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ブログ版 シュプリッターエコー

沈黙の都市、神戸―新型インフル

2009-05-19 15:30:00 | ノンジャンル
 神戸の街は、これまでのふだんの日に比べると、ずいぶん静かです。
 ひとびとは最小限の行動で一日を送っているようです。
 いままでの空騒ぎが夢のようです。

 最小限の仕事、最小限の買い物、最小限の会話(これはマスクという物理的な存在のためでもあります)、最小限の勉強…。

 そして見えないものに目を見張っています。
 大きな沈黙が街を支配しているということでもあります。

 大震災のときには、ひとびとはより大きく動き、より精力的に出会い、より多くしゃべりました。
 今は、より小さく動き、よりつつましく出会い、より少なくしゃべっています。

 しかしとても心をうつことが一つあります。
 沈黙のなかでひとびとがより深く考えているということです。
 生と死のこと。不安と希望のこと。家族のこと。隣人のこと。人間というもののこと。

 ひょっとしたら、と思うのです、こっちのほうが人間のもとの姿ではないのか、と。

 もっとも、あと一点だけ付け加えておかないといけないことがあります。
 どんなときにもいちばん底を根強く流れている楽観的な気分。
 これは、この開放的な街のひとびとの特性です。

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