Wine&Dish&Music・・・

2009年11月に念願のJAZZ BAR をオープン。
よちよち歩きで、何とかやっています。
飲み食べ歩きは激減。

やっと行けたぞシリーズ=その2=大久保 土地

2006-06-27 23:20:32 | 韓国料理
nonchiさんのブログを読んで「この店行ってみたぁ~いっ!」と思ったのは、去年の秋のこと。
以来ずっと頭にはあったのだけど、チャンスに恵まれず・・・もう半年が過ぎて・・・
そんな私に振って湧いたのは、な、な、なんと

   風邪  ゴホッゴホッ

熱が出なかったから薬も飲まずに放置していたら、声が枯れ咳が出始めて・・・
病院に行ったら「これはひどい!扁桃腺腫れ過ぎだ」と言われてしまったorz◎| ̄|_

風邪の時は「トムヤムクン」か「韓国鍋」が効く体質の私。
それを知っているDH氏が「韓国鍋食べに行く?」と言った途端、「行くけど大久保じゃなきゃイヤ」という言葉が口から出ていました。
お店の場所はわかっているし、タクシーに乗って成子坂下から税務署通りに入れば15分位で着くはず。 

   よし行くぞっ!

ですぐ着いた。ワープ気分。


お通しのキムチさま達など・・・うまいっ!


憧れのチーズちぢみさま。
ちょっとチーズが焦げ色だけど、グラタンの上のチーズみたいでいい感じ。
nonchさんが「満月」とおっしゃる、焦げていないのと食べ比べてみたかった~。
次に期待しよう。


私の風邪薬、ホルモン鍋でございます。
風邪の時の唐辛子は喉に悪そうだけど、ノンノンちっとも刺激的じゃないの。
やわらかな辛さ。もともと韓国料理は甘辛いけれど、ここのお鍋はそんなもんじゃなかった。
滋味辛いとでも言いましょうか。味に深みがあって、優しくて、癒される辛さ。

すっごっく美味しいっ!

残ったスープだけでも、十分風邪が治りそうだったよ。
体ポカポカでじんわりと沁みこんでいく感じ。



この日は10人くらいで宴会をしていて、行ったのが遅かったせいもあるけれど、売り切れのメニューがたくさんあったの。
食べたかった「ポッサム」も売り切れ、炒め物もずいぶんなくて・・・
最初「イカタコ海鮮炒め」をオーダーしたのだけれど、お兄さんが「量が多いので食べきれないと思います」とわざわざ言いに来てくれた。
上の写真は、じゃ少なそうなので、とお願いした「豚肉炒め」
でもダメだったピョン。
お腹いぱぁ~いで、2口食べるのがやっと。
DH氏1人でがんばってもらいました。

結局お鍋には「ご飯」も「おうどん」も入れられず、チーズちぢみはお持ち帰りに、かろうじて完食できたのがこの「豚肉炒め」のみという情けなさ。
やはりこういうお店は、2人より大人数の方がたくさんの種類を食べられるとの結論に・・・
でもね、今度2人で行くときは一品減らせばいいんだから、何度も行って違うもの食べればいいのよね。

ふ~ごちそうさま~、お勘定をお願いしてまたびっくり!

  7320円ですと!

生ビール2杯ずつと、チャミとサワーを2杯くらい飲んだはずなのに、7320円って・・・・
なんとあなた、あのお鍋当然2人前だと思っていたら、1人前なのでした。
え~~~っ!

中野の○○の2人前のお鍋より、2回りくらい大きいお鍋で一人前?
中野新橋の○○○だって、この大きさのお鍋は2~3人前だよ。
タクシー代込みでも中野より安い、中野新橋より安い。

  びっくりのお店 (´○`; ポカーン

その日のうちに再訪を決意!
韓国料理食べたくなったら、迷わずタクシーに乗って行きますです。ハイ

蒸し暑い夜に・・・

2006-06-27 18:58:28 | おうちご飯
毎日毎日

蒸し暑い~~~っ!

