プライベート美術館「蘇州円通美術館」を訪れた後、
蘇州の伝統的な文化にもっと触れたいと思っている私のために
友人が古琴のお教室をしている先生を紹介してくれることになり、
すぐに電話で連絡をしてアポを取ってくれて
美術館から車で観前街の北側にある「皮市街」に移動して
古琴の教室をしているところにおじゃましました
教室の場所は賑やかな「皮市街」から一本裏道に入った静かな住宅街でした。
友人と、この古琴の先生(女性)とは、長いお付き合いの友人同士で
お互い古い中国の伝統文化に興味があって、
それをお仕事にしているという共通点があるのだそうです
こちらの教室は子供向けではなく、大人向けの教室で
蘇州大学の学生さんなども通っているのだそうです。
先生をしている友人は、幼い頃から芸術方面に興味があり
杭州にある「中国美術学院」に進んで「花鳥画」の絵画の専門学部に入って絵画を勉強して
そのほかに古琴や書(習字)や棋(将棋)なども学習して
さらに趣味として中国茶も極めたそうです。
中国に来た外国人や日本では、二胡のレッスンが人気ですが
友人たちによると二胡はモンゴルの少数民族の楽器で歴史はわずか100年ほどで、中国の伝統的な楽器ではなく、
本来の中国の伝統的な楽器は古琴で3000年の歴史があり、孔子の時代からあるのだそうです。
古琴の演奏は、貴人や学者によってごく内輪で行われてきたエリートのための芸術で、
そのため人前で演奏されるためのものではなく、
古琴の演奏は、書や画、古式の将棋と並び、
中国の教養人に必須とされた「四技」=琴棋書画
の一つに数えられています。
中国に来てから、中国の友人たちから何度も「琴棋書画」
という言葉を聞いたことがあり
この4つができることが、育ちの良さを表すのだそうです。
お部屋に飾ってある書や絵などは全て彼女の作品だそうです。
彼女が揃えている古琴は、北京在住の古琴をつくる専門の職人である
「李朝陽」
が数年かけて作ったもので、一つ数万元するものだそうで
使っている木材は「梧桐」だそうです。
「李朝陽」さんは2009年、中国工芸賞を受賞している有名な職人さんだそうです。
趣味の中国茶の陶器のコレクションもこだわりがあるものだそうで、
そのこだわりの陶器で美味しい中国茶を入れてくれました☆
入れてくれた中国茶は凤凰单丛(産地:広東)で、とても美味しかったです
この茶筒は「皮市街」の骨董市場で購入したもので
デザインに「琴棋書画」が描かれていることから
気に入って購入したのだそうです。
とても素敵な茶筒なのに、馴染みのお客さんということもあってか
100元で購入することができたのだそうです。
美味しいお茶をいただきながら、古琴の演奏もしてくれました♪
時々園林などでも伝統衣装を来て古琴の演奏も行なっているそうです。
中国で中国らしい楽器をならいたいと思っている方は
是非、中国の伝統楽器の古琴を習ってみて下さい☆
蘇州には芸術文化の才能がある人が多く
そういう方々と出会えることが、蘇州生活での財産です☆