羽花山人日記

徒然なるままに

夕陽のガンマン

2021-04-30 20:31:05 | 日記

                                                     

写真はいずれもテレビの画面を撮影

ビデオに録って置いた『夕陽のガンマン』を観た。マカロニウエスタンは何本か観ているが,これが一番好きである。

セルジオ・レオーネ監督2作目のこの映画の音楽も,1作目の『荒野の用心棒』に続いてエンニオ・モリコーネが担当している。1作目の口笛を使った主題曲も素敵だが,これに口琴を絡ませた『夕陽のガンマン』の方がより雰囲気を出しているように思える。それにしても,同じ作曲家があのガブリエルのオーボエやニュー・シネマ・パラダイスの主題曲を作曲しているとは,信じられない気がする。天才とは恐ろしいものだ。

レオーネ監督が黒澤明の『用心棒』をベースにして『荒野の用心棒』を演出しているせいか,『夕陽のガンマン』にも,黒沢的雰囲気が感じられる。三船敏郎演じる剣豪桑畑/椿三十郎は徹底的にニヒルであるのに対し,リーバン・クリーフとクリント・イーストウッドが演じる二人の拳豪は賞金稼ぎという極めて合理的な目的で行動しているのだが。

三十郎に切られる役を演じた仲代達矢は,『野獣暁に死す』というマカロニウエスタンに出演し,悪役として最後に撃たれて死ぬ役を演じている。大御所仲代達矢は国際的切られ役者だったのだ。

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棚田

2021-04-30 20:31:05 | 日記

朝のテレビニュースで,棚田の田植えが報じられていた。「オーナー」の人たちが手植えに取り組んでいた。

棚田からわたしが連想するのは,「耕して天に至る。」という文言である,中国の李鴻章が言ったとも,孫文が言ったともいわれ,由来ははっきりしないらしい。その後に「以て貧なるを知るべし。」あるいは「以て辛なるを知るべし。」が続くと聞いている。

棚田は山間の傾斜地の,およそ水田適地とはいえないところに位置し,農民の隠し田として,あるいは,領主が領地の石高を増やそうと農民に強制したものとして開発されたものであろう。

わたしにはネガティブなイメージが付きまとう棚田が,ポジティブなものとしてもてはやされていることに違和感を覚え,「オーナー制度」などというものが果たしてうまく行くのか疑問を持っていた。そんな思いから,棚田の現状を知りたくなり,ネットでいろいろ検索してみた。農水省のホームページ棚田地域の振興について:農林水産省 (maff.go.jp)が大変役に立った。

農水省の定義では,1/20以上の傾斜地に作られている耕作地で,これに合致したところの保全にはいろいろな法的裏付けを持った支援が行われている。棚田の総面積は15万(20万とも)haで,耕作者の高齢化・後継者不足でこの10年間で4割が消滅したといわれている。こうした棚田の荒廃に危機感を抱いた各地の農民が,農地の保全と休耕田の回復を目指してNPOなどの組織を作り,公的援助を受けながら事業に取り組んでいる。

この事業の中核となるのが「オーナー制度」である。年3~5万円の会費を払い,田植えと稲刈りをはじめとして,事情と能力に応じて稲作の作業に取り組み,収穫物を受け取る。オーナーの中からはインストラクターや定住者が出ているという。都会人は農作業のつらさに耐えかねて長続きしないだろうというわたしの心配は,どうやら杞憂のようである。

貧にして辛の歴史を背負った棚田が,人々を癒す景観を構成し,人間性回復の場として現在の文化の中で新たなニッチを得て息づいてていることに,わたしは感慨を覚えた。多くの棚田保全事業に共通する悩みは,中核となる地元農民の高齢化と後継者の問題である。地域・国が一体となって支援し,棚田を永続的な文化拠点として保持することを願っている。

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ニュー・シネマ・パラダイス

2021-04-29 16:43:42 | 日記

BSプレミアムで『ニュー・シネマ・パラダイス』を観た。もっとも好きな映画の一つである。少なくとも10回は観ている。

シチリア島の小さな村の映画館,映写技師アルフレードと映画好きの少年トトとの間の友情の物語が,成人して映画監督として成功したトト・サルバトーレ本人の回想として描かれる。全編にあふれるユーモアとペーソス,名優が演じる名画のシーンを切り取った斬新な演出,映画好きにとっては語りつくせない魅力である。忘れてならないのが全編を通じて流れるエンニオ・モリコーネの音楽だ。この作曲家の出世作を主題歌にした『夕日のガンマン』を観ることにしよう。

