しゅぷりったあえこお nano

ブログ版 シュプリッターエコー

関本選手の“一声”

2008-07-28 13:24:31 | くらし、商品
 関本選手の“一声”が効果バツグンだったそうですね。
 関本選手はおとといの試合でもゲームの勝利を決定づける一打を放って、ヒーローインタビューに立ったのですが、そこでファンに語った一言がフルってました。
 「みなさん、自分のゴミは自分で持ち帰ってください」
 
 甲子園球場の清掃はナイトゲームの翌朝におこなうことになっています。
 朝、出てきた職員がびっくりしたそうです。
 観客席にゴミがひとつも残っていなかったかったそうなのです。
 球場全体がとてもクリーンだったのです。
 こんなことはかつてなかったことでした。

 日本には昔から、きれいなところに神さまが来てくれる、という信仰があります。
 日本人はたいがいが自分の家を毎日きれいに掃除しますが、あれはただきれい好きな民族だからああいうふうにしている、というわけではないのです。
 日本の神さまはきれい好きなものですから、家をきたなくしていると自分の家には神さまが来てくれないに違いない、という大きな不安が心の底で動くのです。
 神さまが来てくれないと、家に悪霊がはびこって、病人が出たり、死人がでたり、不幸が続くに違いない、とそういう恐れがあるのです。

 神さまはきっと甲子園球場での人びとの行いを喜んでくれているでしょう。
 たくさんの神々が幸運を持ってやってきてくれるのではないでしょうか。
 チームが強くなって、ファンの心も成長しました。
 もう優勝は九分どおり間違いなさそうです。

関本選手の満塁ホームラン

2008-07-25 01:45:32 | 阪神タイガース
 対ドラゴンズ戦で、関本選手が試合を決定づける満塁ホームランを打ちました。
 相手はドラゴンズのエースの川上投手です。

 5回裏2アウト2塁・3塁から4番の金本選手が事実上の敬遠。ツーアウト満塁という、攻める方も守る方も最高度に緊張する場面で、打順が関本選手に回ってきました。
 しかもいきなりストライクを二つ投げ込まれて、たちまちツーナッシング。
 ああ、これは川上ペースだな、とだれもがあきらめかけたと思うのですが、そこからきわどいボールを冷静に選んで、とうとうツー・スリーのフルカウント。

 最後のファウルの粘りも圧巻で、そしてついに9球目をガツン、左翼のポール近くへ大きなアーチをかけたのです。

 二番を務めれば100発100中でバントを成功させ、八番などの下位に入ると打って出てチャンスを上位の回し、クリ-ンアップの一角の五番に立つと、走者一掃の大量点をたたきだす。そのうえ二塁の守備でも三塁の守備でもファインプレーの連続です。

 ひたむきな努力の人で、ヒーローインタビューでもいつも控え目な応対ですが、それがまたぼくらの庶民感覚と深く通じるところがあって、とても勇気づけてくれるのです。 

神戸国際芸術祭2008“美しき青きドナウ”/7/16(水)「ドナウのさすらい」

2008-07-16 22:51:45 | 音楽
一流の優れた音楽家達が集まり、
馴れ合いややっつけ仕事ではなく、
各自が全ての音楽性を出しきった演奏は
想像を超えるくらいに聴衆を魅了する。
当たり前だが実際にはなかなか巡り会えない
その音楽的瞬間に出会えた、
そんな音楽会だった。


神戸国際芸術祭2008~美しき青きドナウ~
「ドナウのさすらい」
7/16(水)14:00開演
神戸市西区民センター・なでしこホール


曲目は以下。

J・シュトラウス
◆美しき青きドナウ〈ピアノ三重奏版(編曲者不明)〉
 ヴァイオリン
  アレクサンダー・シトコヴェツキー
 チェロ
  ヘーデンボルク・直樹
 ピアノ
  ダイアナ・ケトラー
R・シュトラウス
◆歌劇「薔薇の騎士」よりワルツ
 ヴァイオリン
  川田知子
 ピアノ
  ダイアナ・ケトラー
◆ピアノ四重奏のための2つの小品(1893年)
『アラビア風舞曲』『愛らしい歌』
 ヴァイオリン
  アレクサンダー・シトコヴェツキー
 ヴィオラ
  ラズヴァン・ポポヴィッチ
 チェロ
  遠藤真理
 ピアノ
  ダイアナ・ケトラー
F・シューベルト
◆弦楽五重奏曲 D.956
 第一ヴァイオリン
  川田知子
 第二ヴァイオリン
  アレクサンダー・シトコヴェツキー
 ヴィオラ
  ラズヴァン・ポポヴィッチ
 第一チェロ
  ヘーデンボルク・直樹
 第二チェロ
  遠藤真理


