ケルガン、初参戦
グレートブリテンの一行はセネガルのダカールにキャンプに来ていた。
プレシーズンマッチ
初戦はナイジェリアのエヌグと対戦。ケルガンが移籍後、いきなり右サイドハーフでスタメン出場する。
アンディ・ジョンソンとダレン・ベントの2トップが、それぞれ1ゴールずつを挙げ、2-0とリード。ケルガンは、特に見せ場も無く、67分にベンチに下がった。
ロバソン(最初は、こんなものだろう。徐々にクラブに馴染んでくれればいい)
エヌグ 0-2 グレートブリテン
(得点) 11分 アンディ・ジョンソン(グレートブリテン)
30分 ダレン・ベント(グレートブリテン)
(退場) 54分 マルデンス・エクウェメ(エヌグ)
翌日、ASイースト・ロンドンが大きな動きを見せる。
「今度こそ、我がクラブは本気を出して戦っていく。これでグレートブリテンも歯が立たなくなるだろう」
テレビに映っていたエストデーラが息巻いて言っていた。ニューカッスルからシアラーを獲得し、ボルトンからアダムスカを獲得した。シアラーはリーグ得点争いにも絡めるほどの選手で、アダムスカはボルトンで主将を務めていた選手である。
「あの豚野郎も懲りないねぇ」
選手の一人が言った。
「いや、そうとも言えんぞ」
エドガーが静かに口を挟んで、更に続ける。
「シアラーはASイースト・ロンドンのスタイルにフィットする。エストデーラは大物だからと獲得したのだろうが、今回に関しては経緯はどうあれ当たっている。オーナーがシアラーを獲得しなかったのはクラブの方針に合いそうにないからなんだ。一方、アダムスカは、いつものように金に物を言わせて獲ったが、能力の高い選手であるのは間違いない」
プレシーズンマッチ
エジプトのカイロと対戦。サブ選手中心のスタメンで臨んだ。
カイロ 1-1 グレートブリテン
(得点) 25分 アントニオ・プエルタ(カイロ)
68分 ジェームズ・ミルナー(グレートブリテン)
(契約更改)
MF パーカー(36) 1億8300万→2億4900万(2年)
アフリカでのキャンプを終えた後、今度はスペインに向かった。
プレシーズンマッチ
ケルガンがサブ組で主将としてFWでスタメン出場する。
そして、51分のことだった。ケルガンは移籍後初となるゴールを決めて、グレートブリテンが先制した。喜ぶケルガンの周りに集まるグレートブリテンの選手たち。ケルガンは初めて、クラブの一員になれたような気持ちだった。
(ケルガン、やったな)
この試合をベンチから見るエドガーは感慨深げにケルガンを見ている。
マラガB 1-1 グレートブリテン
(得点) 51分 ケルガン(グレートブリテン)
85分 ピーター・ソーン(マラガB)
しかし、同点に追い付かれて、マラガBと引き分けた。
プレシーズンマッチ
今度はマラガの一軍と対戦。グレートブリテンもベストメンバーで臨んだ。
マラガ 0-1 グレートブリテン
(得点) 38分 アンディ・ジョンソン(グレートブリテン)
この試合はグレートブリテンが勝ち、キャンプ4試合を2勝2分けで終えた。