馬”を意味する、馬へんの“騏”)
(九)
1.陌上 2.蓴鱸 3.無患子 4.枳棘 5.禰宜(祢宜) 6.九皐 7.樗材 8.柏舟 9.矩鑿 10.謙
(十)
(1)憚 (2)辺鄙 (3)燻 (4)藁葺 (5)拵 (6)無聊 (7)弧線 (8)沈吟 (9)塔婆 (10)碑
(ア)はがき (イ)なわて (ウ)つつ (エ)しおから *原文ルビは“しおはゆ(い)”(オ)しょうぎ (カ)は (キ)ごむ (ク)へこおび (ケ)こま (コ)かえで

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<お知らせ>漢検1級28-①向け模擬試験問題ほか・・・

2016年05月08日 | 模擬試験問題
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
●漢検1級<28ー①向け>模擬試験問題を提供します・・・本日、第1回配信予定・・・
・みなさんの学習の進捗状況はいかがでしょうか・・・チェック用にお使いいただけたら幸いです・・・
・題記につき、27年度の難易度を基準に(ということは、割と易化した内容で)、作成してみました。
・レベル・内容は、ほぼ、漢検漢字辞典(第2版)に掲載されている内容をベースとしています。
・従って、これまでの<syuusyuu模擬試験問題>とはレベルが異なっていて、初合格を目指す方、これから高得点をめざす方に適した問題かと考えています・・・ので、すでに高得点リピーターの方には、若干物足りない内容かと思います。
・とはいえ、
 ①過去問はなるべく避けて、いわゆる“新出”問題を多くしていること
 ②ごく一部には(難問とまではいかないが)ちょっと手古摺りそうな問題も挿入していること
で、少しは刺激もあるようにしていますので、高得点の方もぜひトライしてみてください・・・。

・感想・コメント・疑問照会や誤りなどのご指摘を、ぜひ、よろしくお願いいたします。(今回は2~3回作成の予定ですが、第1回の結果・内容などを踏まえて、第2回以降の問題や回数などを考えたいと思っていますので、ぜひ、よろしくお願いいたします。)

●<熟語の読み・一字訓読>シリーズ
・矻矻と、毎日配信していますが、今後は断続的あるいは一時中断する場合があります・・・
・本シリーズは息の長い取り組み・・・今、(その254)まで作成していますが、手元の分量からすると500回ぐらいまでかかりそうです。
・これは“生涯学習”のつもりで、おつきあいください👍

ということで、いよいよ、28ー①まで、1か月ちょっと・・・私もそろそろ本腰をいれて取り組んでいきます。

👍👍👍 🐒 👍👍👍 ・・・と、こう宣言してでも自分にプレッシャーをかけないと、なかなか力が入らんからな・・・ 👍👍👍
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syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題 (27-③用) その12

2016年01月09日 | 模擬試験問題
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ:①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
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●「syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題 (27-③用) その12」の配信です。まだまだ材料は残っていますが、とりあえず、27-③向け模試はこれで最終回とします。残された問題群は断片的・断続的に、後日、ご案内するかもしれません。 
●今回の難易度・・・
 *やや難:(一)音読み 
 *難  :(四)語選択、(八)対義語・類義語
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<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(27-③用) その12 >  制限時間 60分以内を厳守のこと

(一) 次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.爰に大圜在り 
2.敝蹻を棄てるがごとし 
3.旋室、便娟として窈窕なり  
4.氓の蚩蚩たる、布を抱いて糸を買う  
5.姥姥を救恤する  
6.種々の貢物を紮裹す 
7.君、の如く、民、水の如く  
8.清渠に哢吭を聞く 
9.その言動に悁忿を禁じ得ない  
10.圉人に牧畜を委ねる 
11.彼の将軍の勢、屓贔たるものあり 
12.嵬嵬とした山容に圧倒される 
13.瀬戸内には巒嶼が多い 
14.怎麼、何の所為ぞ 
15.戛瑟の音が聞こえる 
16.発兌の不足を補うため、找兌を実施する 
17.雁書を拆開す 
18.枳句を伐り、道を開く 
19.山に枹櫟あり 
20.罩汕で魚をとらえる  
21.異国の地をう 
22.機を織るの音が聞こえる  
23.の茎は丈夫で軽いので、乾かして杖とする 
24.土間にが敷き並べてある 
25.小包をひもでげる 
26.道がわからず、あちこちう 
27.は昆虫や蚓などを食べるモグラ目に属する動物だ 
28.兄弟でもないのにこの二人は彿っている 
29.水に空が彿かに映っている
30.あまりの悲しみにぶ 

(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。(30)2×15
1.太陽の周囲にヒガサが見える 
2.年賀状をシタタめる 
3.悪戯の罰としてチョウチャクされた 
4.ダカツのごとく、嫌われる 
5.大晦日、宝くじのチュウセンがあった 
6.雑煮の食べ過ぎで胃がモタれる 
7.子供の頃に罹る“はしか”はマシンともいう 
8.今年、フスマ雪を見た
9.飼料にフスマを混ぜる
10.身分あるシンシンの士である 
11.文明の進歩、シンシンたり 
12.草木の茂り、シンシンたり 
13.ケンエンたる美女の舞を観る  
14.成果があがり、ケンエンとせぬ面持ちである 
15.単調な仕事にケンエンの感を覚える

(三)次の傍線部分のカタカナを国字で記せ。(10)2×5
1.常緑のツガの木は超高木だ
2.スギの花粉で目が真っ赤だ
3.子はカスガイ
4.シギ立つ沢の秋の夕暮れ
5.イカルガの宮は聖徳太子が造営したといわれる

(四)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.書の巧みな人。 能筆。能書。
2.酒を飲んで愉快になること
3.うらない
4.たまのうてな。立派な御殿。
5.あおうなばら、大海
<語群>
(きゅうけつ、けいだい、かんちょう、めいてい、かしゅ、しぜい、めいかい、ぜいき)

(五)次の四字熟語について、問1と問2に答えよ。 (30)   
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
1.ア.君恩(  )
2.イ.蠹居(  )
3.ウ.跛立(  )
4.エ.錯臂(  )  
5.オ.翼覆(  )
6.カ.(  )之情
7.キ.(  )同音
8.ク.(  )一呼
9.ケ.(  )衆流
10.コ.(  )大樹
<語群>
(せつだん、れいげん、うく、かいがく、きざ、ふうい、しんぴ、さじん、きしょ、しょうけい)
問2 次の11~15の解説・意味にあてはまるものを、問1のア~コの四字熟語から一つ選び、記号(ア~コ)で記せ。(10)2×5
11.兄弟の深い愛情
12.無作法なさま
13.おごり高ぶらない人のたとえ
14.腕を組み衣を左前に合せた夷狄の風俗
15.つとめて自ら奮起するたとえ

(六)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.地楡 2.葦雀 3.天蚕 4.鼯鼠 5.妄榧 6.巧婦鳥 7.金線草 8.浮薔 9.回青橙 10.蝦蛄

(七)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1.跳踉 ― 2.踉る 
イ.3.褫奪 ― 4.褫ぐ 
ウ.5.藹然 ― 6.藹やか 
エ.7.羂結 ― 8.羂る 
オ.9.箍斂 ― 10.斂める 

(八)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
<対義語>
1.足蹠 2.復任 3.穎哲 4.蒼穹 5.吻合 
<類義語>
6.崩御 7.猩猩 8.嵌谷 9.博奕 10.神罰  
<語群>
(ぶくげ、こんよ、しょうがくぼう、ちょぼ、しご、しんこく、きちゅう、そくふ、しゅんぐ、しょうか)

(九)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
1.ココウの讒言
2.鳶、フソを掴んで鳳凰を恐る
3.シスイの学
4.ケンシの幸      
5.雉子のヒタ使い
6.エイフを請う
7.ハンドクが愚痴も文殊の智恵
8.江河はロウシを満たす能わず
9.コカツを呑む
10.山に猛獣あればレイカクこれがために採られず 

