家具山小学校から吉村先生に引率されて3年生19名が1月26日(木) 9時30分~13時50分まで今井町に研修に来られた
目的は 今井町を通して、昔の暮らしを知ったり考えたりする。
橿原市にある、著名な日本の文化財にふれ、郷土愛を育てる。
かまど体験を通して、現在の日常生活との違いとありがたさに気づくきっかけとしたい。
ということで
今井町町並み保存会としても大いに歓迎、華甍で町の概略を説明、難しいことは分からないだろうと優しい言葉を探しながら話していたが想像以上に事前に勉強してきているのに驚いた
町歩きでも真剣に耳を傾け、うなずいてくれる顔が輝いていた
米谷家住宅に到着、いよいよかまど体験、事前の注意に真剣に耳を傾け、目を輝かせている
かまどに火が入ると一斉に感動の声が上がる 全員が少しずつ火を調節したり、薪をくべたり
、
自分たちで沸かしたお茶で持参のお弁当を今井町町並み保存会のお膳に乗せて座布団に正座していただきます 本当においしそうに食べていた
食後は全員で後片付け、特にかまどの火の後始末には時間をかけて説明していたが、真剣に聞き入ってくれていた
片付けが終わると井戸の水くみ体験後、再び町歩きをしながら帰路について行かれた
シリア共和国との研修会
1昨年秋、突然私の元にシリア共和国からの研修依頼が舞い込んできた
当初は4月に実施することで同意し、準備を進めていたが、3月11日の大震災による放射能汚染を危惧し、ビサが発行されず中断したが、昨年暮れ、再度要請があった
その内容は
独立行政法人 国際協力機構(JICA)による技術協力プロジェクトとして、2009年9月より「シリア国ダマスカス首都圏都市計画・管理能力向上プロジェクト」が実施されており、都市計画におけるシリア側政府機関の能力向上を目的とした2012年7月までの3年間にわたるプロジェクトとある
シリアの首都ダマスカス県は世界遺産に指定された旧市街地を有する歴史的都市であり、その保全及び再生が求められています。
一方、ダマスカス県に隣接するダマスカス郊外県ではダマスカス県からの市街地のスプロールが進行し、均衡ある市街地の形成と緑地の保全が緊急の課題となっています。
プロジェクトでは、ダマスカス県の歴史的市街地(カナワート南地区)及びダマスカス郊外県の緑地及び農地を有するゴータロード地区を対象とした地区計画を作成し、モデル事業の実施に取り組み、長期的な街づくり及び村おこしを図るために住民参加による多様な活動に焦点を当てている
JICKにおいてはシリア側政府機関に日本における事例や経験を紹介し、シリア側担当者に体感してもらうために、住民参加による街づくりを主題とした研修を実施することとなりました。
同研修には、シリアの政府機関である地方自治省、ダマスカス県及びダマスカス郊外県の職員が参加して日本における知見及び経験を学び、今後のシリアの都市計画に資することを期待しています。
つきましては、先進地、今井町町並み保存会のお話を是非お伺いしたく存じますとJICAからの委託があった
研修プログラムの詳細は
日本の各地を2012年1月10日~1月31日 (22日間)日本の各地を研修するもので、今井町では次の課題で研修を行ないたい
研修日時 :2012年1月20日(金)13:00~16:00
研修時間 :予定を大きく超過して17時を過ぎてお別れをした
※日本語でお話をし、通訳者がアラビア語へ逐次通訳をしていく
研修場所 :今井まちづくりセンターを中心に今井町内全域で
研修内容 :シリア国首都ダマスカスの歴史保全地区に指定されているカナワート南地区では、モデル事業として
町づくりセンターの開設
町づくりに関わる住民組織の設立に取り組んでおられる。空家となっている歴史的建築物をセンターとして改修し、住民組織による運営・維持管理を目論んでおられます。
今井まちづくりセンターはじめ今井町では、古い民家を改修し、今井町町並み保存会により運営・維持管理されており、類似性が高い事例と思い、今回の研修では、以下の視点からの講義を希望されていた
講義テーマ「歴史的建造物を使用した街づくりセンター及び歴史的市街地の改善事例」
町並み保存会によるセンターの運営・維持管理の仕組み
センターを起点とした町づくりに関わる活動内容
カナワート南地区は細街路から構成され、観光化とは異なる町づくりを志しており、今井町と類似した特徴を有しており、講義に加えて、以下の視点から町並みの視察も希望された
―観光地ではない伝統的建造物群保存地区へ向けた取り組み
―歴史的建造物の借家・空家による問題と対策
―細街路に関わる問題点と改善へ向けた取り組み
※講義資料は2011年3月に提供し、アラビア語に翻訳したものを事前に渡しておいた
このお世話をしていただいたのは
レックス・インターナショナルの林 真理子・黒田正人さんでご苦労さまでした
JICA担当部署:JICA, 独立行政法人 国際協力機構
経済基盤開発部 都市・地域開発グループ 都市・地域開発第一課
参加メンバーは
■地方自治省(Ministry of Local Administration)職員
1) Nadia Helmi(女性)
