＞今川義元を討った信長に迫る軍師・太原雪斎の秘策。主君の為に身を賭す木下藤吉郎、己の望みのために攻める松平元康。果たして信長は、この死地から生還することができるのか！？新たな視点で描く、異説桶狭間合戦記。
世間一般的なイメージでは、未だに「信長のかませ犬」で、本人はデブで怠惰で”おじゃる言葉”をつかうバカボンだった・・・と思われがちな「今川義元」が主役の仮想戦記。
正確に言うと息子の氏真も一方の主役であるが、なんにせよ今川家が主役なのはすごく珍しい。
従来の小説では、単に大軍で、のんべんだらりんと進撃してきただけの様に描かれる今川軍の、（ＩＦ部分以外の）実際の行動から戦略を判り易く正確に表したこの作品、
「桶狭間の戦いとは、窪地で休息中だった今川軍を、信長が”義経のひよどり越え”のように、山の斜面を駆け降りて奇襲攻撃で打ち破った。」・・・だが、この定説には疑問が残る（笑）という人にはおススメ。
