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ブログ版 シュプリッターエコー

凛とした最期…京に生きた人

2015-04-28 18:28:00 | ノンジャンル
 長男の嫁のお母さんが亡くなりました。
 京都に生きた人でした。
 花の季節の四月になればそこでみんなにさよならすると周囲の人に語っていました。
 そしてその通りになりました。
 まだ65歳。
 ガンでした。
 凛(りん)とした最期でした。

 別れる前にこどもたちに思い出をつくっておきたいと言って、春先にふたりの孫といっしょに東京ディズニーランドを訪ねました。
 きっと体はもうしんどかったにちがいありません。
 浅慮のぼくなどは表面だけを見て、きっと快方に向かわれているんだろうと間違った考えをしてしまいました。、
 自分のいのちより、こどもたちの喜びを何倍もたいせつに思っておられたのでした。

 京バアたんのそんな心を小学校3年生と1年生のこどもたちがどれほどしっかりと受け止められたか、それは今はまだはっきりとはわかりません。
 けれどこれから世の中のことを少しずつ理解していくにしたがって、その意味の大きさを噛みしめていくのはまったく間違いのないことです。
 そんなにも大きな愛につつまれていたことを知ったなら、それはこどまたちの最大の財産になるでしょう。

 最後は薬もやめて自宅で静かにその時を待っておられました。
 花の季節に死にたいといって実際に桜の四月に亡くなったのは西行です。
 西行法師のような偉大な僧にしてできることだと思ってきましたが、市井に生きた一夫人がそのように生きられたのを身近に見て、深い感懐にうたれています。

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