・ 所属:Directorate of Urban Planning
・ プロジェクト担当業務:農産加工及び参加型新規経済活動
2) Sanaa Anini (女性)
・ 所属:Directorate of Urban Development
・ プロジェクト担当業務:バイオガスを活用した有機農業
3) Rafif AlTannani (女性)
・ 所属:(Directorate of Urban Development)
・ プロジェクト担当業務:ゴータ地区の灌漑農業
■ダマスカス県庁(Damascus Governorate)職員
4) Jamal Alyoussef(男性)
・ 所属:Directorate of Urban Planning
・ プロジェクト担当業務:都市計画局長補佐
5) Maza Bek(女性)
・ 所属:Directorate of Urban Planning
・ プロジェクト担当業務:南カナワート地区歴史保全緩衝地区及び街づくりセンター
6) Aber Mansour(女性)
・ 所属:Directorate of Old Damascus
・ プロジェクト担当業務:南カナワート地区のの環境教育及びファサード改善
7) Azzam Alhawwari(男性)
・ 所属:Directorate of Old Damascus
・ プロジェクト担当業務:南カナワート地区のファサード改善
■ダマスカス郊外県(Rural Damascus Governorate)職員
8) Ahmad Sheck Mohamad (男性)
・ 所属:Directorate of regional planning and information technology
・ プロジェクト担当業務:地域開発・情報技術局長
9) Ali Ziab (男性)
・ 所属:Directorate of Agriculture
・ プロジェクト担当業務:ゴータ地区農業振興政策及びバイオガスを活用した有機農業
10) Raghad Sharaf Eddin(女性)
・ 所属:Urban and regional planner / engineer
・ プロジェクト担当業務:ゴータ地区節水灌漑担当
※通訳兼コーディネーター 1名(アラビア語-日語)・開発コンサルタント 1名が同行、全員で12名の訪問となった
いつものように今井町町並み保存会の対応は変わらず、着物姿で迎え、お茶を振舞い、
活発に議論を交わし、熱い思いのぶつかり合う充実した研修会であったが、内乱で失われていく文化遺産を守ろうとする強い気持ちを皆さんが持っておられて、「故郷が好きで、これを一生懸命守り、次の世代に渡すことは民族、風習が変わっても人間であるなら一緒でしょ」という話をした頃から、あちこちからすすり泣きが始まり、広がり、私ももらい泣きしながら講義を続けた
内乱もなく、おだやかな中に育ったから、徐々に失われていく宝物に気付かない我々には、彼らの涙する深さを推し量る物差しを持ち合わせていないが、凄い時間を頂けたと感謝している、とともに今井町町並み保存会の「おもてなしの心」はどこにでも通用するほんま物だなと実感でき、励みになった
1昨年秋、突然私の元にシリア共和国からの研修依頼が舞い込んできた
当初は4月に実施することで同意し、準備を進めていたが、3月11日の大震災による放射能汚染を危惧し、ビサが発行されず中断したが、昨年暮れ、再度要請があった
その内容は
独立行政法人 国際協力機構(JICA)による技術協力プロジェクトとして、2009年9月より「シリア国ダマスカス首都圏都市計画・管理能力向上プロジェクト」が実施されており、都市計画におけるシリア側政府機関の能力向上を目的とした2012年7月までの3年間にわたるプロジェクトとある
シリアの首都ダマスカス県は世界遺産に指定された旧市街地を有する歴史的都市であり、その保全及び再生が求められています。
一方、ダマスカス県に隣接するダマスカス郊外県ではダマスカス県からの市街地のスプロールが進行し、均衡ある市街地の形成と緑地の保全が緊急の課題となっています。
プロジェクトでは、ダマスカス県の歴史的市街地(カナワート南地区)及びダマスカス郊外県の緑地及び農地を有するゴータロード地区を対象とした地区計画を作成し、モデル事業の実施に取り組み、長期的な街づくり及び村おこしを図るために住民参加による多様な活動に焦点を当てている
JICKにおいてはシリア側政府機関に日本における事例や経験を紹介し、シリア側担当者に体感してもらうために、住民参加による街づくりを主題とした研修を実施することとなりました。
同研修には、シリアの政府機関である地方自治省、ダマスカス県及びダマスカス郊外県の職員が参加して日本における知見及び経験を学び、今後のシリアの都市計画に資することを期待しています。
つきましては、先進地、今井町町並み保存会のお話を是非お伺いしたく存じますとJICAからの委託があった
研修プログラムの詳細は
日本の各地を2012年1月10日~1月31日 (22日間)日本の各地を研修するもので、今井町では次の課題で研修を行ないたい
