博多住吉通信(旧六本松通信)

 ブログ主が2022年12月から居住を始めた福岡市博多区住吉の生活や都市環境をお伝えします。

氷衛星の世界-他にもたくさんある氷衛星

2024年08月06日 | 宇宙開発・天文
(昨日の続きです)
 内部海がある氷衛星はエウロパだけではありません。木星のガリレオ衛星だけでも、最も直径の大きなガニメデ(上の図の右から二番目 惑星の水星より大きい)、主星の木星から一番遠くを公転するカリスト(上の図の一番右側)にも、おそらくは内部海があるだろうと推測されています。木星系以外でも、土星の衛星エンケラドスにも、ほぼ確実に内部海があると推測されています。エンケラドスの場合は2004年から2017年まで13年間土星系を周回して探査を行った米国NASAの無人探査機カッシーニによってエンケラドス表面から宇宙空間に噴出した水の成分分析を行って、生命に不可欠な有機物の検出にも成功しています(まだ生命が存在すると断定されてはいませんが)。他にも準惑星のケレスや冥王星にもありそうだという指摘が宇宙科学者からなされています。どの事例も興味深い話が沢山あるのですが、それらはまた別の機会に紹介させていただければ幸いです。
 こうした氷衛星の内部海の様子をブログ主は時々想像します。厚い氷によって外界から切り離され、太陽の光も届かない暗黒の世界・・・でしょうか?広大な海底の所々に温かい温泉が湧いています。所によっては熱いマグマ、溶岩が流れていてそれらが赤やオレンジの光を放っているかもしれません。そして、もし生命が存在するとしたら、どんな生き物だろうかと考えます。生物がいたとして知性を発達させることはできるだろうか。海中では火が使えないので金属の精錬などはできないでしょうから、仮に知性を備えたとしても機械文明を発達させることは難しそうです。厚い氷に阻まれて星々を観測することも無理そうです。宇宙の存在を知ることができなければ科学を発展させることもできないかもしれません。但し厚い氷は太陽からの有害な荷電粒子や宇宙空間から降り注ぐ強烈な放射線を防いでくれます。多少の隕石など跳ね飛ばしてしまいます。ある意味では氷衛星の内部海は宇宙一(もしいるとすればですが、生命にとって)安全な場所の一つかもしれません。
(注)上のガリレオ衛星の図はNASAジェット推進研究所のホームページから引用させていただきました。

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