すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

最適化が肝心とは言うけれど

2018年01月14日 | 読書
 池田晶子モードにハマりつつ、振り幅を大きくして「真逆」的な人を読んでみようと思い立った。ぽっと浮かんだのがホリエモンこと堀江貴文。服役を終えてからもう10年ぐらい経つだろうか。登場したときのインパクトは忘れられないし、当時は池田にとっても格好の標的?だったように思う。存在としては面白い。


(201801-- 冬に負けないぞぉーっ!とポーズしてる感じ)

2018読了4
 『本音で生きる』(堀江貴文  SB新書)

 こんな一節がある…「日々の習慣として『考えること』を繰り返すこと」。えっ、これでは池田女史の言うことと変わらないではないか…もちろん、そんなことはない。著者が大事にする「考えること」の中身が問題だ。それは、何かの解決策、アイデア、つまりビジネスのことであり、端的に言えば金儲けのことである。


 ホリエモンなる愛称は、当然体型のことばかりではなく「ドラえもん」のように「夢を叶える」存在として付けられたのだと思う。その夢の価値はともかく、成功したい、金持ちになりたい人たちにとっては、彼の書く生活術はいいお手本にはなるだろう。典型は「すべてを最適化せよ」という章。とにかく無駄を省く。


 得意なこと以外は外注、移動はタクシー、ランニングはルームランナーで仕事からフィットネスまで徹底している。今すぐ同じように出来る環境の人は少ないだろうが、仮に著者にそう問えば「思ったらすぐ目指せ、行動しろ」と声が返ってくる。そこには「長期ビジョンは無駄」と言い切る一種の清々しさがある。


 書名にある「本音」が個の中でどう構築されるか、という点に興味ある自分のような者にとっても、思考法としてユニークだと感じたのは「バーディをとりたいのなら、強めに打たないとダメだ」という一節。外してもそれは失敗でなく、ラインの見当がつけられるために有効だ。とにかく経験を積みたい派には向く。