研修日時 :2012年1月20日(金)13:00~16:00
研修時間 :予定を大きく超過して17時を過ぎてお別れをした
※日本語でお話をし、通訳者がアラビア語へ逐次通訳をしていく
研修場所 :今井まちづくりセンターを中心に今井町内全域で
研修内容 :シリア国首都ダマスカスの歴史保全地区に指定されているカナワート南地区では、モデル事業として
町づくりセンターの開設
町づくりに関わる住民組織の設立に取り組んでおられる。空家となっている歴史的建築物をセンターとして改修し、住民組織による運営・維持管理を目論んでおられます。
今井まちづくりセンターはじめ今井町では、古い民家を改修し、今井町町並み保存会により運営・維持管理されており、類似性が高い事例と思い、今回の研修では、以下の視点からの講義を希望されていた
講義テーマ「歴史的建造物を使用した街づくりセンター及び歴史的市街地の改善事例」
町並み保存会によるセンターの運営・維持管理の仕組み
センターを起点とした町づくりに関わる活動内容
カナワート南地区は細街路から構成され、観光化とは異なる町づくりを志しており、今井町と類似した特徴を有しており、講義に加えて、以下の視点から町並みの視察も希望された
―観光地ではない伝統的建造物群保存地区へ向けた取り組み
―歴史的建造物の借家・空家による問題と対策
―細街路に関わる問題点と改善へ向けた取り組み
※講義資料は2011年3月に提供し、アラビア語に翻訳したものを事前に渡しておいた
このお世話をしていただいたのは
レックス・インターナショナルの林 真理子・黒田正人さんでご苦労さまでした
JICA担当部署:JICA, 独立行政法人 国際協力機構
経済基盤開発部 都市・地域開発グループ 都市・地域開発第一課
参加メンバーは
■地方自治省(Ministry of Local Administration)職員
1) Nadia Helmi(女性)
・ 所属:Directorate of Urban Planning
・ プロジェクト担当業務:農産加工及び参加型新規経済活動
2) Sanaa Anini (女性)
・ 所属:Directorate of Urban Development
・ プロジェクト担当業務:バイオガスを活用した有機農業
3) Rafif AlTannani (女性)
・ 所属:(Directorate of Urban Development)
・ プロジェクト担当業務:ゴータ地区の灌漑農業
■ダマスカス県庁(Damascus Governorate)職員
4) Jamal Alyoussef(男性)
・ 所属:Directorate of Urban Planning
・ プロジェクト担当業務:都市計画局長補佐
5) Maza Bek(女性)
・ 所属:Directorate of Urban Planning
・ プロジェクト担当業務:南カナワート地区歴史保全緩衝地区及び街づくりセンター
6) Aber Mansour(女性)
・ 所属:Directorate of Old Damascus
・ プロジェクト担当業務:南カナワート地区のの環境教育及びファサード改善
7) Azzam Alhawwari(男性)
・ 所属:Directorate of Old Damascus
・ プロジェクト担当業務:南カナワート地区のファサード改善
■ダマスカス郊外県(Rural Damascus Governorate)職員
8) Ahmad Sheck Mohamad (男性)
・ 所属:Directorate of regional planning and information technology
・ プロジェクト担当業務:地域開発・情報技術局長
9) Ali Ziab (男性)
・ 所属:Directorate of Agriculture
・ プロジェクト担当業務:ゴータ地区農業振興政策及びバイオガスを活用した有機農業
10) Raghad Sharaf Eddin(女性)
・ 所属:Urban and regional planner / engineer
・ プロジェクト担当業務:ゴータ地区節水灌漑担当
※通訳兼コーディネーター 1名(アラビア語-日語)・開発コンサルタント 1名が同行、全員で12名の訪問となった
いつものように今井町町並み保存会の対応は変わらず、着物姿で迎え、お茶を振舞い、
活発に議論を交わし、熱い思いのぶつかり合う充実した研修会であったが、内乱で失われていく文化遺産を守ろうとする強い気持ちを皆さんが持っておられて、「故郷が好きで、これを一生懸命守り、次の世代に渡すことは民族、風習が変わっても人間であるなら一緒でしょ」という話をした頃から、あちこちからすすり泣きが始まり、広がり、私ももらい泣きしながら講義を続けた
内乱もなく、おだやかな中に育ったから、徐々に失われていく宝物に気付かない我々には、彼らの涙する深さを推し量る物差しを持ち合わせていないが、凄い時間を頂けたと感謝している、とともに今井町町並み保存会の「おもてなしの心」はどこにでも通用するほんま物だなと実感でき、励みになった