そうなると欲しくなるのが



いとしのビールちゃん

不思議だけれど、暑いと食べたくなるのがカレー味のお料理。
で、作ってみました。


餃子の皮を使ったサモサちゃん。

材料は、牛挽肉とタマネギ、ジャガイモにピザ用チーズと香辛料、もちろん餃子の皮もね。

タマネギのみじん切りと挽肉を油で炒め、火が通ってパラパラになったら白ワインをジャッと投入。
これは後から入れる香辛料が焦げるのを防ぐためと香り付けのため。
ターメリック・クミンシード・コリアンダー・ジンジャー・カイエンペッパー&SBカレー粉などを適当に振り入れ、さらに炒めるの。私は辛いのが好きなので、カイエンペッパーを大量に(ウフ
塩胡椒で味を付けたら、電子レンジで蒸しておいたジャガイモを崩しながら入れましょう。
粉っぽさを消すのに、トマトソースを大匙一杯ほど入れて、お肉とジャガイモが均一の色になるまで混ぜ混ぜ混ぜ。
味をみて良ければ火を止めます。足りなければ、塩を足してね。
火を止めたら、ピザチーズを掌いっぱいくらい入れ、ひとかたまりにならないようよく混ぜて。
これで中の具は完成。

あとは餃子の皮の上に載せて、もう一枚皮を被せて空気を抜いて、端から斜めに折りたたんでグルッと一周させるだけ。かわいい円盤型のサモサが出来上がります。
これを油でカラリと揚げればオッケー。
揚げたてをハフハフ言いながらかじると、皮はサクサクで中はトロリ~、カレーの風味がフワ~ッ。
ビールゴクゴク飲んじゃいます~。 

 
中身はこんな感じ。溶けたチーズが美味美味美味!

餃子の皮は今いろんなタイプが出ているので、うす皮のものを使ってね。
その方がサクサクに出来るから・・・・・・


↑ちゃんとうす皮と表示してある。

超簡単なので、お試しくださいませ。


ささやかな楽しみ

2006-06-26 18:17:54 | いろいろ、いろいろ
毎年この季節になると必ず買う和菓子。
和菓子といっても、半分以上は果物なのだけど・・・・・・

「源吉兆庵」というお店の「陸乃宝珠
岡山産のマスカット・オブ・アレキサンドリア、その一粒一粒を求肥で包んである。
もちろん皮付き、種もね。マスカットに加工はしていません。そのままの味。

幼稚園~低学年の頃、緑色の葡萄は岡山産マスカットしかなかった。
もちろんそんなの普通に食べていたわけではないけど、お土産やお中元などで年に一度くらいはね。
今のようにお中元=宅配ではなく、親戚や知人の家まで品物を持ってご挨拶に行っていたから、母親にくっついて行った先で「いただき物ですが・・・」と出された記憶もある。
その後、ネオマスカットなる品種が果物屋の店先に並び、緑色の葡萄もそんな特別ではなくなった。
ちなみに緑色ではない葡萄は、巨峰ではなく小さい粒のデラウェア。
まだ種なしではなく、しっかり種がありました。巨峰が出回ったのはその後のこと。

子供の頃の舌の記憶は想像以上に強いのか、単に私が食いしん坊なだけなのか・・・いくら目の前に出されても、ネオマスカットは違う葡萄でしかなく、いつも本物のマスカットを食べたいなぁと思っていた。
ずっと前、新宿の三越の地下でこのお菓子を見つけた時、迷わず購入。
これこれ、この味こそマスカットの香り、う~む幸せと、うっとりしたのでした。
以来デパ地下で見かけるとバラ売りで購入。今年は東急東横店の地下で買いました。
1個240円プラス消費税。

パッケージ

こんなお菓子。きれいでしょ。


求肥が柔らかくて上手に半分に割れなかった(涙)

お行儀悪いかもだけど最初はそのまま食べて、2個目はがんばって求肥をはがして、マスカットだけを味わいます。
マスカット一房買ったら10,000円くらいしちゃうけれど、これはケーキ1個の値段で2つは買える。
初夏から夏にかけての、ささやかな私の楽しみです。


やっと行けたぞシリーズ=その1=自由が丘<とよ田>

2006-06-23 17:28:29 | その他専門料理
待たされてもじっと我慢の子、やっと食べられた<から揚げ>は驚くほどおいしかった

ここっとさんのブログによく登場する<とよ田@自由が丘>
最初の記事を見たとき、あまりにおいしそうで「これは行かねば!」って、ずっと思っていた。
何度も何度も行ってるここっとさん、そのたびに美味しそうな写真が載るから、刺激されっぱなし。
おまけに石松で偶然一緒になった浜田さんまで(記事はここ

 とよ田はいいです!おいしいですよ~(ニコニコ

と絶賛するので、ますますますますますますますます行きたくなるってわけ。

久しぶりに何も予定がなかった土曜日、「とよ田に行こうよ~」とDH氏。
断る理由はひとつもない。「行こう行こう行こう行こう」と4つ返事。
念のため、DH氏にヤフーグルメをチェックしてもらい、自由が丘にレッツゴーッ!