(十)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10

「・・・烈女阿正(おまさ)の如き、(1)ギキョウ深愛、貞節の如き美徳は之を貴き今日の(2)ジョウシグンに求むべからず、蓋し吾人が之を求め得ざりしは其眼界の狭きが為ならん、而れども方今の人心は其外界の進歩に殆んど反比例して、其撲茂、忠愛、天真の如き品格を消磨して、唯物質的の快楽を遂ぐるに、汲々たるは、掩はんとして掩ひ得べからざるの事実に非ずや、思ふて此に至る吾人は賈生ならざるも、未だ嘗て之が為に長大息せずんばあらず、古来未だ嘗て亡びざるの国あらず、而して其亡ぶるや未だ嘗て其国民が当初の品格を失墜したるに因らずんばあらず、(ア)噫、今に及んで百尺(3)カントウ、更に一歩を転ぜずんば、吾人は恐る、「古(むか)し我先人が文明を買ひし価は国を亡ふ程に高直なりき」と(4)ハクセキ人種に駆使せられながら我子孫のツブヤカんことを。
 夫れ文武の政、布て方策に在りと雖も、之を活用するの政治家なくんば空文となりて過ぎんのみ、憲法はスタイン先生をして感服せしむるも、民法は「コード、ナポレオン」に勝ること万々なるも、国会は開設せらるも、鉄道は網の如くに行渡るとも、之を利用するの政治家、実業家にして、依然たる封建時代の御殿様たり、御用商人たらば憲法も亦た終に何の律ぞ、鉄道も亦終に何の具ぞ、昔、蕃山熊沢氏は(イ)曰へり堂宇伽藍の(5)ギギたる今日は即ち是れ仏教衰微の時代也と・・・
・・・ 故に今日に及んで、我文明の進路を一転すべきの策、唯国民をして其理想人たるに適ふべき最大純高の英雄を仰がしめて以て国民の品格を高くするに在る耳、其教訓、其訓誡を論ずるの外、其如何に世を経過せしかの摸範を示して以て向ふ所を知らしむるに在る耳、唯其の言語が訓戒とするに足る耳ならず、併せて其行為を以て訓戒とするに足るべき者を求めて、之を仰視せしむるに在る耳、孟軻氏曰く、伯夷の風を聞く者は、(6)ガンプも廉に、(ウ)懦夫も志を立る有り、又曰く柳下恵の風を聞く者は、(エ)鄙夫も寛に、(7)ハクフも敦しと、吾人は其生涯の行為、(オ)磊々落々、天の如く、神の如く、「シミ」なく、(カ)疵なく、万世の師範たるに足るものを世界の中に求めて之を頂かざるべからず。
・・・蓋し大いなる国民は大なる英雄を奉じ、小なる国民は小なる英雄を奉ず、此理必しもカライル氏を待ちて後に知る程の秘密に非ず、国民の理想とするところ低くんば、其国民も亦低からざるを得ず、国民の理想とするところ高くんば其国民も亦高からざるを得ず、故に吾人は英雄を仰がざるべからず、而して其英雄は最大至純の者ならざるべからず。
 吾人は今(キ)爰に印度の公子とナザレの(8)モクショウとを比較せんとする者に非ず、何となれば、斯る議論は「宗教家」として徒らに争論の資を作るが如きものたるのみならず、其の生長の年歴さへ、種々の説ありて殆んど神秘時代に属するが如く見ゆる(ク)瞿曇氏とヲーガスチン帝の時に生れ、タイベリアス帝の時に殺されし、純然歴史上の人物たるイヱス、キリストとを比較せんことは少しく不倫の嫌あればなり、而れども吾人は爰に確乎たる信用を以て、イヱス、キリストの人品は(ケ)信に世界の師範として仰ぐに足るべきものなることを敢言せんとす、思ふにゾロアスタル、釈迦の如き文籍未だ備はらず考証未だ(コ)全からざる、時代に属する人は之を置く、歴史以後の人、ソクラテスと雖も、プレトーと雖も、孔丘、老冉、荘周と雖も、之をイヱス、キリストに比すれば、光芒太だ減ずるを覚ふ、是余一人の私言に非ず、又「クリスチァン」の偏説にも非ず、歴史を編む者、悉く之を認む、ルーサーも之を認め、ギボンも之を認め、レナンも亦之を認む、我日本の精神的改革を図る者焉んぞ目を此に注がざる、吾人は似て非なる者を悪む、更に名を宗教に借りて実なき者を悪む、聞く獅子の身中に虫ありて獣王だも、猶之が為に殺さると、彼の宗教の名を以て、世に行はるゝ虚礼、空文は奚ぞ基督教の獅身虫に非んや、それ(9)ハンリは以て侵叛を防げども之が為に其の室内の(10)レイロウを遮るべし、世の所謂神学なるもの、礼式なるもの、或は恐る之れが為に基督の品格を蔽はんことを、而れども仁を啖ふ者は穀を割らざるべからず、其永々しき祈祷に辟易し、其クド/\しき礼拝に辟易して、其内に存する甘実を味ふ能はずんば、寧ろ智者の事ならんや、基督嘗て曰へり我は道なり、生命なり、光なりとシンコに基督教を脩めんとするもの、シンコに基督教を攻撃せんとする者、焉んぞ其の本に返りて、基督の品格を研究せざる、庶幾(こいねがはく)は以て無益の争論を止むべし。・・・」「英雄論(演説草稿)」(山路愛山)(明治二十四年一月)
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<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題 (27-③用) その12 標準解答>
(一)
1.たいえん 2.へいきゃく *ぼろ草履 3.べんけん・べんえん 4.しし *ニコニコ笑いながら。 5.ぼぼ *老女 6.さっか *包む 7.う(「杅(ウ)」の別体字。「盂」と同じ、はち・わんの意。) 8.ろうこう *鳥の声 9.えんふん 10.ぎょじん(「ごじん」も可か) 11.きひ *強くて力あるさま 12.かいかい 13.らんしょ 14.そも・しんも 15.かつしつ 16.そうだ 17.たくかい 18.きこう(*からたちの曲がった枝。曲る意のときは句(コウ)。) 19.ほうれき(*小楢(こなら)のことらしい) 20.とうさん *魚とりかごと掬いあみ
21.さすら(漢検2でも訓読みに昇格してないから難度大か・・・) 22.おさ 23.あかざ 24.しきがわら(漢検2) 25.から 26.さまよ 27.はりねずみ 28.にかよ 29.ほの 30.むせ
(二)
1.日暈 2.認 3.打擲 4.蛇蝎・蛇蠍 5.抽籤 6.靠・凭 7.麻疹・痲疹 (*「痳(リン)」は不可。) 8.衾 9.麩 10.縉紳 11.駸駸 12.蓁蓁・榛榛 13.妍艶 14.慊焉 15.倦厭
(三)
1.栂 2.椙 3.鎹 4.鴫 5.鵤
(四)
1.嘉手 2.酣暢 3.蓍筮 4.瓊台 5.溟海
(五)
問1
1.海壑 2.棊処 3.箕坐 4.左袵 5.嫗煦 6.鴒原 7.笙磬 8.振臂 9.截断 10.馮異
問2
11.カ 12.ウ 13.コ 14.エ 15.ク
(六)
1.われもこう 2.よしきり 3.やままゆ 4.ももんが・むささび 5.もみ 6.みそさざい 7.みずひき 8.みずあおい 9.だいだい 10.しゃこ
(七)
1.ちょうろう(注) 2.おど 3.ちだつ 4.は 5.あいぜん 6.おだ 7.けんけつ 8.くく 9.これん 10.ひきし
(注)2017.9.5追記:「跳踉」の読み:大字源・新漢語林は“ちょうりょう”。踉:“ロウ”は慣用音。“リョウ”は漢・呉音。“チョウリョウ”の方が適切と思う。なお、漢検辞典には本熟語の掲載あるも読みは掲載されていない・・・。

(八)
1.足趺 2.服解 3.蠢愚・惷愚 4.坤輿 5.枝梧 6.昇遐・升遐 7.正覚坊 8.深谷 9.樗蒲 10.鬼誅
(九)
1.虎口 *人を陥れるためにする告げ口。 2.腐鼠 3.泗水 4.牽糸 5.頓 6.郢斧 7.槃特 8.漏卮 9.胡羯 10.藜霍
(十)
(1)義侠 (2)娘子軍 (3)竿頭 (4)白皙 (5)巍々 (6)頑夫 (7)薄夫 (8)木匠 (9)藩籬 (10)玲瓏
(ア)ああ (イ)い (ウ)だふ (エ)ひふ (オ)らいらい (カ)きず (キ)ここ (ク)くどん (ケ)まこと (コ)まった

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syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題 (27-③用) その11 

2016年01月05日 | 模擬試験問題
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ:①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
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●「syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題 (27-③用) その11」の配信です。おそらく、アト1回(その12)で、真冬の特訓模試は終了予定です。さあ、自分もそろそろ“受検”用の学習を始めないと・・・テヘッ・・・。
●27-③まで、あと一か月しかありません。ホントに年度の第3回目は早いですねえ(^^;)年末・正月と年を跨いでの時期なので、なんとなく忙しい時期・・・学習も儘ならない時期・・・中間の仕上げ度チェックにご活用ください。ただし、今回は以下のとおり、ちょっと難度高い分野が多いです・・・140~150点ぐらい取れれば十分合格圏内だと思いますので、悲観することなく一層のご精進を願います・・・。 
●今回の難易度・・・
 *やや難:(一)音読み、(五)四字熟語、(九)故事成語 
 *難  :(四)語選択、(七)熟語の読み、(八)対義語・類義語
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<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(27-③用) その11 >  制限時間 60分以内を厳守のこと

(一) 次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.大命を誥告する 
2.掛け値のことを飾賈という 
3.に松柏育たず  
4.磅磅とした石音が聞こえる 
5.怨霊のたたりを払うため除祟を行う  
6.碪斧にて刑せらる  
7.眼前に碚磊を見る  
8.諸人、慴怕の心を抱く 
9.流盻し姿媚を発す 
10.瓠落として容れる所なし 
11.瘻癘に患う 
12.白雲 廻りて望めば合し、青靄 入りて看れば無し 
13.諸々の奢飾の物は、皆、名々、緘縢す 
14.陪臣、守城のため干掫す 
15.杜鵑 血に啼き 猿 哀鳴す 
16.己の宿命を噫嗚す 
17.荅布千疋を与えられる 
18.坏土で陶器をつくる
19.西方の宿に奎婁を観る  
20.弭櫂で停船を余儀なくする 
21.野菜をえる 
22.る老人が増えている 
23.危難をける 
24.論語をれ覚えて習熟した 
25.れの話を面白がって聞いた
26.めぐり合わせがとてもい 
27.は、その茎・葉に苦味のある白汁を有するキク科の多年草だ 
28.玄米(げんまい)はともいう 
29.いの言葉は要らない
30.料理をに盛る 

(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。(30)2×15
1.柿の渋を抜いてサワし柿をつくる 
2.ガイサイの怨みがいつまでも晴れない  
3.腋の下にカイセンができて痒くて堪らない 
4.若い頃に罹患したシュクアに苦しむ  
5.ヒッセイの大作を物する 
6.ハジカミを徹せずして食らう  
7.糸を吐くようになった蚕をマブシに移す 
8.ガレキの山と化す  
9.端午の節句にチマキを食べる 
10.魚をとるあみをモジアミにした 
11.絹のシュス織の帯を締める  
12.日除け用のヨシズを作った 
13.天災に人心キョウキョウとしている
14.波濤キョウキョウとして音高し  
15.キョウキョウたる望月、黄金のごとし 

(三)次の傍線部分のカタカナを国字で記せ。(10)2×5
1.イワナの塩焼きが美味しい
2.言葉がツカえて出てこない
3.扁桃センが炎症を起こした
4.ヤリヶ岳に登ったことがある
5.カスリの着物を着る

(四)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.久しく治らない病気。持病。
2.容易にとけない雪。かたい雪。
3.人をしりぞけてひそかに語ること、また、その語。
4.水がしみとおること。流言などが次第に浸透することにいう。
5.ぬいとりをする職人
<語群>
(ひんせき、へいご、こしつ、こせつ、しゅうしょう、しんし、けいせつ しんち)

(五)次の四字熟語について、問1と問2に答えよ。 (30)   
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
1.ア.一箭(  )
2.イ.鬱肉(  )
3.ウ.甕裡(  )
4.エ.牛驥(  )
5.オ.目使(  )
6.カ.(  )投地  
7.キ.(  )孕鬻
8.ク.(  )取月
9.ケ.(  )企佇
10.コ.(  )大悟
<語群>
(かくりつ、うふう、ろうほ、えんこう、どうそう、いれい、かつぜん、けいけい、そうちょう、だんぴ)

問2 次の11~15の解説・意味にあてはまるものを、問1のア~コの四字熟語から一つ選び、記号(ア~コ)で記せ。(10)2×5
11.見識が狭く世間知らずの人のたとえ
12.何らかの忠誠や決意を示す強い方法(貞節を示す故事に由来)
13.鳥や獣が子を産み育てること
14.人を見下げてあごで使う
15.弓を射るのがうまいこと

(六)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.吉丁虫 2.聒聒児 3.海鷂魚 4.胡蜂 5.半銭 6.花楸樹 7.白地 8.鶤鶏 9.松楊 10.冬眠鼠

(七)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1.驀越 ― 2.驀える 
イ.3.迂闊 ― 4.闊い  
ウ.5.邀幸 ― 6.邀める 
エ.7.酷辣 ― 8.辣い 
オ.9.軋辞 ― 10.軋しい 

(八)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
<対義語>
1.落陽 2.晴昊 3.酷暑 4.先考 5.仕官
<類義語>
6.贅沢 7.傲慢 8.蛾眉 9.鳥目 10.無慈悲
<語群>
(ががん、きょうきょう、そんしょく、せきいん、ちょうき、うんえい、せんぴ、かし、わんげつ、けんどん)

