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いぶかしい国語辞典

2016年02月07日 | 雑記帳
 正月休みで古本屋へ出かけたとき、どうしようかな2000円を超すようじゃちょっと、と買いあぐねた一冊があった。それが今回同じコーナーに行くと、版は違うが980円と低価格のものがあり買い求めてきた。『新明解国語辞典』だ。以前(たぶん学生時代)に買ったことがあるのだが、紛失して今は手元になかった。


 電子辞書に入っているモデルがあればそれを、と思っていた。しかしなかなか見つけられず、またアプリ購入とまではいかないので、結局のアナログパターンだ。一つ前の「第六版」だが、以前とどのくらい違いがあるのか。このブログに関連のことを書き散らしていたので、それをもとに少し調べてみることにした。


 9年前に、「なんで『なんで』なんか使うんだ」と授業参観中の子どもの言葉遣いをもとにした小文を残していた。そこにも「新明解」で調べていた。その「なんで」を引いてみたら、なんと説明の文章が違っていた。第六版にはこうある。「㊀ その理由がわからなくて、いぶかしく思う気持ち」。ずいぶんと変わった。


 以前調べながら詰めていったことに近づいているではないか。ちなみに昨年購入した電子辞書の中の『精選版 日本国語大辞典』を調べてみた。ずいぶんと近い表現がとられている。「➀理由・動機の不明なさま、また、相手の言動をいぶかる気持ちをあらわす。どうして。なぜ」この表記が参考になったのだろうか。


 ここからは少しお遊び。あまり使わない言葉といえる「いぶかしい」を新明解で引く。「何か隠された(理解に苦しむ)所が有って、その原因を突き止めたい気持ちだ。不審だ。」なるほど。また「いぶかしく思う」「いぶかる」とあるように動詞化しやすい面ももつようだ。例えば「いぶかしがる」「いぶかしむ」もある。