東京に来て最初に住んだ街が自由が丘(正確に言うと九品仏)だったDH氏。
片や自由が丘には10年以上ご無沙汰の私。
当然「道案内は頼んだぜっ!」のはずが・・・・・・

駅に着いて、せっかくとよ田側に下りたのに、ピーコック側に連れて行かれた○| ̄|_
「違うよ!地図見たんでしょ?」というと「・・・見たけど・・・忘れた・・・」

・・・・沈黙・・・・

「あ、でも住所メモしてきた」

・・・・えらいっ!・・・・

電信柱とか、街角の住居表示板を見ながら歩き回り、やっと店を見つけた~。

「あれ、この通り僕の買い物コースだったよ。毎週通っていたけど気付かなかったなぁ・・・」

・・・・・へ・・・・・( -"-)

店を覗くも満員で一度はスルー。
次に来たお客さんが電話してもらう約束をしてたのがちらっと見え、Uターンしてリベンジ。
お姉さんに名前と携帯番号を言って、空いたら電話をお願いした。

・・・・・この時点でお腹はペコペコ・・・・

1時間半くらいお待ちくださいとお姉さん。
どこかのお店で生ビールでもちょこっと飲みたい気分になったが・・・

・・・・DH氏断固拒否!゛(`ヘ´#)・・・・

仕方ないので「父の日」のプレゼントでも探すか・・・と、自由が丘雑貨屋巡りを開始
途中雨に降られ、ドラッグストアで傘を購入
あそこの横道、こちらの雑貨屋、今度はあっちと、ウロウロウロウロウロウロウロウロ
その間中携帯握りしめてたけれど、電話はない。
もう行くところもなくなって、自由が丘デパートへ。
デパートといっても、阿佐ヶ谷のダイヤ街やゴールド街によく似たお店の並び
それがとても懐かしい感じで、ちょっとタイムスリップ気分。
まだかなぁ・・・・と電話を眺めたら、以心伝心ブルブルブルブル~
やっと席が空いたのでした。

小あがり席に案内され、まずは生ビールとコース2人前、お新香を注文。
お通しはオニオンスライス酢醤油かけ。なんてことない一品だけれど、とても美味しい。
まずお新香が到着。「あ、うちと同じ器だ」と変なことで興奮。砥部焼、梅山窯の小鉢。
あっという間に食べ、お新香即おかわり~。

程なくして、砂肝のから揚げが登場。
一つ口に入れ、あまりの美味しさに悶絶状態。
するとDH氏、盛られたザルに線を入れて半分に分割。
僕の陣地の砂肝食べないでねと牽制された。(フン

オニオンスライスとお新香
 
砂肝のから揚げ。砂肝なのに甘くて、クセもなにもない。とにかく美味しい。
境界線がくっきり引かれています・・・(;-_-) ・・・oh,no!

 
砂肝の次には手羽のから揚げが来たんだけど・・・
これが骨まで食べられるくらいよく揚っていて、パリパリパリパリ・・・・
気付いたら何本かの太い骨だけが・・・・だから写真ないです。
上はモモのから揚げと〆の鶏スープ。

