安藤美姫と浅田真央

むかつく。このお二人さんにではない。彼女らを取り巻く日本スポーツ界の環境について、だ。

安藤というルックス抜群な選手が出てくれば、「ミキティ」という源氏名を命名して担ぎ上げるマスコミ。「スター扱いしてやってるんだから」と、バーター取引のごとく私生活はすべて暴かれ（そら海外逃亡もしたくなるわな）、学芸会もどきのＴＶ番組出演に駆出され、「４回転、４回転」と何とかの一つ覚えのプレッシャーがかかれば調子も崩すだろう。

一部で噂されているトリノ出場が出来レースだとしても、それでも彼女の獲得ポイントはトップなんだから、今年後半はオリンピックに向けた調整に専念させればいいのに、すべての大会に連戦出場。「シンボルアスリート」としてＣＭ契約したスポンサーに顔立てなきゃまずいのだろうか？

スケート協会は本当に「オリンピックでメダル獲得」を考えて彼女たちのスケジュール調整をしているのだろうか。すごく疑問だ。

翻って浅田。とかく「年齢制限」が問題視されるが、たまたまいい結果がでたから「特例」では最初からオリンピック対策の練習をしてきた他の選手の立場がない。
（だから出来レースだとは言わない、オリンピック出場するなら最初からそれなりの準備がいるのは当然だと思うし）

浅田本人は「次のバンクーバーで頑張ります」と語っているが、彼女もこれまでの練習に専念できる環境が続くかどうか。
もうすでに「安藤より視聴率が取れる」とばかり、ＴＶ番組にひっぱりだこ。「トリノ五輪にゲストで出場」などと、最早悪い冗談のようだ。
今年の紅白の審査員の依頼もきてるらしい。浅田はともかく、安藤は来年２月にトリノに行く。その彼女に何の負担も掛からないと高をくくっているのか？

「メダル期待しています」というなら、結果を出せるように「静かに見守る」という選択しがない取り巻く人々。マスコミもスケート協会もスポンサーも目指す先にあるのが「メダル獲得」でなく「己の立場」という気がしてならない。