ギャラリーの大きな壁に連続して掛けられた、同じモデルの写真。一枚ごとにメイクやヘアスタイル、ドレスが違う。えっと、これは何ですか…「As is」とは「そのまま」と言う事だろうが、「素顔」と言う意味ではないらしい。では何が「そのまま」なのか。こういう作品は苦手だ。
反対側の壁には、桜の写真が並ぶ。どれも曇天?暗めの画面に桜がぼんやり輝く。こちらは演出なく、「そのまま」撮った(もちろんシャッタースピードや露出などは計算しているだろうが)写真に見える。敢えて暗い時間帯に撮ったところに作為性を感じる。
場内には各作品の撮影データのパネルはおろか展示会の挨拶、狙い、作者紹介なども一切なく、これも会場「そのまま」と言う事か。不快ではないが、納得ゆかない展示会だった。だが心地良い展示会ばかりじゃない方が、刺激があって良いのかもしれない。
2023年12月20日 キヤノンギャラリー銀座にて