(九)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
1.小隠はリョウソウに隠れ、大隠は朝市に隠る 
2.布衣イタイの士、身を内に修め、名を外に成す  
3.無常のセッキ 
4.ボウシ 背にあり  
5.日月にシショウなし  
6.カイジョウの露、なんぞ晞き易き  
7.を破りて円と為す 
8.タイハクを傾ける  
9.コビをもって天下を取る 
10.ロヨウの戈

(十)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10

「金色人種に、破天荒なる国会は、三百議員を以て、其開会を祝さんとて、今や仕度最中なり、私権を確定し、栄誉、財産、自由に向いて担保を与ふべき民法は、(ア)漸く完全に歩みつゝあり、交通の女王たる鉄道は何れの津々浦々にも、幾千の旅客を負ふて、殆んど昼夜を休めざる也、日本の文明は(1)シンコに世界を驚殺せりと云べし、三十年前、亜米利加のペルリが、数発の砲声を以て、江戸城中を混雑せしめたる当時と今日とを並べ見るの利益を有する人々には我が文明の勢、猶、(2)ヒバク千丈、直下して(イ)障礙なきに似たる者あらんか、東西古今文明の急進勇歩、我国の如きもの何処に在る。
 嘗て加藤博士が、国会 猶、早しと呼びたるの時代ありき、嘗て文部省は天下に令して四書五経を(ウ)村庠市学の間に復活せしめんとせし時代もありき、当代の大才子たる桜痴福地先生が王道論とかいへる漢人にても書きそふなる論文をものせられし時代もありき、ピータア、ゼ、ヘルミット然たる佐田介石師が「ランプ」亡国論や天動説を著して得々乎として我道将(まさ)に行はれんとすと唱はれたる時代もありき、丸山作楽君が君主専制の東洋風に(3)ズイキの涙を流されし時代もありき、如此(かくのごとく)に我日本の学者、老人、慷慨家、政治家、宗教家達は、我文明の余りに(4)シッポするを憂へて、幾たびか之を(エ)障へんとし、之が堤防を築き、之が(5)サクモンを建てられつれど、進歩の勢力は之に激して更に勢を増すのみにして、反動の盛なると共に正動も亦盛にして、今や(6)エンゼンとして欧羅巴ナイズされんとせり、勿論(7)バンキン、稍、我が人心が少しく内に向ひ、国粋保存の説が歓迎さるゝの現象は見ゆれど、是れ唯、我が人民が小児然たる摸倣時代より進んで批評的の時代に到着したるの吉兆として見るべきものにして、余は之れが為めに我が文明の歩を止むべしとは思はざるなり。論じて此に到れば、吾人は今文明の急流中に(オ)棹して、両岸の江山、須臾に面目を改むるが如きを覚ふ、過去の事は歴史となりて、巻を捲かれたり、往事は之れを追論するも益なし、未来の吉凶禍福こそ半ばは大勢に在り、半は吾人の手に存するなれ、我文明を如何にすべき、是吾人の今日に於て解釈すべき問題に非ずや、呉越の人たとひ天涯相隔つるとも、一舟の中に乗ぜば安全なる彼岸に達せしむるまでは、共に力を此に致さざるべからず、来れ老人よ、青年よ、仏教家よ、「クリスチァン」よ其相互の感情に於ては冷かなるも、其宗敵たる位置に於ては相争ふも、此一事に於ては兄弟であれ、手を携ふるものであれ。
 吾人は今文明急流の中に舟を棹しつゝあり、只順風に帆を挙げて、自然に其運行に任すべきか、抑(そ)も(カ)預め向て進むべき標的を一定し置くべきか、若し此儘に盲進するも、前程に於て、(8)カリュウ、暗礁、危岸、険崖なくんば可なり、柔櫓声中、夢を載せて、淀川を下る旅客を学ぶも差支なしと雖も、若夫れ我文明の中に疾を存し、光れる中に腐敗を蔵するを見ば、焉んぞ大声叱呼して(キ)柁師(9)ケイセイせざるを得んや。
 夫れ物質的の文明は唯物質的の人を生むに足れる而已(のみ)、我三十年間の進歩は実に非常なる進歩に相違なし、欧米人をして(ク)後へに(10)ドウジャクたらしむる程の進歩に相違なし、然れども余を以て之を見るに、詮じ来れば是唯物質的の文明に過ぎず、是を以て其文明の生み出せる健児も、残念ながら亦唯物質的の人なる(ケ)耳、色眼鏡を懸け、「シガレット」を薫(くゆ)らし、「フロック、コート」の威儀堂々たる、敬すべきが如し、然れども是れ銅臭紛々たる人に非ずんば、黄金山を夢むるの児なり、其中に於て高潔の志を有し、慷慨の気を保つもの、即ち晨星も(コ)啻ならじ・・・」「英雄論(演説草稿)」(山路愛山)
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<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題 (27-③用) その11 標準解答>
(一)
1.こうこく 2.しょくか(「賈(カ)を飾る」 3.おうろう(*小さな岡、高地の狭小なところ) 4.ほうほう *はげしく石などがぶつかる音 5.じょすい 6.ちんぷ *断頭台 7.はいらい *うずたかい岩 8.しょうは 9.りゅうけい 10.かくらく 11.ろうれい・ろうらい 12.せいあい 13.かんとう *とじからげる 14.かんそう 15.とけん 16.いお 17.とうふ 18.はいど 19.けいろう *奎星と婁星 20.びとう *舟をこぐことをやめること
21.あ 22.たちもとお 23.さ 24.な 25.たわむ 26.わる 27.にがな 28.くろごめ 29.へつら 30.さら
(二)
1.醂 2.睚眥 3.疥癬 4.宿痾 5.畢生 6.薑・椒 7.蔟 8.瓦礫 9.粽 10.綟網 11.繻子 12.葭簀(葦簀・蘆簀) 13.恟恟 14.洶洶 15.皎皎
(三)
1.鮇 2.閊 3.腺 4.鑓(「槍」は×) 5.纃・綛
(四)
1.痼疾(「固疾」「錮疾」でも良いと思うが、広辞苑にはナシ) 2.勁雪 3.屏語 4.浸漬 5.繍匠(「繡」「綉」も可か)
(五)
問1
1.双雕 2.漏脯 3.醯鶏 4.同皁 5.頤令 6.断臂 7.嫗伏 8.猿猴 9.鶴立 10.豁然
問2
11.ウ 12.カ 13.キ 14.オ 15.ア
(六)
1.たまむし 2.くつわむし 3.えい 4.すずめばち 5.きなか 6.ななかまど 7.あからさま 8.とうまる 9.ちしゃのき 10.やまね
(七)
1.ばくえつ 2.のりこ 3.うかつ 4.うと 5.ようこう 6.もと 7.こくらつ 8.むご 9.あつじ 10.くわ
(八)
1.朝暉 2.雲翳 3.積陰 4.先妣 5.遜職 6.華侈 7.驕矜 8.彎月 9.鵞眼 10.慳貪
(九)
1.陵藪 *丘陵と沼沢。人の住まない地。 2.韋帯 *貧賤の人 3.刹鬼・殺鬼 *死のたとえ。無常の理。 4.芒刺 5.私照 6.薤上 7.觚 8.大白 *大きな杯。大盃。 9.狐媚 *狐が人を惑わすように、巧みに媚びて人を惑わすこと。 10.魯陽
(十)
(1)真個(または「真箇」=まこと、全く) (2)飛瀑 (3)随喜 (4)疾歩 (5)柵門 (6)宛然 (7)輓今(近) (8)渦流 (9)警醒 (10)瞠若 
(ア)ようや (イ)しょうがい (ウ)そんしょう (エ)ささ (オ)さおさ (カ)あらかじ (キ)かじし (ク)しり (ケ)のみ (コ)ただ

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syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題 (27-③用) その10

2015年12月31日 | 模擬試験問題
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>

●「syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題 (27-③用) その10」の配信です。奮ってご参加ください(^^) 
●今回の難易度・・・
 *やや難:(一)音読み、(四)語選択、(九)故事成語 
 *難  :(八)対義語・類義語
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(27-③用) その10 >  制限時間 60分以内を厳守のこと

(一) 次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.徒に餔啜するなり 
2.慳嗇の輩である 
3.諸式により啐醴す  
4.庭燎、晢晢たり 
5.賤妾 煢煢として空房を守る
6.蔚として曇曇として其れ杳靄たり  
7.栞木をもって道標となす 
8.内史、王の八枋の法を掌る 
9.白賁を以て自然に帰る 
10.噁噁と鳥が鳴く  
11.隣家の鞭筍 牆を過ぎて来たる    
12.風を含みて翠篠は娟娟として浄し 
13.心底、怛怛とす  
14.盈盈たる楼上の女、皎皎として窓牖に当たる 
15.痛棒を喰らい、嚬呻す 
16.芳馨を折りて思う所に贈らんとす 
17.乱囃裡に、退場する  
18.札札として機杼を弄す 
19.我を生むも力を得ず 終身 両つながら酸嘶す 
20.盛夏、雑英、卉然たり  
21.はウイルスによる急性伝染病だ 
22.「ああ、なんということを!」と
23.鷹がにつく  
24.弦で指を傷つけないようにを用いる 
25.天子にえる意がある  
26.お気持ちにえば幸いです
27.の木は熊野の神木とされている
28.い話を聞かされる  
29.書物のの紐を解く 
30.く亨る  

(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。(30)2×15
1.寒さで手足がカジカむ 
2.ソギ板で屋根を葺く  
3.カケヒから落ちる水音には風情がある
4.コンニャクで石垣を築く
5.シソウ膿漏になってしまった
6.大根にが立ってしまっている
7.長雨が降り続くバイリンの季節は鬱陶しい
8.世界をシンカンとさせる事件が起きた
9.図書をカンカに蔵める
10.「カンカ孤独」とは、身寄りのない、頼る者のない状態をいう
11.高楼から近隣をカンカする
12.忝くもコンコンと諭された
13.コンコンと泉がわき出る
14.鶴、キュウコウに鳴く
15.実践キュウコウする

(三)次の傍線部分のカタカナを国字で記せ。(10)2×5
1.エソで蒲鉾をつくる
2.ムロはヒノキ科の常緑樹で「杜松(ねず)」の古名である
3.ブナ科の“クヌギ”という漢字は国字以外にも幾つかある。
4.古来、チドリは冬鳥とされている
5.シャクな話に辟易する

(四)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.込み入って煩雑なこと、また往来が激しいこと
2.言語・風俗などのいやしいこと
3.心にとげのある悪人をたとえていう語
4.困窮すること。不遇。不運。
5.他人の仕事を受け継ぐことの謙譲語
<語群>
(かんか、ききょく、ぞくちょう、ひり、はり、しょうけい、きょくしん、ぼうご)