        

                   

                                 

                                              

写真はいずれもテレビの画面を撮影

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新緑

2021-04-28 16:05:04 | 日記

新     緑

銀杏並木の緑が映える。

 

グロテスク

               市民公園の横に建つラブホテル。露骨な名前とグロテスクな姿は景観にそぐわない。規制が甘いと言うべきか,権利が尊重されているというべきか。

写真はいずれも土浦市乙戸沼公園にて4月28日撮影。

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田植え

2021-04-27 16:59:06 | 日記

田植え

 

近所の田んぼで田植えが始まった。

昔は,種まきから田植えまで40日,田植えから出穂まで40日,出穂から稲刈りまで40日と教わったが,今は加温条件で育てられた稚苗の機械植えで,田植えが1ヶ月以上早くなった。

「早乙女が裳裾濡らして 早苗植えわたす 夏は来ぬ」景色は唱歌にしか残っていない。

                         

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初     物

絹莢エンドウのささやかな初収穫。週末から本格的に採れそうだ。今朝は遅霜警報が全県に出ていた。こんな時期にと驚いたが杞憂だった。それにしてもおかしな気象だ。

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選挙

2021-04-26 19:12:44 | 日記

選      挙

衆参3選挙区の補選で,自民党が敗退した。逆だったら憂鬱になっていたろうから,そうならなくてまあ良かった。結果は大方の予測通りなので,負けた方はそのことをすでに織り込み済みだったのではなかろうか。9月に予想される国政選挙までに,野党の方は共闘の名の下での数合わせ以上のことができるだろうか。世論調査に見られる自民党政権を支持する理由で一番多いのは,ほかより増しだからということである。野党の存在が光彩を帯びるのが,週刊誌の暴露記事に頼って国会で質問する時だけであっては困るのである。

 

散歩で出会った花

                                      フジ

                         

                                                           アヤメ

                                                         

                                                                                         コデマリ

                                                                                       

                                                                                                                        シラン

いずれも阿見町にて4月26日撮影。

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大臣答弁

2021-04-25 17:10:00 | 日記

大臣答弁

自民党の二階幹事長が,新型コロナウイルスの感染状況次第でオリンピックの中止もあり得ると発言し,物議をかもした。これが本心をポロリといったとすれば,彼は良識の持ち主だと思う。

IOCのバッハ会長は,緊急事態宣言の発動とオリンピックとは無関係だと発言し,これまた物議をかもした。これが本心からの発言だとすれば,彼はもはや常軌を逸しているとしかいいようがない。

このバッハ発言を引用して,TBSの金平記者が丸川五輪担当大臣に質問した模様が,昨夕のTBS報道特集で放映された。記者からの,オリンピックとコロナ対策のどちらの優先順位が高いと考えるのかとの問に,大臣はフニャフニャと意味不明の言葉を並べ,バッハ会長と同じ見解かとの追い打ちの問にも,自分の考えを述べようとせずにごまかした。ごまかすにしても,「現在はまだ,オリンピックとコロナ対策の優先順位を二者択一的に決める時期ではない。」くらいの答えができないのか。番組の膳場キャスターが言う通り,本当にあれで大臣なのか。

もっとも,もうとっくに優先順位は決まっているはずだが。

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芽生え

寒暖定まらない気温でちょっと心配していたが,トウモロコシの芽生えがようやくそろった。

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上を向いて歩こう

2021-04-23 16:33:25 | 日記

上を向いて歩こう

テレビの画面を撮影

『らららクラシック』の後継として,4月から『クラシックTV』という番組がNHKのEテレで放映されている。MCはピアニストの清塚信也さん,アシスタントが歌手/モデルの鈴木愛里さんという若返ったキャストにようやく馴染んできて,毎週ビデオに録って観ている。清塚さんの即興のピアノが楽しい。

今回は演出家の宮本亜門さんをゲストにして,「人生に寄り添う名曲」というテーマで三曲が取り上げられた。チャイコフスキー,マーラーに次ぐ三曲目は,六八九トリオによる名曲「上を向いて歩こう」だった。新型コロナで鬱屈している世の中を励まそうと企画されたのかもしれない。

