本ブログでもたびたび取り上げさせていただいた、準惑星ケレス(セレス)の地下にはかなり大きな「海」が現在も存在しているという報道がありました。直径およそ950kmの準惑星のケレスは、火星と木星の間にあるメインベルト小惑星帯における最大の天体で、NASAの小惑星探査機ドーンが2015年から3年間ケレスを周回し詳細な探査を行っていました。ケレス表面の直径約92キロのオッカトルクレーターの内部には遠方からでも目立つ輝く光点(上の写真で「ケレアリア・ファキュラ(Cerealia Facula)」という名前が付いています)があり、ドーンの探査によって炭酸ナトリウムなどの塩類の集積であることが分かっています。この塩類は地下にある塩水だまりから噴出したと推測されていました。今回の発表ではこの塩水だまりが、ケレスの表面から地下約40kmに今も幅数百マイル(おおむね数百~1000km弱)に渡って塩水が溜まっていることが判明したのだそうで、しかもこの塩水が今も地表へ湧き上がっている可能性があるそうです。幅1000キロ弱の液体の塩水だまりとは、もはや「海」といってもいいのではないでしょうか。ドーンは2017年2月にケレスの表面に生命の材料になりうる有機化合物を発見しており、液体の海まであるとすると生命の存在が意外と強く期待できそうです。
詳細はこちらです。⇒ https://news.yahoo.co.jp/articles/f8857bee3da45fa110e3ee86d268e59ded99167f
上の写真はNASAのホームページから引用させていただきました。⇒ https://solarsystem.nasa.gov/planets/dwarf-planets/ceres/overview/