(五)次の四字熟語について、問1と問2に答えよ。 (30) 
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
1.ア.耆婆(  ) 
2.イ.阿爺(  ) 
3.ウ.晏嬰(  )
4.エ.夷蛮(  )
5.オ.烏兔(  )
6.カ.(  )托生 
7.キ.(  )鼓瑟 
8.ク.(  )一闢
9.ケ.(  )舂雨
10.コ.(  )棘句
<語群>
(そうそう、こうう、あがん、こうしょう、いっこう、いちれん、がいふう、こきゅう、へんじゃく、じゅうてき、)

問2 次の11~15の解説・意味にあてはまるものを、問1のア~コの四字熟語から一つ選び、記号(ア~コ)で記せ。(10)2×5
11.人の好みに合わないことをするたとえ
12.事の善悪にかかわらず行動や運命をともにすること
13.古代中国の2人の名医の名。名医の代名詞。
14.物事の見分けのつかない愚か者のこと
15.陰と陽が消長するさま

(六)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.漏蘆 2.竹根蛇 3.高襟 4.纈草 5.椿象 6.女衒 7.底翳 8.哨吶 9.天柱 10.乾酪

(七)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1.曩懐 ― 2.曩しい
イ.3.攬統 ― 4.攬べる 
ウ.5.攤書 ― 6.攤く
エ.7.擣碪 ― 8.擣く
オ.9.掏択 ― 10.掏ぶ

(八)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
<対義語>
1.晨暾 2.暘谷 3.晨明 4.劈頭 5.爛酔
<類義語>
6.畿内 7.紳商 8.属官 9.累世 10.乾坤 
<語群>
(ふうさい、らっき、たいこ、えきよう、えんし、ぐうこく、びくん、かんちゅう、かしょう、とうび)

(九)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
<故事成語類>
1.匕首にツバ 
2.天下シドウを以て交わる  
3.貌にはキョウを思う 
4.リョオウの枕 
5.センキョウの望     
6.病はショウユに加わる 
7.インに備わるのみ
8.西施にトウトツす  
9.ゾウカ小児のために苦しめらる  
10.尸禄 殃を貽し、フジョウ 悔を招く 

(十)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10

「・・・市九郎とお弓は、江戸を逐電してから、東海道はわざと避けて、人目を忍びながら、東山道を上方へと志した。市九郎は、主殺しの罪から、絶えず良心の苛責を受けていた。が、けんぺき茶屋の女中上がりの、(1)バクレン者のお弓は、市九郎が少しでも沈んだ様子を見せると、
「どうせ(2)キョウジョウ持ちになったからには、いくらくよくよしてもしようがないじゃないか。度胸を据えて世の中を面白く暮すのが上分別さ」と、市九郎の心に、明け暮れ悪の拍車を加えた。が、信州から木曾の藪原の宿まで来た時には、二人の路用の金は、百も残っていなかった。二人は、窮するにつれて、悪事を働かねばならなかった。最初はこうした男女の組合せとしては、最もなしやすい(ア)美人局を稼業とした。そうして信州から尾州へかけての宿々で、往来の町人百姓の路用の金を奪っていた。初めのほどは、女からの激しい教唆で、つい悪事を犯し始めていた市九郎も、ついには悪事の面白さを味わい始めた。浪人姿をした市九郎に対して、被害者の町人や百姓は、金を取られながら、すこぶる柔順であった。・・・
・・・お弓は殺された女の着物を手に取ると、「まあ、黄八丈の着物に紋(イ)縮緬の襦袢だね。だが、お前さん、この女の頭のものは、どうおしだい」と、彼女は詰問するように、市九郎を顧みた。「頭のもの!」と、市九郎は半ば返事をした。「そうだよ。頭のものだよ。黄八丈に紋縮緬の着付じゃ、頭のものだって、(ウ)擬物の櫛や笄じゃあるまいじゃないか。わたしは、さっきあの女が菅笠を取った時に、ちらと睨んでおいたのさ。(エ)玳瑁の揃いに相違なかったよ」と、お弓はのしかかるようにいった。殺した女の頭のもののことなどは、夢にも思っていなかった市九郎は、なんとも答えるすべがなかった。

・・・浄願寺は、美濃一円真言宗の僧録であった。市九郎は、現往明遍大徳衲の袖に縋って、懺悔の(オ)真をいたした。上人はさすがに、この極重悪人をも捨てなかった。市九郎が有司の下に自首しようかというのを止めて、
「重ね重ねの悪業を重ねた汝じゃから、有司の手によって身を(3)キョウボク(カ)され、現在の報いを自ら受くるのも一法じゃが、それでは未来永劫、焦熱地獄の苦艱(くげん)を受けておらねばならぬぞよ。それよりも、仏道に帰依し、衆生済度のために、身命を捨てて人々を救うと共に、汝自身を救うのが肝心じゃ」と、教化した。
 市九郎は、上人の言葉をきいて、またさらに懺悔の火に心を爛らせて、当座に出家の志を定めた。彼は、上人の手によって得度して、了海と法名を呼ばれ、ひたすら仏道修行に肝胆を砕いたが、道心勇猛のために、わずか半年に足らぬ修行に、行業は氷霜よりも皓(きよ)く、朝には三密の行法を凝らし、夕には秘密念仏の安座を離れず、二行(キ)彬々として(4)カツゼン智度の心萌し、天晴れの知識となりすました。彼は自分の道心が定まって、もう動かないのを自覚すると、師の坊の許しを得て、諸人救済の大願を起し、諸国雲水の旅に出たのであった。・・・
・・・市九郎は、自分が求め歩いたものが、ようやくここで見つかったと思った。一年に十人を救えば、十年には百人、百年、千年と経つうちには、千万の人の命を救うことができると思ったのである。こう決心すると、彼は、一途に実行に着手した。その日から、羅漢寺の宿坊に宿りながら、山国川に添うた村々を(ク)勧化して、(5)ズイドウ(6)カイサクの大業の寄進を求めた。
 が、何人もこの風来僧の言葉に、耳を傾ける者はなかった。
「三町をも超える大盤石を掘り貫こうという風狂人、はははは」と、嗤うものは、まだよかった。「大(ケ)騙りじゃ。針のみぞから天を覗くようなことを言い前にして、金を集めようという、大騙りじゃ」と、中には市九郎の勧説に、迫害を加うる者さえあった。
 市九郎は、十日の間、徒らな勧進に努めたが、何人もが耳を傾けぬのを知ると、奮然として、独力、この大業に当ることを決心した。彼は、石工の持つ槌と(7)ノミとを手に入れて、この大絶壁の一端に立った。それは、一個のカリカチュアであった。削り落しやすい火山岩であるとはいえ、川を圧して聳え立つ(8)エンエンたる大絶壁を、市九郎は、己一人の力で掘り貫こうとするのであった。「とうとう気が狂った!」と、行人は、市九郎の姿を指しながら嗤った。
・・・(9)ケタイの心を生ずれば、只真言を唱えて、勇猛の心を振い起した。一日、二日、三日、市九郎の努力は間断なく続いた。旅人は、そのそばを通るたびに、嘲笑の声を送った。が、市九郎の心は、そのために須臾も撓(たゆ)むことはなかった。嗤笑の声を聞けば、彼はさらに槌を持つ手に力を籠めた。
・・・ 新しい年が来た。春が来て、夏が来て、早くも一年が経った。市九郎の努力は、空しくはなかった。大絶壁の一端に、深さ一丈に近い洞窟が(コ)穿たれていた。それは、ほんの小さい洞窟ではあったが、市九郎の強い意志は、最初の(10)ソウコンを明らかに止めていた・・・」「恩讐の彼方に」(菊池寛)
👍👍👍 🐑 👍👍👍

<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題 (27-③用) その10 標準解答>
(一)
1.ほせつ(漢検) 2.けんしょく 3.さいれい(*甘酒を飲むこと。「サイ」の場合、なめる・飲む意。) 4.せいせい(*「セイ」は、星の光るさま、白い、ひかるさま) 5.けいけい 6.たんたん(*黒い雲の覆うさま) 7.かんぼく 8.はちへい(漢検2掲載) 9.はくひ(*白い飾り:すべての修飾を去り自然の根源に立ち返ること) 10.あくあく 11.べんじゅん(*竹の根と竹の子) 12.すいしょう(*みどりの篠竹(しのだけ)) 13.だつだつ 14.そうゆう 15.ひんしん 16.ほうけい 17.らんそう 18.きちょ 19.さんせい(*母も子も声を殺して泣く) 20.きぜん(盛んなさま)
21.はしか 22.なげ 23.とや(漢検2) 24.ゆがけ 25.つか 26.かな 27.なぎ 28.めでた 29.ふまき 30.ことごと
(二)
1.悴 2.枌 3.筧・懸樋 4.蒟蒻 5.歯槽 6.鬆 7.梅霖 8.震撼 9.函架 10.鰥寡 11.瞰下 12.懇懇・悃悃 13.滾滾・渾渾・混混 14.九皐 15.躬行 
(三)
1.鱛 2.榁 3.椚 4.鵆 5.癪
(四)
1.旁午(榜午)2.鄙俚 3.枳棘 4.轗軻(坎軻・坎坷 *ただし、「坷」は対象外漢字。) 5.続貂
(五)
問1
1.扁鵲 2.下頷 3.狐裘 4.戎狄 5.匆匆  6.一蓮 7.好竽 8.一闔 9.磑風 10.鉤章
問2
11.キ 12.カ 13.ア 14.イ 15.ク 
(六)
1.ひごたい 2.ひばかり 3.ハイカラ 4.かのこそう 5.かめむし 6.ぜげん 7.そこひ 8.チャルメラ 9.ちりけ 10.チーズ
(七)
1.のうかい 2.ひさ 3.らんとう 4.す 5.たんしょ 6.ひら 7.とうちん 8.たた(×「つ(く)」は不適切) 9.とうたく 10.えら
(八)
1.落暉 2.嵎谷 3.下舂 4.掉尾 5.微醺 6.寰中 7.大賈 8.掾史(漢検2) 9.奕葉 10.覆載
(九)
1.鍔・鐔 2.市道 3.恭 4.呂翁 5.遷喬 6.少愈 7.員 8.唐突 9.造化 10.負乗(過去問に読み問題で文例あり)
(十)
(1)莫連 (2)凶状 (3)梟木 (4)豁然 (5)隧道 (6)開鑿 (7)鑿 (8)蜿蜒 (9)懈怠 (10)爪痕 
(ア)つつもたせ (イ)ちりめん (ウ)まがいもの (エ)たいまい (オ)まこと (カ)さら (キ)ひんぴん (ク)かんげ (ケ)かた (コ)うが 

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syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題 (27-③用) その9

2015年12月28日 | 模擬試験問題
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>

●「syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題 (27-③用) その9」の配信です。奮ってご参加ください(^^) 
●今回の難易度・・・
 *やや難:(一)音読み、(四)語選択、(五)四字熟語、(八)対義語・類義語
 *難  :(九)故事成語 (十)文章題
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(27-③用) その9 >  制限時間 60分以内を厳守のこと

