2006年10月最終週始め
ヴァントは監督や選手を集めていた。
ヴァント「みんな、聞いてくれ。いよいよ、ドイツプライムカップ予選が始まる。ここは負けて、ドイツクラブカップに回った方が良いんじゃないか、と言う人もいるが、わざと負けるということは、私はするつもりは無い。だからクルト監督、今度の試合もいつものように勝つつもりでやってくれ」
クルト監督「勿論です。みんな始めからそのつもりでいますよ」
ヴァント「その意気だ、頼むよ。プライムカップに出られることになったら、勿論、目指すは優勝だ」
ヴァントの言葉に選手たちは騒めく。
「本戦に進んだら、バイエルンも出るんだよな。俺たちがバイエルンを倒して優勝か」
「バイエルンだけじゃない。ゲルゼンキルヘン、ハンブルグ、ドルトムント、ブレーメン・・・そして、俺たちと同じ本拠地のベルリンもいる」
確かに現戦力では、バイエルンはおろか、他の1部のクラブにも勝つのは極めて困難だろう。それでも、ヴァントは前だけを見ている。
ヴァント(みんなの言う通りだ。しかし、相手だって同じ人間なんだ。勝てないということは無い)
ドイツプライムカップ予選、アーレン戦が始まる。アーレンは現在リーグ最下位だが、戦った時は先制点を許している。戦力の差は殆ど無い。
18分、カイザーが後ろから倒されて負傷。22分にゴルツと交替する。
ドイツプライムカップ予選
アーレン 0-2 マンシャフト
(得点) 28分 セバスティアン・フライス(マンシャフト)
48分 セバスティアン・フライス(マンシャフト)
(警告) 75分 ペタル・ジェニッチ(アーレン)
アーレンを完封し、ドイツプライムカップ本戦へ進出。
【基本情報】 来場者数 15352人
【収入】 勝利ボーナス 2000万
【合計】 2000万
【資本金】 14億1769万4400円
そして、次の日。
ヴァント「クルト監督、カイザーは大丈夫なんですか?」
クルト監督は少し沈んだようにして言う。
「ええ、捻挫のようで、2週間もあれば回復するかと思われます」
ヴァント「2週間か・・・。ゴルツに頑張ってもらうしかないな」
ここまでリーグ5得点のカイザーが抜けて、マンシャフトは、これからのリーグを戦っていけるのか。