オレたち(ハックと黒人奴隷のジム)は、洞穴の中に毛布を広げて、カーペットの代わりにした。そしてそこで、めしを食った。(…)そのうちに、あたりが暗くなって、雷が鳴り、稲妻が光りだした。(…)すぐに雨がふり出した。そして、それも大嵐のような雨だった。風がこんなに激しく吹くなんて、見たことがなかった。本物の夏の嵐だった。あたりがあんまり暗くなるんで、外は何もかもが濃い青色になって、きれいだった。(…)
「ジム、こいつは素敵だなあ」と、おいらは言った。「オレ、ここよりほかは、どこへも行きたくねぇな。魚をもうひと切れと、あったかいトウモロコシパンを少しとってくれ」(大久保博 訳、角川文庫、p.105-106)
「ジム、こいつは素敵だなあ」と、おいらは言った。「オレ、ここよりほかは、どこへも行きたくねぇな。魚をもうひと切れと、あったかいトウモロコシパンを少しとってくれ」(大久保博 訳、角川文庫、p.105-106)