小あがりに座っているとカウンター中の様子がよく見える。
揚げ鍋は2つ。最初は2度揚げしているのかな、と思ったんだけど、違った。
砂肝用と肉用に分かれているみたい。
微妙に温度が違うのかしら?肉の大きさがぜんぜん違うから、そんな気がした。
油はかなり高温。
「ジュ~ッ」って音が店中に響くし、マスターが肉を投入後すぐに団扇みたいなので蓋してたから。
そのあとはゆっくりゆっくり、お肉を油の中で泳がせるようにしながら、常に箸で位置を変えてる。
まんべんなく揚がるようにしているんだろうな。
驚いたのは、3回くらい揚げるとすぐに油の交換をするってこと。
天ぷら屋さんみたいに足すんじゃなくて、全部交換。ジャ~って惜しげもなく捨てていた。
油に腰がなくなるとカラリと揚らないものね。さすがだなぁ。
コースを一通り食べて、DH氏が手羽をおかわり。
そこで材料が売り切れたらしく、看板の電気が消えた。時間は9時ちょっと過ぎ。

メニューは「砂肝・モモ・手羽」これだけしかないのに、4時間で売り切れ御免とは・・・
いやはや、すごいお店です。びっくりしました。
ちょっと遠いけれど、再訪店にランクイン。
そうそう、隣に座った常連らしき若者2人。
お姉さんに「ポン酢ください」と言って、お肉をポン酢に浸けて食べていました。
それもとても美味しそうだったなぁ。
あとね、レモンサワーは手作りでした。瓶に入ってるのじゃないのね。
さっぱりしていておいしいので、3杯も飲んでしまいました。
ごちそうさま~!

やっぱり行ってしまったぞ!大好きな石松

2006-06-21 18:31:10 | 焼き鳥・やきとん・刺身居酒屋系

らんまんでお勘定をしたあと「行くんですか?」とお兄さん。
行く場所はもちろん石松であります。

「多分ね、ウフ」とお返事して、外に出た。
時間は11時過ぎ、DH氏はそのままふれあいロード方面へ。
どうやら石松を目指しているらしい。
トコトコトコとついて行く(ニヤリ

ほどなく到着。いつものように小窓から覗く。
「あ、ちょうどお客さん帰ったところだから、どうぞ」とマスター。
最近運がいいというか、わりとスムーズに入れますです。ハイ。

まぁ、あとはいつも通りホッピーにレバ刺し、便乗やきとりなので・・・
そうそう、けっこう上手に写真撮れたので、それでお楽しみくださいな。

店内とレバ刺し君
シロ&カシラマスタードとツクネ君

この時間にツクネ君に遭遇できたのはラッキー
というか、「ナンコツと ツクネどっちを作りたい?」ってマスターに聞いたら
マスターが選んだのがツクネだったというわけ。(ナンコツは作るのすごく大変みたい)

12時過ぎてお手伝いのクマちゃんも来て、翌日の「はまださん出版記念会」の話題に。
DH氏とワイン談義をしていたYさんも行くというので、みんなで待ち合わせましょうに決定!
飲みが続くので、ヨッパにならないうちに家路につくという、珍しく良い子の一日でした。
やっぱ石松好きだなぁ・・・・・☆⌒ヽ(*'、^*)chuッ!


2階で干したという蒸し鰈の一夜干しに感激!中野らんまん

2006-06-20 18:58:30 | 焼き鳥・やきとん・刺身居酒屋系
<あっ!骨しかないっ!・・・夢の跡なり鰈さま・・・>
カメレオンテナーさまのコンサート&サイン会が終わったのは、9時半過ぎ。
当然ハラペコモード。中途半端な時間なので、とりあえず中野まで戻ることにした。
気分は魚、あっさり系・・・金曜の夜なので2軒目「石松」になりそうな雰囲気がするしね。
いつものように北口サンモールからふれあいロード方面へ、適当な場所で右折。
すると右側に「らんまん」があった。

らんまんの大将&お兄さんとは何度か石松でお会いして、「一度行きますね」と約束していたが・・・
いつも混んでるか、宴会状態でなかなかチャンスがなかったのよね。
「今日はそんなに賑やかじゃないよ」、暖簾の奥を覗いたDH氏の言葉でらんまんへGO!

