
6月23日、3日目最終日。今日はJR九州の観光列車「或る列車」で由布院まで行き、大分空港に出て東京へ戻る。
横浜にある原鉄道模型博物館は個人のコレクションであったものを母体として作られた施設だが、このコレクションの持ち主・故原信太郎(はら のぶたろう)氏の精巧な模型をベースに、JR九州の在来型ディーゼルカーの内外装を水戸岡鋭治氏デザインにより大幅にディティールアップしたのが「或る列車」。そして原氏の模型は空想なものではなく、明治末期に九州鉄道(当時)が米国より輸入した客車がモデルとなっている。九州の車両が横浜で模型化され、それが九州の列車に反映されたと言うことだ。ちなみに運行開始は2015年8月で、まもなく10周年を迎える。
もう一つ、「或る列車」には思い出がある。かつて母を連れて豪華寝台列車「ななつ星」に乗った時、レセプションで唐池恒二社長(当時)と少しお話しする時間があった折、唐池氏が「次はね、スイーツ列車と言うのを考えているんですよ。内装は水戸岡先生でね、でも日帰りで値段を抑えてね。」と。その時点で列車名は未決定だったはずで、運転が発表された時に「これがあの時の」と思ったことだった。そんな「或る列車」、走行ルートは博多から架線下を久留米まで走り、そこから久大本線で由布院まで。久大本線には他にも「ゆふいんの森」「かんぱち・いちろく」と言う観光列車が走り、なかなかの頻度を誇っている。
数ある「水戸岡トレイン」の中でも存在感と言うか目立ち度では「ななつ星」を抜いて一番ではないかと思われる金色、中は他にもある大川組子(くみこ)だが、茶色が濃くシックな雰囲気。やはり列車の格(=ツアー費用)が反映されているものと見える。そして今日のメニューは、昨日以上に凝っている。おまけにフリードリンク!そんなに飲めませんけど。
・<前菜>新ジャガイモと新玉ねぎの冷たいポタージュスープ、ウニとコンソメゼリー
・<お魚>海の幸のパエリア、サフランの香り
・<お肉>鶏と夏野菜のトマト煮込み
・<メインスイーツ>マンゴーとパイナップルのピニャコラータ
・<ミニスイーツ>イチジクのスパイス煮/メロンのアイス最中/パッションフルーツとベリーの灼熱のサングリア
素材はほぼ総て九州産(パイナップルだけ沖縄産)、器も九州産。調理の指揮は世界的シェフである成澤由浩氏。スイーツ列車じゃない、フレンチ列車だ。これまた表現に困る、あっさりしているようで後からじわりと来る深い余韻を持った味付の多い品ばかりだった。ドリンク類も九州各地のワイナリーや酒蔵、農園で造られたもの。
1人用座席は窓のない部分が大きく展望に不満はあったが、料理に関しては文句なし。さすがのビックリ価格。乗車したのはオープンなボックス席でなく組子障子の半個室だったのでプライベート感もたっぷり、途中駅で休憩下車するのが面倒なほど食事に集中しつづけた2時間余りだった。
由布院から大分空港へ向かうのに、日に数本ではあるが直行バスが運行されており、乗り換えなく短時間で到達できて有難い。今日は濃霧で高速道路が通行止め、県道616~R500と走ってR10に出て、そのあと空港道に入ったが帰京の便まで時間の余裕があったため、山中のドライブを和えることなく楽しめた。所定より+40分。しかしちょうど一か月前にも大分空港を使ったんだよなぁ。そう考えると効率悪いのか。実は大分には、年内もう一度来るかもしれない。行ったり来たり、ふたたび、またたび。JL674便(JA347J:737-800)は前便の到着遅れ+羽田空港混雑による出発待機、さらに緊急着陸機(ハワイアン航空機の操縦室内で発煙とか)優先のための上空待機もあり飛行時間も1時間36分と長目、1時間近く遅れての到着となった。
似たように見える水戸岡トレインでも、連続して乗車すると違いが見えてくる。観光列車ゆえお金はかかったが、どの列車も素晴らしいホスピタリティを持つクルーに会え楽しい3日間だった。観光列車乗りつぶしの旅は、まだまだ続く。(おわり)
