すぎなみ民営化反対通信

東京・杉並発。「一人が万人のために、万人がひとりのために」をモットーに本当のことを伝え、共に歩んでいきたいと思います

「新システム」NO!11・3保育大集会【②】労働者の団結で「命よりカネ」の新自由主義と闘おう

2011年10月29日 | 保育民営化(幼保一体化)に絶対反対

福島の女性たちが経産省前で座り込み開始!(10月27日~)

「原発を全部とめろ」「子どもを守れ」「放射能から子どもを守ろう」

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(座り込みが開始されたことを報じる当日夕刊記事・・・福島からは29日までの3日間で111名が座り込みに参加すると報じている。実際には27日、座り込み現場には1000名に達する大勢の人々が支援にかけつけ、700名をこえる沢山の人々が共に座り込んだ。30日から11月5日まで全国から集まった人々によって座り込みは継続される。)

福島原発事故と私たちと子どもたちに襲いかかっている事態はいっさいの曖昧さ、まやかしをはぎとった。いま起きている全問題・・・これは「命よカネ」の新自由主義との私たちの命と未来がかかった《戦い》だ。

 重いと言えばあまりにも重い現実の確認となりますが、2011年3月11日の東日本大震災・福島原発事故を通して、いま起きている全問題や全攻防で、このうえなく明瞭になって来ている問題とは、この問題ではないでしょうか。この私たちと子どもたちの命と未来が懸っている戦いという逃れようのない現実に立ち向かおうとするとき、そこに重さを突き抜けて、展望が見え、希望が明瞭になるということです。これは私たちが生き抜くための闘い、人間が人間として生きることができる社会をめざす、新たな社会をつくる闘いだからです。

 (1)新自由主義とは、資本主義の極致として、「利潤(資本家のカネ儲け)のためには労働者人民の生活状態や命などいっさい顧みない」、利潤を求めて自己運動する資本の本質が極限までむきだしになった、その支配階級の政策・イデオロギーへの反映であり、「利潤の追求のためにはいっさいの社会的紐帯もズタズタにし、社会が焼け野原になろうとも一向に構わない」というものだ。それは日本では1987年国鉄分割・民営化を節目として民営化・非正規化・外注化として激しく推し進められ、ワーキングプア化、貧富格差社会の拡大が激しく進行してきた。労働組合破壊と御用組合化、労働者の団結破壊と無権利化、社会福祉・社会保障の解体が、労働者人民を丸裸にするように進められてきました。私たちは国鉄分割・民営化撤回の国鉄闘争を先頭にこれと闘ってきました。

 (2)だがこの10余年、20余年、言わばあれよあれよという間に進められてきた新自由主義はそれでもついに破たんしました。破たんが完全に明らかになり、新自由主義の社会のありかたそのもの、社会そのものが根本から全労働者全人民の危機意識と憤激・怒り、批判・変革の対象となっています。リーマンショックによる世界大恐慌の爆発であり、そして2011年3・11福島原発事故です。そしてギリシャ危機・EU危機と世界大恐慌の拡大のもとでの全世界的な労働者人民の生きんがための反乱の「革命」「ゼネストと大規模反政府デモ」「暴動」です。新自由主義とその腐敗せる金融の総本山であるNYウオ-ル街から始まり全世界に拡大している「占拠」運動とその掲げる「われわれは99%」スローガン。「管理デフオルト」を宣告されたギリシャにおける「われわれの生活は国が破たんする前から既に破滅している。政府が破たんしようがわれわれは生きる必要がある」、3・11福島原発事故直後に政府をして原発停止や原発断念に追い込んだドイツ、イタリアの労働者人民の決起。すべて新自由主義との非和解的闘いです。