こんばんは、でカウンター席に座る。まずはビール、DH氏のご希望でエビスをチョイス。
お通しは<じゅんさいの酢の物>「国産のいい品があったからね」とお兄さん。おいしいです。
お刺身のオススメは鰹だそうで、それとDH氏の大好きな鱧のおとし(湯引き)にしました。


とってもきれいな鱧をドアップでどうぞ


左/「一人前ないから」とお兄さんがサービスしてくれた衣かつぎ 中と右/ボケボケの鰹と谷中

谷中もこういう風に出てくると上品だなぁ・・・。
谷中大好き、「今日のご飯は谷中しかないよ」でもオッケなくらい。毎日食べたいし食べてます。

写真には撮らなかったけれど「煮びたし」もいただきました。
出汁の香りが利いておいしい煮びたし。
知らないお野菜だったので大将に聞いたら「しんとり菜だよ、新しい野菜だね」と教えてくれた。
煮てもシャキシャキと、歯ざわりのいい菜っ葉だった。

「焼き魚も食べたいね」で選んだのが<蒸し鰈の一夜干し>
「今日のは大きいよ~いいかな?」と大将、「ハイだいじょうぶです」で出てきたのは・・・・
40センチ以上はあるだろうな、というとっても立派な蒸し鰈だったのでビックリ。
もちろん長さだけじゃなくて、身の厚さもピカ一ですわ~。
塩加減もちょうど良くて、「おいしい、おいしい」とパクパクパクパク。
あ、食べながらビールおかわりして、そのあと冷酒も飲みました。
「この鰈ね、2階で干すんだよ」とサラリと言っちゃうお兄さんに、もうひとつビックリ!
え?ここの2階で?な、な、なんとー!
こんなお店だらけの場所で干物作っちゃうなんて、すごすぎです。
さすが老舗の居酒屋だね。格が違うよね。ホントおいしかったです。
勢いあまって、冷酒もおかわりだ~っ!

このお店、〆鯖も名物らしくて、お兄さんが「オヤジに内緒」で試食させてくれた。
ほとんど生?っていうくらいの〆鯖、なのに生臭さはゼロ。
う~ん、今度はこれを目当てに来ないとダメだね。

パクパク食べて骨だけになった鰈さま。きれいに食べたぞ。

「高いぞ~っ」と大将が言うのでドキドキしていたら、お勘定は1人5,000円でした。
おいしかった、ごちそうさま~。

◆らんまん◆
中野区中野5-59-10 
03-3387-0031  


ボブ・ロックウェル&キャスパー・ビヨーム・トリオ

2006-06-19 10:25:34 | DH氏のライブレポート

~暖かい、本当に暖かいテナーの音に大満足(2006年6月2日 武蔵野スウィングホール)~

最近はライブが続く。
ブランフォード・マルサリス、ビル・フリゼール、ゲイリー・バートン、それに高槻ジャズ・ストリート。
とにかく、見られるライブは全部見たい気持ちでいっぱいだ。
見ないで後悔するよりは、見て後悔したい。
というわけで、この日もライブに行った。
ボブ・ロックウェル&キャスパー・ビヨーム・トリオ。
場所はおなじみの武蔵野スウィング・ホールです。

勉強不足で、この二人についてはほとんど知らなかったけど、「ベン・ウェブスター賞受賞、テナーの王道一直線」という、武蔵野文化事業団らしい「べたなコピー」の素人ワープロ打ちっぽいチラシに惹かれて、またのこのこと出かけたのでした。
しかし、この武蔵野文化事業団のブッキングは、チラシの素人臭さとは違って、なかなかセンスが良いので見逃せない。
カーステン・ダール、ダスコ・ゴイコビッチとなかなか良いライブを見させてもらった。
最初は、学芸会風の愛想のないステージが少し気になったけれど、慣れると、ブルーノート東京みたいに中途半端に「おしゃれ」でデートコース的なライブ・ハウスよりも良いような気がしてきた。
それに、ブルーノート東京はドリンクもフードも高いし、最近は接客のクオリティも落ちたような…。

さて、この日のメンツはボブ・ロックウェル(ts)/キャスパー・ビヨーム(p) / イェスパー・ボディルセン(b) / ラスムス・キルベリ(ds)
パンフレットによると、ボブ・ロックウェルは1945年、アメリカはオクラホマ州生まれなので、日本風にいうと還暦を過ぎたところ。
ジャズメンとしては、もっとも脂の乗った頃だろうか。
1983年にデンマークはコペンハーゲンに居を移し、以降、コペンハーゲンを中心に活動しているらしい。1983年にスティープル・チェイスから出した「No Rush」というアルバムでメジャー・デビュー。
僕はこの辺の時代は知らないので、とりあえず予習として、今回の来日メンバーと同じ面子でやっている、「ONE AFTERNOON AT JAZZCUP」というタイトルの2001年のコペンハーゲン・ジャズ・フェスでのライブ盤を聴いた。
印象としては、正に正統派、デクスター・ゴードン風の50年代モダンジャズの香り漂うテナーといった感じ。僕の好きなタイプの音だ。
もう一人の主役キャスパー・ビヨームは、1974年デンマーク生まれの若手ピアニスト。
CDでは同じくデンマークのカーステン・ダールと同じように、骨太な演奏を聴かせてくれた。