この曲のメロディーを構成する5音階が,民謡にもブルースにもアレンジでき,世界につながっているという,清塚さんの解説で,この曲がどうして世界中でヒットしたかの理由が少しわかったような気がした。

SUKIYAKIソングは世界中が知っている。30年も前の話だが,インドネシアでのプロジェクトが終了したパーティーで,所望されて日本人チームがこの歌を歌い,インドネシア側の参加者は現地語で唱和してくれた。

 

温室効果ガス

菅首相が,2030年までに温室効果ガスの日本における排出を46%削減するとの方針を表明した。そのための電力供給源として,20%が原発によるものとされている。まるで空気の抜けたゴムまりのようだ。ガスを押せば原発がふくらむ。

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審判

2021-04-23 16:33:25 | 日記

わたしにはメル友がいる。大学の同じ学部を卒業した同期生8人の集まりで,肩の凝らないメールのやりとりをしている。毎月東京で碁盤を囲み,1年に1回は熱海に集まって囲碁やカラオケを楽しんでいたが,ここ1年半ほど中断し,鬱憤がたまっている。

メンバーの一人E君から次のジョークが送られてきた。

天国と地獄が野球の試合をすることになった。大天使ガブリエルは言った。「これは天国の勝ちですよ。何しろうちにはタイカップ、ベーブルース、ミッキーマントル、ジョウデマジオ(ハンク・アーロンを入れてほしかった。山人)その他大勢がいますから」。すると魔王サタンは、冷たい笑いを浮かべて言った。「そうとも限りませんよ。なにしろうちにはアンパイアがいますからな。」

このメールにもう一人のメンバーのF君がコメントを寄せた。格調高いコメントであったが,換骨奪胎してここに記す。曰く,「最近のように,映像で判定が行われるようになると,サタンもうかうかしていられないではないか」と。

なるほどと感心し,ネットでスポーツにおける映像判定について調べたところ,実に広範囲にわたっていて,レスリングやボクシングのような格闘技にまでそれが取り入れられていることに驚いた。

映像判定の援用の申し出をプレーヤーからするのと,審判ないしはその補助者からするのとの2種類あって,野球・テニス・バレーボール・アメフットなどが前者で,大相撲・サッカー・ラグビー・バスケットボールなどが後者であった。この違いは何によるのだろう。前者が民主的で,後者が封建的といえるのだろうか。

F君のコメントにあったが,フィギュアスケートのような点数で判定する競技へのAIなどの応用はこれからの課題だろう。スキージャンプの国際大会をテレビで見ていると,審判員が自国の選手に高い飛形点をつける傾向があるような気がする。判定に情実が絡むのも,人間らしいドラマとして一興ではなかろうか。

ついでに,ネットで得た知識を一つ。テニスの映像判定はミサイル追尾技術の応用だそうである。

 

健気に咲く花たち

つくば市にて4月23日撮影

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学術会議

2021-04-22 17:24:14 | 日記

日本学術会議が,会員候補6名の任命拒否による欠員のまま,総会を開いている。

わたしは,2回ほど会員の選挙と推薦の過程に関わったことがあり,そこに不透明さといやらしさがあるのを垣間見た。会員の推薦を含めて,学術会議のあり方が十全のものではないかもしれないが,今回の任命拒否は納得できない。官邸の代弁者とされる政治評論家の田崎某氏ですら,少なくとも拒否の理由は明らかにすべきだと,テレビで述べていた。

この任命拒否に関しては,学会の諸団体,ジャーナリズム,芸術家団体などから,おびただしい数の抗議声明が上がっている。しかし,わたしは肝腎要の学術会議そのものの対応に歯がゆさを覚える。今回の総会で拒否された6名の候補者の速やかな任用を求める声明が決議されようとしているが,同じことの繰り返しで菅首相にこれが無視されるであろうことは大方の一致するところである。学術会議が前期会員の欠員を補充する際,文科省の意向を確かめて,候補者を事前に調整したということを聞いているが,その姿勢が尾を引いているのではなかろうか。

強権的ともいえる今回の任命拒否を覆すには,会員が総辞職するくらいの気概をもってことに当たる必要があるだろう。日本学術会議が弱い環となって,問答無用の権限行使の前例を作るようなことがないことを切望している。

 

アザレア

筑波実験植物園にあるアザレアの大木が満開になっていた。4月20日撮影。

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