 (3)ここに起きていること、ここで問題になっているのは、社会の現状、制度のあれこれの「改良」や「改善」の問題ではありません。(社会を牛耳る支配階級自身がいかなる「改善」「改良」「打開」の出口も持っていないというだけではなく、また今の新自由主義のやりかた以外に何もないというだけではなく)この支配階級の手に社会を委ねていたら人民(人間)は生きていけない、私たちも子どもたちも飢え死ぬか、皆殺しにされてしまう、1%にも満たない一握りの政府・資本家階級のカネ儲けのために99%の労働者全人民が犠牲になるようなこの社会そのものがおかしい、この社会そのものを変えるしかない、という問題です。

 (4)3・11福島原発事故の今なお続く危険拡大と放射線被曝・放射能汚染の拡大、そのもとでの原発再稼働・原発推進、ますます進む大失業と9割非正規職化で私たちに突きつけられている問題とはこのことにほかなりません。いや、この原発と大失業・非正規職化に《命よりカネがすべて》という核心が突き出されているが、すべての問題がそうなっている。TPPしかり、辺野古新基地建設=日米合意しかり、増税しかり・・・・すべてがそうです。3・11を通してすべてがはっきりしたということではないでしょうか。

 (5) 「子ども・子育て新システム」との攻防もそうです。どうしたら、いまの保育や幼児教育の現状をよりよくできるかが争点なのではもはやないカネ儲けがすべてでそのためには全部民営化し、子どもの命や成長などどうなってもかまわない、職員は最低賃金並の安上がりのパート・アルバイトで使いまわし使い捨てればいいという新自由主義との闘いが「子ども・子育て新システム」をめぐる闘いです。つまりすべての攻防がそうであるように、政府・財界ー支配階級という敵がいる闘いです。その「カネがすべて」の1%の敵に対する99%の労働者全人民の生き抜くための闘い、社会を変えようという闘いです。私たちは今日明日食う、生きることで何も持っていない「丸裸」にされたが99%の仲間がいる。これに対して、敵は1%・・・・つまり丸裸、裸の王様になったのです。

原発絶対反対、「新システム」絶対反対。子どもを守れ、非正規職撤廃

 福島原発事故と政府・東電の事故対応、放射線被曝・放射能汚染の拡大、御用学者・マスメディアの対応を通して、私たちは言わば新自由主義の極致というもの、その極悪の正体というものをまざまざと知りました。その観点で「新システム」を俯瞰するとあらためて「新システム」がめざすもの、ひきおこすこと、行き着く先が完全に見えます。ここでは順不同で思いつくままですがメモとして列挙しておきます。

雇用構造・労働条件

  ★原発:東電(電力資本)は現場に本社社員をまったく配置しない。保守・点検等の現場作業は何重もの下請構造で非正規労働者が従事する。すさまじい何重もの中間搾取のうえで支払われる賃金はスズメの涙。ほとんど防護措置のない無防備で被曝労働が強制されてきた。放射能下で作業する資格、研修なし。

  ★「幼保一体施設」(現在株式会社で運営している保育所等の現状で見える):施設の所長も主任格も契約社員。直接子どもに接する職員はパート・アルバイト。勤務は時間シフトと曜日ローテーション。賃金は所長~主任格でも月給20万円前後、一般職員は時給800~900円の最低賃金並。「資格の有無は問わず」。

事故

  ★原発:作業員に「命の安全」なし。訴訟に見られるように被曝症認定もほとんどなし。原発由来の事故原因は「作業員の不注意」に転嫁、電力会社は事故責任回避。原発事故がひきおこす犠牲と被害の規模は幾十万幾百万人、一生、生涯に及ぶ影響、子子孫孫、何世代にもわたる影響。政府は「福島原発廃炉まで最低でも30年」と事も無げに公表した。ふざけるな。「30年以上廃炉にはかかる」とはその数倍十数倍・・・と延々と危険と苦しみ、不安の日々が続くと言うことだ。まっぴらごめんだ。

