
サイエンスアゴラ会場では、早稲田大学放射線教育研究グループの皆さんが、ガイガーカウンターを使用して測定の実演をされていました(写真)。ガイガーカウンターの試料皿に、花崗岩をのせると、ジジ、ジジと反応します。花崗岩には微量の放射性物質が含まれているからです。花崗岩は日本では東北南部から関東、中部、関西、中国、九州北部までの岩盤に広く分布しています。建材としても使用されていて例えば国会議事堂の外装は花崗岩でできています。自然放射線源の少なくない部分が花崗岩から出ています。関東地方では花崗岩の岩盤に厚く富士山や浅間山から放出された火山灰が積もっていて(関東ローム層といいます)放射線の強度を弱めていますが、大阪、京都、神戸など関西地方はこうした自然の遮蔽物がないので関東地方より自然放射線強度が高くなります。だからといって関西の方が関東よりがん発生率が高いということは全くありませんのでご安心下さい。ちなみにガイガーカウンターの皿に天然ウランの欠片をのせると思わず飛びのきたくなる位強い反応がでます。