6月7日、現地最終日。夜中に激しい雨となり、朝かろうじて上がった。12時のチェックアウトを交渉して13時に延ばして貰い、朝食後ひと歩きに出る。
持参したガイドブックに依れば、歩くコースはゴチャゴチャした町中から少し離れた、田園風景の中を歩くコースらしい。昨日2度入った王宮の少し先から車の来ない脇道へ、ここはアートギャラリーが多い通り。奥まで進むと建物が途切れ、少し上りになる。先で建築工事をしているらしく、セメント袋を運ぶバイクが何台も行き来しその度に道端に避けなければならない。やがて視界が開け、大小さまざまなサイズの水田が広がった。周囲にはプチホテルやらヴィラやら、ウブドの町まで往復は面倒だが騒音と切り離された世界。水田を鍬で耕す農夫の傍らで、アヒルが何羽も佇んでいた。
なおも進むと途中から道は心細くなり、終いには川の土手のコンクリ蓋の上を歩く。巾は30cmあるだろうか、右は水路、左は草むらの下10mくらいは落ち込んでいる。落ちたら大変だ。折あしく、また雨が降ってきた。折り畳み傘を差し、バランスを取りながら歩く。ちなみにバリ島に着いて以来、足元は素足にサンダル。
ひとしきり悪路と格闘ののち方角的にUターンしたところで、まともな(?)細道に出た。ここもたまにバイクが来るが、先ほどの危険な箇所に比べればどうと言うことはない。雨に煙る水田も一興かな。ホテルに戻ったのは正午過ぎ、シャワーを浴びて雨と汗でグチョグチョの身体を洗ってさっぱり。荷造りの仕上げをしてチェックアウト。夜までフロントで荷物を預かってもらう。
裏通りのカフェでゆっくり朝食、少し歩いたアグンライ美術館へ行ってみる。リゾートヴィラに併設のようで、幾つもの建物があり新旧様々な絵画を眺めた。雨が上がり陽が射してきて暑くなったが建物内はひんやり、それは有難いが外気の入ってくる館内って作品には良くないと思うのだが。
意外と鑑賞に時間を要したので、他へは回らず夕食してホテルに戻る。空港まではklookで送迎車を手配した。ウブドではGrabを呼べない規制が行われている。19時にホテル出発、空港まで1時間とドライバーは言ったがウソつけと思った通り、2時間近くかかった。それでも出発は0時過ぎなので、余裕がある。出国審査は有人窓口へ並び、もくろみ通りスタンプを捺された。残念ながらプライオリティ・パスで入れるラウンジは終了時間が早く、帰国便の搭乗待ちには使えない。さらば、バリ島。
[機中泊]