すんけい ぶろぐ

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M・ナイト・シャマラン「アンブレイカブル」

2005-03-12 14:34:20 | 映画評
こんなもんか


なんとなく気になっていた「アンブレイカブル」を見ました。


なかなか楽しめました。

ストーリーは、凄惨な列車事故に巻きこまれながら、唯一助かった男の物語。


全体的に大げさでね。

ブルース・ウィリス演じるデイヴィッド・ダンが、「なぜ自分だけが助かったのだろう?」と疑問に思い、奥さんに「おれは、今まで怪我や病気をしたことがないんじゃないか?」と真顔で尋ねたり、会社で病欠の記録を調べたりします。それで、自分が不死身ではないかと考え始めます。

普通なら自分が病気も知らない健康体であることは記憶しているだろうし、さらには、
「おれは馬鹿だから、風邪も引いたことがないんだ。アハハハハ」
と笑い話で済むはずです。それなのに、「なんでおれはこんなにも幸運で怪我もせず、病気にもならないんだ?」とデイヴィッドは苦悩します。
さらに息子のジョセフにいたっては、父親を不死身と信じて銃で撃とうとします。

なんじゃそりゃ?

他にも、ベンチプレスをしていて自分に怪力があることを唐突に知ったり、人に触ることでその人の犯した悪事を察知する能力が伏線もなく覚醒したり、小さなころにプールで溺れて死にそうになった重大な事件を忘れていたりと愉快な興味深いシーンが満載です。


で、画面の色合いは抑え気味で、「主人公の悲しみ」や「物語の不気味さ」を強調しようとしています。
が、画面をシリアスにしようとすればするほど、展開の強引さが際立つといった感じです。

そういう感じで楽しめる作品でした。


アンブレイカブル

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