ギャラリー Space31(神戸・御影)で開催されたChemical Reaction 4(会期2019年11/2~11/10)。毎年11月に開かれるグループ展です。今年は21名の作家が出展しました。

写真左は山岡敏明さんの作品、右は滑川みざさんの作品です。
滑川さんは今年5月にこのシャボン液を使って描かれた作品のシリーズを中心にSpace31で個展を開催しました。
体内が透けて見えるある種の線虫や、内臓の磁気共鳴画像を思わせるこの作品のクリアさや繊細さは写真ではなかなか伝わりません。

オープニングでは滑川さんのライブペインティングがあったそうです。上の写真がその作品です。

上村亮太さんの作品です。絵画は「落ちてきた星」のシリーズを出展されていました。
<かわいくて、かなりヘン>。そういう上村さんの世界ですが、「毒がある」というのとは少し違って。
上村さんの描く「ヘンな」世界には驚くほど皮肉なところがありません。
そこでは限りなく純粋なものが目指されているようで、それが、多くの人が上村作品に惹きつけられる理由かもしれません。
そして上村さんといえば現在制作が進められている絵本『アネモネ戦争』の完成が楽しみです。

上は近松素子さんのエッチング作品「おとといの夢」です。
小さな粒たちがただよう薄紙がいく枚も重ねられています。
何かしらの対象物が描かれているというより、浮遊感のある、ある空気が描かれているようで印象的でした。


STREET GALLERYでの しまだそうさんの展示「木曽路はすべて山の中である。」(会期10月28日~11月24日)。
文句なしの楽しさでした。
大きなパネルに、四コマ漫画のコマ割りのような4つないし3つの区画。
それぞれに描かれた山や川を思わせる幾何学的形象。
そして超新星爆発(?)「ドン」。
また、パネルの上や手前には「新生」をかたどった木枠の文字が配されています。
「VITA NOVA(新生)」というのは、しまだそうさんが描き続けている一連の作品のシリーズ名なのだそうです。
STREET GALLERYはJR住吉駅近くの人通り・車通りの多い道に面したウィンドウのみのギャラリーです。ここに一点飾る作品を制作する(選ぶ)というのは作家にとって相当に緊張感をともなうことのはずです。
そういう所謂「TPO」へのひとつのパーフェクトな応答を見るような爽快感がありました。
目で追う要素がいくつもあるというのは鑑賞の楽しみの理由とはもちろんなりますが、やはりそこに配置とコンビネーションの妙がなければ喜びは生まれません。
こんな騒がしい街角でもいつまでも飽きずにながめさせられてしまうこの現代的で魔法のような構成はどうでしょう。
灘区の原田の森ギャラリー(兵庫県立美術館王子分館)では会期をほぼ同じくして三沢かずこさんの「るりの会」と杉本裕子さんの「id」(イド)の展覧会が開催されました。

写真は三沢さんの作品と会場の様子です。
三沢さんは今年『MISAWA BLUE 三沢かずこの青』という美しい画集も出されました。

八木美幸さんの「MARU」と題された作品。
赤い半球状の土台の上に、また無数の小さな赤い半球が載っています。
彩色したのではなく、すべて新聞のカラーページを使っているそうです。
よく見ると広告の文字が読めます。
少しグロテスクで、でも愛嬌があって目を引きます。
三沢かずこさん主宰「るりの会 作品展 -それぞれのかがやき-」は原田の森ギャラリー東館2階で2019年11月7日~12日の会期で開催されました。

こちらは杉本裕子さんの作品です。
三沢さんも杉本さんもこの場では教え子の皆さんに花を持たせて、ご自身の作品はひっそりと飾られています。

上田暢子さんの作品です。
枯れた雰囲気の、落ち着いた作風の作品でしたが、とてもくっきりとした存在感を放っていました。

杉本裕子さん主宰「id. '19」は原田の森ギャラリー東館1階で2019年11月7日~13日の会期で開催されました。

写真左は山岡敏明さんの作品、右は滑川みざさんの作品です。
滑川さんは今年5月にこのシャボン液を使って描かれた作品のシリーズを中心にSpace31で個展を開催しました。
体内が透けて見えるある種の線虫や、内臓の磁気共鳴画像を思わせるこの作品のクリアさや繊細さは写真ではなかなか伝わりません。

オープニングでは滑川さんのライブペインティングがあったそうです。上の写真がその作品です。

上村亮太さんの作品です。絵画は「落ちてきた星」のシリーズを出展されていました。
<かわいくて、かなりヘン>。そういう上村さんの世界ですが、「毒がある」というのとは少し違って。
上村さんの描く「ヘンな」世界には驚くほど皮肉なところがありません。
そこでは限りなく純粋なものが目指されているようで、それが、多くの人が上村作品に惹きつけられる理由かもしれません。
そして上村さんといえば現在制作が進められている絵本『アネモネ戦争』の完成が楽しみです。

上は近松素子さんのエッチング作品「おとといの夢」です。
小さな粒たちがただよう薄紙がいく枚も重ねられています。
何かしらの対象物が描かれているというより、浮遊感のある、ある空気が描かれているようで印象的でした。

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STREET GALLERYでの しまだそうさんの展示「木曽路はすべて山の中である。」(会期10月28日~11月24日)。
文句なしの楽しさでした。
大きなパネルに、四コマ漫画のコマ割りのような4つないし3つの区画。
それぞれに描かれた山や川を思わせる幾何学的形象。
そして超新星爆発(?)「ドン」。
また、パネルの上や手前には「新生」をかたどった木枠の文字が配されています。
「VITA NOVA(新生)」というのは、しまだそうさんが描き続けている一連の作品のシリーズ名なのだそうです。
STREET GALLERYはJR住吉駅近くの人通り・車通りの多い道に面したウィンドウのみのギャラリーです。ここに一点飾る作品を制作する(選ぶ)というのは作家にとって相当に緊張感をともなうことのはずです。
そういう所謂「TPO」へのひとつのパーフェクトな応答を見るような爽快感がありました。
目で追う要素がいくつもあるというのは鑑賞の楽しみの理由とはもちろんなりますが、やはりそこに配置とコンビネーションの妙がなければ喜びは生まれません。
こんな騒がしい街角でもいつまでも飽きずにながめさせられてしまうこの現代的で魔法のような構成はどうでしょう。
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灘区の原田の森ギャラリー(兵庫県立美術館王子分館)では会期をほぼ同じくして三沢かずこさんの「るりの会」と杉本裕子さんの「id」(イド)の展覧会が開催されました。

写真は三沢さんの作品と会場の様子です。
三沢さんは今年『MISAWA BLUE 三沢かずこの青』という美しい画集も出されました。

八木美幸さんの「MARU」と題された作品。
赤い半球状の土台の上に、また無数の小さな赤い半球が載っています。
彩色したのではなく、すべて新聞のカラーページを使っているそうです。
よく見ると広告の文字が読めます。
少しグロテスクで、でも愛嬌があって目を引きます。
三沢かずこさん主宰「るりの会 作品展 -それぞれのかがやき-」は原田の森ギャラリー東館2階で2019年11月7日~12日の会期で開催されました。
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こちらは杉本裕子さんの作品です。
三沢さんも杉本さんもこの場では教え子の皆さんに花を持たせて、ご自身の作品はひっそりと飾られています。

上田暢子さんの作品です。
枯れた雰囲気の、落ち着いた作風の作品でしたが、とてもくっきりとした存在感を放っていました。

杉本裕子さん主宰「id. '19」は原田の森ギャラリー東館1階で2019年11月7日~13日の会期で開催されました。
(takashi.y)