一曲目はピアノ・トリオでのスタート。曲は「オール・ザ・シングス・ユー・アー」。
ちょっと固いけど、いい感じです。
ここで、ボブが登場。ボブが軽くテンポを出して始まる。
曲は・・・・。ごめんなさい、忘れてしまいました。
音は、とにかく「ウォーム」。暖かい音。
レコードで聴いていた印象よりは、やや線が細い感じがしたけど、とにかく「人間が息を吹き込んで楽器が鳴っている」ことを感じさせる柔らかで暖かい音。
やたらと音量ばかりが大きい金属質な音よりも好きだな。
そして、この音が、基本的な暖かさは残しながら七変化する。
デクスター・ゴードンの曲(たしかチーズケーキを演奏したと思う)を演奏するときは、太くて逞しいデクスター風の音に、ベン・ウェブスターの曲を演奏するときはベン風のサブトーンにビブラート。
そして、ロリンズの曲のときはテナーを高く持ち上げて、ややかすれたロリンズ風の音にと。
ボブが、「イェーイ」というかけ声を絶妙のタイミングでかけて、雰囲気を盛り上げるところなどは、まさにジャズの醍醐味。

キャスパーは、正統派のバップ・ピアニストといった感じで、北欧的な甘さは余りない所が好ましい。
バラードでも、叙情的になりすぎることなく硬質なタッチ。
格好良いテーマで第一部を締めくくり、第二部に突入。
おなじみのスタンダード曲が続くが、ちっとも退屈はしない。
スリリングなソロというわけでもないんだけど、ジャズの楽しさが詰まっている。
思わず足がリズムを刻み、上体が少し揺れる。
とにかく、楽しかった。

さて、終わった後は、高齢のサイン会。
当日購入した横浜ドルフィーでのライブ盤に、持参した「ONE AFTERNOON AT JAZZCUP」にもサインをもらい、写真もパチリ。

左/ボブ 右/キャスパー

今回も幸せなひと時をありがとう。   

                                          <By DH>

※追記 
私はボブに「カメレオンテナー」という冠名を進呈することにしました。
ホントに変幻自在、いろんな音が出せる人です。  =トパーズ=
  


ゲイリー・バートン・カルテット2回目の夜 =その2=

2006-06-17 16:36:22 | DH氏のライブレポート

<その1のつづき>

ちびちびちびちびとワインを舐めている間にも、どんどんどんどん席が埋まっていく。
2日前とは明らかに人の数が違う。立ち見も出るかという勢い。
なので、開演時間は押され、ワインもなくなってしまった(あ~ぁ
次はジントニック、というところで照明が落とされ4人が登場。
黒いシャツで統一したファッション、でもメセニーはボロジーンズにスニーカー(ぷ

不思議なほど緊張感はない。というか、4人ともリラックス状態なのだろうと思う。
聴く側は鳥肌立って背筋がゾクゾクしちゃうくらいのすごい演奏なのに、さらりと出来ちゃう。
これぞ一流のなせる技ってことなのね。

バートンのMCがあって、最初の曲はDH氏待望の曲「Sea Journey」。私も好きな曲だ。
始まった途端、4人の作り出す世界に引き込まれる、ぐいぐいぐいぐいと。
見えない光が4人を包んで、ステージの上で円筒状に浮き上がっているように感じられた。
メセニー、バートン、スワロウ、サンチェス、みんなが一つの輪の上に乗って演奏しているみたい。
その輪がぐるぐる回っているのね、遊園地のメリーゴーランドみたいに。
回りながら上昇していくんだけれど、1人ひとりは微動だにしない。
メセニーはメセニー、バートンはバートン、スワローはスワロー、そしてサンチェスも。
誰にも媚びず、合わせず、自分のスタイルで自分の音楽を奏でているの。