  ★保育事故:この1年で10名以上の乳幼児が死亡。ヒヤリハットの法則に基づけばすさまじい危険に子どもたちはさらされている。事故責任は「職員」に転嫁。職員の配置人数や乳幼児詰め込み等での保育所の事業所責任は隠蔽。子どもを職場で死なせた職員の苦しみ、わが子を保育所や幼稚園で「殺された」保護者のくやしさと苦しみ、とうてい言葉にはできない。職員のせいでも保護者のせいでもない、すべてあげて民営化・非正規化、新自由主義のせいだ。

対外宣伝

  ★「原子力=クリーンエネルギー」:この大ウソのもとで原発労働者は命を削る被曝労働、周辺住民には放射能被害

  ★「子どもの安心・安全」「健やかな成長」:この歯の浮くような綺麗ごとのもとで保育労働者には心身ぼろぼろになるような激務、子どもたちには命の危険。

規制・基準・・・・対象やレベルが違う話だが、そっくりの国の考え方、手法が示されている。

  ★放射能:放射線被曝線量や放射能汚染に関わる食品その他に関わる国際的基準値や暫定規制値について、起きた事故と放射性物質の放出量、線量に合わせ、現実の検出量や測定数値が「安全圏内」におさまるように「引き上げ」。「安全」「健康に影響はない」。

  ★保育所:乳幼児の年齢に応じた職員の配置員数、施設の面積と受け入れ乳幼児数、その他に関する基準の「弾力化」「緩和」。児童福祉法や認可保育所の設置基準、認可外保育所の標準要綱を次々と民間が参入しやすいように、自由化してきた。無認可保育を容認するために認可外保育のルーズな要綱をつくってきた。詰め込みを促進するために定員を青天井にしてきた。「新システム」はいっさいの規制の緩和。

国策として、以上のことが「原発推進政策」「公的保育解体・保育民営化政策」として行われてきた。

原発も保育民営化=幼保一体化も、事故が起きることが不可避な構造があることが明らかであるのに、「カネ儲け」「国にとっての低コスト」「効率性優先」で進められてきた。「命よりカネ儲け」・・・それが原発推進・原発再稼働・原発輸出であり、「子ども子育て新システム」だ。福島の子どもたちはいま「戦場」に置かれています。「新システム」もまた親にとっては子どもを「危険」に送り出すようなものだ。

鍵を握っているのは、労働者。労働者の団結と決起が原発を停止・廃炉に追い込む。子どもの命を守る。

★原発で働く労働者:「獅子身中の虫」

★保育所・幼稚園で働く正規・非正規の労働者

原発に示される新自由主義の極致、福島原発事故が示した底なしの地獄の惨状、おそるべき犠牲と被害・・・・、「新システム」がひきおこす事態、「新システム」で行き着く先に私たちがみるものは同じです。闘わなければ私たちは生きられないし、子どもたちの未来はない。闘って未来を拓こう。闘って未来を変えよう。

特別に重要な確認点

(ⅰ)幼保民営化下の職員が非正規であること、そこに子どもを預けて働く保護者もほとんどが非正規であること。同じ非正規、そして正規も非正規も同じ労働者。ここで手をつなごう!

(ⅱ)原発労働者の被曝労働強制との安全確保の闘いと放射能被害と闘う周辺住民の闘い。幼保労働者の労働条件と団結権の闘い・組合による職場支配の闘いと子どもたちの安全と成長を願う保護者の要求。

(ⅲ)現場労働者の団結なしに労働者の安全、住民・子どもの安全なし。

(ⅳ)そこでの女性、とりわけ母親の決起の持っているはかりしれない底力と位置。親は、とりわけ母親は子どもを守るためにjは命がけで闘う存在であること。社会の半分を支え、天の半分を背負う力、勢いはいったん火が付いたらもう退けない、退かない。福島の女たちの闘いに続こう

                 
           

11・6日比谷野音に総結集しよう

反原発・反失業!

怒りを力に!116日比谷へ

反原発・反失業の国際統一行動を!

国鉄1047名解雇撤回!

 非正規職撤廃!

新自由主義とたたかう労働組合の全国ネットワークを

116全国労働者総決起集会

116日(日)正午 東京・日比谷野外音楽堂】

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