(一) 次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.茆簷 つねに掃きて静かにして苔無し  
2.渓柴の火は軟らかく 蛮氈は暖かなり   
3.蕨芽は珍にしてやわらかく春蔬を圧す   
4.僻倪より俯瞰する 
5.眩泯により小憩する
6.蒻席に座し、宴を待つ  
7.雲、羃羃たり
8.贔逆の臣に弑される 
9.浜辺で蝸螺を採る
10.山川林沢、四竇に祭る
11.兎は狗竇より入り雉は梁上より飛ぶ 
12.慊慊として帰らんと思い、故郷を恋わん 
13.桓桓たる将軍の麾下に居る
14.玉枹を執りて 鳴鼓を撃つ 
15.中心 悁悁たり 
16.野に死麕有らば白茅もて之を包む
17.捩柁を行い船を転ずる 
18.虎の尾を履む、愬愬たり、終り吉なり 
19.仏堂に幢幡が飾られている
20.嘉峪関に「天下第一雄関」の題額あり
21.れて物も言えない
22.泰然とかな心地でいる 
23.摺はネジバナの異称である 
24.芹を採ってしばらくここにむ        
25.猟で鳥をる 
26.差し出がましいところがなく、誠に、み深い 
27.し、休憩する
28.を供える 
29.の肉を食す
30.を嵌められる 

(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。(30)2×15
1.片っ端からで斬りにする 
2.木のオウゴで荷を担いで行く  
3.鰹のタタきを食す  
4.波にサラわれて溺れそうになった
5.垣の柘植をセンテイしてもらう 
6.布をいで手巾つくる    
7.バリ讒謗を浴びせられる 
8.ウスヅいて、山の端も暗くなってきた
9.弓の矢をぐ  
10.ミテグラを神に奉る 
11.真理の大海は浩として、ガイサイなし 
12.また天災が起るかとキクする 
13.キクたる山道を進む 
14.谷川の水がソウソウと流れる 
15.彼だけは一応「鉄中のソウソウ」だ 

(三)次の傍線部分のカタカナを国字で記せ。(10)2×5
1.コマイを壁の下地にする
2.スイ臓に疾患がある
3.ハタハタ鍋がおいしい季節だ
4.ハンゾウは湯や水をそそぐ容器で「半挿」とも書く
5.鯣をムシって食べる

(四)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.粗末な僧衣
2.他人の言論・所説を攻撃すること
3.高くそびえるいらか
4.墳墓の異称
5.稲・麦などの根に近い関節から枝分かれすること
<語群>
(ぶんげつ、ふんぞうえ、いっぽうど、ぼうげつ、ばくげき、しょうぼう、うんぼう、びゃくえ)

(五)次の四字熟語について、問1と問2に答えよ。 (30)   
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
1.ア.竹槍(  )
2.イ.一樹(  )
3.ウ.万邦(  )
4.エ.先苦(  )
5.オ.衣履(  )
6.カ.(  )大悟  
7.キ.(  )馬勃
8.ク.(  )補闕
9.ケ.(  )万里
10.コ.(  )傷枝
<語群>
(ぎゅうしゅう、ほうしょう、せっき、かんねい、しゅうい、ひよう、ひゃっかく、こうてん、へいせん、こうぜん)

問2 次の11~15の解説・意味にあてはまるものを、問1のア~コの四字熟語から一つ選び、記号(ア~コ)で記せ。(10)2×5
11.末節にこだわり、本質を台無しにするたとえ
12.国がやすらかに治まっている状態
13.思い定まらないでいるときに一瞬のひらめきから悟りを得ること
14.百姓一揆の事を云う
15.見落としている過失や誤りを見つけて正し補うこと

(六)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.交喙 2.鶏眼草 3.縮羅 4.鉄刀木 5.柳葉菜 6.虎魚 7.顚蕀 8.鐙靼 9.射翳 10.羊駝

(七)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1.姚遠 ― 2.姚か 
イ.3.倥偬 ― 4.偬しい
ウ.5.羈紲 ― 6.紲ぐ 
エ.7.敗衄 ― 8.衄ける
オ.9.駮議 ― 10.駮す

(八)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
<対義語>
1.昏夕 2.切目縁 3.耄耋 4.自利 5.縫腋
<類義語>
6.便所 7.先君子 8.匹偶 9.昏暁 10.諸侯
<語群>
(こうはい、せんこう、どうかん、けた、くれえん、しょこう、たんぼ、ひゃくへき、かんじょ、けつえき)  

(九)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
<故事成語類>
1.輿人輿を成す、即ち人の富貴ならんことを欲す、匠人棺を成す、即ち人のヨウシを欲す・・・
2.輿人輿を成す、即ち人の富貴ならんことを欲す、匠人棺を成す・・・棺を鬻ぐ者は歳のエキせんことを欲す
3.上、目を用うれば、下、カンを飾る 
4.出でては能く功を勤め、入りては能くケンタイす 
5.サイショク定まらず  
6.シカツの計   
7.ダンセツの扇 
8.シンは媒に因らず   
9.髪を截りヒンを延く  
10.フセイ半日の閑   

(十)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10

「山路を登りながら、こう考えた。
 智に働けば角が立つ。情に棹せば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。住みにくさが高じると、安い所へ引き越したくなる。どこへ越しても住みにくいと悟った時、詩が生れて、(ア)画が出来る。
・・・苦しんだり、怒ったり、騒いだり、泣いたりは人の世につきものだ。余も三十年の間それを仕通して、飽々した。飽飽した上に芝居や小説で同じ刺激を繰り返しては大変だ。余が欲する詩はそんな世間的の人情を鼓舞するようなものではない。俗念を放棄して、しばらくでも塵界を離れた心持ちになれる詩である。いくら傑作でも人情を離れた芝居はない、理非を絶した小説は少かろう。どこまでも世間を出る事が出来ぬのが彼らの特色である。ことに西洋の詩になると、人事が根本になるからいわゆる詩歌の純粋なるものもこの境を解脱する事を知らぬ。どこまでも同情だとか、愛だとか、正義だとか、自由だとか、浮世の(1)カンコウバにあるものだけで用を弁じている。いくら詩的になっても地面の上を馳けてあるいて、銭の勘定を忘れるひまがない。シェレーが雲雀を聞いて嘆息したのも無理はない。
 うれしい事に東洋の詩歌はそこを解脱したのがある。・・・垣の向うに隣りの娘が覗いてる訳でもなければ、南山に親友が奉職している次第でもない。超然と出世間的に利害損得の汗を流し去った心持ちになれる。「独り(2)ユウコウのうちに坐し、琴を弾じて、(イ)復、長嘯す、深林人知らず、明月来りて相照らす。」ただ二十字のうちに優に別乾坤を建立している。この乾坤の功徳は「(ウ)不如帰」や「金色夜叉」の功徳ではない。汽船、汽車、権利、義務、道徳、礼義で疲れ果てた後のちに、すべてを忘却してぐっすり寝込むような功徳である。
(注)カンコウバ:明治・大正時代、多くの商店が組合を作り、一つの建物の中に種々の商品を陳列して販売した所。デパートの発達により衰えた。「カンショウバ」ともいう。
・・・二十世紀に睡眠が必要ならば、二十世紀にこの出世間的の詩味は大切である。惜しい事に今の詩を作る人も、詩を読む人もみんな、西洋人にかぶれているから、わざわざ呑気な(3)ヘンシュウを泛べてこの桃源に溯るものはないようだ。余は固より詩人を職業にしておらんから、王維や淵明の境界を今の世に布教して広げようと云う心掛けも何もない。ただ自分にはこう云う感興が演芸会よりも舞踏会よりも薬になるように思われる。ファウストよりも、ハムレットよりもありがたく考えられる。こうやって、ただ一人絵の具箱と三脚几を担いで春の山路をのそのそあるくのも全くこれがためである。淵明、王維の詩境を直接に自然から吸収して、すこしの間までも非人情の天地に逍遥したいからの願い。一つの酔興だ。
・・・会話はこれで切れる。飯はようやく了る。膳を引くとき、小女郎が入口の襖を開けたら、中庭の栽え込みを隔てて、向う二階の欄干に銀杏返しが頬杖を突いて、開化した(4)ヨウリュウ観音のように下を見詰めていた。今朝に引き替えて、はなはだ静かな姿である。俯向(うつむ)いて、瞳の働きが、こちらへ通わないから、相好にかほどな変化を来たしたものであろうか。昔の人は人に存するもの(5)ボウシより良きはなしと云ったそうだが、なるほど・・・人間のうちで眼ほど活きている道具はない。寂然と倚る(6)アジランの下から、蝶々が二羽寄りつ離れつ舞い上がる。途端にわが部屋の襖はあいたのである。襖の音に、女は卒然と蝶から眼を余の方に転じた。視線は毒矢のごとく空を貫いて、会釈もなく余が眉間に落ちる。はっと思う間に、小女郎が、またはたと襖を立て切った。あとは至極呑気な春となる
・・・空しき家を、空しく抜ける春風の、抜けて行くは迎える人への義理でもない。拒むものへの面当てでもない。自ずから来りて、自から去る、公平なる宇宙の(エ)意である。掌に顎を支えたる余の心も、わが住む部屋のごとく空しければ、春風は招かぬに、遠慮もなく行き抜けるであろう。
踏むは地と思えばこそ、裂けはせぬかとの気遣いも起る。戴くは天と知る故に、稲妻の米噛(こめかみ)に震う怖れも出来る。人と争わねば一分が立たぬと浮世が催促するから、火宅の苦は免かれぬ。東西のある乾坤に住んで、利害の綱を渡らねばならぬ身には、事実の恋は讎である。目に見る富は土である。握る名と奪える誉れとは、小賢しき蜂が甘く醸すと見せて、針を棄て去る蜜のごときものであろう。いわゆる楽しみは物に着するより起るが故に、あらゆる苦しみを含む。ただ詩人と画客がかくなるものあって、飽くまでこの待対世界の精華を嚼んで、徹骨徹髄の清きを知る。霞を(7)サンし、露を(オ)嚥み、紫を品し、紅を評して、死に至って悔いぬ。彼らの楽は物に着するのではない。同化してその物になるのである。その物になり済ました時に、我を樹立すべき余地は茫々たる大地を極めても見出し得ぬ。自在に泥団(でいだん)を放下して、破笠裏に無限の青嵐を盛る。いたずらにこの境遇を拈出するのは、敢えて市井の銅臭児の鬼嚇して、好んで高く標置するがためではない。ただ (カ)這裏の福音を述べて、縁ある衆生を(キ)麾くのみである。有体に云えば詩境と云い、画界と云うも皆人々具足の道である。春秋に指を折り尽して、白頭に(8)シンギンするの徒とといえども、一生を回顧して、 (9)エツレキの波動を順次に点検し来るとき、かつては微光の臭骸に洩れて、吾れを忘れし、拍手の興を喚び起す事が出来よう。出来ぬと云わば生甲斐のない男である。
心ほうしんと無邪気とは余裕を示す。余裕は画において、詩において、もしくは文章において、必須の条件である。今代芸術の一大(ク)弊竇は、いわゆる文明の潮流が、いたずらに芸術の士を駆って、拘々(くく)として随処に(10)アクセクたらしむるにある。裸体画はその好例であろう。都会に芸妓と云うものがある。色を売りて、人に媚びるを商売にしている。彼らは嫖客に対する時、わが容姿のいかに相手の瞳子(ひとみ)に映ずるかを顧慮するのほか、何らの表情をも発揮し得ぬ。年々に見るサロンの目録はこの芸妓に似たる裸体美人を以て充満している。彼らは一秒時も、わが裸体なるを忘るる能わざるのみならず、全身の筋肉をむずつかして、わが裸体なるを観者に示さんと(ケ)力めている。
 今余が面前に娉婷(ひょうてい *原文ルビのまま)と現われたる姿には、一塵もこの俗埃の眼に遮ぎるものを帯びておらぬ。常の人の  (コ)纏える衣装を脱ぎ捨てたる様と云えばすでに人界に堕在する。始めより着るべき服も、振るべき袖も、あるものと知らざる神代の姿を雲のなかに呼び起したるがごとく自然である。・・・」「草枕」(夏目漱石)  (注)娉婷(ホウテイ):美人の事