2日前もこの日もセカンドステージだったせいか、同じ曲はいくつもあった。
あったけれど、全てが同じではないし、そのインプロ部分がまた素敵。
スワローのベースソロには平伏しそうになるし…
音数が多いわけでも、指をメチャクチャ動かすわけでもない、どちらかといえば普通のソロなのに、
どうしてあんなに、まるでツボを押されたように、的確に心地よくなるのだろう。
S・スワローって、ホントにすごい人だ。その上カッコイイ5弦ベース…う~ん惚れちゃうぞ~。
特にバートンとのデュオ、2人の存在感に圧倒されまくりました。

初めてG・バートンのレコードを聴いたのは、まだ10代の頃、キースと一緒のアルバムだった。
ヨーロッパの城壁みたいなところに2人がいるジャケットで、細くてお髭のバートンに胸キュン。
ミルトジャクソンなんかのバイブとは明らかに違う、ひとことで言うと「朝の雰囲気」かな。
爽やかで明るい、「煙草・お酒=JAZZ」というイメージからかけ離れていて新鮮だった。
そのあと、コリアと一緒の「クリスタルサイレンス」が出て、それからずっと気になる存在。
そうそう、スワローともこのアルバムが初対面。
そして、いつのまにか
メセニーがクレジットされるようになっていったのよね。

そのキースとのアルバムからは「Fourtune Smiles」と「Como en Vietnam 」を演奏。
特に「Como en Vietnam 」は、メセニーのギターシンセがカッコよかった。
メセニーの早びきギンギンソロすご過ぎる~。
というか、旦那~(どこの旦那だ?)、このスワローの曲が録音されたの35年前でっせ。
35年経ってもちっとも色褪せない、カッコ良すぎる曲に仕上がっていたのに脱帽。
この曲でセカンドステージはおしまい。アンコールはメセニーの曲「Unquity Road 」。
アンコールになるとお約束のように譜面台をバイブの前に置く、バートンがおかしかった。

終わったのが惜しい、もっと聴きたいという気持ちが、音の余韻と供に後に残った。
また来年もこういうブッキングしてくれるかなぁ、そうしたら今度は通しで聴きたいな。
そういえば待っている間に「この面子じゃBノートも赤字に違いない」と話している人がいた。
ファーストクラスがいくらで、ホテルがいくらで、ギャラがいくらで、チケット収入はこれだけって。
でもたとえ赤字だって、これだけ感激して喜ぶJAZZファンがいるんだったら、
ライブハウス冥利に尽きるってものじゃないかな。
ねぇブルーノート様、来年も同じメンバーでやってくださいませ。
よろしくお願いいたしますです。


ゲイリー・バートン・カルテット2回目の夜 =その1=

2006-06-13 18:17:05 | 焼き鳥・やきとん・刺身居酒屋系

6月1日はちょっとした記念日。
そんなわけで毎年ちょっとしたワインを開けたり、おいしいもの食べに行ったりしてるけれど、

今年はパス!

だって・・・ゲイリー・バートンもう1回予約してしまったんだもん。
・・・・・・・ワンステージ@13,650円です ヘヘーッ・・・○/|_マイリマシタ~
      13650×4=真っ青・・・なり・・・もちろん飲食代は別料金で・・・オ
サイフ死ぬかも・・・

なので記念ディナーはこんなお店で。
生ビール290円が売りだけあって、積まれた空樽のすごいこと。
本日のサービス品 枝豆 380円を頼んだら・・・・山盛りで登場・・・orz
値段が安いので量も少ないと思ったのに、甘かったな~。

しかし、時すでに遅し、オーダー取消しもできず・・・
生春巻き、かつお叩き、牛スジ煮込み、手羽ピリカラ揚げ、鯵叩き、鰻肝焼き、
頼んだ料理が次々やってきて・・・ごめんなさいギブアップです~。
テーブルにのらないくらい注文したのに、1人300
0円しなかった。

