記憶喪失
今週の『おんがく交差点』で,ゲストの芹洋子さんが記憶喪失になった話を聞いて,自分の経験を思い出していた。
大学1年生の3月に,白馬山麓のスキー場に友達と出かけた。ゲレンデの一番上から滑り出し,左に曲がって右に曲がりかけたところまでは覚えている。そこから記憶が切れる。友達の呼ぶ声が聞こえて,霧が晴れるように視野が広がり,心配そうにのぞき込んでいる友達の顔が見えた。
友達の話では,わたしの姿が見えなくなったので探していたら,ゲレンデの木の下で,スキーを横にたてて,「俺は誰だろう。どこにいるのだろう。」と,ぶつぶつ言っているわたしを発見したそうだ。顔にけがをしていた。多分人にぶつかって転倒し,誰かが安全な木の下まで連れて来てくれたのだろう。
友達が早く発見して,名前を呼んでくれたから記憶が戻ったのだろう。あのまま記憶を喪失していたらどうなっていたかと,ぞっとする。
どうでもいい話だが,芹さんの持ち歌「四季の歌」の歌詞の「秋」のところに,「ハイネのような僕の恋人」というフレーズが出てくる。ハイネは男性なのに,なぜ「僕」の恋人なのか,いつも不思議に思っている。
墓参り
コロナ感染者数の谷間を縫って,明日から郷里の墓参りに行ってくる。
安曇野から常念岳を望む。2018年撮影。