まず簡単に音楽家の紹介を。
ヘーデンボルク・直樹(チェロ)、
ダイアナ・ケトラー(ピアノ)、
アレクサンダー・シトコヴェツキー(ヴァイオリン)、
ラズヴァン・ポポヴィッチ(ヴィオラ)
は「アンサンブル・ラロ」のメンバーである。
勿論アンサンブルだけではなく、
各自がそれぞれ世界的な活躍をしている。
加えて神戸国際芸術祭に第1回から参加している
ソロ、アンサンブル、オーケストラでも活躍する
川田知子(ヴァイオリン)、
2006年「プラハの春」音楽コンクール第3位で
ザルツブルグ在住の遠藤真理(チェロ)、
(この日は出演しなかったが)
神戸市室内合奏団ヴィオラ奏者で
神戸国際芸術祭には第1回より参加している
中島悦子(ヴィオラ)
以上である。


演奏評に戻ろう。
最も圧巻だったのは
やはりシューベルトだろう。
弦楽五重奏曲というと
2つのヴァイオリン、2つのヴィオラ、
1つのチェロという編成が多いが、
この曲はヴィオラが1つで
チェロが2つである。
当然低音部が強化されている訳で
重い暗めの響きになる。
如何にも?シューベルトらしいのだが
聴いている内に私なりにだが
この編成はシューベルトにとって
必然性があったのではないかと
思えるようになった。

その必然性とは何か?
それは「哀しみ」だと感じる。
勿論明るい長調の部分もある。
しかし全部を聴き終わった後に
残る印象は「苦悩を引きずるシューベルト」である。
これはシューベルトの楽曲全てに言えると
大胆にも言ってしまうと
彼の頭を巡り巡り、決して解決しない
うつ病的な気分の重み、
そしてそこから生まれる「諦念」である。
その心理を表現するために
シューベルトはこの編成を取ったのではないかと
思われてならない。

演奏は熱演・力演を超えた「情念」の演奏。
蜘蛛の巣のように張り巡らされた
アンサンブルの糸が緊張感をもたらす。
第一ヴァイオリンと第二チェロが合わす
ピチカートの連続にも
アンサンブルの糸がピーンと張り巡らされている。
またハーモニーのバランスが
絶妙のバランスで作られている。
そして、誰かスターがいる演奏ではない。
五人が正に結集して奏でられる響き。

約50分という長い曲だが
聴いている間はその長さを感じない。
しかし一聴衆として音楽家と真剣に対峙していると
演奏が終わった後に、
音楽家がアンコールを弾けないまでに疲弊するのと同様に
聴衆もその50分に疲弊する。
しかし一瞬はドドッと出る疲れだが
何か「満足」を得た後の疲れである。
聴覚は勿論だが、それだけではない
五感で得られる疲れの「満足」である。

その他の曲も小気味の良い演奏。
「美しき青きドナウ」は
神戸国際芸術祭2008の三公演で
全て違うアレンジ。
R・シュトラウスのワルツの川田も
カフェで気楽に聴けるような
ウィットに富んだ演奏。
ロマンスもヘーデンボルク・直樹の
丸みを帯びた柔らかい音色と響きが
曲にマッチする。
そしてダイアナ・ケトラーのピアノは
軽やかで柔らかい。
アレクサンダー・シトコヴェツキーの
ヴァイオリンは非常にアンサンブル、
特に途中からの入り方が絶妙。
ラズヴァン・ポポヴィッチのヴィオラは
今回も内声の美しさを
存分に味合わせてくれた。

神戸国際芸術祭2008は
あと7/18(金)の子ども対象の音楽会、
7/19(土)の舞子ビラ・あじさいホールでの
演奏会が残っている。
「超お薦め」である。
詳しくはHP http://kulturtage.jp/ja/
を参照されたい。












コルネリア・ヘルマン ピアノ・リサイタル/2008年6月20日(金)神戸新聞松方ホール

2008-07-14 12:40:49 | 音楽
何ヶ月ぶりだろうか…、
久しぶりにナマを聴きに行った。

コルネリア・ヘルマン ピアノ・リサイタル
2008年6月20日(金)神戸新聞松方ホール

訳あって音楽会に行くのをためらっていたのに
彼女のリサイタルに行ったのには訳がある。

友人でウィーン在住のクラリネット奏者、
ブルガー美和(日本ではブルガー高木美和として活動)さんと
コルネリアが友人で(つまり友人の友人という訳)、
しかも去年美和さんから神戸か加古川で
コルネリアと学校でレッスンや演奏会をしたいという
話が舞い込み、それを企画制作してくれないかと
頼まれたのだが、私が体調がすぐれず
企画はお流れになってしまったのです。

コルネリアが神戸に来ると聞き
速攻チケットを取りました。

演奏評の前に楽屋話を。
ホールで美和さんのご両親と会い、
終演後楽屋へ行きました。
嬉しいことにコルネリアは
去年のその話を憶えていてくれて
とてもフレンドリーでした。
記念撮影も。
ちなみにコルネリアは日本人とドイツ人の
ハーフなので日本語もOK!
来年はオーケストラ・アンサンブル・金沢と
全国?をまわるらしく
大阪には来るそうです(残念ながら神戸はない)。
はっきりいって『超お薦め』です。