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<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題 (27-③用) その9 標準解答>
(一)
1.ぼうえん 2.ばんせん 3.けつが 4.へいげい(漢検2 *城のひめがきのこと) 5.げんべん(漢検2よみ *「げんびん、げんめん」という読みもある。) 6.じゃくせき(*蒻(がまのめ)で編んだむしろ。がまのめのときは「ジャク」音) 7.べきべき 8.ひぎゃく 9.らら 10.しとく 11.くとう 12.けんけん 13.かんかん 14.ぎょくふ 15.えんえん 16.しきん 17.れつだ(*字通のみ「レイダ」 「レツ」音にねじる意あり。「レイ」は“ばち(撥)”の意。) 18.さくさく(*「サク」音の場合、「おそれる、びくびくする」意。) 19.どうばん (仏用語は濁音となる) 20.かよくかん
21.あき 22.しず 23.もじ 24.つまばさ 25.と 26.つつし 27.しば 28.ひもろぎ 29.こひつじ 30.あしかせ
(二)
1.撫(拊・捫) 2.朸 3.叩(敲・扣) 4.攫 5.剪定 6.接 7.罵詈 8.舂 9.矧 10.幣 11.涯際 12.危懼 13.崎嶇 14.淙淙 15.錚錚
(三)
1.榀 2.膵 3.鱩・鰰 4.楾 5.毟・挘
(四)
1.糞掃衣 2.駁撃(駮撃) 3.雲甍 4.一抔土 5.分蘖
(五)
問1
1.蓆旗 2.百穫 3.咸寧 4.後甜 5.弊穿 6.恍然 7.牛溲 8.拾遺 9.鵬霄 10.庇葉
問2
11.コ 12.ウ  13.カ 14.ア 15.ク
(六)
1.いすか 2.やはずそう 3.しじら 4.たがやさん 5あかばな 6.おこぜ 7.くさすぎかずら 8.みずお 9.まぶし 10.ラマ
(七)
1.ようえん 2.はる 3.こうそう 4.せわ 5.きせつ 6.つな 7.はいじく 8.くじ 9.はくぎ・ばくぎ 10.といただ
(八)
1.曙更 2.榑縁  3.童丱 4.化他 5.闕(欠)腋 6.灌所・閑所 7.先考 8.伉配 9.旦暮 10.百辟
(九)
1.夭死 2.疫 3.観 4.献替 5.采色 6.止渇 7.団雪 8.親 9.賓 10.浮生
(十)
(1)勧工場 (2)幽篁 (3)扁舟 (4)楊柳 (5)眸子 (6)亜字欄 (7)餐 (8)呻吟 (9)閲歴 (10)齷齪
(ア)え (イ)また (ウ)ほととぎす (エ)こころ (オ)の (カ)しゃり (キ)さしまね (ク)へいとう (ケ)つと (コ)まと 

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syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(27-③用) その8

2015年12月26日 | 模擬試験問題
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>

●「syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題 (27-③用) その8」の配信です。奮ってご参加ください(^^) *前回と同程度の難度と思いますが、どうでしょうか・・・。
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<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(27-③用) その8 >  制限時間 60分以内を厳守のこと

(一) 次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.壎篪相和す
2.緡緡として愚の如く、昏の如し
3.夥しい流氓が蝟集する
4.草薙禽獮、亦、今だ晩しとせず
5.草薙禽獮、亦、今だ晩しとせず
6.幸いにも余贏にあずかる
7.波浪騰涌し、湯湯焉たり
8.窮巷に起ち、棘矜を奮う 
9.孛彗が尾を曳いて流れる
10.議論回曲牽強にして、其の人の獰狡なるを見るべし
11.数斟にして既に復た酔う
12.虫飛んで薨薨たり
13.によりて忠烈を奮う 
14.萵苣を食す
15.迥路、険にして且つ阻なり
16.酒壜空し 
17.洒如として饗儀を執行する
18.戦国の伯者たり
19.家祭 忘る無かれ 乃翁に告ぐるを
20.烽火 岡巒に被る
21.好いに恵まれた
22.の着物を着る
23.これは見事なの馬だ
24.と旱魃の被害に悩まされた
25.供物を供えて、神をった
26.アキレスのが断裂した
27.梅干を小壜に漬けた
28.あのまで行ってみよう
29.このには貒がいるとのうわさがある
30.このは木から作られている

(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。(30)2×15
1.年老いてもカクシャクとしている
2.彼はビョウルイの身にあった
3.地に伏してホフク前進する
4.サゾ、大変な事だったでしょう
5.心身ともにモウロクしてきた
6.原稿を推敲して、文章全体をカイサンする
7.彼の挙措はいつもサッソウとしている
8.実にコウケイに中たった剴切な考えだ
9.シンゲンは戒めとなる短い句だ
10.シンゲンとした境内を散策する
11.身分をセンショウする
12.故人のセンショウを踏まえて、更なる高みをめざす
13.国からショウジを賜ったのは末代までの誉れだ
14.けわしい山がショウジしている
15.ショウジ、休憩とします *「少時」意外の熟語を記載のこと*


(三)次の傍線部分のカタカナを国字で記せ。(10)2×5
1.シボリ染めは染色法の一つだ
2.反物をシン張りで乾かす
3.エリは定置網漁の一種だ
4.ご提言、シカと承る
5.スバシリは鯔の稚魚だ

(四)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び.1、漢字で記せ。(10)2×5
1.腕前の劣ること
2.君主のお気に入りのそばめ
3.夫婦の縁組  
4.一度出した命令を取消または改めること
5.自分の筆跡・文章の謙譲語
<語群>
(てっかい、たんぴ、ふごう、ないしょう、こんこう、はんかん、ないへい、せつごう)

(五)次の四字熟語について、問1と問2に答えよ。 (30)   
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
1.ア.篳路(  )
2.イ.星羅(  )
3.ウ.亮遺(  )
4.エ.親近(  )
5.オ.彫虫(  )
6.カ.(  )伉儷 
7.キ.(  )虎踞 
8.ク.(  )溷濁
9.ケ.(  )斂散
10.コ.(  )之竜 
<語群>
(きんかく、えいかい、ぎょうき、らんる、しょうこう、ちょうてき、りょうばん、きふ、くんしゃ、てんこく)

問2 次の11~15の解説・意味にあてはまるものを、問1のア~コの四字熟語から一つ選び、記号(ア~コ)で記せ。(10)2×5
11.詩作などで細かな技巧にはしること
12.地形のけわしいさま
13.名を好んで実を好まないたとえ
14.大変苦労してはたらくこと
15.親しく接してその感化を受けること

(六)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.山茶 2.牛皮凍 3.海鼠子 4.玉環菜 5.馬尾藻 6.縮縫 7.沢瀉 8.肌理 9.葉盤 10.牛縻

(七)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1.眷恋 ― 2.眷う
イ.3.笞擽 ― 4.擽つ
ウ.5.扞格 ― 6.扞ぐ 
エ.7.馘耳 ― 8.馘る
オ.9.糺問 ― 10.糺す

(八)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
<対義語>
1.夭逝 2.看経 3.穏座 4.孀婦 5.裨益
<類義語>
6.嘉尚 7.邪悪 8.迅瀬 9.犢鼻褌 10.晴霄
<語群>
(かんとく、そくい、きゅうたん、かんぷ、えんざ、かほう、ふぎん、かれい、へきてん、とどく)

(九)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10

1.寧ろ蘭摧玉折を為すも、蕭敷ガイエイと作さず
2.クドウを行く者は至らず
3.酒は天の美禄、天下をイヨウす 
4.コウヤの明後日
5.コソウは移らず
6.チュウサクを帷幄の中に運らし勝を千里の外に決す  
7.ヒツを買い珠を還す  
8.道、を拾わず  
9.ホウテイ、牛を解く  
10.ゴンジャにも失念 