横浜にある原鉄道模型博物館は個人のコレクションであったものを母体として作られた施設だが、このコレクションの持ち主・故原信太郎(はら のぶたろう)氏の精巧な模型をベースに、JR九州の在来型ディーゼルカーの内外装を水戸岡鋭治氏デザインにより大幅にディティールアップしたのが「或る列車」。そして原氏の模型は空想なものではなく、明治末期に九州鉄道(当時)が米国より輸入した客車がモデルとなっている。九州の車両が横浜で模型化され、それが九州の列車に反映されたと言うことだ。ちなみに運行開始は2015年8月で、まもなく10周年を迎える。
もう一つ、「或る列車」には思い出がある。かつて母を連れて豪華寝台列車「ななつ星」に乗った時、レセプションで唐池恒二社長(当時)と少しお話しする時間があった折、唐池氏が「次はね、スイーツ列車と言うのを考えているんですよ。内装は水戸岡先生でね、でも日帰りで値段を抑えてね。」と。その時点で列車名は未決定だったはずで、運転が発表された時に「これがあの時の」と思ったことだった。そんな「或る列車」、走行ルートは博多から架線下を久留米まで走り、そこから久大本線で由布院まで。久大本線には他にも「ゆふいんの森」「かんぱち・いちろく」と言う観光列車が走り、なかなかの頻度を誇っている。
数ある「水戸岡トレイン」の中でも存在感と言うか目立ち度では「ななつ星」を抜いて一番ではないかと思われる金色、中は他にもある大川組子(くみこ)だが、茶色が濃くシックな雰囲気。やはり列車の格(=ツアー費用)が反映されているものと見える。そして今日のメニューは、昨日以上に凝っている。おまけにフリードリンク!そんなに飲めませんけど。
・<前菜>新ジャガイモと新玉ねぎの冷たいポタージュスープ、ウニとコンソメゼリー
・<お魚>海の幸のパエリア、サフランの香り
・<お肉>鶏と夏野菜のトマト煮込み
・<メインスイーツ>マンゴーとパイナップルのピニャコラータ
・<ミニスイーツ>イチジクのスパイス煮/メロンのアイス最中/パッションフルーツとベリーの灼熱のサングリア
素材はほぼ総て九州産(パイナップルだけ沖縄産)、器も九州産。調理の指揮は世界的シェフである成澤由浩氏。スイーツ列車じゃない、フレンチ列車だ。これまた表現に困る、あっさりしているようで後からじわりと来る深い余韻を持った味付の多い品ばかりだった。ドリンク類も九州各地のワイナリーや酒蔵、農園で造られたもの。
1人用座席は窓のない部分が大きく展望に不満はあったが、料理に関しては文句なし。さすがのビックリ価格。乗車したのはオープンなボックス席でなく組子障子の半個室だったのでプライベート感もたっぷり、途中駅で休憩下車するのが面倒なほど食事に集中しつづけた2時間余りだった。
由布院から大分空港へ向かうのに、日に数本ではあるが直行バスが運行されており、乗り換えなく短時間で到達できて有難い。今日は濃霧で高速道路が通行止め、県道616~R500と走ってR10に出て、そのあと空港道に入ったが帰京の便まで時間の余裕があったため、山中のドライブを和えることなく楽しめた。所定より+40分。しかしちょうど一か月前にも大分空港を使ったんだよなぁ。そう考えると効率悪いのか。実は大分には、年内もう一度来るかもしれない。行ったり来たり、ふたたび、またたび。JL674便(JA347J:737-800)は前便の到着遅れ+羽田空港混雑による出発待機、さらに緊急着陸機(ハワイアン航空機の操縦室内で発煙とか)優先のための上空待機もあり飛行時間も1時間36分と長目、1時間近く遅れての到着となった。
似たように見える水戸岡トレインでも、連続して乗車すると違いが見えてくる。観光列車ゆえお金はかかったが、どの列車も素晴らしいホスピタリティを持つクルーに会え楽しい3日間だった。観光列車乗りつぶしの旅は、まだまだ続く。(おわり)
博多 1058
(或る列車)
由布院 1408/1550
(空港バス)
OIT 1645/1905
(JL674)
HND 2040
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