すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

とてつもない習性の国民

2016年08月25日 | 読書
Volume16~外国人スペシャル2

  「日本人が手間のわりに、お金の儲からないことに価値を見出してきた」 

 比較文化研究者、王敏氏(中国)の言葉。
 折り紙、和紙の伝統などを例に、そう語った。モノを売る際に「こうしたら買う人が喜ぶ」ということを、価格抜きに考えるような心は確かに残っているのではないか。
 それを一つの精神的な対価として受け止めている気もする。
 
 その日本人の感覚はグローバルな世界が広がる中で、尊重されていくのかどうか。そして自分はどうしていくのか、考えさせられる。



 「日本人は、ロボットでも人格的なものを感じることができれば“仲間”として容易に受け入れることができるのです」

 
 デザイナー パトリス・ジュリアン氏(フランス)の言葉。
 人工知能を搭載するロボットが開発され、徐々に広がりを見せている。
 それ以外にも、人間的な音声を発する家電や機器などは日常的だ。そうした開発に長けている我が国の姿に、日本的なコミュニケーションの典型を見ているようだ。

 確かに、無生物にさえ「命」の存在を重ねられる私達は、論理とはかけ離れたところで動き、考えることが多いように思う。
 何かとてつもない習性をもっている国民だなと、また驚く。