さて本題の音楽会の話に。
プログラムは以下。

J.S.バッハ   パルティータ第2番
シューマン   アベッグ変奏曲 作品1
メンデルスゾーン  厳格な変奏曲作品54
       休憩
ベートーヴェン  ロンド・ア・カプリッチョト長調
         「失われた小銭への怒り」作品129
武満徹  フォー・アウェイ
ベートーヴェン  ピアノソナタ第14番嬰ハ短調「月光」
         作品27-2
         
まず冒頭のバッハはその躍動感が良かった。
さすがJ.S.バッハ国際コンクールで最年少最高位を
受賞しただけのことはある。
最近チェンバロや古楽器のバッハばかり聴いていたので、
一瞬違和感があったが、
現代のピアノの性能を十分に使っての
ダイナミクス溢れる演奏も
現代のバッハ演奏として充分認められる
のではないかと思った。

シューマンは瑞々しい演奏。
今回の音楽会ではシューマンとベートーヴェンが
特に良かったと感じている。
アベッグという架空の伯爵令嬢に献呈した曲で
アベッグから「ABEGG」の音のモチーフから出来ている。
初期の作品だがシューマンの舞踊のような音楽が
ピアノから流れた。

メンデルスゾーンは主題と17の変奏で出来ている。
面白い曲だった。

ベートーヴェンの「ロンド…」はベートーヴェンらしからぬ?
面白い曲だった。
ベートーヴェン自身が「ハンガリー風に、
奇想曲(カプリッチョ)のように」
と記しているらしいが、
確かに当時言われていたジプシー(ロマ)音楽で
かつ自由に書かれている。
ベートーヴェン的には軽やかな曲なのだろうが
やはりベートーヴェンはベートーヴェン、
構築感のあるコルネリアの演奏とともに素晴らしかった。

武満徹は武満が初めて作曲したピアノ独奏曲。
コルネリアの演奏は、あくまで日本人の私の感覚としてだが
外国人が演奏するタケミツであった。
良い悪いの問題ではない。
大きくは言われないが武満はやはり日本人だ。
曲にも日本人の感性が充満している。
この曲はガムラン音楽から想を得ているようだが、
やはり根底はある意味「日本的」である。
俗に「タケミツトーン」などと言われるが、
そこに「日本人」作曲家・武満徹がいる。
そういう意味ではコルネリアの演奏は
日本人が想起する日本的「武満」ではない、
グローバル化された「タケミツ」の音楽であったように思う。

武満から間を置かずに最後の曲、「月光」へ。
私はこの曲を聴くといつもドビュッシーの「小舟にて」
(「小組曲」より)を思い出す。
と、思っていたらプログラムに
レルシュタプールという人が
「スイスのルツェルン湖の月光の波に揺らぐ小舟のよう」
と言ったことに「月光」というタイトルが出来たとあった。
ベートーヴェンがつけた訳ではないと。
初めて知ったが言い得て妙である。
この言葉がベートーヴェンと
ドビュッシーをつないでいるようだ。
この曲は俗にベートーヴェンの3大ソナタと言われる内の1つ
(後の2つは「悲愴」と「熱情」)。
コルネリアの演奏は非常に美しい。
構築感のあるベートーヴェンも素晴らしいが
私にはコルネリアはむしろ叙情的に
この曲をとらえているかのように思えた。
シューマンと並んで特に素晴らしい演奏だった。

コルネリアの演奏は全体に明るい月のようである。
明るい月を見ながら「夢だけ見てる」ような。
そんな気分にしてくれた音楽会だった。








野球小僧、関本選手が大活躍

2008-07-11 00:43:28 | 阪神タイガース
 関本選手が2番バッターという難しいポジションでシブい働きをしますねえ。
 今夜の対カープ戦(甲子園球場)でも延長11回にサヨナラヒットですよ。
 8日の対ジャイアンツ戦でも大活躍でしたしね。

 1番の赤星選手が塁に出たときには確実にバントを決めてチャンスを広げる。
 あの大きな体をぎゅっとかがめて、それこそ百発百中ですからね。
 そして自分にチャンスが回ってくると、今度は果敢に打って出て、今夜のようにチームを勝利へ導く。
 チームのために自分を完璧に殺せる選手なんですね。

 もちろん金本選手や新井選手のようにド派手なことをやってのける選手には大きな魅力がありますが、派手さはないけれど勝利へ確実につなげていく関本選手のような選手には、また違った深い魅力がありますねえ。

 むかし灰田勝彦という歌手が「野球小僧」という歌をはやらせましたが、関本選手のことを考えるといつもこの歌を思い出すんです。

  ♪ 野球小僧を知ってるかい
  男らしくて純情で…

 男らしくて、というところを、男くさくて、と歌ったら、まさに関本選手にピッタリです。

 こういう選手が活躍するときのチームは本当に強いです。

 関本さん、あなたは、ぼくらのココロです。