(十)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10

「・・・妖怪(ばけもの)の世界にあっては、身体と心とが、人間の世界におけるほどはっきりと分かれてはいなかったので、心の病はただちに烈しい肉体の苦しみとなって悟浄を責めた。堪えがたくなった渠は、ついに意を決した。「このうえは、いかに骨が折れようと、また、いかに行く先々で愚弄され哂われようと、とにかく一応、この河の底に栖むあらゆる賢人、あらゆる医者、あらゆる占星師に親しく会って、自分に納得のいくまで、教えを乞おう」と。 渠は粗末な(ア)直綴を纏うて、出発した。
・・・最初に悟浄が訪ねたのは、黒卵道人とて、そのころ最も高名な幻術の大家であった。あまり深くない水底に累々と岩石を積み重ねて洞窟を作り、入口には斜月三星洞の額が掛かっておった・・・洞の奥で(1)キョゴウの背に座った黒卵道人も、それを取り囲む数十の弟子たちも、口にすることといえば、すべて神変不可思議の法術のことばかり。また、その術を用いて敵を欺こうの、どこそこの宝を手に入れようのという実用的な話ばかり。悟浄の求めるような無用の思索の相手をしてくれるものは誰一人としておらなんだ。結局、ばかにされ、哂いものになった揚句、悟浄は三星洞を追い出された。
(注)キョゴウ:大きな海亀
・・・次に悟浄が行ったのは、沙虹隠士のところだった。これは、年を経た(イ)蝦の精で、すでに腰が弓のように曲がり、半ば河底の砂に埋もれて生きておった。悟浄はまた、三月の間、この老隠士に侍して、身の廻りの世話を焼きながら、その深奥な哲学に触れることができた
・・・噂によれば、坐忘先生は常に坐禅を組んだまま眠り続け、五十日に一度目を覚まされるだけだという・・・悟浄が来てから四日めに先生は眼を開いた。すぐ目の前で悟浄があわてて立ち上がり、礼拝をするのを、見るでもなく見ぬでもなく、ただ二、三度瞬きをした。しばらく無言の対坐を続けたのち悟浄は恐る恐る口をきいた。「先生。さっそくでぶしつけでございますが、一つお伺いいたします。いったい『我』とはなんでございましょうか?」「咄(とつ)! ・・・」という烈しい声とともに、悟浄の頭はたちまち一棒を喰らった。渠はよろめいたが、また座に直り、しばらくして、今度は十分に警戒しながら、先刻の問いを繰返した・・・さて、それで厚い唇を閉じ、しばらく悟浄のほうを見ていたが、やがて眼を閉じた。そうして、五十日間それを開かなかった。悟浄は辛抱強く待った。五十日めにふたたび眼を覚ました坐忘先生は前に坐っている悟浄を見て言った。「まだいたのか?」悟浄は謹しんで五十日待った旨を答えた。「五十日?」と先生は、例の夢を見るようなトロリとした眼を悟浄に注いだが、じっとそのままひと時ほど黙っていた。やがて重い唇が開かれた。
「時の長さを計る尺度が、それを感じる者の実際の感じ以外にないことを知らぬ者は愚かじゃ。人間の世界には、時の長さを計る器械ができたそうじゃが、のちのち大きな誤解の種を蒔くことじゃろう。大椿の(2)ジュも、朝菌の(3)ヨウも、長さに変わりはないのじゃ。時とはな、我々の頭の中の一つの装置じゃわい」 そう言い終わると、先生はまた眼を閉じた。五十日後でなければ、それがふたたび開かれることがないであろうことを知っていた悟浄は、睡(ねむ)れる先生に向かって恭々しく頭を下げてから、立去った。・・・
・・・一人の若者が叫んでいた。「我々の短い生涯が、その前とあととに続く無限の大永劫の中に没入していることを思え。我々の住む狭い空間が、我々の知らぬ・また我々を知らぬ・無限の大(4)コウボウの中に投げ込まれていることを思え。誰か、みずからの姿の微小さに、おののかずにいられるか。我々はみんな鉄鎖に繋がれた死刑囚だ。毎瞬間ごとにその中の幾人かずつが我々の面前で殺されていく。我々はなんの希望もなく、順番を待っているだけだ。時は迫っているぞ。その短い間を、自己欺瞞と酩酊とに過ごそうとするのか? 呪われた卑怯者め!その間を汝の惨めな理性を恃んで(ウ)自惚れ返っているつもりか? 傲慢な身の程ほど知らずめ! 噴嚏(くしゃみ)一つ、汝の貧しい理性と意志とをもってしては、左右できぬではないか。」
・・・白皙の青年は頬を紅潮させ、声を(エ)嗄らして叱咤した。その女性的な高貴な風姿のどこに、あのような激しさが潜んでいるのか。悟浄は驚きながら、その燃えるような美しい瞳に見入った。渠は青年の言葉から火のような聖い矢が自分の魂に向かって放たれるのを感じた。・・・
・・・最初の一撃にしくじった妖怪の怒りに燃えた貪食的な顔が大きく迫ってきた。悟浄は強く水を蹴って、泥煙を立てるとともに、(5)ソウコウと洞穴を逃れ出た。苛刻な現実精神をかの獰猛な妖怪から、身をもって学んだわけだ、と、悟浄は(オ)顫えながら考えた。 
・・・隣人愛の教説者として有名な(6)ムチョウコウシの講筵に列したときは、説教半ばにしてこの聖僧が突然饑えに駆られて、自分の実の子(もっとも彼は蟹の妖精ゆえ、一度に無数の子供を卵からかえすのだが)を二、三人、むしゃむしゃ喰べてしまったのを見て、仰天した。慈悲忍辱を説く聖者が、今、衆人環視の中で自分の子を捕えて食った。そして、食い終わってから、その事実をも忘れたるがごとくに、ふたたび慈悲の説を述べはじめた。忘れたのではなくて、先刻の飢えを充たすための行為は、てんで彼の意識に上っていなかったに相違ない。ここにこそ俺の学ぶべきところがあるのかもしれないぞ、と、悟浄はへんな理窟をつけて考えた。俺の生活のどこに、ああした本能的な没我的な瞬間があるか。渠は、貴き訓を得たと思い、(7)ヒザマズいて拝んだ。
・・・蒲衣子(ほいし)の庵室は、変わった道場である。僅か四、五人しか弟子はいないが、彼らはいずれも師の歩みに倣うて、自然の(8)ヒヤクを探究する者どもであった。探求者というより、陶酔者と言ったほうがいいかもしれない。彼らの勤めるのは、ただ、自然を観て、しみじみとその美しい調和の中に透過することである。
「まず感じることです。感覚を、最も美しく賢く洗煉することです。自然美の直接の感受から離れた思考などとは、灰色の夢ですよ。」と弟子の一人が言った。
「心を深く潜ませて自然をごらんなさい。雲、空、風、雪、うす碧あおい氷、紅藻の揺れ、夜水中でこまかくきらめく(9)ケイソウ類の光、(10)オウム貝の螺旋、紫水晶の結晶、柘榴石の紅、螢石の青。なんと美しくそれらが自然の秘密を語っているように見えることでしょう。」彼の言うことは、まるで詩人の言葉のようだった。
 寐たのでもなく、さりとて覚めていたのでもない。悟浄は、魂が甘く疼くような気持で茫然と永い間そこに蹲っていた。そのうちに、渠は奇妙な、夢とも幻ともつかない世界にはいって行った。水草も魚の影も卒然と渠の視界から消え去り、急に、得もいわれぬ蘭麝の匂いが漂うてきた。と思うと、見慣れぬ二人の人物がこちらへ進んで来るのを渠は見た。
 前なるは手に錫杖をついた一癖ありげな偉丈夫。後ろなるは、頭に宝珠(カ)瓔珞を纏い、頂に(キ)肉髻あり、妙相端厳、仄かに円光を負うておられるは、何さま尋常人とならずと見えた。さて前なるが近づいて言った。
 覚えず頭を垂れた悟浄の耳に、美しい女性的な声――妙音というか、梵音というか、海潮音というか、――が響いてきた。
「悟浄よ、(ク)諦らかに、わが言葉を聴いて、よくこれを思念せよ。身の程ほど知らずの悟浄よ。いまだ得ざるを得たりといいいまだ証しせざるを証せりと言うのをさえ、世尊はこれを増上慢とて難ぜられた。さすれば、証すべからざることを証せんと求めた爾のごときは、これを至極の増上慢といわずしてなんといおうぞ。爾の求むるところは、阿羅漢も(ケ)辟支仏もいまだ求むる能わず、また求めんともせざるところじゃ。哀れな悟浄よ。いかにして爾の魂はかくもあさましき迷路に入ったぞ。正観を得れば浄業たちどころに成るべきに、爾、心相(コ)羸劣にして邪観に陥り、今この三途無量の苦悩に遭う。惟うに、爾は観想によって救わるべくもないがゆえに、これよりのちは、一切の思念を棄て、ただただ身を働かすことによってみずからを救おうと心がけるがよい。・・・」「悟浄出世」(中島敦)
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<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題 (27-③用) その8 標準解答>
(一)
1.けんち 2.びんびん 3.りゅうぼう 4.そうてい 5.きんせん 6.よえい 7.しょうしょう 8.きょくきん 9.はいすい 10.どうこう 11.すうしん 12.こうこう(虫の羽音) 13.えつ 14.わきょ(漢検よみ。「かきょ」も可か) 15.けいろ 16.しゅたん 17.せんじょ 18.はしゃ 19.だいおう 20.こうらん
21.つれあい 22.ひとえ 23.あしげ 24.おおあめ 25.まつ 26.すじ 27.こびん 28.おか 29.むら 30.ふえ
(二)
1.矍鑠 2.病羸 3.匍匐 4.嘸 5.耄碌 6.改刪 7.颯爽 8.肯綮 9.箴言 10.森厳 11.僭称 12.先蹤 13.賞辞・頌辞 14.聳峙 15.霎時
(三)
1.纐 2.籡 3.魞 4.聢 5.鯐
(四)
1.短臂 2.内嬖 3.婚媾 4.反汗 5.腐毫
 (五)
問1
1.藍縷 2.棋布 3.巾幗 4.薫炙 5.篆刻 6.栄諧 7.竜蟠 8.澆季 9.糶糴 10.葉公
問2
11.オ 12.キ 13.コ 14.ア. 15.エ
(六)
1.つばき 2.へくそかずら 3.このこ 4.ちょろぎ 5.ほんだわら 6.いせ 7.おもだか 8.きめ 9.ひらで 10.はなづら
(七)
1.けんれん 2.こいした 3.ちりゃく 4.う 5.かんかく 6.ふせ 7.かくじ 8.みみき 9.きゅうもん 10.ただ
(八)
1.遐齢 2.諷経 3.宴(燕)座 4.鰥夫 5.荼毒 6.過褒 7.奸慝・姦慝 8.急湍 9.触衣 10.碧天 
(九)
1.艾栄 2.衢道 3.頤養 4.紺屋 5.瞽叟 6.籌策 7.櫃 8.遺 9.庖丁(「包丁」でも可かも) 10.権者
(十)
(1)巨鼇 (2)寿 (3)夭  (4)広袤 (5)愴惶(倉皇・蒼惶) (6)無腸公子 (7)跪 (8)秘鑰 (9)珪藻 (10)鸚鵡 
(ア)じきとつ (イ)えび (ウ)うぬぼ (エ)か (オ)ふる (カ)ようらく (キ)にくけい (ク)つまび (ケ)びゃくしぶつ (コ)るいれつ 
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syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題 (27-③用) その7

2015年12月24日 | 模擬試験問題
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>

●「syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題 (27-③用) その7」の配信です。奮ってご参加ください(^^)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題(27-③用) その7 >  制限時間 60分以内を厳守のこと