とにかく「青山でこの値段」というのがすごい。
一瞬「ここは中野か?」と思ったくらい(笑
時間が余ったのでパパスでお茶飲んで、いざブルーノートへ・・・

ブルーノートでは当日午後3時から整理券を配っている。
お昼休みをその時間に当てて、30日にもらった番号は26番
この日はもっと混んでて72番だった。
前よりもう少し右後方の席に着く。もっとよく見たかったS・スワロー側をゲットです~。
DH氏の希望でハウスワインのデキャンタをオーダーしたが・・・

ちっちゃいデキャンタ 

ひとり2杯は無理なくらいの・・・これで2,800円
中西の1人価格と変わらないぞ・・・ムムム
今更ボトルに変えてとも言えず、チビリチビリとワインを舐めながら、
ステージが始まるのをじっと待つ私たちなのでした。


=続く=


ゲイリー・バートン&パット・メセニー

2006-06-12 11:03:56 | DH氏のライブレポート
~4人の音楽が、混じることなく、一体と成る、そんな希有な体験~5月30日ブルーノート東京

とても楽しみにしていたゲイリー・バートン&パット・メセニーのライブは、予想以上の感動だった。
火曜日ということもあって、それほど満員でもなく、前から2番目、ゲイリー・バートンのヴァイブのすぐ前の席を確保できた。
10分程遅れて、ゲイリー・バートン、パット・メセニー、スティーブ・スワロー、アントニオ・サンチェスが拍手の中、静かに登場。
メセニーはいつものようにスニーカーにジーンズ、
ゲイリー・バートンはDKNYの黒のシャツに黒のパンツ。
そして、初めて見るスティーブ・スワローは、背中曲がって、老眼鏡かけておじいさんみたいだけど、なんだか独特の雰囲気、オーラが体全体からほとばしっている。

さて、このメンツといえば、名作「パッセンジャー」。
大好きなアルバムで大学時代に何度も何度も聴いた。
特に好きなのがA面1曲目の「シー・ジャーニー」。
この曲で始めてくれないかなと期待して、ゲイリー・バートンの握る4本のマレットが振り下ろされる瞬間を待った。
残念ながら、最初の曲は「オープン・ユア・アイズ、ユー・キャン・フライ」でした。
透明なゲイリーのヴァイブに、パットの丸い感じの優しいギター、切れの良いサンチェスのスネアにシンバル、そして、スワローの絶妙なタイミングで演奏を前にプッシュするベース。
4人の音が完全に独立して屹立しながら、でも、完全に一体となってひとつの音楽になっていく。
4人のミュージシャンが「合奏」している、「コラボ」しているといった感じはまったくしなくて、皆が確固とした自分の音楽を奏でながら、自然にひとつの最上の音楽に収斂していく。
そんな希有な瞬間が目の前で繰り広げられた。
一糸乱れぬアンサンブルではなく(もちろん一糸乱れていないんだけど)、4つの個性が、とても高い、高い所で合体するような感じの音楽だった。

特筆ものは、スワロー爺さん(まさに爺さんといった感じだった)のベース。
そんなにすごいテクを見せつけるのではないけど、とにかくワン&オンリーのベースだった。
特に、早いテンポの曲ではバンド全体をグイグイとグルーブさせて、まさに圧巻。
腰を曲げて、膝も曲げて、いつの間にか腰はまっすぐに戻ってのベース・ソロも格好よすぎ。
サンチェスを優しく見ている姿が印象的だった。
とにかく、スワロー爺さんを見ただけでも、価値のあるライブだった。
後、パットは前にトリオで見た時よりはいくぶん控えめな感じで、アクションも小さめだったけど、ギター・シンセ使ったソロはかっこ良かったな。
曲順は忘れたけど、「B&G」、「BLUE COMEDY」、「COME EN VIETNAM」といった名曲を次々と演奏し、最後に僕の大好きな「ダスター」から、「Ballet」を演奏して約1時間30分のライブがあっという間に終わった。

余韻に浸りながら帰ろうかなと思っていたら、お店の人がテーブルに来て、「ゲイリー・バートンのサイン会があります」と言ったので、驚いて、早々にチェックしてロビーに移動。
4人が写ったポスターを購入してサインを待つ列に並んだ。
サイン会やるというアナウンスはあまりしてなかったので、知らない人が多いのか、並んでいる人は少なかった。

というわけで、ポスターにサインしてもらい、握手も。
そして、あまりの感動に翌々日のセカンドセットを予約して帰ったのでした。
  <by DH>