@じゃんだらりん

趣味(温泉・グルメ・音楽鑑賞・読書、コミック・日本史に世界史、ミステリーにミリタリー・時事)について語ってるブログです。

「キャプテン翼」の世界

2006-06-06 | 【コミックス】
漫画喫茶で暇つぶし。今日の熟読は「キャプテン翼」。昔はよくジャンプを買って読んだもんだ。

この第一巻に主人公・大空翼とライバル・若林源三の対決シーンのバックに、

「こののち、この2人によって日本サッカー界が大きく発展していくことになるとは、この時、誰が想像しただろう」との一文。

はっきり言って、作者の高橋陽一でさえ想像していなかったに違いない。

ワールドカップ常連になったここ10年ほどのことは別にして、この漫画の連載が始まった当時、日本サッカー界は低迷期。プロリーグすらなく、スタンドは観客も少なく閑古鳥が鳴く。それなのにこの漫画では、主人公の翼が最初から「日本をワールドカップで優勝させる」という。現実を知るものには大風呂敷以外のなにものでもなかったでしょう。所詮、漫画の中の話だと。

この漫画は単行本もTVアニメも大ヒットし、近年は日本製のアニメ・コミックの世界的広まりにつれて世界各国で販売・放映、イラクで自衛隊の復興活動にシンボルキャラとなった記憶は新しい。海外で、一番有名な日本人の一人といっても過言じゃないんでしょうか、大空翼は。

現在のワールドカップの代表に選ばれるような人でも、それぞれの漫画の登場人物に感情移入して練習をしたとか。漫画の影響は大きいです。「巨人の星」では、野球人口が増加した。「スラムダンク」の時はバスケ。「キャプテン翼」はサッカー人口拡大に多大な貢献をしたと思います。

またこの作品の功労の一つに、南米や、欧米のサッカー社会を紹介し表現し、世界を身近にしたことだと思います。それまでのスポーツの世界は、「留学」というと、せいぜい都会の高校に行く、プロに転向というと、野球でジャイアンツに入団すること位しか想像できなかった。

それなのに12歳でブラジルやドイツへ渡って、15歳でプロデヴューなんて、子供心にも世界が違うと感じたもんです。

しかし三浦カズが15歳で南米へ単身渡り、今やJリーグでも中学生がプロでプレーする現代、ここまで架空の世界が現実になるとも思ってみませんでした。リアルタイムでこの作品と、社会の変遷を見てきた者としてはなかなかに感慨深いです。

日本の「近未来」を表現し、しかもこの漫画を読んだ者たちが、その未来を実現してしまったという、社会的影響が大きい作品だったと思う。

さて、漫画の世界どおりに「日本、ワールドカップ優勝!」となるのはいつになることでしょう?それって今年?(笑)


最新の画像もっと見る