(一) 次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.天地と我と恁麼の交渉あり
2.幎冒を為りて乃ち死す
3.たる彼の飛隼、其れ飛んで天に戻る
4.一語 中たらざれば、即ち、愆尤駢び集まる
5.堆砌された丘あり
6.游徙すれば吉なり
7.欺軟怕硬、宜しからず
8.彪炳、千古なり
9.流潦、浩として縦横たり
10.江南に丹橘あり 冬を経るも猶、緑林  
11.林表 霽色明らかなり 城中 暮寒を増す 
12.鼇身 天に映じて黒く 魚眼 波を射て紅し
13.文質 相、炳煥す 
14.白馬は嚼齧す 黄金の勒 
15.丹葩 陽林に曜く   
16.夜雨 春韭を剪る 
17.未だなり、猶、嚮景に応ず
18.孛戻の輩、夥し 
19.密雨 斜めに侵す 薜茘の牆
20.螺頭の雲篦 節を撃ちて砕ける
21.狼、その胡をむ  
22.皁莢(さいかち)は、い莢と読む
23.元いに亨る、貞しきにろし 
24.犬蓼は俗に「アカマンマ」ともいうが、巨大なアカマンマの風情となるものはという 
25.大姦の去ること、の斯にぬくがごとし
26.はキササゲまたはアカメガシワという植物の古名である
27.肉を委して餓虎のに当たる
28.石油ストーブの上で手袋をかす 
29.仰せ、んで承ります
30.が巻きあがる 

(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。(30)2×15
1.イチルの望みを託す
2.人からショウヨウされて出馬する 
3.ランダな生活を浸っている
4.ハリツケの刑に処される 
5.京都のオケラ祭を見学する 
6.烏賊のシオカラを食す   *「塩辛」以外の漢字一字で記すこと。
7.頭脳メイセキな人だ 
8.紙ヤスリは磨研紙ともいう 
9.ズシに経巻を安置する   
10.専らカンチョウを主眼として稗史を編む 
11.カンチョウを放って敵情を探る 
12.高く飛ぶ鳥をカンチョウという 
13.会社の定カンを作成する 
14.小児にカンの虫が起る  
15.麦カンとは麦わらのことだ 

(三)次の傍線部分のカタカナを国字で記せ。(10)2×5
1.鯔の成長したのがオオボラ
2.カケスが木のうえで鳴いている
3.サカキの木を神事に用いる
4.プロのハナシ家がいる
5.シツケ糸で縫い目を整える

(四)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.よどみなく論説するさまの喩え
2.崩れ落ちる雪。雪崩。
3.禅宗で、僧が死者に対して哀悼の意を表して朗読する文
4.知識をひらき養うこと。。
5.足を縮めて小股にあるくこと。また、恐れるさま
 
<語群>
(きょくせき、しゅくせき、ねんこうぶん、りゅうりゅう、きょせつ、たいせつ、ほうせつ、けいばい)  

(五)次の四字熟語について、問1と問2に答えよ。 (30)   
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
1.ア.海市(  )
2.イ.空谷(  )
3.ウ.貧賤(  )
4.エ.王楊(  )
5.オ.干戚(  )
6.カ.(  )之嗟  
7.キ.(  )奉承
8.ク.(  )江雲
9.ケ.(  )喙息
10.コ.(  )之性
<語群>
(きこう、あゆ、うぼう、ゆうせき、きょうけい、しんろう、きょうおん、ろらく、いじゅ、ほうう)

問2 次の11~15の解説・意味にあてはまるものを、問1のア~コの四字熟語から一つ選び、記号(ア~コ)で記せ。(10)2×5
11.まずしくてうれえかなしむこと
12.初唐の四人の詩の大家
13.戦場で兵士が父母を思う心・なげき
14.武の舞と文の舞のこと
15.遠くにいる友人を思う情が切なこと

(六)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.斑葉 2.野芝麻 3.仙蓼 4.馬陸 5.魚条 6.乙鳥 7.飛白 8.縹緻 9.浮塵子 10.提子

(七)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1.恫痛 ― 2.恫む 
イ.3.欹危 ― 4.欹ける
ウ.5.虔劉 ― 6.虔す  
エ.7.詼諧―  8.詼ける 
オ.9.結紮 ― 10.紮ねる

(八)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
<対義語>
1.嚮明 2.椎鈍 3.山巓 4.簒奪 5.執拗 
<類義語>
6.子息 7.晨昏 8.脱穀 9.文章 10.挺身
<語群>
(けいぶん、さんし、じゅぜん、しょうべい、そうぼ、てんたん、えいご、れいろう、じんすい、ばんらい)

(九)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
<故事成語類>
1.韓盧を駆りてケントを搏つ  
2.ジヘイは食らふ勿れ、帰師は遏める勿れ 
3.勝つ者の用うるは敗者の  
4.蚊をらず  
5.橘化してとなる   
6.カンショの楽しみ 
7.敗兵は銖を以ってイツを称るがごとし
8.思いオモクサ思われ面皰 
9.言行は君子のスウキ  
10.シュウを挙げ子を挙ぐ

(十)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10

「・・・此の定基が三十歳、人生はこれからという三十歳になるやならずに、浮世を思いきって、(ア)簪纓を抛ち棄て、  (イ)耀ける家柄をも離れ、木の端、竹の(ウ)片のような(エ)青道心になって、寂心の許に走り、其の弟子となったのは、これも因縁成熟して其処に至ったのだと云えば、それまでであるが、保胤が長年の間、世路に彷徨して、道心の(1)キスウを抑えた後に、漸く暮年になって世を遁れ、仏に入ったとは異なって、別に一段の運命機縁にあやつられたものであった。定基は家柄なり、性分なりで、もとより学問文章に親んで、其の鋭い資質のまにまに日に日に進歩して居たが、豪快な気象もあった人のこととて合間合間には(2)デンリョウ (オ)馳騁をも事として(3)ウッカイを開いて喜びとしていた・・・
・・・匡衡は七歳にして書を読み、九歳にして詩を賦したと云われた英才で、祖父の維時の学を受け、長じて博学、(カ)渉らざるところ無しと世に称せられていた。其の文章の英気があって、当時に水際だっていたことは、保胤の評語に、鋭卒数百、堅甲をぬき駿馬に鞭って、粟津の浜を過ぐるが如し、とあったほどで、前にも既に其の事は述べた。しかも和歌までも(4)カンノウで、男ぶりは何様どうだったか、ひょろりとして丈高く、さし肩であったと云われるから、ポッチャリとした(キ)御公卿さん達の好い男子では無かったろうと思われる。さし肩というのは、菩薩肩というのとは反対で、菩薩肩は菩薩像のような優しい肩つき、今でいう撫で肩であり、さし肩というのは今いう怒り肩で漢語の所謂(5)エンケンである。エンケン豺目結喉露唇なんというのは、物の出来る人や(6)キガサの人に、得てある相だが、余り人好きのする方では無い。だから男振りは好い方であったとも思われないが、此の匡衡の迎えた妻は、女歌人の中でも指折りの赤染右衛門で、其の頃丁度匡衡もまだ三十前、赤染右衛門も二十幾歳、子の挙周は生れていたか、未だ生れていなかったか知らないが、若盛りの夫婦で、女貌郎才、相当って居り、(7)キンシツこまやかに相和して人も羨む中であったろうことは思いやられるのである。

・・・匡衡は少くとも公任卿には斉名以言よりも文威の高いものと認められて面目を施した。其の文が今遺っているから面白い。読んで見ると其の中に、「臣幸ひに累代上台の家より出でて、謬って過分(8)ケンカクの任に至る。才は拙くして零落せり、(ク)槐葉前蹤を期し難く、病重うして(9)セイチす、柳枝左の臂に生ふ可し」とあるところなどは、実に謙遜の中に(10)キョウジをあらわして、如何にもおもしろい。槐葉前蹤を期し難し、と云って、少し厭味を云って置いて、柳枝(ケ)左臂に生ずべしと、荘子を引っ張り出してオホンと澄ましたところなどは、成程気位の高い公任卿を破顔させたろうと思われる。それから(コ)加之と云って、皇太后の御上を云い、「猶子の恩を蒙りて、兼ねて長秋の監たり、嘗薬の事、相譲るに人無し」といい、「暫く彼の仙院の塵を継いで、偏へに此の后闈の月に宿せん」と云ったあたり、此の時代の文章として十分の出来である。・・・」「連環記」(幸田露伴)

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<syuusyuu 漢検1級 模擬試験問題 (27-③用) その7 標準解答>
(一)
1.いんも(注1) 2.べきぼう 3.いつ 4.けんゆう 5.たいせい 6.ゆうし 7.はこう 8.ひょうへい 9.りゅうろう 10.たんきつ 11.せいしょく 12.ごうしん 13.へいかん 14.しゃくげつ 15.たんぱ 16.しゅんきゅう 17.きょうえい 18.はいれい 19.へいれい 20.うんぺい 
21.ふ 22.くろ 23.よ 24.おおけたで 25.けづめ 26.ひさぎ 27.みち(こみち) 28.かわ(注2) 29.つつし 30.つむじかぜ
(注1)他に、「じんま」「じんも」「にんま」と読んでいる辞書もある。(注2)「と(かす)」とも読めるが文意からは適当でない。
(二)
1.一縷 2.慫慂 3.懶惰 4.磔・桀・辜 5.朮・<白朮> 6.胥・醢・醯 7.明晰・明晳 8.鑢 9.龕・厨子 10.勧懲(*坪内逍遥のことばから) 11.間諜 12.翰鳥 13.款 14.疳 15.稈
(三)
1.鮱 2.鵥 3.榊 4.噺 5.躾 
(四)
1.鋸屑 2.頽雪 3.拈香文 4.啓培 5.蹙蹐
(五)
問1
1.蜃楼 2.跫音 3.憂戚 4.盧駱 5.羽旄 6.鴇羽 7.阿諛 8.渭樹 9.跂行 10.薑桂
問2
11.ウ 12.エ 13.カ 14.オ 15.ク  
(六)
1.いさは 2.おどりこそう 3.われもこう 4.やすで 5.すわやり 6.つばめ 7.かすり 8.きりょう 9.うんか 10.ひさげ
(七)
1.とうつう(「どうつう」も可と思われる) 2.いた 3.きき 4.かたむ 5.けんりゅう 6.ころ 7.かいかい 8.おど 9.けっさつ 10.たば
(八)
1.晩来 2.英悟(叡悟) 3.山趾 4.受禅 5.恬澹 6.令郎 7.蚤暮 8.舂米 9.奎文 10.尽瘁
(九)
1.蹇兎 2.餌兵 3.棋 4.駆 5.枳 6.関雎 7.鎰 8.面瘡 9.枢機 10.讐
(十)
(1)帰趨 (2)田猟 (3)鬱懐 (4)堪能 (5)鳶肩 (6)気嵩 (7)琴瑟(8)顕赫 (9)栖遅 (10)矜恃
(ア)しんえい (イ)かがや (ウ)きれ (エ)あおどうしん (オ)ちてい(注) (カ)わた (キ)おくげ (ク)かいよう (ケ)さび・さひ (コ)しかのみならず

(注)青空文庫の原文は「馳聘(ちへい)」となっているが、「田猟馳騁(ちてい)」という成語(老子)の誤りではないかと思い、当方にて勝手に「馳騁」に変更しております。(青空文庫のミスか、作者のミスか、それとも、この熟語そのもので良いのかどうかは不詳・・・ただし、「馳聘(ちへい)」という熟語は、大漢和・字通・大字源・漢字源の4辞典には掲載されておりません・・・。

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